村野瀬玲奈の秘書課広報室

　　

「イル・サンジェルマンの散歩道」のjeanvaljeanさんが5月1日のフランスはパリのメーデーでの大勢のいろいろな人たちの個性的なデモ行進を今年も写真に撮ってくれています。

多彩なデモ参加者とその個性あふれるプラカードの文句の写真は元記事を見ていただくとして、ここでは、その文句の和訳の部分だけをご紹介しましょう。

サルコジ大統領とその新自由主義政治から生じた害悪を鋭く撃つ文句が目立ちます。こういう言葉遊びをさせたらフランス人はすごい才能を発揮します。笑

転載させていただくだけでは申し訳ないので、私なりの説明や補足を付け加えてみましょう。

●イル・サンジェルマンの散歩道
２０１２年パリ・メーデー　その３　プラカード編
http://billancourt.blog50.fc2.com/blog-entry-689.html
May.03.2012

大統領選挙を５日後に控えた今年のメーデーは、サルコジ批判一色でした。とくに労働組合を敵視した大統領の言葉「真の労働（者）」は、多くのプラカードで皮肉を込めて活用されていました。


「５月１日―スズランの花　５月６日―箒（ほうき）！」
フランスでは5月1日に、親しい人、愛する人にすずらんの花を贈る習慣があります。
【引用中断】

【村野瀬コメント】

このプラカードを作ったのは、たぶん学生です。「FIDL」と書かれたシールが貼ってありますが、これは「独立民主高校生連盟」という学生の団体のもの。次の記事でその活躍ぶりを紹介したことがあります。

■「高校生であることと市民であることは矛盾しない」　（仏年金カイカク反対の高校生運動指導者の言葉）
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-2061.html

少し写真が切れていますが、下に黄色い手のマークが写っています。これは、「人種差別SOS」という反差別運動の団体のロゴマーク。こちらで触れた抗議運動をおこなった団体です。

■「国民としてのアイデンティティという名の人種差別」への抗議　（フランスで）
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-1578.html

で、このスローガンの「5月6日箒！」というのは、サルコジ政治を掃除しよう、という意味でしょうね。


【引用再開】
「偽の大統領であるあんたが、何だって真の労働（者）について語るんだい」

「真の労働（者）」は、サルコジ大統領が労働組合を敵視してつかう言葉。５月１日、メーデーに対抗するように、真の労働者の集会と称して、トロカデロ広場で支持者集会を開きました。
【引用中断】

【村野瀬コメント】
その5月1日、社会党のフランソワ・オランド候補は労働運動に配慮して選挙運動を休みました。
サルコジ現職候補の真の労働者の集会とやらは実を結ばなかったのはご存じのとおりです。

【引用再開】
「教育と健康は危機に瀕している。民営化したいサルコ（サルコジ大統領）を首にするために団結しよう！右であれ左であれ、緊縮財政政府を倒せ！」
【引用中断】

【村野瀬コメント】
緊縮財政一辺倒の歪みが人々の生活に耐えられない苦痛を与えているという叫びです。


【引用再開】
「我々は、「真の」大統領を求める。やり手の小男ではなく」
【引用中断】

【村野瀬コメント】
無名の市民のこのような反撃こそが民主社会を活性化しますね。

【引用再開】
「サルコ、私たちの真の労働（者）は、今度の日曜日に、あんたにお返しするよ。あんたを支持する女性たちに慰めてもらいな」

「賃金、雇用、それは権利だ！」

「稼ぐばかりで、自分の人生を見失うな！」サルコジ大統領の「稼いで生活の質を高めよう」を批判した言葉
【引用中断】

【村野瀬コメント】
これは素晴らしい文句。「人生を勝ち取ろうとして生活を失うな」、「稼ごうとして人生を失うな」、いろいろな解釈が可能です。サルコジ大統領の失敗した目玉政策のキャッチフレーズをもじった痛快な一撃。次の記事をどうぞ。

■フランス・サルコジー政権の目玉経済政策「もっと稼ぐためにもっと働こう」の結果が検証された。
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-2826.html

【引用再開】
「私たちは皆、ギリシャ人であり、スペイン人であり、チュニジア人でもあるのです」
【引用中断】

【村野瀬コメント】
日本人も皆、ギリシャ人であり、スペイン人であり、チュニジア人でもあるのではないでしょうか。しなくてもいいやせ我慢をした結果年間の自殺者が三万人を超えています...。

【引用再開】
「今年、体重を増やそう！―男女平等」目盛りを平等のところにもっていきたいのでしょう。

「屋根、それは権利だ！」　団体「居住の権利」のワッペン
【引用中断】

【村野瀬コメント】
「屋根」と「権利」がフランス語では韻をふんでいます。口調よく発音できます。

【引用再開】
「資本主義、それは貧困、ファシズムがそこにつけ込む！」

「彼らの株式市場か、それとも君の生活か！」
【引用中断】

【村野瀬コメント】
「彼らの株式市場」が「私の生活」を脅かすまでに「力」を持ってしまったなら、「私の生活」が大切に決まっています。

【引用再開】
「通勤、仕事、睡眠。こんな生活はゼロだ」

「トルコでは、毎月平均５０人の労働者が死んでいる。労働災害か職業病で」
【引用中断】

【村野瀬コメント】
就活失敗で自殺する若者の自殺が年間150人を数えるようになった日本。他国のこととは思うべきではありません。「私たちはみな、トルコ人だ。」ということですね。

■日本の若者の自殺　（内閣府調査）
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-3420.html

【引用再開】
「外国人のみなさん。私たちをフランス人といっしょに放っておかないで！」
【引用中断】

【村野瀬コメント】
これはひねりが効いた技能賞もののプラカードだと思います。
私の解釈はこうです。フランス社会の中の差別を皮肉って、「（そんな差別者）フランス人のところに私たち（差別反対のフランス人）を放っておかないで、私たち（差別反対のフランス人）といっしょにいてください、外国人のみなさん！」と言っているのでしょう。
日本では、「外国人のみなさん。私たちを極右・右翼の日本人といっしょに放っておかないで！」と言いたいところです。

【引用再開】
「サルコジよ、人民は月６日に君をクビにするために行進しているのだ」

「『真の労働（者）』って何？　サルコにとって真の敗北は、５月６日。労働の祭典は今日、５月１日」

上は、アステリックスが「サルコジックス、おまえほっぺたを叩かれるんだって！」といってかけつけようとしているところでしょうか。これにはリュック・シャテル教育相が、オランド候補を絵本の象のババールに、サルコジ候補をアステリックスにたとえて、アステリックスの方が勇気と決断力をもっているとインタビューに答えたのをもじったものでしょう。

下は、投票箱を持ち上げて「とどめを刺そうか？」５月６日

サルコに投票しない１０の理由　その９　性の平等　
サルコジ大統領「文明というものはすべて、性の平等なんてないんだよ」

サルコに投票しない１０の理由　その１０　緊縮財政
　　　　　　　　　　（その他の理由については見つけることができませんでした）
【引用中断】

【村野瀬コメント】
「サルコに投票しない１０の理由」というのは、Charlie Hebdoという風刺週刊誌が「10 raisons de ne pas voter Sarkozy」というタイトルで作ったポスター。「その他の理由」は次のところで見ることができます。

http://boutique.charliehebdo.fr/presse-livres/edition-les-echappes/10-raisons-de-ne-pas-voter-sarkozy.html

その9回目と10回目のものをjeanvaljeanさんは写真にとったわけです。こちら↓に全部出ています。
http://charliehebdo.wordpress.com/2012/04/26/les-affiches-10-raisons-de-ne-pas-voter-sarkozy/

【引用再開】
共和国のシンボル、マリエンヌが投票箱を空にしています。

「２０１２メーデー、ヨットもロレックス、金ピカも無し！」
【引用中断】

【村野瀬コメント】
「金ピカ」（Bling bling）とは、サルコジの高級品趣味を皮肉った言葉。

【引用再開】
「真の勇気―分配！真の価値―友愛！」
【引用中断】

【村野瀬コメント】
このスローガンに今回の大賞を与えたいです。「真の勇気は分配」...この言葉をじっくりと味わってみましょう。

【引用再開】
（国の借金について）「私たちは何も借金していない。だから何も払わない」

同じく「（国の借金を）払わない人、胸を張っていいわ！」

「５月６日、吊された鉤（ブルジョワ）からおろされる」
【引用中断】

【村野瀬コメント】
長年膨大な財政赤字を生み出したのは、毎日実直に働く一般市民なのでしょうか？経済危機、金融危機を定期的に世界にもたらしているのは、毎日やっと生活しているだけの慎ましい稼ぎの層でしょうか？ちがいますね。そのような人たちが借金を増やしたのではありません。だから、財政赤字を理由に彼らが負担を強いられるのはおかしい、そういうことを短く表現した見事な言葉です。

あなたが実直な労働者、慎ましい生活者なら、「私たちは何も借金していない。だから何も払わない」と言って負担増を拒否してもいいのです。

【引用再開】
「社会を変えるために、女性の人生を変えよう！」

「すべての女性が自由にならない限り、私たちは歩き続ける」
【引用中断】

【村野瀬コメント】
社会を変えるヒントと、社会は絶対に変えられるという自信を両方得られるスローガンです。

【引用再開】
「４００万の真の失業者。真の労働者はどこにいるんだ？このばか野郎！」
サルコジ大統領が握手を求めたところ、「汚い手で触るな！」といわれて言い返した言葉、「とっとと失せろ！このバカ野郎」をもじっています。
【引用中断】

【村野瀬コメント】
こちらで記事にしました。
■国家指導者に面と向かって拒絶の言葉をかける機会　（付録：2008年フランス地方選第一回投票結果）
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-635.html

国家指導者の品格って重要です。だけど、ここでこれだけ批判を受けたサルコジの方が、現大阪市長・橋下徹よりも何倍もましだとは思ってもみませんでした...。（秋原葉月さんの「詭弁術講座」をごらんください。サルコジは一市民に一言だけ逆ギレしただけなのに、橋下徹は20分以上も逆ギレしています...。）

【引用再開】
「次の大統領へもの申す。私が借金したわけでもない。緊縮財政はゴメンだ。仕事を、私の子ども（生まれてくる子ども）に、教育、健康、安全を要求する。連帯するヨーロッパのために、金融市場を強制的な手段で公正にしよう。すべての国のすべての市場を。あなたには厳しさを、我々には未来を。市民－怒れる爺より」
【引用中断】

【村野瀬コメント】
全くその通り！！
失政の責任はすべて負担増や増税という形で一般市民にツケ回しされることを拒みましょう。

【引用再開】
「労働者と非常勤（労働者）は、１８時にバスティーユ広場に集合」

「金持ちには金の玉、貧乏人には相変わらずヌードル！　サルコ、もう沢山だ」
韻を踏んでいます。でも品がない表現も（笑）

「サルコジ、我々にとっては、財産！良いことばかり！」人物編で紹介した資本家のおじさん。
【引用ここまで】

【村野瀬コメント】
フランス的下品さ。ノーコメント。爆

（転載ここまで）

では、素晴らしかったものをもう一度声を出して読みましょう。

「真の勇気―分配！真の価値―友愛！」

「彼らの株式市場か、それとも君の生活か！」

「私たちは何も借金していない。だから何も払わない」

「すべての女性が自由にならない限り、私たちは歩き続ける」

築地市場の豊洲移転に反対して食の安全を守りたい。
●Like a rolling bean (new) 出来事録
■2012-04-03
捏造報道に注意！築地市場移転は「決定」などされていません
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-11212068959.html

↑『がけっぷち社長』さん作。また、税制についての当秘書課の記事は、「カテゴリ : 税制、税金、財政」から。

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お花畑めざして遠い家への道のりを生きてることを喜ぶことを罪ではないと信じて歩き始める千里の道の身近な一歩が社会を変えると思うので、橋下市長の大阪都構想を、きちんと考えてみるためにツイッターで大阪から発言する保護者ネットワークの虹とモンスーンの下のイルコモンズのふたの下にある憲法研究者の情報発信の場の市民社会フォーラムのそこに存在する良き人生と生活への切実な望みを弱い文明の民主党にわからせるために、低気温のエクスタシーの中のアブナイ日本が壊れる前に、生まれてきて良かったと感じられる社会にしたいけどとりあえずどうすべきかkimeraれない情報の海の漂流者さんとニュース・ワーカーさんと農家の婿さんと一緒に、ふりかえれば、フランスの日々の記録蔵のイル・サンジェルマンの散歩道の仏・社会党と仏・左派党・左派戦線のくろすろーどにある午後のカフェの窓辺でお茶にクリーム入れて福島老朽原発を考える会（フクロウの会）でみんななかよく鍋パーティーして、サイトで大阪から発言する保護者ネットワークの世界の片隅で税制についてのニュースやopebloや軒づけ日記やkodebuyaの日記やガン闘病記やフリスキーの日記や夏天故事やルンペン放浪記やペガサス・ブログ版や転成仁語やイラク・ホープ・ダイアリーや広島瀬戸内新聞やおこじょの日記やvanacoralの日記や黙然日記やフランス語の練習帳や社会科学者の時評やフランスメディアニュースや琉球新報や沖縄タイムスや辺野古浜通信や高江の現状や月刊イオや日刊イオを読んで、沖縄問題と北アイルランド問題を同じように考えてみようと思って、消費税と社会保障と国家予算についてのマスコミに載らない海外記事を1947年教育基本法の理念の今日行く審議会とスーパー小論文ハイスクールとアジア連帯講座と内田樹の研究室で超左翼おじさんと見て、大脇道場と内田樹の研究室とアフガン・イラク・北朝鮮と日本と山口県上関町の祝島と地元紙で識るオキナワと横板に雨垂れの海鳴りの島と知られざる晴天のカナダで虹のカヤック隊も一緒に沖縄・辺野古海上基地の問題を中心にはげしく学び、はげしく遊んだところで、労働組合ってなにするところだろうとか、どうしたら小出裕章先生や京野きみこさんやさとうしゅういち（佐藤周一）さんや湯浅誠さんや戸倉多香子さんや保坂展人さんやテルヤ寛徳（照屋寛徳）さんやすぐろ奈緒さんや小坂和輝さんや西山千嘉子さんのためにレイバーネットの団結は力ですくらむ組んで多世代交流のブログ広場の多文化・多民族・多国籍社会で「人として」日本ジャーナリスト会議で転がるひよこ豆とグリーンピースのようにブログで大阪から発言する保護者ネットワークで情報流通を促進できるかとか思いながら、明日も晴れの空と風と、月と、星のもとで白砂青松の雪裏の梅花やブーゲンビリアや梨の木やフランスねこや薔薇、または陽だまりの猫や古い寺を多く見て日常で思った事、感じた事をつらつら好き勝手に書きながら国会議員定数削減・比例削減に反対するInternet Zoneのサイバー政治団体秘書がシジフォスにも負けずに、「Apes! Not Monkeys! 　本館」と「Apes! Not Monkeys! はてな別館」に行った後、原発の「今」を考えるために、「フランス西部放射能検査協会」と「放射能研究広報独立委員会」と「フランス放射線防護原子力安全研究所」と「フランス・原子力安全局」と「フランス・脱原発ネットワーク」と「フランス・脱原発ネットワーク・パリ」と「原子力資料情報室」とEX-SKFとEX-SKF-JPと「ピース・フィロソフィー・センター」とたんぽぽ舎に立ち寄って、fukushima 福島第一GenpatsuでonaironaironairされているBeltix Talkを聞きながらアダージォな金子勝先生のツイッターを復唱して詩空間の中の迎春閣之風波での言ノ葉攻防の模型とかキャラ弁とか歴史とかを眺めながら、「ざまあみやがれい！」と言われてもなお「子どもを救え」、「子供を守ろう」、「Everyone says I love you !」、「人々に力を!!」、「民主主義を今！」、「なんくるないさぁ～やってみれ～♪」とエヴァ・ジョリーのEELVとみどりの未来をドイツから学び、CLick for Anti War 最新メモをいろいろたくさん幅広く、んで、楽しく読む・考える・書くきまぐれな日々の、大阪の教育基本条例を撤回せよと堺からアピールするために橋下ワクチンを打ってあそぶログおしごと日誌。
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