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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

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2010.06
27
CM:0
TB:0
13:51
Category : ナショナリズム
Theme : 日記
Genre : 日記
 竹島と尖閣諸島を売り払って、その金で北方四島が買えれば、領土問題は一気に解決するんだがね。近代ナショナリズムが領土を「神聖」なものとしちゃったから、領土はお金で取引できないようになってしまったわけだ。

 日本人に、「竹島(尖閣諸島)の問題は簡単に解決できる、韓国(中国)に売っぱらってしまえばいい」なんて言ったら、キチガイみたいにいわれるだろう。でも、基本は無人島だから、売ってしまっても、漁業権や一寸した油田を除いては、特に実害はない。その保障+プライド代があれば、売り払ってもいいのではないか。不法占拠や不法侵入や国家間の軋轢が、全部キレイに解決するよ。金額については…無理をすれば中韓が払えそうば額、たとえばそれぞれ20兆円位で売れないかね。条件は全額入金以降に引渡しでね。

 でも、ロシアから北方領土は買えないだろう。ロシア人も「領土はお金で取引できない」と考えている。ヨーロッパ・ロシアの連中、北方領土がどこにあるかを知らず、アジア人の顔も見たことのないロシア人でも、「南クリルを守るためなら最後の血の一滴まで闘う」なんて言い出すだろう。
 加えて北方領土については、このナショナリズムの問題、「領土=国家の尊厳」(コレが一番大きいけれども)を余計に重くする要素がある。沿海州以東で人が生活できるのは、樺太南部と北方領土の4つの島だけ。彼からすれば、極端な意味で樺太以東の可住エリアをすべて失うということだ。
 現住の島を売り払うことは容易ではない。仮にロシア人がナショナリズムにクールになったとしても(連中はアメリカにアラスカを売ったこともある)、おいそれと日本に売れるものでもない。「売ってしまっても、漁業権や一寸した油田を除いては、特に実害はない。」なんて島ではないわけだ。ロシア人にとって、実利的な意味では「千島列島を売ってくれ」よりも失うものは大きい。まあ、近代ナショナリズムがある限り、領土は売買可能な不動産にはならないのだから、どうやっても売ってはくれないだろうけど、ロシア人にとって北方四島には国家の尊厳+αがあるから何をやっても駄目ってこと。

 まあ、つまりね、北方領土はねえ、まず帰ってこないと思うんだよ。だから、日本は文句(もちろん、日本に正当な権利がある)をつけて、ロシアに負い目を与えてやるのが一番いいのではないかね。少なくとも精神的に優位に立てる。
 まあ、よくある「2島返還でケリ」とか、明治時代のように「全千島列島での漁業権を日本に渡す」ではね、日本なら交渉しない方がマシじゃないかな。ロシア人は渋々受容するかもしれない。日本も実地的な実利は手に入る。けれども、こんどは日本人のナショナリズムが納得しないだろう。北方四島の九割を占める国後・択捉を諦めることは到底できないからね。

 でもまあ、いつも思うのが、日本人でも北方領土の状況を掴んでいないところだね。己のたとえ話
ヨーロッパ・ロシアの連中、北方領土がどこにあるかを知らず、アジア人の顔も見たことのないロシア人でも、「南クリルを守るためなら最後の血の一滴まで闘う」なんて言い出すだろう。

なんて書いたけれども、日本人でも似たようなものだってことさ。「択捉島が日本最大の島であり、国後がそれに次ぐ。沖縄本島よりも大きい」ってことはあんまり知らないのに、「実力で島を奪い返す」なんて言い出すヤツが結構いるところはソックリ。知りもしない領土なんだけれども、血を流しても良いなんて言い出すのは喜劇だ。

 実質、シベリアから東はノーマンズ・ランドであって、さらに沿海州以東は全部孤島みたいなものなわけだ。日本はヤル気になればいつでも島を奪い返せるんだけれども、憲法の精神がそれを許さないし、そんなことをしたら世界から爪弾きだ。
 一番いいのは…あそこで独立運動が発生してロシアから分離してくれることだけれども。基本、北方領土には出稼ぎロシア人しかいないから、それも起きないわけだね。
 文句をつけて、ロシアに負い目を与えてやるのが一番いいのではないかね。少なくとも精神的に優位に立てる。下手に解決しようとしない方がいいとは思う。なにかの拍子にシベリア以東がバラバラになったときに回収するのが一番じゃないかな。それには100年かかるか、200年かかるかわからないし、下手をすればその頃には民族国家の枠組みが消えているのかもしれないけれども。

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