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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

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2018.01
12
CM:4
TB:0
21:01
Category : 未分類
 「日本国内からエネルギー資源がないから原子力動かせ」論者の方なのだが、日本国内で天然ガスが取れないとはなかなかのご発言だ。

しわすみ‏ @s_w_s_m
[悲報]日本でウランが採れるのかマン、天然ガスが日本で湧いてると思ってる。
天然ガスも液化して海路で輸入してんだよ。
https://twitter.com/s_w_s_m/status/949497953701453824


 南関東ガス田をご存じないのだろうか? 推定埋蔵量はサハリン2と同クラスのガス田であり日本国内の需要を賄いうるポテンシャルを持つ。

 いま採掘していないのは、かつての採掘で地盤沈下を伴った経緯があるからだ。

 だが、還水方式で採掘すればその問題はない。やる気になればできるわけだ。

 規模は小さくてよいならガス田はある。新潟、北海道は商業採掘している。この間まで常磐でも採掘していた。他にも中小規模ガス田はある。沖積地あたりを探れば出てくるし、他にも旧炭鉱付近では貧ガスも出る。

 これらを無視して「天然ガスが日本で湧いてると思ってる。」(しわすみ)とは趣き深い。


■ 天然ガスはウランよりも供給は安定している

 さらにいえば天然ガスは輸入もあまり危なげはない。カタール等の中東以外のガスも長期契約しているし、LNGはスポットでも買える。海上輸送路も特に危険はない。

 ある意味、ウランよりもよほど安定している。天然ガスは市場には供給者も出玉が多く、資源枯渇のおそれもない。

 供給についてはウランのほうが危うげだ。簡単に取引できず、安全や環境問題から採掘・加工コストは上がる一方。再処理とMOX燃料製造はいつまで受託してもらえるか分からない。そして最終処理コストも不分明である。高額になることはあっても安価になることはない。

 このような背景で「天然ガスの輸入にもリスクがある」とおっしゃるのは、まあよほど原子力がダイスキで天然ガスが大嫌い、あるいは反原発が大嫌いなのだろう。

 実際のところ、天然ガスやらウランの採掘や取引の状況についてユニークな発言をされている点で、単に反原発が大っ嫌いなだけで調べもしないで事実ではない反論をしているだけなのだろうが。

Comment

非公開コメント

No title

>>天然ガスはウランよりも供給は安定している

正論ですな。

新潟日報社原発問題特別取材班著「崩れた原発『経済神話』柏崎刈羽原発から再稼働を問う」(2017年 明石書店)によると、

火力による2015年度の発送受電に占める燃料費はLNGが51.8%、石炭が36.9%、石油が8.4%。

火力発電燃料に占めるLNGの中東依存度は、2014年度は29.4%にとどまり、石炭はゼロ。

国内のLNG輸入先は、豪やマレーシア、インドネシア等に分散している。石炭はほぼ4分の3を豪が占める。

エネルギーアナリストの石井彰氏曰く「世界のLNGの生産能力は伸び続けている。豪や米を中心に新規工事案件がある。現在約3割の中東依存度は1割台に下がるだろう。」

LNGや石炭の安定供給のため、豪との外交関係強化が必要。

調査捕鯨や歴史認識等で無用な争いの種を蒔くことは避けるべきですな。

Re: No title

天然ガスは余ってるので例えばヤマルガス田でいくらでも買い付けできますし
いまの価格水準でも開発がペイするからそこいらで掘ってますね

LNGになるとスポット買い付けできるんで、さらに輸入先は選ばなくて良いし
アジア向け価格と欧州向け価格の二本立てもおわりつつあるし

> >>天然ガスはウランよりも供給は安定している
>
> 正論ですな。
>
> 新潟日報社原発問題特別取材班著「崩れた原発『経済神話』柏崎刈羽原発から再稼働を問う」(2017年 明石書店)によると、
>
> 火力による2015年度の発送受電に占める燃料費はLNGが51.8%、石炭が36.9%、石油が8.4%。
>
> 火力発電燃料に占めるLNGの中東依存度は、2014年度は29.4%にとどまり、石炭はゼロ。
>
> 国内のLNG輸入先は、豪やマレーシア、インドネシア等に分散している。石炭はほぼ4分の3を豪が占める。
>
> エネルギーアナリストの石井彰氏曰く「世界のLNGの生産能力は伸び続けている。豪や米を中心に新規工事案件がある。現在約3割の中東依存度は1割台に下がるだろう。」
>
> LNGや石炭の安定供給のため、豪との外交関係強化が必要。
>
> 調査捕鯨や歴史認識等で無用な争いの種を蒔くことは避けるべきですな。

今「買えるから」といっても

お邪魔します。
 かつて日本はアメリカに石油を止められ、海上輸送を破壊されて壊滅しました。なので「海外への依存度を減らしたい」という目的もあって原子力開発が始まりました。石油も天然ガスも燃やしたらその分買ってこなければいけませんが、ウランはU235「だけ」を買ってくるわけではないので、「U238をプルトニウムに転換して使い回せば、海外への依存度を減らせるのでは」という目論見です。しかし「商業ベースでのプルトニウム転換」は「多くの国が何十年も研究したにも関わらず未だ目処が立たない」というのが現状です。
 確か日本では石油は殆ど出ないが、石炭はそこそこあったように記憶しています。石油の方が経済的に有利だったから(後鉱夫に過酷な環境と生き埋めのリスクを負わせるからか)石炭を掘らなくなったとも。であれば例えば「石炭を地中で蒸し焼きにし、そのガスを利用する」といった事を考えても良いのではと思います。後メタンハイドレートも現状では目処は立っていませんが、何十年も研究したにも関わらず未だ目処が立たないプルトニウム転換に比べればまだマシなのでは。

採掘へスミキンを派遣します。