インターナショナル民主社会主義・社会民主主義国際情報

12日、デンマーク自治領グリーンランドで議会選挙（定数31、比例代表制）が行われた。その結果、社会主義インター加盟政党の「前進」（シュームット）が第1党となった。
今回選挙では前回、第1党となった左翼・分離独立急進派のイヌイット友愛党（イヌイット・アタカティギート）が石油やレアアースなど鉱業資源開発をめぐって中国系を中心とする外国資本や外国人労働者の受け入れを訴え、外国企業への課税強化などを政策の軸とする外資慎重派の「前進」とのあいだで激しい選挙戦を展開した。その結果、友愛党は極左派が新たにイヌイット党を結成したこともあって議席を減らし「前進」が支持を伸ばすこととなった。これを受けて「前進」のハモンド党首が女性としてグリーンランド初の自治政府首相に就任する見通し。ただ「前進」も鉱業資源開発そのものは推進し、最終的にはデンマークからの独立につなげる構え。
なお投票率は74％強だった。

詳しい選挙結果は次のとおり（カッコ内は前回比）。

「前進」14（＋5）
イヌイット友愛党 11（－3）
「連帯」2（－1）＃中道右派リベラル
イヌイット党 2（新党）＃極左
民主主義者 2（－2）＃中道左派リベラル
候補者協会 0（－1）＃中道右派

「前進」公式サイト（グリーンランド語…カラーリット語ともいう）
http://www.siumut.gl/

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9日、オーストラリアの西半を占める広大な西オーストリア州（州都パース）の州議会上下両院選挙（下院・定数59、小選挙区移譲式、上院・定数36、中選挙区移譲式比例代表制）が行われた。両院とも開票に手間がかかる移譲式のうえ、州土が広大であるため、都市部を除いて最終的な結果はまだ出ていないが、これまで単独で第1党だったものの野党に甘んじていた労働党（社会主義インター加盟政党）は議席をさらに落とし、代わって自由党と国民党の保守連合が州下院を安定的に制し、バーネット自由党州首相が続投となる見通し。なお緑の党は比例代表制の州上院においてのみ議席を獲得するものとみられる。

オーストラリア労働党（英語）
http://www.alp.org.au/

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9日、地中海に浮かぶミニ国家・マルタで代議員総選挙（定数67、中選挙区移譲式比例代表制）が行われた。移譲式制度は数十回も票を数え直す場合があるなど集計が複雑になるため数日を要したが、結果としてマスカット党首率いる労働党（社会主義インター加盟政党）がゴンズィ現首相率いる中道右派の国民党を破って過半数の議席を獲得、政権を奪還した。この労働党優勢の結果を受けて、マスカット党首は11日に大統領から首相に任命された。
今回の選挙は僅差となった前回議会の結果、昨年10月に国民党から造反者が出てゴンズィ政権が行き詰まったことに基づき解散総選挙となったもので、選挙前から労働党の優位が予想されていた。なお労働・国民の二大政党制が確立しているマルタでは他党は議席を得ることができなかった。

政党別の結果は次のとおり（カッコ内は前回比）

労働党 38（＋4）
国民党 29（－6）＃前回は国民党にボーナス議席が配分された。

なお地方選挙も同時に行われ、同様の傾向が出る見通し。

労働党（マルタ） 公式サイト（英語）＃現時点では選挙キャンペーンサイトへのリダイレクト
http://www.partitlaburista.org/

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5日、ベネズエラのチャベス大統領ががんのため首都カラカスの病院で死去した。58歳だった。
チャベス大統領は92年に空挺部隊中佐として起こしたクーデターが失敗したのち、99年に大統領に当選。以後14年間、中南米に広がった反米左翼・社会主義政権の先駆的、カリスマ的な存在として政権を維持し続けた。この間、豊富な石油資源を背景に中南米のみならず世界の反米派指導者と連携を深め、また貧困層への手厚い施策でも知られた。しかし、その政治手法やメディア統制を強権的、独裁的であるとする反発も大きかった。
チャベス大統領の死去を受けて、憲法の規定により30日以内に大統領選挙が行われる。現在のところ、チャベス氏から後継指名を受けていたマドゥロ副大統領と、前回大統領選挙で野党統一候補としてチャベス氏を猛追したカプリレス・ミランダ州知事の対決になるとみられ、現時点ではマドゥロ副大統領が優勢とされる。ただ同副大統領にはチャベス氏ほどのカリスマ性やリーダーシップは期待できないとの声も強い。

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2月14日にインド東部トリプラ州で、23日に同じく東部のメガラヤ・ナガランド両州で州議会選挙（3州とも定数60、小選挙区制）の投票があり、28日に一斉に開票が行われた。その結果、メガラヤ州では民主社会主義の国民会議派系の政党連合が議席を後退させつつも31議席を獲得し地域諸政党などを押さえてぎりぎり過半数を得ることに成功したが、ナガランド州では連邦野党・インド人民党に近いとされるナガランド人民戦線が独自に38議席を獲得するなど圧倒、過半数の議席を獲得した（同人民戦線は州内最大の分離独立派武装ゲリラ・ナガランド民族社会主義評議会との関係をささやかれる）。西ベンガル、ケララの両州政権を失った共産党系「左翼戦線」と国民会議派の激突となったトリプラ州においては「左翼戦線」が50議席を獲得して圧勝し、インド唯一の共産拠点州を死守した。

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