ジョイントモデル第10弾、大鉄人17(ワンセブン)です。
製品番号と価格/8635-600、発売/1977年7月?
ダンガードにあった「接着剤は不要」という表記がなくなりましたが、どちらの商品も「しっかり組み立てたい場合はジョイントパーツに接着剤を少量付けるように」という指示があるだけです。
付属のパンフレットはジョイントモデルのものでなく、キャラクター自体を紹介する内容です。ビス・ナットの数が説明書の表記より少ないですが、ひざ部分に組済みで同梱されているためのようです。
金属パーツの袋には黒い輪ゴムが入っていたはずですが、劣化で崩壊しています。白いランナーにはダンガード用のパーツも同時に成型されていた可能性があります。
ビスモデル専用のドライバーはトレイの右肩パーツ部分に入っていました。
パンフレット外面。電動ワンセブンは腹部が四段の試作品です。
プロポーションは良好ですが色彩再現はいまひとつの感じ。ジョイントパーツは肘にしか使用されていません。
膝と足首の「17」のマーキングはデザイン画に準じています。
なお、画像のステッカーはレプリカを使用しています。
主翼はビスで背中のパーツに取り付けます。ビスには経時劣化が見られます。
ワンセブンの目はディスプレイの変化が印象的ですが、残念なことに単なる黄色のシールになっています。
足裏にはタイヤがあります。要塞・飛行形態時のコロ走行用と思われます。
下半身は変形のための可動しかしないのでポーズの幅は限られています。
足の甲の突起は本来3つですが、下の2つは抜きの関係で一体化されてしまっています。
胴体内部。主翼は輪ゴムで固定されます。本来は黒い輪ゴムですが、画像では市販品で代用しています。
頭部を差し込む構造は76年度製品と同じです。
下半身は表面ディテールに無関係にビス穴が開けられ、美観を損ねています。
主翼は尾翼のわずかなでっぱりに引っかけて固定するため、ちょっと触れただけですぐに開いてしまいます。
変形開始。腕を腹部に内蔵する機構は再現されていません。
要塞ワンセブン・飛行ワンセブン。パンチを取り外す指示は説明書にはありません。
尾翼は固定パーツで、変形は省略されています。
超合金との比較。同じ変形ギミックを採用したために可動範囲もほぼ同じになっており、「自在なポーズ付け」というジョイントモデルの売りは消えてしまいました。
ギミックや質感、彩色では超合金の方が優れているので、ジョイントモデルは「超合金の廉価な代用品」のような存在になってしまいました。
これ以降、ロボットヒーローは合金玩具化を前提としてデザイン・ギミックの複雑さが増していくため、各パーツをジョイントでつなぐという単純な構造では再現に限界があったと思われます。
例えばレオパルドンやダルタニアスが魅力あるジョイントモデルになったとは考えにくいです。
ワンセブンを最後にジョイントモデルが休止されたのは仕方のないことかもしれません。
77年の二大ロボ。ワンセブンは従来のジョイントモデルのサイズですが、ダンガードは大型化しています。
なお、コン-バトラーVの後継作品ボルテスVはジョイントモデル化されませんでしたが、5つのメカの合体を再現した「ビスモデル」が同価格帯(600円)で発売されています。
これは後のガンプラ1/100シリーズにつながり、現在のマスターグレードシリーズまで続くラインの原点となりました。