1979年の機動戦士ガンダム本放送時、メインスポンサーは玩具会社クローバーでした。
ザンボット3・ダイターン3の好評を受けて1年・52話の予定でスタートしたガンダムは、玩具の売れ行き不振を主因として43話に短縮されて80年1月に終了しています。
ただし放送中から中高生以上のアニメファンの間では高い人気を得ており、終了後のガンプラ発売や再放送でさらにファン層を広げて、81~82年に劇場版が公開されます。
ガンプラの人気とともにガンダムがブームとなったこの時期、クローバーは既発玩具の再生産のほか、新商品も発売しました。
画像は82年に発売されたダイカストモデル、リアルタイプ1/225スケールシリーズ。
ガンダム(900円)、シャア専用ザク(800円)、ドム(1000円)の3種が確認されています。
個人的には当時は見たことがなく、存在を知りませんでした。
画像の現物はいずれも近年入手したもので、一部パーツが欠品している可能性があります。
ザクは肩のシールド・アーマーが別パーツです。
ドムは全身が金属でズッシリ重いです。
可動箇所は頭部・肩・脚付け根の回転のみで、ポーズを付けて楽しむことはほぼ出来ません。
本来ガンダムには収納用のビームサーベルパーツが付属していたようですが、詳細未確認です。
ガンダムは黄色部分がプラ製の別パーツで胴体内部にはめ込まれています。
画像の個体は頭部が変色しています。
放送当時のダイカスト基本体との比較。
さすがに映画公開の時期にはクローバーも決定稿に基づく造形になっています。
ガンプラの大ヒットを受けて認識を改めざるを得なかったのでしょうね(^^;
同時期の新作ソフト人形も同様に決定稿準拠、というかガンプラに準じた造形になっていました。
頭部造形も、鼻が露出した準備稿の形状からようやく脱しました。
こちらは81年発売のレプリキャストモデル・ビグザム(1300円)。
金属と塩ビを組み合わせた1/410組み立てキットです。
緑色部分はいわゆる消しゴム人形のような軟質素材です。
組み立てはほぼビス止めのみで済みます。
ガンプラ同様に塗装を前提とした仕様です。
脚部の可動範囲はかなり広く、こんなポーズも取れます。
下半身パーツはこんな感じ。
金属パーツ内部にポリキャップのように塩ビパーツを入れることで可動の確実性を実現しています。
上部と脚部の接合はワッシャをかませてビス止めします。
塩ビの軟質性をうまく活かした設計です。
説明書に掲載の写真は妙にカワイイ(^^
スケールは1/410と明示されているのですが…
するとコクピットに座るドズルらしき人物の身長はいったい……?
ちょっと微妙な要素も含みつつも、可動が確実なので手にして楽しいビグザムになっています。
ガンプラブームのころ、このビグザムを模型売り場で見たことを憶えています。
ガンプラ目当てで地元のオモチャ屋に行ったところ、プラモの棚からガンプラはすっかり消え去っていて、いつも残っているイデプラとともにビグザムが置いてありました。
たしか紐がかけてあって中を見られなくて「クローバー?ビグザム?レプリキャスト?なんじゃこれは!!」と混乱しました。
真っ先に考えたのは、自分の知らないうちに「レプリキャスト」という新たなシリーズが展開されていたのか?、もしかしたらすでにガンダムやザクがこのシリーズで発売されているのか?ということでした。
もちろんそれは杞憂だったわけですが、むしろレプリキャストでガンダムやザクも発売してほしかったな~
ずらりそろった、クローバーのニュー・ダイカスト軍団!!
きみがほしいのはどれ?
うおっ、スゴい!
現物はモチロン、雑誌やムック本でも見た事ないです!
クローバーに、ちゃんと設定通りの造型が出来るなんて(笑)!
4つとも欲しいです!
たしかガンダム20周年のとき出たG20というムックではこれらも掲載されてたと思います。
クローバーは実は造形力はなかなか高くて、スタンダードサイズのドラムロ、ダーナ・オシーなんかもカッコイイんですよ。
https://pazulumo.blog.fc2.com/blog-entry-113.html
ビグザムは当時から知ってはいましたが、詳細を見せていただきアリガタヤです!
まさかのコクピット再現!(笑)
1/225のシリーズは、最近になってジャンク品をオクで見かけて気になっていたモノでしたが、
箱ははじめて見ました! 1/240のMAプラモと並べても楽しそうですね。
*色々勉強になりつつ、さっきネットで見かけたクローバーのカタログでは
「チャムファウ ゼンマイマスコット」なる謎の商品情報が載っていて、さらにビックリしたり。
クローバー末期は、かなり貪欲に多方面の開発が行われていたのですね。
連コメすみません。1/240のモビルアーマーなんてないですよね。
記憶ちがい、失礼しました。。
(※関係ないですが、ウチの玩ダムスリーがちょうどこのサイズです😅)
ごんちゃっく版V作戦はこのサイズですか~、あらためて緻密さが実感されます。
チャムファウゼンマイマスコットはまったく想像できません……まさかノシンシ歩行じゃないでしょうが
(^^;
「アニメ版」を意識した製品なのに、ガンダムの角が黄色いのは「ここだけは譲れない!」というクローバーのコダワリがあったのでしょうか?
もともと安彦氏は黄色で指定したそうなので、仕上げ部門が省力化のために勝手に白に変えてしまったようです。
その意味では黄色が正解でもあります(^^
私もガンプラが買えずに代わりにとレプリキャスト・ビグザムを買った口です。
今見ると胴体部分は若干チープながら、どんなに乱暴に遊んでも絶対に壊れない点で「子供向け」に作られた素晴らしい玩具でした。流石はクローバー。
金属脚部のおかげで見た目以上に重量感があり、トップヘビーなバランスに負けずにちゃんと立てるのも良かったんですよね。これが1300円…凄い時代でした。
レプリキャストビグザム、実際に手にするとストレスなく扱えて楽しいんですよね。
でも、なぜビグザムだったのかは謎です……金属パーツ+ゴム関節でザクやガンダムを作っていれば、のちのHCMを先取りするすごいオモチャが出来た可能性もあったと思います。
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