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2011-09-29

【フランス】上院選で社会党躍進、左派が過半数を確保

25日、フランスで元老院(上院)の選挙(定数348・およそ半数改選)が行われた。その結果、社会党(PS)が大きく議席を伸ばし、他党も含めた左派の合計で上院議席の過半数を確保する結果となった。
フランスの上院選は自治体議員を中心とする選挙人による間接選挙で行われるため、人口の少ない自治体が多い農村部の意思が過大に代表される傾向が強く、それを背景に第五共和制の樹立以降は右派(保守)が常に過半数の議席を握っていた。このため「農業の院」などと呼ばれたりもしていた。しかし今回、社会党はこの傾向を覆すこととなった。また来年の大統領選挙において再選をめざすサルコジ大統領にとっては打撃となり、いっぽう大統領ポストの奪還を目論む社会党陣営には追い風となる。

各党の主な議席の消長は次のとおり(カッコ内は選挙前比)。

(左派)
社会党(PS)60(+19)
フランス共産党(PCF)16(-1)
欧州エコロジー緑の党(EELV)10(+6)
左翼急進党(PRG)2(±0)
その他左翼諸派 7(+3)

(右派・保守)
民衆運動連合(UMP)56(-12)
新中道(NC)6(+2)
中道同盟(AC)4(-2)
急進社会党(PR)2(+2)
その他中道・保守諸派 4(-3)

(その他)
民主運動(MoDem)3(-3)

社会党 公式サイト(フランス語)
http://www.parti-socialiste.fr/

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2011-09-19

【ドイツ】ベルリン州議選で社民党が第1党を維持

18日、ドイツの首都ベルリン市で市議選(ベルリンは都市州で州と同格。定数141、小選挙区比例代表併用制)が行われた。その結果、ヴォーヴェライト市長(州首相と同格)が率いる社会民主党(SPD、社会主義インター加盟政党)が得票を微減させたものの第1党を確保し、引き続き連立の主導権を握ることとなった。連邦与党・キリスト教民主同盟(CDU)は得票を微増させたものの政権奪還はならず、連邦第2与党・自由民主党(FDP)は阻止条項を割り込み全議席を失った。いっぽう緑の党(Grune)が議席を得票を急伸させ、左翼党(Linke)は微減となった。またインターネットの自由を掲げる海賊党(Piraten)が若年層の支持を集め初議席を獲得した。
この結果を受けてヴォーヴェライト市政が継続することとなるが、これまでのSPD-Linke連立に対して、議席を伸ばした緑の党が連立に加わることとなるかが注目される。

ドイツ社会民主党 公式サイト(ドイツ語)
http://www.spd.de/

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2011-09-19

【ラトビア】総選挙で社民派が第1党に

バルト三国のひとつラトビアで17日、7月の国民投票で議会が解散されたことによる総選挙(定数100、比例代表制)が行われ、社会民主主義およびロシア系住民の権益を掲げる政党連合「調和センター」が第1党となった。ロシア系の政党が第1党となるのはラトビアではソ連崩壊後初めて。ただし「調和センター」も過半数の議席は獲得できなかったため、国民投票を断行したザトレルス前大統領が率いて第2党となった新党・改革党や、第3党に後退したドムブロフスキス首相の与党・統一などが「調和センター」を外した連立政権の形成を模索するものとみられる。
ラトビアでは旧ソ連時代以来のロシア系住民および背後にいるロシアに対する警戒心が根強いが、金融危機以降のEU主導による財政緊縮策に対する反発や新興財閥とかかわりの深い議員の汚職疑惑もあり、ザトレルス大統領の主導による国民投票での議会解散・繰り上げ選挙となった。だが、国民投票の前に行われた大統領選挙(議会による間接選挙)でザトレルス大統領は緑の党が推す候補に敗れるなど、また政党の結成や解散が相次ぐなど政局が流動化し、混乱していた。いっぽう「調和センター」は社会民主党”調和”と共産主義的なラトビア社会党が組む政党連合で、社会民主党”調和”は社会主義インターには非加盟だが、欧州議会では社民会派に属している。

詳しい選挙結果は次のとおり。
「調和センター」31(+2)
改革党 22(新党)
統一 20(-14)
国民同盟 14(+6)
緑・農民連合 13(-9)

社会民主党”調和” 公式サイト(ラトビア語。ロシア語版あり)
http://www.saskanascentrs.lv/

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2011-09-17

【デンマーク】総選挙で社民党が政権を奪還

15日、北欧デンマークで国会(一院制・定数179、比例代表制)の総選挙が行われた。その結果、社会主義インター加盟政党の社会民主党は僅差で第2党にとどまったものの、連立相手の各党が好調な成績をあげたため、中道右派・自由党のラスムセン首相を退陣に追い込み、新たな連立政権を組むこととなった。この結果、社民党のトーニング=シュミット党首が首相となる見通し。同党首はデンマーク初の女性首相となる。自由党は自身の議席は微増させたものの、連立相手の保守人民党などが大きく議席を失い、政権を失うこととなった。
デンマークではこれまで自由党と保守人民党などの連立政権を極右視されることもある右派・デンマーク人民党が閣外協力で支え、移民に厳しい政策などを実践してきたが、この方針が転換されるかどうかが注目される。
なお投票率は約87%と高率だった。

詳しい選挙結果は次のとおり(議席を獲得した政党のみ。カッコ内は前回比)。
(デンマーク本土・定数175)
自由党 47(+1)
社会民主党 44(-1)
デンマーク人民党 22(-3)
急進自由党 17(+8)
社会人民党 16(-7)
赤緑同盟 12(+8)
自由同盟 9(+4)
保守人民党 8(-10)

(フェロー諸島・定数2)
連合党 1(±0)
社会民主党 1(+1)#平等党とも。デンマーク本土の社会民主党とは別組織。

(グリーンランド・定数2)
イヌイット共同体 1(±0)
シュームット(前進) 1(±0)#社会主義インター加盟政党

社会民主党 公式サイト(デンマーク語)
http://www.socialdemokraterne.dk/

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2011-09-17

【グアテマラ】総選挙で大統領選は決選投票へ

11日、中米グアテマラで大統領および議会(一院制・定数158、比例代表制)の選挙が行われ、右派・愛国党(PP)を率いる元軍人のペレス・モリナ候補が第1位となったが過半数の得票はできず、2位となった中道右派・刷新民主自由(LIDER)のバルディゾン候補とのあいだで11月6日に決選投票が行われることとなった。
最近、社会主義インターに加盟した国民希望同盟(UNE)を率いる現職のコロン大統領は憲法の規定により立候補できず、ファーストレディーのサンドラ・トーレス氏を立てようとしたが、グアテマラ憲法に現職大統領の親族は立候補できないとの規定があるため、離婚までして立候補しようとしたものの憲法裁判所によって登録を拒否されていた。このため、トーレス夫人を支持する票がUNEに所属していた経歴を持つバルディゾン候補に流れたとの観測もある。グアテマラでは政党が有力大統領候補・政治家の動向によって離合集散を繰り返す傾向が強く、政党システムが安定しない。
またグアテマラでは中道から保守の政治勢力の力が強く、今回の大統領選挙でも左派の候補者はノーベル平和賞受賞者の先住民活動家メンチュ氏ひとりで、その得票も数%にとどまった。
なお議会選挙の非公式な結果は次のとおり。

愛国党(PP)56
国民希望同盟-大国民同盟(UNE-GANA)47
民族主義変革同盟(UCN)15
刷新民主自由(LIDER)13
その他 27

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2011-09-06

【ドイツ】旧東独部州議選で社民党が第1党を維持

ドイツで4日、旧東独地域の北部(バルト海側)にあたるメクレンブルク=フォアポンメルン州で州議会議員選挙(定数71、5%阻止条項つき小選挙区比例代表併用制)が行われ、州政第1与党の社会民主党(SPD、社会主義インター加盟政党)が議席を伸ばし、第1党の地位を守る結果となった。メクレンブルク=フォアポンメルン州はキリスト教民主同盟(CDU、州政ではSPDと大連立を組む第2与党)を率いるメルケル連邦首相の出身地(出生地ではないが育ちの故郷であり、選挙区もある)だが、同党は大きく減票し議席を後退させた。左翼党(Linke)は微増、連邦第2与党の自由民主党(FDP)は5%阻止条項を割り込んで全議席を失い、代わって脱原発で世論の追い風に乗る緑の党が東西ドイツ統一以来同州で初めてとなる議席を獲得。他にネオナチ視される極右・国家民主党(NPD)が前回州議選に続いて議席を得た。
今回のメクレンブルク=フォアポンメルン州議選では主に雇用・労働問題が争点となったが、環境問題やエネルギー転換を重視する有権者が大挙して緑の党に投票し、同党の初議席獲得を押し上げた。この結果を受けてSPDはこれまでのCDUとの大連立から、緑の党もしくは左翼党(または双方)との連立に切り替える見通し。また州内の統一自治体選挙も同日に行われ、州議会と同じくSPD前進、CDU後退の結果となった。

なお州議会の最終的な政党別議席数は投票が延期となった小選挙区があるため確定していない。

ドイツ社会民主党 公式サイト(ドイツ語)
http://www.spd.de/

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プロフィール

西形公一

Author:西形公一
もと「民社ゆーす」(旧民社党全国青年部系)事務局長。昔は漫画と法律のことなどをやっていましたが、その後にインド・ネパール・タイなど熱帯アジアの国ぐにとパシュミナを軸とする小口貿易やNPO、研究活動など人とのつながりなどの縁ができて、今に至っています。写真は夕刻のゴア(インド)にて。

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