ドッカン黒田に危機迫る? |
社説:黒田日銀 「バズーカ3」は不要だ 毎日新聞 2015年10月19日 東京朝刊
景気の停滞を示す経済指標が続く中、日銀の次の手に関心が集ま っている。今月末、日銀は物価と経済の最新見通しを明らかにする が、「2016年度前半」としてきた物価上昇率目標の達成時期を 遅らせ、同時に量的緩和を一段と強化せざるを得なくなる、との観 測が市場などで広がっているようだ。
確かにこのところ、経済の先行きを不安視させる材料が見受けら れる。中国経済の減速を受けて輸出や生産活動が低迷し、個人消費 の回復力も弱い。政府は国内景気に対する評価を1年ぶりに引き下 げた。
日銀が金融政策を決めるうえで最重視する物価は、「上昇率2 %」の目標達成のめどが立たない。生鮮食品を除いた消費者物価指 数の伸び率(前年同月比)は、8月にとうとうマイナス圏(0・1 %下落)に突入した。黒田東彦総裁率いる日銀が大規模な量的緩和 を開始した13年4月以来のことである。
しかし、背景にあるのは原油などエネルギー価格の下落であり、 その影響分を除いた物価上昇率は1%近辺になっている。本来なら さほど問題にならないはずだ。エネルギー価格の下落自体、家計や 大半の企業にとって、むしろ朗報だろう。
問題は日銀が「約2年で物価上昇率2%の達成」にこだわり、 「バズーカ砲」の異名も付いた大規模な量的緩和を始めたところに ある。目標達成の見込みが遠のけば、追加緩和で対応せざるを得な い筋立てを自らこしらえたのである。
1年前に物価見通しを修正した際には、追加となる「バズーカ2 号」を放ち市場を驚かせた。「再び」との予測があっても不思議は ない。
だが、これほどの量的緩和を実施し、さらに拡大したにもかかわ らず、物価上昇率も経済成長率も期待通りになっていない。一方、 量的緩和の弊害は増大するばかりだ。
低迷する実体経済とは対照的に、世界の株式市場や不動産市場は 大規模な金融緩和が放出したマネーをのみ込み、拡大を続けている。 中央銀行の超緩和政策が長引けば、株式や不動産など資産関連の市 場が一段と過熱するだけだろう。バブルはいずれ崩壊し、実体経済 を長期にわたって揺さぶる。すでに世界の主要市場の株価や債券、 住宅の価格がリーマン・ショック以前の水準に達していると警告す る民間金融機関もある。
景気が回復し、量的緩和を徐々に縮小しようとする際、それがよ り困難になるという問題もある。日本の国債市場の日銀依存度が一 段と高まるためだ。
日銀が選ぶべきはバズーカ3号ではない。物価目標をより柔軟な ものに修正する現実路線である。
毎日新聞の社説ですが、いやぁ~、この記事とは離れますが、最近 の内閣支持率の世論調査で、安倍政権が持ち直した? 支持が不支 持を逆転したことで、「野党は選挙協力しなきゃいけない」とか、 「国民は”平和”という理念よりも”安全”という現実を選んだ んだ。野党の主張は時代遅れだ!」みたいに言う人がいましたが。 機会があったら、またその記事も扱いたいと思いますが、、、。
いやいや、安倍戦争法案(安保関連法案)の騒動が収まって「基調」 となる数字に戻ったというだけでしょ。 で、その基調を作ってるのが「アベノミクスはうまくいってる!」 という主張なわけですが、それが、「ホントにうまくいってるの?」 というのが、ここの社説ですよねぇ。
物価は、 >「上昇率2%」の目標達成のめどが立たない という中で、 >8月にとうとうマイナス圏(0・1%下落)に突入した というんでしょう?
元の木阿弥? いやっ、物価上昇率は一度も2%になってないですよねぇ? 元の木阿弥というか、一度も良くなることなく、悪いまま?
5段落目ですが、 >問題は日銀が「約2年で物価上昇率2%の達成」にこだわり、「バ >ズーカ砲」の異名も付いた大規模な量的緩和を始めたところにある というんですが。
↑これって、さらりと書いてますが、アベノミクスの第二の矢が間 違ってる!という意味ですよねぇ?
7段落目 >これほどの量的緩和を実施し、さらに拡大したにもかかわらず、物 >価上昇率も経済成長率も期待通りになっていない。一方、量的緩和 >の弊害は増大するばかりだ だそうで。
「これでうまくいきますよ!」と日銀が紙幣を刷って刷ってばら撒 いたのに、物価上昇率も経済成長率も目標には遠く及ばない。 完全に「アウト!」なのでは、、、?
下から2段落目ですが、 >景気が回復し、量的緩和を徐々に縮小しようとする際、それがよ >り困難になるという問題もある。日本の国債市場の日銀依存度が >一段と高まるためだ ということですが。
緩めたものは引き締めるというか元に戻すことが必要ですよねぇ。 今でも、法律で禁じられてる「国債の日銀引受け」に近い状態 でしょ? 一応、銀行を通してるから日銀引受けじゃない!と言ってますけど、 政府が発行する国債をどんどん日銀が買い占めてる感じですよねぇ?
まぁ~、景気が良くなったら改めますから!とか言ってるから通用 してるんでしょうけど、ず~と長く続けるとなると日銀の信任が危 なくなるのでは?!
で、一旦始めた緩和は、なかなかやめられないのでは、、、? 麻薬みたいなものでしょう。(?) 景気が良くなったからと言って、日銀が引き締めますと言った途端、 不景気になるのでは?!
そうなるのがわかってるから、引き締めに転じられないと、、、。 「一体、誰がこんなこと始めたんだ!?」 と言われる日が来ますよねぇ? 覚えておいてくださいよ、安倍っち(安倍晋三・首相)ですよ。
最後の段落 >日銀が選ぶべきはバズーカ3号ではない。物価目標をより柔軟な >ものに修正する現実路線である だそうですが。
いやぁ~、ここまで言ったんだから「アベノミクスの失敗を認め、 政策を転換すべきだ!」と言ったらいいのに、、、。(^_-) まっ、ただ、そこまで踏み込めない事情もあるのかも、、、?
↓日銀は、こう言い張ってますしね。 そりゃ、総裁以下ほとんどの人が、アベノミクス理論を信じてる んでしょうから「アベノミクスはうまくいってる!」と信じ切っ てますよねぇ。
え~と誰の本でしたかねぇ~、こういう人たちは言い逃れの天才 だとか。 2年で物価上昇率を2%に上げると最初は言ってたのに、原油が下 がったせいでとか、いろんな理由を持ってきて、うまくいかない のはそのせい。我々の理論は正しい。 そう言い張って、自分たちの間違いを認めないことにかけては天 才的だとか。
↓では天才たちの話をどうぞ。
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支店長会議総裁開会挨拶要旨(2015年10月) 2015年10月19日 日本銀行
(1)わが国の景気は、輸出・生産面に新興国経済の減速の影響がみ られるものの、緩やかな回復を続けている。先行きについても、緩 やかな回復を続けていくとみられる。
(2)物価面をみると、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、0 %程度となっている。先行きについても、エネルギー価格下落の影 響から、当面0%程度で推移するとみられる。
(3)わが国の金融システムは、安定性を維持している。そうした もとで、金融環境は、緩和した状態にある。
(4)「量的・質的金融緩和」は所期の効果を発揮しており、日本 銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的 に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継 続する。その際、経済・物価情勢について上下双方向のリスク要 因を点検し、必要な調整を行う。
↑だそうですよ。 特に、(4)の >「量的・質的金融緩和」は所期の効果を発揮しており には、なんか笑える。(^_-)
そうですねぇ~、太平洋戦争で、ハワイの奇襲攻撃には成功した けど、ミッドウェイでは大敗北、その後、ず~と負けてるのに、 「勝ってる勝ってる」と言い張ってた大本営の発表に似てるよう な、、、?
まぁ、出発点がアベノミクスは正しい! この道しかない! と 考える人たちなんでしょうから、株価も上がった、企業も儲かっ てると、いい数字ばかり目に映るんでしょうかねぇ~。
まっ、東京が焼け野原になり、沖縄は占領され、広島・長崎に原 爆が落とされるまで負けを認めなかった大本営にならって、ドッ カン黒田とその部下のみなさんは、アベノミクスは絶対正しい! と言い張るんでしょうねぇ。
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