上から安倍っち |
メディア万華鏡 安倍首相の国会答弁「~ですよ」多用の上から目線度 山田道子 / 毎日新聞紙面審査委員2016年2月29日
「いつもこうなんですか」。野田佳彦前首相が言った。2月19日 の衆院予算委員会。民主党は野田氏が質問に立ち、2012年11月 の党首討論以来の安倍晋三首相との直接対決をした。
野田氏はまず、「4年前、安倍首相が国会議員の定数削減をすると 約束したから、私は衆院を解散した。この約束を覚えていますか」と 聞いた。
低調な論戦に裏切られた思い
安倍首相は定数削減に関する4年前からの取り組みの説明を続け、 各党が現在話し合っていることは「大きな前進だ」と締めくくった。 自身が「長い」と認めた答弁。それに対し、野田氏はあきれたように 冒頭の言葉を漏らしたのだ。
インターネット中継で見ていたが、「知らなかったの? いつもこ うだよ」と突っ込みたくなった。
野田氏はさらに「13年の通常国会で『定数削減をする』と約束し たのに実現していない」「結果を出し切れないことに国民におわびの 言葉があると思った」と追及した。一方の安倍首相は「民主党は80 人減らすと言ったのに1人もできなかったが、自民党は0増5減はし た」「我が党にも責任はあるが、共同責任だ」と答えた……。
因縁浅からぬ首相と前首相の論戦だ。もっと深いやり取りを期待し たが、裏切られた思いだった。
「お母さんだってやってる」と子供が言い返すパターン
通常国会が始まってから可能な限り予算委などの質疑を聞いている。 安倍首相の答弁が荒れている。と言うか、子どもの口答えのようなの だ。
「ご飯が食べられなくなるからつまみ食いしちゃダメ」と子どもに 諭すと、子どもは「お母さんだってしてるじゃないか」と言い返すパ ターン。
特に民主党が相手だと安倍首相はムキになる。「そうは言っても経 済は民主党政権時代に比べよくなったんですよ」とか、「だったら民 主党は対案を出してくださいよ」とか。
野田氏は「民主党を酷評して自画自賛する答弁は、首相の悪い癖だ」 と指摘した。「いつもこう」だと知っていたのだろう。
民主党をぎゃふんと言わせたがる首相
そんな答弁が目についたのか、日経新聞が2月14日朝刊の「永田 町インサイド」に<安倍流 攻めの答弁術>という記事を載せた。
言語学の東照二・立命館大教授は語尾に「よ」を付ける話し方に注 目している。
例えば、2月4日、民主党の大串博志衆院議員とのやりとりで、安 倍首相は「(民主党から改憲草案は)何も出てないんですよ。出して みてくださいよ」と重ねて迫った。東教授によると、語尾に「よ」を つけるのは「力関係で相手に勝っているとの心理の表れ」。今国会は 昨年に比べて「非常によく使っている」という。
「安倍1強」が一層強まったからだろうが、上から目線では建設的 議論にならない。国会質疑はディベートではない。相手を言い負かし て、ぎゃふんと言わせるのが目的ではない。相手の話を聞き、答える 中で相手を説得し、考えを国民に伝えるものだ。
親分にならって子分も?
自民党60年に当たっての毎日新聞のインタビューで、不破哲三・ 前共産党議長は昨年秋、次のように語っている。
「田中角栄さん、福田赳夫さんらは、国会論戦でもこちらの指摘に 対し、真摯(しんし)に向かい合う姿勢があった」「今は株価だけを 見ている」「最後は数の力だと思い込んで論戦を軽視している。自民 党には逃げずにちゃんと論戦のできる相手になってほしい」(毎日新 聞15年11月24日朝刊)
せきを切ったように閣僚や国会議員の失言や放言が飛び出している。 安倍首相の責任は大きいと思う。
丸川珠代環境相は、除染などによる年間の追加被爆線量の長期目標 について「何の科学的根拠もなく、誰にも相談せず、その時の環境大 臣が1ミリシーベルトまで下げた」と、民主党に責任を押しつける事 実無根の発言をした。
安倍首相が得意の民主党バッシング。親分がやっているなら、子分 も同じことをやっていいとなるだろう。論戦相手の向こうにいる国民 を意識してほしい。
山田道子 毎日新聞紙面審査委員 1961年東京都生まれ。85年毎日新聞入社。浦和支局(現さいた ま支局)を経て社会部、政治部、川崎支局長など。2008年に総合 週刊誌では日本で一番歴史のあるサンデー毎日の編集長に就任。総合 週刊誌では初の女性編集長を3年半務めた。その後、夕刊編集部長、 世論調査室長を経て15年5月から現職。
安倍っち(安倍晋三・首相)の国会答弁について、毎日新聞から。
ここのタイトルは「♪上からマリコ」にならいました。 記事の中に「上から目線」とありますから。 ちょうど、そこ、下から8段落目を引用しましょう。
>「安倍1強」が一層強まったからだろうが、上から目線では建設的 >議論にならない。国会質疑はディベートではない。相手を言い負かし >て、ぎゃふんと言わせるのが目的ではない。相手の話を聞き、答える >中で相手を説得し、考えを国民に伝えるものだ。 とありますが。
いやぁ~、「ディベート」というのは、ウィキペディアには、こうあ りますよ。(↑クリックしてくださいね) >教育ディベートでは、その多くが説得力を競い合う競技の形で行 >われる とあるように、ディベートも、一応、説得力を競い合うものでは?
あるテーマについて、賛成と反対に分かれて、それぞれの立場から 討論かな? スピーチしあうものですよねぇ。 それを聞いてる人がどちらが説得力があったかを判断して、勝敗 を決めるでしょ。
つまり、ディベートなら「相手を言い負かして、ぎゃふんと言わせる のが目的」ではなくて、それは結果ですよ。 ディベートでも説得力を争うものですが、相手が弱ければ、結果 として、論戦でボコボコにやられてしまうということですよ。
要するに、野党の論戦力が弱いということでしょう。
たとえば、前後しますが、上から10段落目、 >「ご飯が食べられなくなるからつまみ食いしちゃダメ」と子どもに >諭すと、子どもは「お母さんだってしてるじゃないか」と言い返す >パターン。 というのが、安倍っちの一つの反論術だそうですが。
私には子供がいないので(今のところ)、こういう場合どう言ったら いいのか、正直わかりませんが、、、。 「つまみ食いしていいのは料理を作ってる人だけ。つまみ食いした ければ、自分で料理をしなさい!」とでも言ってみては!?
この場合、子供が相手なんだから、子供の屁理屈に大人が負けて どうするんだ!?という感じでしょ。 安倍っちに対しても、同じですよ~。 野党が安倍っちを言い負かして、ぎゃふんと言わせればいいんで すよ。
たとえばですねぇ、↓民主党の長妻昭議員のサイトから。
※写真は、2007年2月14日衆議院予算委員会で安倍晋三総理 (当時)に「消えた年金」の質問をしているところです。 ながつま昭が、宙に浮いた年金記録5000万件の件数をパネルで 示し、「緊急事態宣言をして、社会保険庁は、被保険者と受給権者 の皆様全員に納付記録を郵送して、抜けがあるかどうか、緊急に点 検してください」と質問したところ、安倍総理は「ただいま御提案 がありました緊急事態宣言をすべての被保険者に出す、これは、年 金そのものに対する不安をあおる結果になる危険性があるのではな いか」と答弁しました。
国会のサイトでは、こちら。 PDFですが、↑P.33の2段落目から、長妻昭議員の質問が始まり、、、 P.35の3段落目に、上の安倍っちの発言があります。
この2007年の2月に、年金が大変なことになってませんか?と質問す ると、安倍っちは、そんな大げさなこと言って、国民に不安を煽る んですか!と言ってたんですが、、、。
続々と出てくる事実は、年金は大変なことになってるということで したよねぇ。 水素水大臣の自殺やバンソウコウ大臣なども出てきて、夏の参院選 で歴史的惨敗。 それでも、辞めない!と言ってたのが、「お腹痛い」となって、辞任 と続くんですよね。
「歴史は繰り返す」となれば面白いと思いますが、そうですねぇ、「ア ベノミクスは間違ってる!」と民主党が指摘してるのに、「この道し かない!」と突っ走り、日本経済を破綻に追い込もうとしている。 となれば、政権交代の時でしょうけど。(@_@)
まぁ~、国民の多くが「アベノミクスは大失敗だった」と思うように なるまでには、もう少し時間がかかりそうですから、野党は論戦力 をつけて欲しいですね、今うちに。
施政方針演説では >批判だけに明け暮れ、対案を示さず、後は「どうにかなる」。そ >ういう態度は、国民に対して誠に無責任であります。是非とも、具 >体的な政策をぶつけあい、建設的な議論を行おうではありませんか などと言ってた安倍っちですが。
民主党の岡田代表が代表質問でしたか予算委員会でしたか、国会で 言ってましたよねぇ、民主党は対案も出してるし、去年成立した何 本の法律のうち何本には民主党も賛成しているとか。そんな感じの ことを。
安倍っちこそレッテル貼りじゃないか!? とまでは言ってなかったと思いますが、こういう風に数字というか 証拠を出して、安倍っちに反論していくのがいいのでは。
ちょっと上に出た話に戻りますが、 >「ご飯が食べられなくなるからつまみ食いしちゃダメ」と子どもに >諭すと、子どもは「お母さんだってしてるじゃないか」と言い返す >パターン。 安倍っちの国会答弁はこれと同じだ~!という話でしたが。
これ~、たとえば、日曜の夕方、キッチンで母と子供が上のような 会話をしているのを偶然聞いた父親は、どう言うでしょうか? 「お母さんもやってるのなら、子供につまみ食いしちゃダメとか言 えないよなぁ~」と、子供に軍配を上げるかも、、、?
「子ども部屋を片付けなさい」とか「ちょっとお手伝いして~」とかで も同じことになるのでは?
そして、 >安倍首相が得意の民主党バッシング。親分がやっているなら、子分 >も同じことをやっていいとなるだろう。論戦相手の向こうにいる国 >民を意識してほしい 記事の最後にはこうありますが。
まぁ、上の話の父親が「論戦相手の向こうにいる国民」となるのかど うか、ちとわかりませんけど、父親の肩をポンポンと叩いて、あな たが「お母さんもやってるなら仕方ない」みたいに言うから、調子に 乗った子供がパクパクつまみ食いして、結局、晩ごはんを残すこと になったじゃないか!
という役を果たすのがマスコミなのでは? 安倍っちは建設的な議論をしよう!などと言うが、得意の民主党バ ッシングに明け暮れているだけで、アベノミクスは間違っている! という野党の声を聞こうとしない。 そのせいで、日本経済はエライことになってるよ~!
それを明らかにするのがマスコミの役目ですよねぇ。
あっ、忘れるところでした、下から何段目ですか、 >「田中角栄さん、福田赳夫さんらは、国会論戦でもこちらの指摘に >対し、真摯(しんし)に向かい合う姿勢があった」 とありますが。
まぁ~、昔を懐かしむ感じの話だと思いますけど、、、。 この頃って、今と違って、政府委員といいますか、お役人さんが答 弁することが許されてましたよねぇ?
で、大臣がつい「これは大切なことなので、政府委員から答弁させ ます」と言ったとか言わなかったとか。そんな逸話もありますが。
まっ、私は小沢さん(小沢一郎議員)はもう終わった議員だと思って ますが、この小沢さんの功罪の功労の方として、役人に答弁させず 大臣が答えるとか、クエスチョンタイムの導入があると思います。
だから、昔は、野党が質問しても、××省の○○局長が「これこれ こうでございます」と官僚答弁をしてましたよねぇ。 そのせいで、何を言っても「いえ、我々政府が正しいんです」と、 まるで野党議員の壁打ちを見てるような感じでしたよ。
その頃と比べれば、まぁ、討論らしくなってるのでは、、、? ただ、安倍っちがあんな性格ですから、とにかく自分が大好きな お人だから、自分が絶対正しい。その自分の発言を国民に伝える ことが国会の役割! くらいに考えてるのでは、、、。
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