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2010-10-25

【チェコ】上院選で社民党が巻き返し過半数確保

中欧チェコの上院選(定数81・3分の1改選、小選挙区2回投票制)が15日・16 日(第1回投票)および22日・23日(第2回・決選投票)に行われた。開票の結果、5月の下院総選挙で敗退したチェコ社会民主党(CSSD、社会主義インター加盟政党)が議席を大きく伸ばし非改選議席とあわせて41議席を獲得して上院第1党・過半数の議席を確保するいっぽう、与党第1党の保守・市民民主党(ODS)は議席を大きく減らし非改選議席とあわせて25議席にとどまった。ほかに連立与党で中道保守の「伝統・責任・繁栄09」(TOP09)が非改選議席とあわせて5議席、5月の下院総選挙では全議席を失ったキリスト教民主同盟=人民党が非改選議席とあわせて5議席などとなった。共産党は小選挙区制にこばまれ今回の改選では議席を獲得できなかった(非改選2議席)。全体として5月の下院総選挙で敗北した社民党が勢力を巻き返す結果となった。
社会民主党は今回、市民民主党主軸のネチャス中道保守政権が進めるアフガニスタン戦争へのチェコ軍増派を批判。議席増に大きく結びつけた。ただしチェコでは上院の権限は限定されており、原則として下院を通過した法案の成立を遅らせることしかできない。このためチェコでは有権者の上院選挙への関心は低く、投票率は今回も含め毎回、50%に及ばない。

チェコ社会民主党 公式サイト(チェコ語)
http://www.cssd.cz/

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2010-10-16

【ブラジル】続報・連邦議会選挙結果

3日に大統領選と同時に投票が行われたブラジル連邦議会上下両院選挙(下院・定数513、非拘束名簿式比例代表制。上院・定数81・改選定数54・今回は2人区制)の結果は次のとおり。
全体として与党の前進が目立つ選挙結果となった。またサッカー元ブラジル代表選手として94年のアメリカ大会での優勝に貢献したロマーリオ氏が与党連合の一角・ブラジル社会党から当選するなど、話題も多い選挙となった。

与党連合「変革し続けるブラジルのために」
 労働者党(PT)下院88(+5)、上院12(計15)#民主社会主義
 ブラジル民主運動党(PMDB)下院79(-10)、上院16(計20)#中道保守
 共和国党(PR)下院41(+16)、上院3(計4)#中道保守
 ブラジル社会党(PSB)下院34(+7)、上院3(計3)#社会民主主義
 民主労働党(PDT)下院28(+4)、上院2(計4)#社会主義インター加盟政党
 社会キリスト教党(PSC)下院17(+8)、上院1(計1)#中道
 ブラジル共産党(PCdoB)下院15(+2)、上院1(計2)#旧中国派共産党
 ブラジル共和党(PRB)下院8(+7)、上院1(計1)#中道・左右折衷
 キリスト教労働党(PTC)下院1(-2)、上院0(計0)#キリスト教保守
与党連合合計:下院311、上院39(計50)

与党連合外の与党
 進歩党(PP)下院41(±0)、上院3(計4)#穏健保守
 連帯人道党(PHS)下院2(±0)、上院0(計0)#キリスト教民主主義
 進歩共和党(PRP)下院2(+2)、上院0(計0)#中道自由主義
 ブラジル労働刷新党(PRTB)下院2(+2)、上院0(計0)#中道ポピュリズム
 社会自由党(PSL)下院1(+1)、上院0(計0)#中道自由主義

野党連合「ブラジルはもっと出来る」
 ブラジル社会民主党(PSDB)下院53(-13)、上院5(計11)#中道
 民主党(DEM)下院43(-22)、上院2(計6)#旧自由戦線党
 ブラジル労働党(PTB)下院21(-2)、上院1(計6)#右派労働運動
 社会人民党(PPS)下院12(-10)、上院1(計1)#旧ソ連派共産党
 国民機動党(PMN)下院4(+1)、上院1(計1)#農業左翼
 ブラジル労働党(PTdoB)下院3(+2)、上院0(計0)#労働運動・左右折衷
野党連合合計:下院136、上院10(計25)

野党連合外の野党
 緑の党(PV)下院15(+2)、上院0(計0)#環境保護
 社会主義自由党(PSOL)下院3(±0)、上院2(計2)#極左トロツキズム

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2010-10-13

【キルギス】新議会選挙で社会民主党が第2党に

中央アジアのキルギスで4月の政変のあとを受けた新憲法下で初となる議会選挙(定数120、5%阻止条項つき比例代表制)が10日、行われた。開票の結果、4月の政変で打倒され亡命したバキエフ前大統領派の保守系野党「アタ・ジュルト」が第1党となり、続いて初の女性大統領であるオトゥンバエワ暫定大統領とアタンバエフ元首相代行が率いる連立与党・キルギスタン社会民主党(社会主義インターには非加盟)が小差で第2党となった。5%阻止条項を突破したのは参加した29政党中、5党にとどまった。当初は有力とみられた連立与党の「アタ・メケン社会党」(「祖国社会党」の意)は予想外に伸びず第5党にとどまるなど、全体としては旧バキエフ派、親ロシア派など、政変で打倒された勢力が伸ばす結果となった。
現・連立与党は権力が集中する大統領制は非民主的として議院内閣制への移行を実現したが、今回勢力を伸ばした野党勢力は大統領制の復活を求めており、連立交渉は難航が予想される。

キルギスタン社会民主党 公式サイト(ロシア語)
http://www.sdpk.kg/

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2010-10-07

【ボスニア・ヘルツェゴヴィナ】総選挙で民主社会主義諸政党が勢力維持

3日、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ(以下BiH)の総選挙が行われた。同国の政治システムはボスニア内戦後の民族分断を反映して「ボスニア連邦(連合)」と「セルビア人共和国(スルプスカ共和国)」の両共和国に分かれるなど複雑だが、総選挙では「連邦大統領」を輪番で務める3民族の代表「幹部会員」(集団大統領)・「連邦議会下院議員」(上院議員は間接選挙)・「ボスニア連邦(連合)議会下院議員」・「セルビア人共和国大統領」および「セルビア人共和国国民議会議員」・「各県議会」などの選挙がいっせいに行われた。
対外的にBiHを代表する「幹部会員」選挙ではセルビア人からは「独立社会民主同盟」(SNSD、社会主義インター加盟)の現職・ラドマノビッチ候補が、クロアチア人からは民族色の薄い「BiH社会民主党」(SDP-BiH、社会主義インター加盟)の現職・コムシッチ候補がそれぞれ当選。またボスニア人(主にイスラム教徒)からは内戦時に民族主義路線を牽引したイゼトベゴビッチ幹部会議長の息子、バキル・イゼトベゴビッチ候補(民主行動党)が当選した。ただしバキル氏は父親とは異なり、民族融和に肯定的と見られている。しかし一方、ラドマノビッチ氏は現在は「セルビア人共和国」のBiHからの分離に前向きと見られており、民族間の緊張が高まる可能性も否定できない。
なおBiHでは連邦政府よりも「ボスニア連邦(連合)」「セルビア人共和国(スルプスカ共和国)」のほうが権限が大きく、それぞれの国家が大統領を置きつつも首相が権限を持つ議院内閣制を有しているため、国際的には目立たないものの内政を中心に両共和国の首相が大きな権力を有する政治システムとなっている。

独立社会民主同盟 公式サイト(セルビア語)
http://www.snsd.org/
ボスニア・ヘルツェゴヴィナ社会民主党(ボスニア語・クロアチア語)#おそらくボスニア語です
http://www.sdp.ba/

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2010-10-05

【ブラジル】大統領選で労働党女性候補がトップに

3日、ブラジルで大統領選挙の第1回投票が行われた。現職・ルラ大統領の後継者として労働者党(PT)が擁立した女性候補、ルセフ元官房長官は約46%の得票でトップに立ったが、第1回投票で当選が決まる過半数には達せず、約33%の得票で2位となったブラジル社会民主党(PSDB)のセラ前サンパウロ州知事とのあいだで31日に予定される決選投票に臨むこととなった。ルセフ候補はこれまで優勢に選挙戦を進めてきたが、緑の党のシルヴァ候補がアマゾン開発への批判票や若者票を集めて約19%の票を集め予想外の善戦。決選投票にもつれ込むこととなった。ただ決選投票では半数に迫る支持を獲得したルセフ元官房長官の優勢は揺るがないものとみられるものの、緑の党のシルヴァ候補の支持がカギとなる模様。
労働者党は社会主義インターには加盟していないが、現在は左派グループが党外に去ったこともあり民主社会主義もしくは社会民主主義の政党と考えられる場合が多い。いっぽうブラジル社会民主党は社会民主主義を標榜するが、社会主義インターには加盟しておらずキリスト教民主主義政党のインターと関係するなど、実際は中道・保守層に支えられる政党と考えられている。ただし今回の選挙戦では中道保守の民主運動党がルセフ陣営に参加し、逆に旧ソ連派共産党の社会人民党がセラ陣営に参加するなど、ねじれも見られる。
なお連邦議会上下両院選挙(下院定数513・比例代表制、上院改選定数54議席…全81議席・今回は2人区制)、各州知事選挙なども同時に行われ、労働者党・社会民主党・民主運動党・民主党・民主労働党(社会主義インター加盟政党)・緑の党・社会人民党・共産党などの各党が議席を分けあう結果となったとみられる。

労働者党 公式サイト(ポルトガル語)
http://www.pt.org.br/
ブラジル社会民主党 公式サイト(ポルトガル語)
http://www.psdb.org.br/

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2010-10-04

【ラトビア】総選挙で社民派及ばず

2日、バルト3国のひとつラトビアで国会(一院制・定数100、5%阻止条項つき比例代表制)の総選挙が行われた。開票の結果、世界金融危機以降の経済の混迷を受けて緊縮財政を推進するドムブロフスキス首相率いる中道右派連合「統一」が第1勢力となり、ロシア系住民を基盤とし社会的弱者寄りの社民主義的な政策を掲げる「調和センター」の躍進を小差で振り切った。第3勢力には環境政党と農民政党が組む「緑・農民連合」が続いた。
「調和センター」は新党「社会民主党”調和”」や共産主義的なラトビア社会党などが組む政党連合で、「社会民主党”調和”」は社会主義インターには非加盟だが、欧州議会では社民会派に所属している。なおラトビアからの社会主義インター加盟政党、社会民主労働者党は今回、議席獲得に及ばなかった。

社会民主党”調和” 公式サイト(ラトビア語)
http://www.saskanascentrs.lv/

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2010-10-03

【ベネズエラ】議会選でチャベス与党3分の2を割り込む

9月26日、ベネズエラで議会選挙(一院制・定数165、比例代表制)が行われた。開票の結果、前回は野党がボイコットしたため圧勝したチャベス与党で左翼系のベネズエラ統一社会党(PSUV)が96議席にとどまって、議会絶対多数の3分の2を割り込んだ。いっぽう今回は選挙に参加した保守系から中道・中道左派および一部左翼政党が連携する野党連合・民主統一会議(MUD)が64議席を獲得し議会の3分の1を確保した。チャベス政権には大きな打撃となる選挙結果となった。
民主統一会議にはキリスト教社会党(COPEI)と社会主義インター加盟政党の民主行動党(AD)のかつての2大政党のほか、社会主義運動(MAS)、社会民主主義のために(PODEMOS)の社会主義インターに加盟する2党、マルクス・レーニン主義を掲げる「赤旗党」、その他キリスト教民主主義の小政党など参加しており、ベネズエラの社会主義勢力がチャベス支持一枚岩ではない現実を示している。

ベネズエラ統一社会党 公式サイト(スペイン語)
http://www.psuv.org.ve/
民主行動党 公式サイト(スペイン語)
http://acciondemocratica.org.ve/

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プロフィール

西形公一

Author:西形公一
もと「民社ゆーす」(旧民社党全国青年部系)事務局長。昔は漫画と法律のことなどをやっていましたが、その後にインド・ネパール・タイなど熱帯アジアの国ぐにとパシュミナを軸とする小口貿易やNPO、研究活動など人とのつながりなどの縁ができて、今に至っています。写真は夕刻のゴア(インド)にて。

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