村野瀬玲奈の秘書課広報室

学校などで経済の基礎を学ぶとき、GDPについては、
　農家がパン屋のために小麦粉を3000円分作った。パン屋が小麦粉を農家より3000円で買い、一個100円のパンを200個作った。それだけの経済とすると、GDPは　3000＋（100×200－3000）＝20,000円
といった教えられ方をすると思うのです。ところが、実際の経済は複雑で、私は以前に、「国内すべての経済活動をどんなにして把握しているのだろう。山奥の店にまで調べに行ってるのだろうか。聞かれても売り上げを正確に伝えない商人もいるかもしれない」などと疑問に思いました。どうやら、GDPはほんとうに全ての国内の生産活動を網羅して計算したのではなく、あらかじめきめられた指標のみを計算しているにすぎなかったのですね。どおりで、私の近所の「いつ訪ねても相客がいない理髪店」「客が来てくれないので閉店を考えているたこ焼き屋さん」にGDPのための調査が来ないのですね。
　今回紹介していただいたいくつかの論考、むつかしくて私にはついていけない部分もありますが、参考になりました。それにしても、新聞社などの経済記者はこれらの論考を理解する力があるのに、なぜ記事にしないのでしょう。GDPの指標の内容がどう変わってきたか、外国との比較で注意すべきことは何か、指標を選定するに政治家の動きはなかったか、とりあげるべきなのに指標に含まれていない経済活動はないか、などなど。
　経済数値についていえば、「求人倍率」もわからないことだらけです。職安への求職求人申し込み状況の数値のみにすぎないと思います。例えば、店頭での貼り紙求人、ネット求人などの状況の把握をする努力をしているようにみえませんし、職安に求人申し込みをしているが、はじめから採用する気はなく、採用試験にきても不採用ばかりにする例はどうか。失業中で就職意欲旺盛だが、職安をつうじての求人は自分に向いたものは見つからないと、求人申し込みをしていない人もいます。そもそも、現在の日本の就職採用で、職安経由のものがどれくらいの比率なのか、政府は把握しようとしたことがあるのでしょうか。たぶんかなり少ないと思うのです。そんな分析も新聞記事などに期待するのですが・・・・。

　国土交通省や総務省などの中央省庁が義務付けられた障害者の雇用割合を，42年間にわたって水増ししていたことが判明しました。

　実態は半数ほどのようです。

　障害者雇用促進法に基ずく障害者雇用率制度では，企業や公的機関に一定割合以上の障害者雇用が義務付けられています。

　42年間といいますから，安倍晋三が政権を担当する前からのことですが，上級公務員のすさまじい不正には怒りが込み上げてきます。

　雇用率を達成できずに納付金を納めた企業は，お金を返還せよと怒っていると思います。

　法律はサンクション（制裁）が予定されているものだと法学を初めて学ぶ際に教わることですが，法律が平等に適用されていなければ，誰も法律を遵守しよう
などと思わなくなるでしょう。

　中央省庁の不正を徹底的に調査し，国民の前に明らかにすべきです。

　上級公務員のお前たち，国民をなめるなよ。
　憲法は官僚主権を謳っていない。