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2006-04-27

【ハンガリー】社会党が政権2期目へ

 23日に第2回投票が行われたハンガリー国会の総選挙は大接戦の末、社会主義インター加盟政党でジュルチャーニ首相率いるハンガリー社会党(MSzP)を中心とする与党連合が過半数の議席を獲得し、オルバン元首相率いる保守系の青年民主同盟(Fidesz)などの保守・中道野党を破って政権維持に成功した。
 ハンガリーは89年の民主化以降、4回行われた総選挙のたびに時の野党が勝利して政権交代を果たしており、与党が2期続けて政権を維持するのは初めてとなる。
 青年民主同盟は第2回投票で巻き返しを期したが、保守野党・民主フォーラムとの協調がうまくいかなかった模様。

選挙結果は次の通り。(総定数386)
【与党連合-中道左派】計210議席
  ハンガリー社会党 186
  自由民主同盟   18
  両党の共同候補  6
【保守・中道野党】計176議席
  青年民主同盟-市民党  164
  (+キリスト教民主人民党)
  民主フォーラム      11
  ソモジー派        1(ソモジー県地域政党)

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2006-04-27

【ネパール】国王直轄統治放棄、下院復活へ

 ネパールで独裁傾向を強めたギャネンドラ国王への非難と抗議活動が日増しに広まるなかで24日深夜、ギャネンドラ国王は直轄統治の放棄を声明。政党の求めに応じて4年前に解散したまま選挙を執行できずにいた下院を復活させることを約束した。
 この宣言を受けて抗議活動を展開していた7党連合のうち最大政党で、社会主義インター加盟政党のネパール会議派のコイララ総裁(元首相、写真)が28日に再招集予定の下院の決定を経て、首相に復帰する見通しとなった。
 なお7党連合にはネパール会議派のほか、デウバ元首相が率いるネパール会議派-民主、2大政党のひとつだったネパール共産党(統一マルクス・レーニン主義、統一共産党とも)などが加わっており、中道・左派連合となっている。
 ただコイララ総裁が過去、数々の汚職疑惑で名前があがった他、7党連合の枠の外で武装闘争を繰り広げる極左・ネパール共産党(毛沢東主義派)との停戦および今後の新憲法制定プロセスへの参与が大きな焦点となる。

ネパール会議派(英語)
http://www.nepalicongress.org.np/

…ネットにアクセスできるネパール人は英語も読める、ということなのかなぁ。自分は足掛け2年、ネパールに居住していましたが識字率は低く、さらに男女格差が実に大きいです。

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2006-04-15

【ペルー】大統領選挙は急進左派・ウマラ元中佐優勢も決選投票へ

9日に行われたペルーの大統領選挙は開票が進みつつあるが「民族主義党」「ペルーのための同盟」(旧デクエヤル派)などが推す先住民出身のオヤンタ・ウマラ退役中佐がトップを走り、それを社会主義インター加盟政党・アメリカ革命人民同盟(APRA)のアラン・ガルシア元大統領と中道右派連合「国民統合」の女性候補、ルルデス・フロレス国会議員が激しい2位争いを演じる展開となった。ガルシア元大統領はフロレス氏を引き離しつつあり、ウマラ退役中佐と決選投票に進むことが濃厚になっている。

いっぽう同時に行われた国会議員選挙(1院制、定数120、比例代表制)ではウマラ派が40議席以上を獲得し第1党となる勢い。またフジモリ前大統領派の「未来同盟」がAPRA、国民統合に次ぐ第4党に躍進、フジモリ氏長女のケイコ氏が最高点で当選を確実にし、前大統領の復権に道を開いた。

ウマラ中佐はフジモリ政権に反乱を起こした軍人として知られるが、最近はベネズエラのチャペス大統領と接触するなど急進左派色を強めつつあり「左翼タカ派」と見られている。いっぽうペルーのユダヤ人社会などから「人種差別主義者」と糾弾され、極左ゲリラに心情面で甘いといわれるなど「軍事独裁」への警戒心を持つ勢力も根強い。だが治安対策ではフジモリ前大統領とイメージが重なる面もあり今回、支持を伸ばす要因となった。
いっぽうガルシア元大統領はフジモリ政権下で汚職を糾弾され亡命していたがフジモリ氏の失脚にともない復権、前回に続く大統領への再挑戦となった。
なお国会議員選挙をみてもトレド現大統領は一時のフジモリ氏以上に完全に支持を失っている。

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2006-04-15

【ハンガリー】総選挙は与党・社会党が優勢

9日に第1回投票が行われたハンガリー国会総選挙(1院制・定数386、小選挙区と比例代表の複雑な組み合わせ)はジュルチャーニ首相率いる旧共産党改革派の流れを汲む社会主義インター加盟政党、ハンガリー社会党(MSzP)が43%を上回る得票を獲得して105議席を固め、約42%に留まった青年民主同盟-ハンガリー市民党(Fidesz-MPS、今回はキリスト教民主人民党(KDNP)と保守中道野党による選挙連合を形成)が97議席を固めたのに対して優勢に立った。

比例区ではこの2党のほか、中道自由主義の連立与党第2党・自由民主同盟(SZDSZ)と保守系野党で冷戦終結後にアンタル首相を誕生させたのち勢力が衰えた民主フォーラム(MDF)が5%足切りラインを超え、議席を確実にした。

なお小選挙区でも社会党と自由民主同盟の中道左派与党連合は合計で約49%の票を獲得して優勢に立っているが、青年民主同盟と民主フォーラムの保守野党連合も47%を超える得票を獲得しており、約2%を獲得した極右勢力の動向次第では小選挙区で逆転し保守系のオルバン元首相が返り咲く可能性も捨てきれない。
また共産労働者党(旧共産党強硬派の流れをくむ。労働者党から近年改名)は分裂もあり、0.4%に留まった。

小選挙区の第2回投票は23日に行われるが、投票率次第では波乱もあり得る情勢。EU加盟後初めての総選挙で立憲法治主義と民主主義の安定性も問われそうだ。

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イタリアと同様に僅少差を争う選挙戦となったようです。これまでハンガリーでは総選挙ごとに野党が勝利し政権交代が起きていましたが、ジュルチャーニ首相が中道左派政権を維持すれば民主化後、初めて与党が勝利する総選挙となります。なお戦後期の政党が復活した「小地主党」(小農党)は完全に姿を消したとみてよさそうです。

ハンガリー社会党公式サイト(マジャール語-ハンガリー語)
http://www.mszp.hu/

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2006-04-12

【イタリア】総選挙で中道左派が辛勝

 9・10の両日に投票が行われたイタリア総選挙(上下両院とも同時選挙)は、苦戦の事前予想を覆してベルルスコーニ首相率いる中道右派連合「自由の家」がプロディ元首相の旧「オリーブの木」など左翼民主党(旧共産党多数派、社会主義インター加盟政党)を中心とする中道左派「連合」を猛追。まれに見る僅差となったが結局、プロディ氏がまず下院(630議席、プレミアム付き比例代表制)を制し勝利したと発表。翌日には国内投票では下回っていた上院(315議席、比例代表制)も在外選挙区での圧勝により制することで両院で僅少差ながら過半数を獲得。プロディ氏の首相返り咲きが確実な情勢となった。
 しかしベルルスコーニ首相は有効票数の1%以上にのぼる約50万票の無効票の再点検を主張し、政権維持を目指し徹底抗戦の構えだ。両陣営の得票差は実に0.1%未満で、その帰趨が明らかになるまで首相は政権を譲らない構えだ。

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2006-04-02

【イタリア】総選挙近づく

5年の任期満了に伴うイタリア総選挙がこの9・10日に投票日を迎える。ベルルスコーニ首相率いる与党・中道右派連合と、プロディ元首相が率いる野党・中道左派連合が政権争いを繰り広げている。現在のところ野党・中道左派連合が小差で与党をリードしており政権交代の可能性が高いと見られているが、今回から再導入された比例代表制(ただし3%阻止条項つき)によって中道左派系小政党の一部が議席獲得の線上にあることが不透明要素。
写真は「共産主義者であることを誇示する3政党」が中道左派に含まれる、と南部ナポリの選挙集会で非難するベルルスコーニ首相。

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2006-04-02

【ウクライナ】議会選の選挙結果

ウクライナ最高会議選挙の最終結果は次のとおり。

●ウクライナ(総議席450)
 「ウクライナの地域」186(「地域党」の訳語も)
 「ティモシェンコ連合」129
 「我らのウクライナ」81
 社会党 33
 共産党 21

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プロフィール

西形公一

Author:西形公一
もと「民社ゆーす」(旧民社党全国青年部系)事務局長。昔は漫画と法律のことなどをやっていましたが、その後にインド・ネパール・タイなど熱帯アジアの国ぐにとパシュミナを軸とする小口貿易やNPO、研究活動など人とのつながりなどの縁ができて、今に至っています。写真は夕刻のゴア(インド)にて。

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