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2013-09-17

【ドイツ】バイエルン州議選で保守圧勝、社民党及ばず

今月22日に連邦議会総選挙を控えるドイツで15日、その前哨戦と位置づけられた南部バイエルン州議選(定数180、5%阻止条項付き小選挙区併用型比例代表制)が行われた。その結果、メルケル連邦首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)のバイエルン州の姉妹政党、キリスト教社会同盟(CSU)が過半数を回復し、CSUのゼーホーファー州首相が続投することになった。しかし提携していた自由民主党(FDP)が5%を大幅に割り込んで議席を喪失、連邦レベルでFDPとの中道右派連立に頼るメルケル首相とCDUにとっては黄信号がともる結果ともなった。

バイエルンのCSUはCDUと連邦議会では共同会派を組んでいるが別々の政党で、CSUはバイエルン州のみで、CDUは他の全ての州で、別個の政党として選挙を戦う(そしてCSUは連邦議会選挙でもバイエルン州のみで5%を軽々と突破している)。またCSUはかねてから中道保守色の強いCDUと比べ、社会道徳面などでより保守色、タカ派色が強いとされる。加えてCSUは戦後、一貫してバイエルン州政を強硬保守政党として握っており、州内で一党優位政党あるいはヘゲモニー政党に近い状況とまでなっている。

第2党には社会民主党(SPD、社会主義インター加盟・進歩同盟中核政党)、第3党にはやや右寄りだが左右多彩な候補者をそろえた「自由な有権者」(FW)、第4党には緑の党(GRÜNE)が入った。自由民主党のほか、左翼党、バイエルン党、エコロジー民主党(80年代の緑の党の右派)、海賊党などが2%前後を獲得したが、及ばなかった。
今回の結果はメルケル与党の優勢を予想させるものではあるが、FDPの支持率低下により現連立与党の枠組みが続けられないとする意見もあり、連邦議会選挙後には大連立のほか、CDU/CSUと緑の党の連立など、意外な組み合わせが浮上する可能性もある。

詳しい獲得議席は次のとおり(カッコ内は前回比)。

キリスト教社会同盟(CSU)101(+9)
社会民主党(SPD)42(+3)
自由な有権者(FW)19(ー2)
緑の党(GRÜNE)18(-1)

ドイツ社会民主党 公式サイト(ドイツ語)
http://www.spd.de/

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プロフィール

西形公一

Author:西形公一
もと「民社ゆーす」(旧民社党全国青年部系)事務局長。昔は漫画と法律のことなどをやっていましたが、その後にインド・ネパール・タイなど熱帯アジアの国ぐにとパシュミナを軸とする小口貿易やNPO、研究活動など人とのつながりなどの縁ができて、今に至っています。写真は夕刻のゴア(インド)にて。

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