2005-09-27
【ポーランド】中道左派政権が敗退
25日、ポーランドで国会両院の総選挙(下院460、上院100)が行われ、旧「連帯」系で治安対策を重視する保守タカ派の野党「法と正義(PiS)」が躍進し第1党に。ビジネス界に近い中道右派「市民プラットフォーム(PO)」が僅差の第2党に続き、下院では両党で約3分の2、300議席程度を確保し中道右派の新政権を樹立する方向となった。両党はEU憲法に慎重な姿勢を崩しておらず、同憲法批准の先送りは避けられない情勢。またイラク派兵については前政権の政策を引き継ぐ見通し。
一方これまでEU加盟やイラク派兵などを推進してきたベルカ首相率いる中道左派「民主左翼同盟(SLD)」は1割強と、大きく後退。他方で農民左翼ながら強硬な国粋主義・反EUとポピュリズムを掲げる「自衛」は失業者や農民の不満票を集めて約1割を得票し躍進した。
ポーランドでは来月9日、中道左派出身のクワシニェフスキ大統領の後任を選ぶ大統領選挙も行われ、その結果も併せて注目される。
一方これまでEU加盟やイラク派兵などを推進してきたベルカ首相率いる中道左派「民主左翼同盟(SLD)」は1割強と、大きく後退。他方で農民左翼ながら強硬な国粋主義・反EUとポピュリズムを掲げる「自衛」は失業者や農民の不満票を集めて約1割を得票し躍進した。
ポーランドでは来月9日、中道左派出身のクワシニェフスキ大統領の後任を選ぶ大統領選挙も行われ、その結果も併せて注目される。
2005-09-18
【ニュージーランド】労働党が第1党に
17日、ニュージーランド総選挙の投開票が行われ、クラーク首相率いる社会主義インター加盟政党の労働党が50議席を獲得し第1党を維持したものの、保守系の国民党が49議席を獲得し、最終的な勝敗は今後開票される在外投票や小政党との連立交渉にゆだねられる方向となった。
その他の小政党の獲得議席は次の通り。なお2大政党も含め、在外投票の開票結果によって結果の変動もあり得る。
ニュージーランド・ファースト党7、緑の党6、マオリ党4、統一未来党3、消費者納税者同盟(ACT)2、革新党1。緑の党と革新党は労働党支持を、ACTは国民党支持を表明している。ファースト党、マオリ党、統一未来党は方針を明らかにしていない。
その他の小政党の獲得議席は次の通り。なお2大政党も含め、在外投票の開票結果によって結果の変動もあり得る。
ニュージーランド・ファースト党7、緑の党6、マオリ党4、統一未来党3、消費者納税者同盟(ACT)2、革新党1。緑の党と革新党は労働党支持を、ACTは国民党支持を表明している。ファースト党、マオリ党、統一未来党は方針を明らかにしていない。
2005-09-16
【ノルウェー】労働党が政権復帰
12日に投開票されたノルウェー総選挙の結果に伴い、労働党のストルテンベルク前首相の返り咲きが確実に。これまで同国労働党は政権を単独で維持してきたため、連立政権を構成するのは今回が初となる。現中道右派連立政権のボンデビック首相は10月に辞任すると表明した。いっぽうストルテンベルク前首相は友党と連立に向けた政策協議を開始した。
各党の獲得議席は次の通り。総定数は169。
(中道左派連合)労働党61、左派社会党15、中央党11
(中道右派与党)保守党23、キリスト教民主党11、自由党10
このほか移民規制などを主張し、ボンデビック少数与党政権に閣外協力してきた右派の進歩党が38で労働党に次ぐ第2党に躍進。現地在住日本人のウェブログなどでは「外国人として同党の躍進には脅威を感じる」という意見もみられる。
今回の選挙ではサウジアラビア、ロシアに次いで世界第3位の石油輸出高を誇る北海油田の収入と基金を「減税」にあてるとした中道右派政権と、少子高齢化のなか教育や医療分野での福祉のさらなる充実にあてるとした中道左派野党の対決となった。
その結果、富裕者優遇のイメージがある減税よりも少子高齢化対策の徹底を有権者が選んだ格好。人口400万の小国ながら国民生活の豊かさを示す国連「人間開発指数」世界トップを5年連続で維持する同国らしい、落ちついた考えに基づく選択が示された。だが進歩党の躍進は、こうした国の方針に不満を持つ層が無視できない数にのぼっている証拠ともいえる。世界一の福祉国家の先行きも、楽観論だけで語ることはできなさそうだ。
ノルウェー労働党(ノルウェー語)
http://www.dna.no/
各党の獲得議席は次の通り。総定数は169。
(中道左派連合)労働党61、左派社会党15、中央党11
(中道右派与党)保守党23、キリスト教民主党11、自由党10
このほか移民規制などを主張し、ボンデビック少数与党政権に閣外協力してきた右派の進歩党が38で労働党に次ぐ第2党に躍進。現地在住日本人のウェブログなどでは「外国人として同党の躍進には脅威を感じる」という意見もみられる。
今回の選挙ではサウジアラビア、ロシアに次いで世界第3位の石油輸出高を誇る北海油田の収入と基金を「減税」にあてるとした中道右派政権と、少子高齢化のなか教育や医療分野での福祉のさらなる充実にあてるとした中道左派野党の対決となった。
その結果、富裕者優遇のイメージがある減税よりも少子高齢化対策の徹底を有権者が選んだ格好。人口400万の小国ながら国民生活の豊かさを示す国連「人間開発指数」世界トップを5年連続で維持する同国らしい、落ちついた考えに基づく選択が示された。だが進歩党の躍進は、こうした国の方針に不満を持つ層が無視できない数にのぼっている証拠ともいえる。世界一の福祉国家の先行きも、楽観論だけで語ることはできなさそうだ。
ノルウェー労働党(ノルウェー語)
http://www.dna.no/
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