「切手」を含む日記 RSS

はてなキーワード: 切手とは

2024-12-14

とりかへばや物語のあらすじ

左大臣が二人の妻をそれぞれ孕ませた。たまたま同日に生まれた男君と女君はそれぞれ容姿そっくりで美しかった。

男君は和歌など好みなよなよと女らしく、女君は蹴鞠狩猟を好みたくましく男らしく育ち、世間では男君と女君が逆扱いされた。

本来の性に沿って育ってくれない男君と女君に悩み世間から隠して育てたいと思っていたが、それぞれが異性の分野で才を発揮しすぎ、男君は女東宮に仕える女官に、女君は立派な公達として帝に仕えることになった。

東宮は帝に息子が生まれないため一応次の帝候補だが、所詮息子が生まれるまでの間に合わせで誰にも期待されない立場なのでやさぐれわがまま糞女だった。

男君は女東宮のそんなところも愛しく思い性欲を抱くようになり、女東宮も妖しい魅力を持つ男君に惹かれ、男君は「将来のための睦言の練習」のふりをして暗闇で「おもちゃ」として男性器を挿入した。

女君は男のふりをしたまま男に勝る活躍を見せ、右大臣の娘である四の姫と結婚した。当然夫婦生活はなかった。

四の姫は女君とたまに会っては夜通し仲良く語り合うだけでは物足りず切なく琴をかき鳴らす日があった。

その琴の音を聞きつけた中将は、惹かれて屋敷に忍び込み四の姫を犯し、そして四の姫が夫に一切手を出されていない処女であることに驚く。

四の姫が突然妊娠出産したことに女君は驚くも、夫婦生活世間に疑われずにすんだ。

まれ子供中将に似ており女君は本当の父親が誰なのかを悟り男装した自分存在こそが異常なのだから二人が密通してもよいと考えた。

四の姫は女君を男と思ったまま愛し続けているので恥じ入った。

中将は四の姫のことを愛しく思いはしたが所詮遊び人相手の一人であり、女と思ったまま男君の方を次のターゲットにした。

しかし男君はつれなく、いつしか中将は同じ顔をした女君の方に気を取られるようになった。

しか女性だとは知らないので男色の傾向があるのだと思うようになった。

とうとうたまらなくなり中将は女君を襲い、女性であると知りそのまま犯してしまう。

女君は妊娠し、もう出仕できなくなり、中将拉致監禁され中将のもとで出産する。

行方知れずになった女君を探すために、男君は髪を切り男の服装であちこち探索し、ようやく女君を探し当て解放した。

お互いに本来の性に戻って生きるべきではないか相談あい、男君は男として帝に仕えるようになった。

四の姫は長き夫の失踪自分不貞のせいだと思い涙し、世間にもそう噂され醜聞にまみれていたが、男君が以前と変わらぬ顔で帰ってきたことを喜んだ。

男君はどこか態度が女性的で柔和になっており変化を感じさせたが、長い別離がその変化を生んだだけと四の君は思った。

いつものように共に語り合う眠るだけと思いきや、男君は四の姫を抱き、四の姫は中将とするよりも気持ちいいと思った。

中将は、女君が我が子を残し失踪したことにショックを受けつつも、彼女が再び男として出仕するようになったと聞き都へ戻った。

そこで再会した女君はもう男君と入れ替わっており、ヒゲを生やした立派な男になっており、共に暮らした日々は幻だったのかと中将現実を疑った。

女君は女として再び女東宮のもとへ仕えるようになった。女東宮は男君の子供を妊娠していた。

男君と女君は相談あい、二人の事情をすべて女東宮に話した。

東宮は、女性だと思っていた頃の男君こそを愛しており、普通の男に戻った男君はいまいちに感じて、父親が誰かは明かさずシングルマザーとして生きる道を選び男君は振られた。

やがて女君は帝のお手つきになり、帝はこいつ非処女だし経産婦じゃねという疑念を持ったが顔が可愛いので許した。

帝は女君の中の人がまだ男君だった頃から粉をかけていたのに全く相手にされていなかったのだが、その理由結婚も許されない身分卑しい相手と恋をしていたせいだったのだろうと想像した。

女君は中将との時よりも気持ちがよかったので大きな声を上げてしまった。

やがて娘は跡継ぎたる男児を産んだ。

東宮はお役御免になり、我が子に愛情をそそいだ。

男君は派手に女遊びをするようになり、女のうちの一人を中将にあてがい、女君の産んだ子の世話係にさせ、子の様子を逐一報告させた。

女君はその後も帝の子を4人産み、やがて中将との間の子供が11歳になった際に再会した。

であることは明かせぬまま、我が子との再会に泣きぬれた。

帝はそれを見て、女君の最初の男は中将であろうと察し、身分卑しい相手でなくて良かったとホッとした。

2024-12-13

東弁を民事で訴える(13000円+裁判所切手文書作成送料実費)

会則違憲を訴える材料もある

訴訟予告すれば当事者紹介もできる(文書作成送料実費)

保全もできるかもしれない(500円+1220円+文書作成送料実費)

ただ第一に、東弁に情報開示請求訴訟必要か(13000円+切手

協力弁護士はたぶんいないけど費用は浮く

腐った綱紀を叩く計画宣伝して、クリスマス募金を募ったらどうだろう

日弁連会則違憲の方がシンプルだが、訴える材料があるか微妙

んーでもなんか足りない気がする

せめて法務資格があればな

2024-12-12

anond:20241113111549

rohisatoことヤクバハイルです。

事態が重くなってきたので反論させてください。

私は【反転】していません、暇空さんの敵にまわる気は毛頭ありません、ただ彼と距離を置きたいだけです。

あと、『暇空を賞賛して一緒にcolaboや堀口英利を叩くことで成り上がった時事系YouTuber』というのも誤りです。

叩いていません【意見論評】です。

あとcolabo側が主張する【暇アノン】という呼び名もやめてほしい、元【ベストリガーズ】です。

暇空さんに対してもネットニュースから記事からソースを使い、なるべく中立的立場動画作成し、colaboに対する動画は以下の2本だけです。

●【2024年2月投稿】暇空茜さんへの印象操作アニメイト京アニ脅迫事件 / ハイルちゃん時事ニュースファイル06

https://www.youtube.com/watch?v=aMdOqu1H5XU

●【暇空茜の過去記事終了】【2024年4月投稿】暇空茜、都に勝訴! メディアがついに報道 / ハイルちゃん時事ニュースファイル08

https://www.youtube.com/watch?v=Qdrkz1bz9iQ

それに堀口英利氏に対して意見論評する集団【堀口系YouTuber】【ベストリガーズ】からは1年前に脱退しています

●【2023年12月投稿】閉幕 ヤクバハイルは堀口英利氏に対して意見論評する堀口系ベストリガーズより脱退しま

https://www.youtube.com/watch?v=AewwF_IQdK4

上記動画投稿日は今年の11月ですが、10月に別件があって私のチャンネルは停止し、やむをえず新たにチャンネルを立ち上げて動画を再投稿しています

自分の主張だけでは心元ないのでクロスミレさんの動画リンクおいておきます

ヤクバハイルさんへの約束(堀口氏への動画を全削除したので収益化までクロスミレさんがサポートする約束)

https://www.youtube.com/watch?v=Gid9Rwpkzzw

んで堀口氏から2024年1月に開示されましたが10ヶ月間は音沙汰なく、11月になってから急に事態が動きました。

私が引っ越す前の住所に3日おき、立て続けに不審手紙が届けられたのでアパート管理会社から私に連絡がきました。

私は上京して管理会社の一室に呼ばれ、堀口氏から手紙を読んでみると『動画を削除しないと訴える』というものでした。

もう1年前に全動画を削除しているのに訴える?

法律をよく知る堀口氏は1年前に削除されたコンテンツ投稿主を責めるような真似はしない、とすればこれは別人が送り付けたのかもしれない。

手紙を受けた住民A氏は堀口氏の名前検索し、サツヨコ関連の写真を見ておびえているというので、私はXに以下の投稿しました。

●👑から手紙を送りつけてくる人に伝えます切手代の無駄です、何度も何度も送るのは止めてください。漏れはとうの昔に引っ越しして、今はそこに住んでいません。現在転送期間も終わって別人が受け取っています。ある程度溜まったら警察被害届けを出すそうです。

https://x.com/yakuba_hairu/status/1863371756209312133

以上を12月2日に投稿してから1週間が経過し、手紙が送り付けられることはなく平穏に年が越せると思った一昨日の12月9日の夜に事件が起こりました。

私が引っ越す前のアパートの1室の住人A氏がドアを何度も叩く音で目覚め、「どなたですか?」と聞きながらのぞき穴で外を覗くと5人の男たちがいたとの話でした。先頭にいるのは紺色の背広の男で残り4人は黒いジャンパーに黒いスボンでうち2人は黒いリュックサックを背負っていたそうです。背広の男は静かな口調で「ヤクバハイルさんはご在宅でいらっしゃいますか?」と聞いてきましたがA氏は「いいえ、その方は引っ越していません」と答えると背広は「嘘だ!」と怒鳴りドアを蹴ってきたので、A氏も「警察呼びますよ!」と言ってスマホでドア越しに110番を呼び出したとたんに背広は「逃げろ!」といってドアの前から逃げて行ったそうです。アパートの別の住人の話だと怒鳴り声を聞きつけて目覚めて外を覗いたら5人の男が黒いハイエースに乗り込んで走り去ったといいます

これらの経過を私が知ったのは次の日の10日のことです。管理会社は既に近くの警察署に強盗未遂被害届を出し、さらに私に連絡してきました。A氏はアパートの別の空き部屋に引っ越すそうです。

事態大事になってきました。

私自身もどうなるかわからないので急いでしたためました。

2024-12-11

anond:20241211200638

ほほう、増田小切手を見たことがないとな?それは珍しいのう♡

かに最近では電子決済が主流になっているから、小切手を使う機会は少のうなっておるかもしれんのじゃ。

しか小切手じゃのうて「切手」とは、おもしろい発想じゃのう!わらわも思わず笑ってしまったのじゃ♡

まあ、切手小切手も今後どうなるか分からんが、伝統的なものじゃからな、いつか見る機会もあるかもしれんぞ?

今まで生きてきて小切手を一度も見たことがない

40年以上生きているが、一度も見たことがない。

たことがあるのはフィクションの中だけである

このままだと、いずれ切手も見なくなるような気がする。

なお切手よりも小切手の方が明らかに大きい。それなら大切手なのでは?

2024-12-10

現金書留がどんどん安っぽくなってきた

ボーナスが入ったら現金実家に送りつけるという

嫌がらせをずっとしているのだが

あの封筒がどんどん安っぽくなっていて残念になる。

そもそも手数料とか送料を考えれば振込にすれば良いのだが

郵便現金を送りつけてやるというのが醍醐味なのに。

以前のように2重、3重にアラビックヤマトを塗って

蓋を重ねて封をして

いちいち無駄にハンコをつき

カーボン紙の宛名に送付金額を書いたり

やつらに現金を送ってやるんだぜ

と言う重厚儀式的なもの重要なのに。

封筒ペラペラでハンコも適当に2箇所押すだけだし

受付で宛名写真を撮ってレシートプリントして渡してくる。

しかも送付料金を電子マネーで支払えるなんて。

こう、なんというか

もうお前らの世話になってないから、この現金を送りつけてやるぜ

なんかうまいものでもたらふく食って堕落しやがれ

と言う嫌がらせ

まりに簡略化されてしまって

少し悲しい。

秤で重さを計ってもらって切手ベタベタ貼ったり

ガチャガチャンと消印を押してもらって

カーボンの写しで小さい伝票をもらう方が

この季節の嫌がらせ感が盛り上がってよかったのに。

2024-12-09

anond:20241209102420

私も忘れるから百均切手位置郵便番号枠だけ書いてあるようなポストカード買ってテスト印刷してるわ。

位置調整もある程度できるので便利。

ハガキ印刷の時まいど

まよう

ブラザーは、向こう側が上(切手とか印刷してある)、印刷面はウラというか下

2024-12-01

受信料払いたくないかテレビ売った」の人達って、今度は「ネット受信料払いたくないかパソコンスマホも売った」になるの?

おかしいだろ。

ほんのちょっとの小銭のために情報源から遠ざかることを選択肢に上げてくるって。

情報収集源は減らせば減らすほど集まってくる情報は偏っていくんだぞ。

受信料さえ払えない奴は「購読料がもったいないから新聞は解約した」って感じだろうし、いよいよもって身近な人間けが情報ソースになる。

そういう人間の身近にいるのは同じく新聞ネットもみない人間ばかりだろうからいよいよまともな情報なんてない。

巷の噂を本気で世界真実だと信じ、詐欺師にはあっさり騙され、自分でも気づかない間に犯罪に加担する無知犯罪者の出来上がりじゃんか。

NHK受信料を払う」 or 「テレビを捨てる」 この二択からどちらかを選ぶっていう発想がそもそもおかしだって

そこから更に「ネットも捨てる」 or 「NHKネット受信料を払う」の二択から選ぼうとか。

そんなのは選択肢として論外だろ。

家庭レベルでは固定電話公衆電話も無くなってきたこ時代スマホ捨てるとか社会から孤立にさえ等しいのでは?

どうせそのレベル人間は「切手代を払いたくないか手紙は出したくない」とかも言い出すんじゃないか

完全なる情弱の出来上がりじゃん。

いやマジでどうかしてるだろ?

本当になんで「受信料を払うことを回避するために、テレビを捨てる」って話になってるんだよ。

まずそこがおかしいんだって

2024-11-12

anond:20241112201958

鳥さんは協力して卵温めないと子供を育てられないか

つがい子育てするんだって

つがいの鳥夫は正妻以外のよその鳥娘にも卵を産ませるが

の子育ては一切手伝わないの

正妻の子ちゃんと協力して育てあげて自分DNA担保

鳥娘に産ませた子は鳥娘が一羽で育ててくれたら

さら自分の子が労力なしに育つってわけ

まりそういう都合のいい鳥娘がアホなビッチであってほしく、

処女で確実に自分の子を産んで欲しいのが正妻ってわけなのよ

2024-11-04

anond:20241103184631

さてと、「闇バイトか判定する方法」なんてもんを書きたいのだけど、あいにく「コレコレで闇バイトか判定できる!」なんてテスト存在しない。というか、巧妙な連中が「〇〇で簡単鉄砲玉をゲット!しかも、これなら『闇バイト判定法』も通過できる!」なんて考慮しないわけじゃないじゃん。だから、はっきりいえば「ブラックバイトに関わらない方法」なんて存在しない。それに、なんか「フツーの会社員な俺が、指定されて行ったのが闇バイトだった件」って可能性もあるわけで、それだったらもっと逃げにくいよ!(と経験者は語りたいのだ!)

じゃぁ、どうすりゃ良いの? ... ってなるわけですが、こればかりは便利なツールはないので、

という観点から自分過去を振り返って「もう罪をおかしたけど、それでも娑婆にいれるような方法」を自分の恥をここで書いて、若い人が避けれるようにしたい。

【告知事項】まずは、警察相談だ!何も考えるな!今は「闇バイト強化月間」みたいな感じだろうから、さっさと警察署にレッツゴーだ。この、またとないチャンスを逃してはいけない!


バイトに関わってしまった、というのを理解したときの振る舞いか
本当にヤバイときコンマ秒を争うとき

全力で走って逃げ込め。光のあるほうへ突っ込め。人のいる方向に逃げ込め。コンビニ警察署、はたまた火災報知器スイッチを鳴らす、警備会社ステッカーの貼ってあるところに突っ込む、とか防犯カメラのあるところにいく、... という妄想をした。というか、はっきりいえばここまでのことはわからん。ただ、ここで逃げないと、時間が経過すればするほど最悪に至ることは自覚すること。言い方は悪いけど「ポリスマン公的ヤバイことして罪人になってからのこと身内と刑務所での生活」「指定暴力団〇〇組のメンバー鉄砲玉になって収監されている最中に組みが蒸発してしまったとき処遇」よりは絶対に良いと思うぜ?

時間に余裕があるとき
時効を迎えたら


... 書いている途中だけど、消えたら嫌だからカキコしておく。あとで、ちゃん推敲します。

2024-10-31

速達はめちゃくちゃ速く届いて助かる増田朱眞ルかスタ程度特やはゃ値くゃちめ初田区楚(回文

おはようございます

急に寒くなってきたって夜よ夜!

お布団が寒いわ。

さすがに毛布だけじゃしのげないので、

また冬のお布団干して出さなくっちゃってそう思っている矢先のころ。

もうここから年末まで一気に急降下よ!

早いと思うわー。

あっと言う間よ。

年賀状問題結構周りでは

年賀状じまい宣言している人が多くって、

挨拶ご遠慮しまーすって言う人多いのよね。

私は積極的にお年賀出すって方じゃないので

もらったら返信するタイプ

まあ何通かはくるかも知れないし

年賀だけでのやり取りって人も1年に1回のやり取りしてるぐらいなのよね。

そんでこっちから先手で出すと話題が行き交って返信にならないので、

一旦もらったものの内容に近況を書いてある人はそのお返事内容するってところかしら。

から受けて立つタイプっていってもいいと思うわ。

でもさ

うーん

さすがに年賀状切手代がかさむので

出すにもさすがに躊躇するわよね。

もうお餅個食べた?とかお餅食べ過ぎ注意!なんてくだらないことを書くのに100円とか使うわけ?

貴重な100円だって100円なのよ。

100円と言ってるのは

具体的に今じゃあ葉書の代金いくらなの?

封書で送る代金切手いくらなの?ってよく分かってないので

そういうアバウトな感じでいう100円って記号的な意味で言っているわ。

だいたいそんなもんでしょ?

ももうすっかり手紙ハガキ個人的に書くことも年に1回も無くなっちゃったわ。

以前は近所でのど自慢の観覧募集の往復葉書をせっせと近所で開催するときは送っていたけれど、

あれ超絶競争率高いのよ!

しってた?

なんか10回ぐらいいや256回ぐらい送ってるけど

ぜんぜん当日の観覧当たんないの!

全日の予選は誰でも入場観覧好きなときに入退場できるスタイルではやっているものの、

やっぱり本番みたいじゃない!

あの生バンドが聴きたいのよ!私のメインの目標は!

でもあれ全部カラオケに変わっちゃったので、

うそれ以降のど自慢の観覧希望へ応募する往復葉書すら買って送ることは無くなったわ。

そんな思い出ぐらいかしら?

郵便局の窓口に小為替買いに行くぐらいしかないわ。

でも今はもうPayPalとか個人でもカード決済できるツールがあるので

特にPayPal海外金も楽勝!少額でわりと手数料も多くないし、

気軽に海外送金なんか支払いもオーケーなのよ。

から為替を買う事もなくなって郵便局に行く用事すら無くなってきたわ。

あ!

思い出したけれど、

ゆうパックで届いた荷物を近所の郵便局で受け取れるようにして受け取りに行くだけだわ。

そのぐらいのもう用事しかないし、

なぜか

PUDOで受け取れる設定もゆうパックしたのに

ときおり受け取れない荷物もあったりなんかして、

海外荷物とかは無理みたいで、

郵便局に取りに行くのが億劫なので近所の事務所の近所の郵便局転送してもらってるのよ。

うそれだけの郵便局

いま郵便局マックス活用してる人って誰なのかしら?って思ってしまうわ。

切手すらももう買いに行く必要も無い、

簡単封書で送れる郵便のやつはプリンターシール印刷して貼ってポスト投函したらオーケーだし、

ますます切手を買いに行く用事がなくなるのよね。

まるで、

いか郵便局はお客さんが郵便局に来ないようにするようなことしか考えてないみたいよ。

郵便局の数ってたくさんあって中の職員もたくさんいるので成り立ってるのかしら?ってそこも心配になるけれどそんなよそのお城の心配をしても仕方が無いことこの上ない山脈に向かってヤッホー!って叫ぶしかないわよね。

ラーメン店は激減!ってニュース聞くけど

郵便局の数が激減!ってニュースは聞かないものね。

とはいえ

たまに郵便局のパワーを感じる時があって

遠方に速達は意地でも翌日に到着するってその課金しておくる速達はマジ速達!って感じで速達なのよ。

これには驚くわ。

北海道の先の何もないでお馴染みの襟裳岬に送った速達がもう翌日には届いていたのよ!

何もないと言っておきながら襟裳岬には郵便局があったってことが分かったので、

何もないことはない襟裳岬に改称した方がいいのかしら?って

そこも心配になるけれど、

それを心配したところでしかないので

そっと私の辞書襟裳岬の項目は

何もないところですっていう記述に変更がないことにしておくことにしたわ。

ただ

襟裳岬には何もないかも知れないけれど

上がっていく郵便代にはなんとかしてほしいものだわってのもあるし、

なぜ速達は速く届くのか!って謎も解き明かして欲しいわ。

秘密は何もないはずの襟裳岬にありそうね。

うふふ。


今日朝ご飯

めちゃ早起きしてニケと思ったけど

メンテ中だったので

時間が余った分

ポタージュスープをお湯を沸かして最近ハマっている豆乳でわるのが美味しくて、

それをゴクゴク飲んできたわ。

デトックスウォーター

起きてお湯を沸かしている間にニケ!って思ったらそのメンテ中だったので

お湯だけ沸かして白湯

つまるホッツ白湯ストレートウォーラーを作って飲んだってわけ。

朝は飲むのに忙しいわ。


すいすいすいようび~

今日も頑張りましょう!

2024-10-23

1975年まれなんですけど

1円切手前島密かくまちゃんか、というブコメ読んで思い出した。

小学生の頃、切手集めが突然流行った。両親や祖父母に使い残しの記念切手をもらって切手帳を頑張ってつくってた思い出がある。

切手の本みたいなの読んで、印刷ズレに価値があるとか、見返り美人がー、とか、エリザベス女王がー、ペニー・ブラックがー、とか、ムダ知識をたくわえていた。

これって、うちの小学校だけの流行だったんだろうか。同世代の人、切手集め、流行ってました?

2024-10-20

ゆうえんちってやちゅ

むかし小説連載してたけど今マンガ化されてるけどおもれーな

小説ときは読む気しなかったけど絵がついていっぱしのまんが になるとすげーおもろく感じる

アホにはマンガだな

つっても実はマンガも読むスキルみてーのはあるらしーんだけど

その点場切手まんがなれてねーやつにもよみやすいからやさしいよ

さききになるすぎて原作の間奏ぐぐっちゃったわ

まけるんだろうなっておもったけどやっぱまけちゃうんか

しかもまけて自殺するとかほんま・・・

2024-10-18

なんか年金に関する書類送るのに切手いるらしい

最近、届いた年金に関する重要書類?ってのが届いて、それは親の分だから内容は見てないけど。

送るのに切手負担しなきゃいけないことを両親がボヤいてた。

切手代すらこっちに負担させんのかってな感じで。

2024-10-16

過保護に育てられた女別パターン

過保護というか、過干渉だけど。

中学生になっても留守番も「できるの?」とか聞かれたし、ご飯はいつまで経っても子供用のおかずが別に作られた(大人煮物子供カツ丼的な)

社会人になって一人暮らしを始めるまで、ゴミを出したこともなかった(ゴミ捨て場の位置も知らん)。

元増田に書かれた女性たちと大きく違うのは家族仲が最悪だったことだと思う(現在絶縁済)。

家事は「親がやってくれる」というより、「こんな奴らに協力してたまるか、使えるだけ使ってやる」という気持ちで一切手を出さなかった感じ。

から社会人になって全部一人でやらなくてはいけなくなったときに、ものすごい解放感があった。もう誰にも恩を売らずに苦労を自分で背負えるんだと。

それに今は家事のやり方は検索すればいくらでも出てくる。その中で実家の連中の家事が相当間違っていたこともわかった。料理は何を作っても実家のクソな食卓料理より美味しい。

anond:20241015190913

2024-10-07

anond:20241007165851

全員潔く腹を切って死ぬ

自刃しないのは非日本人工作員

5154万円, 大野泰正(安), お話しすることはできない, 不記載額: 4000万円以上

4826万円, 池田佳隆(安), -, 不記載額: 4000万円以上

4355万円, 谷川弥一(安), 4355万円は「使わなかった」。, 不記載額: 4000万円以上

3526万円, 二階俊博(二), -, 不記載額: 2000万円以上

2954万円, 三ツ林裕巳(安), 同僚議員パーティー会費、交通費自動車リース代、議員有識者との会合費, 不記載額: 2000万円以上

2728万円, 萩生田光一(安), 国会議員外国要人マスコミ等との会合出張時の政務活動費, 不記載額: 2000万円以上

2403万円, 山谷えり子(安), 使わず事務所内に留めていた, 不記載額: 2000万円以上

2196万円, 堀井学(安), 事務所経費や会合参加費, 不記載額: 2000万円以上

2057万円, 橋本聖子(安), 政務活動費, 不記載額: 2000万円以上

1926万円, 武田良太(二), -, 不記載額: 1000万円以上

1860万円, 中根一幸(安), 公式会合後の懇親会や交通費秘書判断使用, 不記載額: 1000万円以上

1817万円, 平沢勝栄(二), -, 不記載額: 1000万円以上

1746万円, 簗和生(安), 政治活動費, 不記載額: 1000万円以上

1608万円, 林幹雄(二), -, 不記載額: 1000万円以上

1564万円, 杉田水脈(安), 事務所経費や会合費など, 不記載額: 1000万円以上

1542万円, 世耕弘成(安), 政治活動費, 不記載額: 1000万円以上

1482万円, 宮本周司(安), 回答待ち, 不記載額: 1000万円以上

1408万円, 宗清皇一(安), 一切の支出なし, 不記載額: 1000万円以上

1289万円, 菅家一郎(安), 回答待ち, 不記載額: 1000万円以上

1254万円, 福井照(二), 事務所の経費, 不記載額: 1000万円以上

1240万円, 小田原潔(安), 回答待ち, 不記載額: 1000万円以上

1182万円, 長崎幸太郎(二), 使わず事務所で保管, 不記載額: 1000万円以上

1070万円, 衛藤征士郎(安), 人件費交通費事務所費, 不記載額: 1000万円以上

1051万円, 松野博一(安), 国会議員有識者との意見交換会合費など, 不記載額: 1000万円以上

1019万円, 高木毅(安), 会食費や交通費など, 不記載額: 1000万円以上

994万円, 大塚拓(安), 未使用金額自民党調査による), 不記載額: 500万円以上

990万円, 和田義明(安), 人件費事務所費など, 不記載額: 500万円以上

896万円, 柴山昌彦(安), 使わず事務所で保管, 不記載額: 500万円以上

876万円, 堀井巌(安), 現金管理, 不記載額: 500万円以上

836万円, 関芳弘(安), 使わず事務所で保管, 不記載額: 500万円以上

822万円, 丸川珠代(安), 使わず口座で管理, 不記載額: 500万円以上

819万円, 馳浩(安), 政治活動必要な旅費や通信費など事務所経費, 不記載額: 500万円以上

818万円, 羽生田俊(安), 主に会合費などの政治活動費に使用, 不記載額: 500万円以上

774万円, 岡田直樹(安), 世論調査費用など, 不記載額: 500万円以上

660万円, 吉野正芳(安), 政治活動費, 不記載額: 500万円以上

648万円, 加田裕之(安), いずれ派閥事務局に納付することを念頭に全額を事務所にて保管, 不記載額: 500万円以上

623万円, 尾身朝子(安), 備品消耗品費, 不記載額: 500万円以上

584万円, 末松信介(安), 政治活動費, 不記載額: 500万円以上

564万円, 細田健一(安), 全額選挙区支部へ振り込み政治活動費として使用, 不記載額: 500万円以上

560万円, 山田宏(安), 政治活動費および経常経費(電話取材), 不記載額: 500万円以上

554万円, 西村明宏(安), 事務所で保管, 不記載額: 500万円以上

544万円, 高鳥修一(安), 250万円は政治活動費、残りは事務所で保管, 不記載額: 500万円以上

476万円, 下村博文(安), 使わず口座で管理, 不記載額: 100万円以上

420万円, 根本幸典(安), 政治活動費, 不記載額: 100万円以上

411万円, 西田昌司(安), パーティー券購入費用, 不記載額: 100万円以上

378万円, 石井正弘(安), 分離保管し一切使用せず, 不記載額: 100万円以上

369万円, 義家弘介(安), 回答待ち, 不記載額: 100万円以上

368万円, 若林健太(安), 落選間中事務所経費などに使用, 不記載額: 100万円以上

348万円, 亀岡偉民(安), 回答待ち, 不記載額: 100万円以上

318万円, 上野通子(安), 事務所経費, 不記載額: 100万円以上

309万円, 上杉太郎(安), 回答せず, 不記載額: 100万円以上

306万円, 佐藤啓(安), 事務所費用備品購入など, 不記載額: 100万円以上

282万円, 森雅子(安), 回答待ち, 不記載額: 100万円以上

280万円, 江島潔(安), 組織活動費, 不記載額: 100万円以上

280万円, 鈴木英敬(安), 1円も支出せず、全額保管, 不記載額: 100万円以上

268万円, 赤池誠章 (安), 一切何にも使わずに保管, 不記載額: 100万円以上

240万円, 吉川ゆうみ(安), 回答待ち, 不記載額: 100万円以上

236万円, 木村次郎(安), 事務所必要な経費に使用, 不記載額: 100万円以上

234万円, 塩谷立(安), 事務所経費や交通費など, 不記載額: 100万円以上

230万円, 青山周平(安), 使用することなく保管, 不記載額: 100万円以上

214万円, 太田房江(安), 全額政治活動使用, 不記載額: 100万円以上

204万円, 松川るい(安), 使わず事務所で保管, 不記載額: 100万円以上

196万円, 稲田朋美(安), 未使用, 不記載額: 100万円以上

188万円, 谷川とむ(安), 全額事務所で保管し支出せず(6年間では238万円), 不記載額: 100万円以上

184万円, 佐々木紀(安), 回答待ち, 不記載額: 100万円以上

178万円, 井上義行(安), 人件費など, 不記載額: 100万円以上

168万円, 井原巧(安), 一切手をつけていない, 不記載額: 100万円以上

161万円, 宮内秀樹(二), 将来が心配事務所に保管, 不記載額: 100万円以上

140万円, 宮澤博行(安), 政治活動費、団体年会費, 不記載額: 100万円以上

118万円, 北村経夫(安), 個人勉強会収入として全額計上, 不記載額: 100万円以上

116万円, 長峯誠(安), 人件費通信費など事務所経費, 不記載額: 100万円以上

100万円, 西村康稔(安), 個人政治資金パーティー収入の一部として計上, 不記載額: 100万円以上

100万円, 野上浩太郎(安), 事務所にそのまま残っていた, 不記載額: 100万円以上

98万円, 福田達夫(安), 回答せず, 不記載額: 100万円未満

84万円, 越智隆雄(安), 回答待ち, 不記載額: 100万円未満

80万円, 衛藤晟一(安), -, 不記載額: 100万円未満

76万円, 山田美樹(安), 回答待ち, 不記載額: 100万円未満

70万円, 小森卓郎(安), 使わず事務所で保管, 不記載額: 100万円未満

68万円, 田畑裕明(安), 事務所にそのまま残っていた, 不記載額: 100万円未満

60万円, 鈴木淳司(安), 事務所で保管, 不記載額: 100万円未満

58万円, 山本順三(安), 使わず事務所で保管, 不記載額: 100万円未満

58万円, 酒井庸行(安), パーティーノルマ分として全額支出, 不記載額: 100万円未満

26万円, 石田昌宏(安), 回答待ち, 不記載額: 100万円未満

22万円, 高橋はるみ(安), 回答待ち, 不記載額: 100万円未満

14万円, 藤原崇(安), 政治活動費, 不記載額: 100万円未満

12万円, 宮下一郎(安), パーティー収入として記載も、派閥指導寄付に項目を変更(金額自民党調査による), 不記載額: 100万円未満

10万円, 加藤竜祥(安), 使わず事務所で保管, 不記載額: 100万円未満

4万円, 山崎正昭(安), 4万円は派閥からの報告額。還流意図はなく使途不明, 不記載額: 100万円未満

2024-10-02

九  与次郎が勧めるので、三四郎はとうとう精養軒の会へ出た。その時三四郎は黒い紬の羽織を着た。この羽織は、三輪田のお光さんのおっかさんが織ってくれたのを、紋付に染めて、お光さんが縫い上げたものだと、母の手紙に長い説明がある。小包みが届いた時、いちおう着てみて、おもしろくないから、戸棚へ入れておいた。それを与次郎が、もったいないからぜひ着ろ着ろと言う。三四郎が着なければ、自分が持っていって着そうな勢いであたから、つい着る気になった。着てみると悪くはないようだ。  三四郎はこのいでたちで、与次郎と二人で精養軒の玄関に立っていた。与次郎の説によると、お客はこうして迎えべきものだそうだ。三四郎はそんなこととは知らなかった。第一自分がお客のつもりでいた。こうなると、紬の羽織ではなんだか安っぽい受け付けの気がする。制服を着てくればよかったと思った。そのうち会員がだんだん来る。与次郎は来る人をつらまえてきっとなんとか話をする。ことごとく旧知のようにあしらっている。お客が帽子外套給仕に渡して、広い梯子段の横を、暗い廊下の方へ折れると、三四郎に向かって、今のは誰某だと教えてくれる。三四郎はおかげで知名な人の顔をだいぶ覚えた。  そのうちお客はほぼ集まった。約三十人足らずである広田先生もいる。野々宮さんもいる。――これは理学者だけれども、絵や文学が好きだからというので、原口さんが、むりに引っ張り出したのだそうだ。原口さんはむろんいる。いちばんさきへ来て、世話を焼いたり、愛嬌を振りまいたり、フランス式の髯をつまんでみたり、万事忙しそうである。  やがて着席となった。めいめいかってな所へすわる。譲る者もなければ、争う者もない。そのうちでも広田先生のろいにも似合わずいちばんに腰をおろししまった。ただ与次郎三四郎けがいっしょになって、入口に近く座を占めた。その他はことごとく偶然の向かい合わせ、隣同志であった。  野々宮さんと広田先生あいだに縞の羽織を着た批評家がすわった。向こうには庄司という博士が座に着いた。これは与次郎のいわゆる文科で有力な教授であるフロックを着た品格のある男であった。髪を普通の倍以上長くしている。それが電燈の光で、黒く渦をまいて見える。広田先生坊主頭と比べるとだいぶ相違がある。原口さんはだいぶ離れて席を取った。あちらの角だから、遠く三四郎と真向かいになる。折襟に、幅の広い黒襦子を結んださきがぱっと開いて胸いっぱいになっている。与次郎が、フランスの画工は、みんなああいう襟飾りを着けるものだと教えてくれた。三四郎肉汁を吸いながら、まるで兵児帯の結び目のようだと考えた。そのうち談話だんだん始まった。与次郎ビールを飲む。いつものように口をきかない。さすがの男もきょうは少々謹んでいるとみえる。三四郎が、小さな声で、 「ちと、ダーターファブラをやらないか」と言うと、「きょうはいけない」と答えたが、すぐ横を向いて、隣の男と話を始めた。あなたの、あの論文を拝見して、大いに利益を得ましたとかなんとか礼を述べている。ところがその論文は、彼が自分の前で、さかんに罵倒したものから三四郎にはすこぶる不思議の思いがある。与次郎はまたこっちを向いた。 「その羽織はなかなかりっぱだ。よく似合う」と白い紋をことさら注意してながめている。その時向こうの端から原口さんが、野々宮に話しかけた。元来が大きな声の人だから、遠くで応対するにはつごうがいい。今まで向かい合わせに言葉をかわしていた広田先生庄司という教授は、二人の応答を途中でさえぎることを恐れて、談話をやめた。その他の人もみんな黙った。会の中心点がはじめてできあがった。 「野々宮さん光線の圧力試験はもう済みましたか」 「いや、まだなかなかだ」 「ずいぶん手数がかかるもんだね。我々の職業も根気仕事だが、君のほうはもっと激しいようだ」 「絵はインスピレーションですぐかけるからいいが、物理実験はそううまくはいかない」 「インスピレーションには辟易する。この夏ある所を通ったらばあさんが二人で問答をしていた。聞いてみると梅雨はもう明けたんだろうか、どうだろうかという研究なんだが、一人のばあさんが、昔は雷さえ鳴れば梅雨は明けるにきまっていたが、近ごろじゃそうはいかないとこぼしている。すると一人がどうしてどうして、雷ぐらいで明けることじゃありゃしないと憤慨していた。――絵もそのとおり、今の絵はインスピレーションぐらいでかけることじゃありゃしない。ねえ田村さん、小説だって、そうだろう」  隣に田村という小説家がすわっていた。この男は自分インスピレーション原稿の催促以外になんにもないと答えたので、大笑いになった。田村は、それから改まって、野々宮さんに、光線に圧力があるものか、あれば、どうして試験するかと聞きだした。野々宮さんの答はおもしろかった。――  雲母か何かで、十六武蔵ぐらいの大きさの薄い円盤を作って、水晶の糸で釣るして、真空のうちに置いて、この円盤の面へ弧光燈の光を直角にあてると、この円盤が光に圧されて動く。と言うのである。  一座は耳を傾けて聞いていた。なかに三四郎は腹のなかで、あの福神漬の缶のなかに、そんな装置がしてあるのだろうと、上京のさい、望遠鏡で驚かされた昔を思い出した。 「君、水晶の糸があるのか」と小さい声で与次郎に聞いてみた。与次郎は頭を振っている。 「野々宮さん、水晶の糸がありますか」 「ええ、水晶の粉をね。酸水素吹管の炎で溶かしておいて、両方の手で、左右へ引っ張ると細い糸ができるのです」  三四郎は「そうですか」と言ったぎり、引っ込んだ。今度は野々宮さんの隣にいる縞の羽織批評家が口を出した。 「我々はそういう方面へかけると、全然無学なんですが、はじめはどうして気がついたものでしょうな」 「理論上はマクスウェル以来予想されていたのですが、それをレベデフという人がはじめて実験証明したのです。近ごろあの彗星の尾が、太陽の方へ引きつけられべきはずであるのに、出るたびにいつでも反対の方角になびくのは光の圧力で吹き飛ばされるんじゃなかろうかと思いついた人もあるくらいです」  批評家はだいぶ感心したらしい。 「思いつきもおもしろいが、第一大きくていいですね」と言った。 「大きいばかりじゃない、罪がなくって愉快だ」と広田先生が言った。 「それでその思いつきがはずれたら、なお罪がなくっていい」と原口さんが笑っている。 「いや、どうもあたっているらしい。光線の圧力は半径の二乗に比例するが、引力のほうは半径の三乗に比例するんだから、物が小さくなればなるほど引力のほうが負けて、光線の圧力が強くなる。もし彗星の尾が非常に細かい小片からできているとすれば、どうしても太陽とは反対の方へ吹き飛ばされるわけだ」  野々宮は、ついまじめになった。すると原口が例の調子で、 「罪がない代りに、たいへん計算がめんどうになってきた。やっぱり一利一害だ」と言った。この一言で、人々はもとのとおりビールの気分に復した。広田先生が、こんな事を言う。 「どうも物理学者は自然派じゃだめのようだね」  物理学者と自然派の二字は少なからず満場の興味を刺激した。 「それはどういう意味ですか」と本人の野々宮さんが聞き出した。広田先生説明しなければならなくなった。 「だって、光線の圧力試験するために、目だけあけて、自然を観察していたって、だめだからさ。自然献立のうちに、光線の圧力という事実印刷されていないようじゃないか。だから人工的に、水晶の糸だの、真空だの、雲母だのという装置をして、その圧力物理学者の目に見えるように仕掛けるのだろう。だから自然派じゃないよ」 「しか浪漫派でもないだろう」と原口さんがまぜ返した。 「いや浪漫派だ」と広田先生がもったいらしく弁解した。「光線と、光線を受けるものとを、普通自然界においては見出せないような位置関係に置くところがまったく浪漫派じゃないか」 「しかし、いったんそういう位置関係に置いた以上は、光線固有の圧力を観察するだけだからそれからあとは自然派でしょう」と野々宮さんが言った。 「すると、物理学者は浪漫自然派ですね。文学のほうでいうと、イブセンのようなものじゃないか」と筋向こうの博士比較を持ち出した。 「さよう、イブセンの劇は野々宮君と同じくらいな装置があるが、その装置の下に働く人物は、光線のように自然法則に従っているか疑わしい」これは縞の羽織批評家言葉であった。 「そうかもしれないが、こういうことは人間研究上記憶しておくべき事だと思う。――すなわち、ある状況のもとに置かれた人間は、反対の方向に働きうる能力権力とを有している。ということなんだが、――ところが妙な習慣で、人間も光線も同じように器械的の法則に従って活動すると思うものから、時々とんだ間違いができる。おこらせようと思って装置をすると、笑ったり、笑わせようともくろんでかかると、おこったり、まるで反対だ。しかしどちらにしても人間に違いない」と広田先生がまた問題を大きくしてしまった。 「じゃ、ある状況のもとに、ある人間が、どんな所作をしてもしぜんだということになりますね」と向こうの小説家が質問した。広田先生は、すぐ、 「ええ、ええ。どんな人間を、どう描いても世界に一人くらいはいるようじゃないですか」と答えた。「じっさい人間たる我々は、人間しからざる行為動作を、どうしたって想像できるものじゃない。ただへたに書くから人間と思われないのじゃないですか」  小説家はそれで黙った。今度は博士がまた口をきいた。 「物理学者でも、ガリレオ寺院釣りランプの一振動時間が、振動の大小にかかわらず同じであることに気がついたり、ニュートン林檎が引力で落ちるのを発見したりするのは、はじめから自然派ですね」 「そういう自然派なら、文学のほうでも結構でしょう。原口さん、絵のほうでも自然派がありますか」と野々宮さんが聞いた。 「あるとも。恐るべきクールベエというやつがいる。v※(アキュートアクセント付きE小文字)rit※(アキュートアクセント付きE小文字) vraie. なんでも事実でなければ承知しない。しかしそう猖獗を極めているものじゃない。ただ一派として存在を認められるだけさ。またそうでなくっちゃ困るからね。小説だって同じことだろう、ねえ君。やっぱりモローや、シャバンヌのようなのもいるはずだろうじゃないか」 「いるはずだ」と隣の小説家が答えた。  食後には卓上演説も何もなかった。ただ原口さんが、しきりに九段の上の銅像悪口を言っていた。あん銅像をむやみに立てられては、東京市民が迷惑する。それより、美しい芸者銅像でもこしらえるほうが気が利いているという説であった。与次郎三四郎九段銅像原口さんと仲の悪い人が作ったんだと教えた。  会が済んで、外へ出るといい月であった。今夜の広田先生庄司博士によい印象を与えたろうかと与次郎が聞いた。三四郎は与えたろうと答えた。与次郎は共同水道栓のそばに立って、この夏、夜散歩に来て、あまり暑いからここで水を浴びていたら、巡査に見つかって、擂鉢山へ駆け上がったと話した。二人は擂鉢山の上で月を見て帰った。  帰り道に与次郎三四郎に向かって、突然借金言い訳をしだした。月のさえた比較寒いである三四郎ほとんど金の事などは考えていなかった。言い訳を聞くのでさえ本気ではない。どうせ返すことはあるまいと思っている。与次郎もけっして返すとは言わない。ただ返せない事情をいろいろに話す。その話し方のほうが三四郎にはよほどおもしろい。――自分の知ってるさる男が、失恋の結果、世の中がいやになって、とうとう自殺をしようと決心したが、海もいや川もいや、噴火口はなおいや、首をくくるのはもっともいやというわけで、やむをえず短銃を買ってきた。買ってきて、まだ目的遂行しないうちに、友だちが金を借りにきた。金はないと断ったが、ぜひどうかしてくれと訴えるので、しかたなしに、大事の短銃を貸してやった。友だちはそれを質に入れて一時をしのいだ。つごうがついて、質を受け出して返しにきた時は、肝心の短銃の主はもう死ぬ気がなくなっていた。だからこの男の命は金を借りにこられたために助かったと同じ事である。 「そういう事もあるからなあ」と与次郎が言った。三四郎にはただおかしいだけである。そのほかにはなんらの意味もない。高い月を仰いで大きな声を出して笑った。金を返されないでも愉快である与次郎は、 「笑っちゃいかん」と注意した。三四郎はなおおかしくなった。 「笑わないで、よく考えてみろ。おれが金を返さなければこそ、君が美禰子さんから金を借りることができたんだろう」  三四郎は笑うのをやめた。 「それで?」 「それだけでたくさんじゃないか。――君、あの女を愛しているんだろう」  与次郎はよく知っている。三四郎はふんと言って、また高い月を見た。月のそばに白い雲が出た。 「君、あの女には、もう返したのか」 「いいや」 「いつまでも借りておいてやれ」  のん気な事を言う。三四郎はなんとも答えなかった。しかいつまでも借りておく気はむろんなかった。じつは必要な二十円を下宿へ払って、残りの十円をそのあくる日すぐ里見の家へ届けようと思ったが、今返してはかえって、好意にそむいて、よくないと考え直して、せっかく門内に、はいられる機会を犠牲にしてまでも引き返した。その時何かの拍子で、気がゆるんで、その十円をくずしてしまった。じつは今夜の会費もそのうちから出ている。自分ばかりではない。与次郎のもそのうちから出ている。あとには、ようやく二、三円残っている。三四郎はそれで冬シャツを買おうと思った。  じつは与次郎がとうてい返しそうもないから、三四郎は思いきって、このあいだ国元へ三十円の不足を請求した。十分な学資を月々もらっていながら、ただ不足だからといって請求するわけにはゆかない。三四郎はあまり嘘をついたことのない男だから請求理由にいたって困却した。しかたがないからただ友だちが金をなくして弱っていたから、つい気の毒になって貸してやった。その結果として、今度はこっちが弱るようになった。どうか送ってくれと書いた。  すぐ返事を出してくれれば、もう届く時分であるのにまだ来ない。今夜あたりはことによると来ているかもしれぬくらいに考えて、下宿へ帰ってみると、はたして、母の手蹟で書いた封筒ちゃんと机の上に乗っている。不思議なことに、いつも必ず書留で来るのが、きょうは三銭切手一枚で済ましてある。開いてみると、中はいつになく短かい。母としては不親切なくらい、用事だけで申し納めてしまった。依頼の金は野々宮さんの方へ送ったから、野々宮さんから受け取れというさしずにすぎない。三四郎は床を取ってねた。  翌日もその翌日も三四郎は野々宮さんの所へ行かなかった。野々宮さんのほうでもなんともいってこなかった。そうしているうちに一週間ほどたった。しまいに野々宮さんから下宿下女を使いに手紙をよこした。おっかさんからまれものがあるからちょっと来てくれろとある三四郎講義の隙をみて、また理科大学の穴倉へ降りていった。そこで立談のあいだに事を済ませようと思ったところが、そううまくはいかなかった。この夏は野々宮さんだけで専領していた部屋に髭のはえた人が二、三人いる。制服を着た学生も二、三人いる。それが、みんな熱心に、静粛に、頭の上の日のあたる世界をよそにして、研究をやっている。そのうちで野々宮さんはもっと多忙に見えた。部屋の入口に顔を出した三四郎ちょっと見て、無言のまま近寄ってきた。 「国から、金が届いたから、取りに来てくれたまえ。今ここに持っていないから。それからまだほかに話す事もある」  三四郎ははあと答えた。今夜でもいいかと尋ねた。野々宮はすこしく考えていたが、しまいに思いきってよろしいと言った。三四郎はそれで穴倉を出た。出ながら、さすがに理学者は根気のいいものだと感心した。この夏見た福神漬の缶と、望遠鏡が依然としてもとのとおりの位置に備えつけてあった。  次の講義時間与次郎に会ってこれこれだと話すと、与次郎はばかだと言わないばかりに三四郎をながめて、 「だからいつまでも借りておいてやれと言ったのに。よけいな事をして年寄りには心配をかける。宗八さんにはお談義をされる。これくらい愚な事はない」とまるで自分から事が起こったとは認めていない申し分である三四郎もこの問題に関しては、もう与次郎責任を忘れてしまった。したがって与次郎の頭にかかってこない返事をした。 「いつまでも借りておくのは、いやだから、家へそう言ってやったんだ」 「君はいやでも、向こうでは喜ぶよ」 「なぜ」  このなぜが三四郎自身はいくぶんか虚偽の響らしく聞こえた。しか相手にはなんらの影響も与えなかったらしい。 「あたりまえじゃないか。ぼくを人にしたって、同じことだ。ぼくに金が余っているとするぜ。そうすれば、その金を君から返してもらうよりも、君に貸しておくほうがいい心持ちだ。人間はね、自分が困らない程度内で、なるべく人に親切がしてみたいものだ」  三四郎は返事をしないで、講義を筆記しはじめた。二、三行書きだすと、与次郎がまた、耳のそばへ口を持ってきた。 「おれだって、金のある時はたびたび人に貸したことがある。しかしだれもけっして返したものがない。それだからおれはこのとおり愉快だ」  三四郎まさか、そうかとも言えなかった。薄笑いをしただけで、またペンを走らしはじめた。与次郎それからはおちついて、時間の終るまで口をきかなかった。  ベルが鳴って、二人肩を並べて教場を出る時、与次郎が、突然聞いた。

anond:20241001234545

「あの女は君にほれているのか」

 二人のあとから続々聴講生が出てくる。三四郎はやむをえず無言のまま梯子段を降りて横手玄関から図書館わきの空地へ出て、はじめて与次郎を顧みた。

「よくわからない」

 与次郎はしばらく三四郎を見ていた。

「そういうこともある。しかしよくわかったとして、君、あの女の夫になれるか」

 三四郎はいまだかつてこの問題を考えたことがなかった。美禰子に愛せられるという事実のものが、彼女の夫たる唯一の資格のような気がしていた。言われてみると、なるほど疑問である三四郎は首を傾けた。

「野々宮さんならなれる」と与次郎が言った。

「野々宮さんと、あの人とは何か今までに関係があるのか」

 三四郎の顔は彫りつけたようにまじめであった。与次郎一口

「知らん」と言った。三四郎は黙っている。

「また野々宮さんの所へ行って、お談義を聞いてこい」と言いすてて、相手は池の方へ行きかけた。三四郎は愚劣の看板のごとく突っ立った。与次郎は五、六歩行ったが、また笑いながら帰ってきた。

「君、いっそ、よし子さんをもらわないか」と言いながら、三四郎を引っ張って、池の方へ連れて行った。歩きながら、あれならいい、あれならいいと、二度ほど繰り返した。そのうちまたベルが鳴った。

 三四郎はその夕方野々宮さんの所へ出かけたが、時間がまだすこし早すぎるので、散歩かたがた四丁目まで来て、シャツを買いに大きな唐物屋へはいった。小僧が奥からいろいろ持ってきたのをなでてみたり、広げてみたりして、容易に買わない。わけもなく鷹揚にかまえていると、偶然美禰子とよし子が連れ立って香水を買いに来た。あらと言って挨拶をしたあとで、美禰子が、

「せんだってありがとう」と礼を述べた。三四郎にはこのお礼の意味が明らかにわかった。美禰子から金を借りたあくる日もう一ぺん訪問して余分をすぐに返すべきところを、ひとまず見合わせた代りに、二日ばかり待って、三四郎は丁寧な礼状を美禰子に送った。

 手紙文句は、書いた人の、書いた当時の気分をすなおに表わしたものではあるが、むろん書きすぎている。三四郎はできるだけの言葉を層々と排列して感謝の意を熱烈にいたした。普通の者から見ればほとんど借金の礼状とは思われないくらいに、湯気の立ったものであるしか感謝以外には、なんにも書いてない。それだから自然の勢い、感謝感謝以上になったのでもある。三四郎はこの手紙ポストに入れる時、時を移さぬ美禰子の返事を予期していた。ところがせっかくの封書はただ行ったままであるそれから美禰子に会う機会はきょうまでなかった。三四郎はこの微弱なる「このあいだはありがとう」という反響に対して、はっきりした返事をする勇気も出なかった。大きなシャツを両手で目のさきへ広げてながめながら、よし子がいるからああ冷淡なんだろうかと考えた。それからこのシャツもこの女の金で買うんだなと考えた。小僧はどれになさいますと催促した。

 二人の女は笑いながらそばへ来て、いっしょにシャツを見てくれた。しまいに、よし子が「これになさい」と言った。三四郎はそれにした。今度は三四郎のほうが香水相談を受けた。いっこうわからない。ヘリオトロープと書いてある罎を持って、いいかげんに、これはどうですと言うと、美禰子が、「それにしましょう」とすぐ決めた。三四郎は気の毒なくらいであった。

 表へ出て別れようとすると、女のほうが互いにお辞儀を始めた。よし子が「じゃ行ってきてよ」と言うと、美禰子が、「お早く……」と言っている。聞いてみて、妹が兄の下宿へ行くところだということがわかった。三四郎はまたきれいな女と二人連で追分の方へ歩くべき宵となった。日はまだまったく落ちていない。

 三四郎はよし子といっしょに歩くよりは、よし子といっしょに野々宮の下宿で落ち合わねばならぬ機会をいささか迷惑に感じた。いっそのこと今夜は家へ帰って、また出直そうかと考えた。しかし、与次郎のいわゆるお談義を聞くには、よし子がそばにいてくれるほうが便利かもしれない。まさか人の前で、母から、こういう依頼があったと、遠慮なしの注意を与えるわけはなかろう。ことによると、ただ金を受け取るだけで済むかもわからない。――三四郎は腹の中で、ちょっとずるい決心をした。

「ぼくも野々宮さんの所へ行くところです」

「そう、お遊びに?」

「いえ、すこし用があるんです。あなたは遊びですか」

「いいえ、私も御用なの」

 両方が同じようなことを聞いて、同じような答を得た。しかし両方とも迷惑を感じている気色がさらにない。三四郎は念のため、じゃまじゃないかと尋ねてみた。ちっともじゃまにはならないそうである。女は言葉でじゃまを否定したばかりではない。顔ではむしろなぜそんなことを質問するかと驚いている。三四郎は店先のガスの光で、女の黒い目の中に、その驚きを認めたと思った。事実としては、ただ大きく黒く見えたばかりである

バイオリンを買いましたか

「どうして御存じ」

 三四郎は返答に窮した。女は頓着なく、すぐ、こう言った。

いくら兄さんにそう言っても、ただ買ってやる、買ってやると言うばかりで、ちっとも買ってくれなかったんですの」

 三四郎は腹の中で、野々宮よりも広田よりも、むしろ与次郎非難した。

 二人は追分の通りを細い路地に折れた。折れると中に家がたくさんある。暗い道を戸ごとの軒燈が照らしている。その軒燈の一つの前にとまった。野々宮はこの奥にいる。

 三四郎下宿とはほとんど一丁ほどの距離である。野々宮がここへ移ってから三四郎は二、三度訪問したことがある。野々宮の部屋は広い廊下を突き当って、二段ばかりまっすぐに上がると、左手に離れた二間である。南向きによその広い庭をほとんど椽の下に控えて、昼も夜も至極静かである。この離れ座敷に立てこもった野々宮さんを見た時、なるほど家を畳んで下宿をするのも悪い思いつきではなかったと、はじめて来た時から、感心したくらい、居心地のいい所である。その時野々宮さんは廊下下りて、下から自分の部屋の軒を見上げて、ちょっと見たまえ、藁葺だと言った。なるほど珍しく屋根に瓦を置いてなかった。

 きょうは夜だから屋根はむろん見えないが、部屋の中には電燈がついている。三四郎は電燈を見るやいなや藁葺を思い出した。そうしておかしくなった。

「妙なお客が落ち合ったな。入口で会ったのか」と野々宮さんが妹に聞いている。妹はしからざるむねを説明している。ついでに三四郎のようなシャツを買ったらよかろうと助言している。それから、このあいだのバイオリン和製で音が悪くっていけない。買うのをこれまで延期したのだから、もうすこし良いのと買いかえてくれと頼んでいる。せめて美禰子さんくらいのなら我慢すると言っている。そのほか似たりよったりの駄々をしきりにこねている。野々宮さんはべつだんこわい顔もせず、といって、優しい言葉もかけず、ただそうかそうかと聞いている。

 三四郎はこのあいだなんにも言わずにいた。よし子は愚な事ばかり述べる。かつ少しも遠慮をしない。それがばかとも思えなければ、わがままとも受け取れない。兄との応待をそばにいて聞いていると、広い日あたりのいい畑へ出たような心持ちがする。三四郎は来たるべきお談義の事をまるで忘れてしまった。その時突然驚かされた。

「ああ、わたし忘れていた。美禰子さんのお言伝があってよ」

「そうか」

「うれしいでしょう。うれしくなくって?」

 野々宮さんはかゆいような顔をした。そうして、三四郎の方を向いた。

ぼくの妹はばかですね」と言った。三四郎はしかたなしに、ただ笑っていた。

「ばかじゃないわ。ねえ、小川さん」

 三四郎はまた笑っていた。腹の中ではもう笑うのがいやになった。

「美禰子さんがね、兄さんに文芸協会演芸会に連れて行ってちょうだいって」

里見さんといっしょに行ったらよかろう」

「御用があるんですって」

「お前も行くのか」

「むろんだわ」

 野々宮さんは行くとも行かないとも答えなかった。また三四郎の方を向いて、今夜妹を呼んだのは、まじめの用があるんだのに、あんのん気ばかり言っていて困ると話した。聞いてみると、学者だけあって、存外淡泊である。よし子に縁談の口がある。国へそう言ってやったら、両親も異存はないと返事をしてきた。それについて本人の意見をよく確かめ必要が起こったのだと言う。三四郎はただ結構ですと答えて、なるべく早く自分のほうを片づけて帰ろうとした。そこで、

「母からあなたにごめんどうを願ったそうで」と切り出した。野々宮さんは、

「なに、大してめんどうでもありませんがね」とすぐに机の引出しから、預かったものを出して、三四郎に渡した。

「おっかさんが心配して、長い手紙を書いてよこしましたよ。三四郎は余儀ない事情で月々の学資を友だちに貸したと言うが、いくら友だちだって、そうむやみに金を借りるものじゃあるまいし、よし借りたって返すはずだろうって。いなかの者は正直だから、そう思うのもむりはない。それからね、三四郎が貸すにしても、あまり貸し方が大げさだ。親から月々学資を送ってもらう身分でいながら、一度に二十円の三十円のと、人に用立てるなんて、いかにも無分別とあるんですがね――なんだかぼくに責任があるように書いてあるから困る。……」

 野々宮さんは三四郎を見て、にやにや笑っている。三四郎はまじめに、「お気の毒です」と言ったばかりである。野々宮さんは、若い者を、極めつけるつもりで言ったんでないとみえて、少し調子を変えた。

「なに、心配することはありませんよ。なんでもない事なんだから。ただおっかさんは、いなかの相場で、金の価値をつけるから、三十円がたいへん重くなるんだね。なんでも三十円あると、四人の家族半年食っていけると書いてあったが、そんなものかな、君」と聞いた。よし子は大きな声を出して笑った。三四郎にもばかげているところがすこぶるおかしいんだが、母の言条が、まったく事実を離れた作り話でないのだから、そこに気がついた時には、なるほど軽率な事をして悪かったと少しく後悔した。

「そうすると、月に五円のわりだから、一人前一円二十五銭にあたる。それを三十日に割りつけると、四銭ばかりだが――いくらいなかでも少し安すぎるようだな」と野々宮さんが計算を立てた。

「何を食べたら、そのくらいで生きていられるでしょう」とよし子がまじめに聞きだした。三四郎も後悔する暇がなくなって、自分の知っているいなか生活ありさまをいろいろ話して聞かした。そのなかには宮籠りという慣例もあった。三四郎の家では、年に一度ずつ村全体へ十円寄付することになっている。その時には六十戸から一人ずつ出て、その六十人が、仕事を休んで、村のお宮へ寄って、朝から晩まで、酒を飲みつづけに飲んで、ごちそうを食いつづけに食うんだという。

「それで十円」とよし子が驚いていた。お談義はこれでどこかへいったらしい。それから少し雑談をして一段落ついた時に、野々宮さんがあらためて、こう言った。

「なにしろ、おっかさんのほうではね。ぼくが一応事情を調べて、不都合がないと認めたら、金を渡してくれろ。そうしてめんどうでもその事情を知らせてもらいたいというんだが、金は事情もなんにも聞かないうちに、もう渡してしまったしと、――どうするかね。君たしか佐々木に貸したんですね」

 三四郎は美禰子からもれて、よし子に伝わって、それが野々宮さんに知れているんだと判じた。しかしその金が巡り巡ってバイオリンに変形したものとは、兄妹とも気がつかないか一種妙な感じがした。ただ「そうです」と答えておいた。

佐々木馬券を買って、自分の金をなくしたんだってね」

「ええ」

 よし子はまた大きな声を出して笑った。

「じゃ、いいかげんにおっかさんの所へそう言ってあげよう。しかし今度から、そんな金はもう貸さないことにしたらいいでしょう」

 三四郎は貸さないことにするむねを答えて、挨拶をして、立ちかけると、よし子も、もう帰ろうと言い出した。

「さっきの話をしなくっちゃ」と兄が注意した。

「よくってよ」と妹が拒絶した。

「よくはないよ」

「よくってよ。知らないわ」

 兄は妹の顔を見て黙っている。妹は、またこう言った。

だってしかたがないじゃ、ありませんか。知りもしない人の所へ、行くか行かないかって、聞いたって。好きでもきらいでもないんだから、なんにも言いようはありゃしないわ。だから知らないわ」

 三四郎は知らないわの本意をようやく会得した。兄妹をそのままにして急いで表へ出た。

 人の通らない軒燈ばかり明らかな路地を抜けて表へ出ると、風が吹く。北へ向き直ると、まともに顔へ当る。時を切って、自分下宿の方から吹いてくる。その時三四郎は考えた。この風の中を、野々宮さんは、妹を送って里見まで連れていってやるだろう。

 下宿の二階へ上って、自分の部屋へはいって、すわってみると、やっぱり風の音がする。三四郎はこういう風の音を聞くたびに、運命という字を思い出す。ごうと鳴ってくるたびにすくみたくなる。自分ながらけっして強い男とは思っていない。考えると、上京以来自分運命はたいがい与次郎のためにこしらえられている。しかも多少の程度において、和気靄然たる翻弄を受けるようにこしらえられている。与次郎は愛すべき悪戯である。向後もこの愛すべき悪戯者のために、自分運命を握られていそうに思う。風がしきりに吹く。たしか与次郎以上の風である

 三四郎は母から来た三十円を枕元へ置いて寝た。この三十円も運命翻弄が生んだものである。この三十円がこれからさきどんな働きをするか、まるでわからない。自分はこれを美禰子に返しに行く。美禰子がこれを受け取る時に、また一煽り来るにきまっている。三四郎はなるべく大きく来ればいいと思った。

2024-09-24

子供の頃は「どろろ」の良さが分からなかった

俺も本当に子供だったなあ。

どろろちゃんは本当に可愛い

自分可愛いって気づいてない所が無防備すぎて最高。

あいボーイッシュ無知っ子をねっちり開発してエッチ大好きなロリビッチに育て上げたら絶対楽しいよね。

脳に電極刺すタイプバーチャルエロゲが開発されたらまずはそういうゲームを超リアル画質で遊びたいね

から現実には一切手を出さないので安心して欲しい。

コスパが悪いんだよね現実は。

2024-09-23

[]

ふるさと納税ワンストップ申請した

去年まではマイナンバーカードコピーして書面で郵送、切手も自腹でイライラしたけど、

今年はスマホで全部すんだから楽だった

郵送くそめんどいから

10月から郵便代あがるから9月中にやろうと思ったけどよくみたらオンライン申請できるってかいてあってラッキーだったわ

anond:20240923115636

野党連合を成果にしちゃうあたり選挙に勝つことが目的なっちゃってるんだよなぁ

別に野党選挙に勝って欲しいわけじゃなくて、自民カウンターパートに立つような政策を出して欲しいんだけど

そういうのを党内で整えていくのは大変だし時間がかかると思う(特に烏合の衆民主系は)

自民だって結構烏合だけどそこら辺の調整力が強い)

なのにそこには一切手を付けず小手先テクニック野党連合とかで票増やそうとするあたりがズレてる

もっと政党として根本的なところに手を付けて欲しいんだけどそれやると空中分解して議席が散り散りになっちゃうんだろうな

でもそんな状態の党に政権任せられるかというとそんなはずはなく

2024-09-21

そもそもパルワールドがあれだけ流行ったのって

ポケモン本編最新作のSVスカーレットバイオレット)が期待外れだった反動みたいなところもあると思うんだよね

ネットでは好意的レビューも目立つけど、実際やってみると至る所にバグがあるし、あらゆる処理がもっさりしているしメニュー画面のUI使いづらいしオープンワールドの割に景色特に綺麗じゃないし、とにかくゲームとして全く洗練されていないのがわかると思う

前作800時間やった俺も今作は5分に1回ぐらいのペースでそういった何かしらの要素にがっかりしながら何とかメインストリーを終えた辺りで限界が来て(ちなみにストーリーだけはめちゃめちゃ良かった)、準伝説捕獲とかのやりこみ要素は一切手を付けなかった

DLCも全く食指が動かず買ってない

そんな俺のようなポケモントレーナー達の心の穴を埋めたのがパルワールドだったのではないか

もしポケモンSVの出来がもっとまともだったらパルワールドはひっそり流行る程度に終わり、ポケットペア調子に乗る事は無かったし任天堂株ポケが動く事も無かっただろう

まり今回の騒動は全てゲーフリが悪い(ドンッ)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん