今回は、自転車について説明して行きます。
自転車は交通弱者を救済するものだと勘違いする人が多いですが、これは間違いです。
何故、バイパスの旧道にバスを走らせる必要があるかと言うと交通弱者は自動車や自転車を運転できない人が多く、歩くのが辛い人を救済するのが目的です。
それに加えて、路線バスは旧道に走らせる事で歩行者を多く拾えることが何よりも利点といえます。
逆に自転車はそれが出来るでしょうか?
故に自転車は交通弱者救済にはならないのでそれの警鐘とバスや歩行者を優先させる意義を考えましょう。
・足が悪い人は自転車利用は「死んでくれ」と同意義。
↑こんな高くて狭いロンドン地下鉄参考にしますか?
自転車利用者の多くはとにかく自転車以外の乗り物に対して非常に厳しいです。
彼らの多くは自動車どころか公共交通機関を目の敵にしてきます。
これがとてもじゃないが、自転車乗りが自転車に対する優越感を持つ理由にも繋がります。
加えて、ロンドンやベルリンでも分かる通り、自転車利用率が高い地域は大体、公共交通機関の運賃が高い、利用しにくい傾向が多々あります。
ロンドンの場合、地下鉄が高くて狭いし、バスは渋滞に巻き込まる上に荒い。
ベルリンは地下鉄・バスともに検札員が高額な罰金を嘘やってまで金をむしり取ります。
こんな都市のどこが交通弱者に優しいと思いますか?
勿論、自動車に優遇しても交通弱者に冷たいのは変わりないが、自転車も足を使って歩く乗り物だから高齢者にとっては自動車より走り難い乗り物だと認識しないと都市の交通政策は必ず失敗します。
交通弱者は自転車を利用できない車椅子の方や足の弱い人も含まれる事を考えると自転車優遇は交通弱者に対して「死んでくれ」といっているようなものです。
自転車乗りは弱者に厳しい態度を持つ人が非常に多く、公共交通機関を使わない人が多いからこうした態度に出ると思います。
その辺も都市の交通政策として考慮しないとお話になりません。
・高齢者の自転車事故も考慮すべし。
↑高齢者の自転車事故・自坊率は極めて高い。つまり自転車は交通弱者には厳しい乗り物だと認識する必要がある。
高齢者は自動車事故ばかり注目されますが、自転車事故も非常に多いです。
しかも、自転車事故の死亡率の多くが高齢者です。
高齢者の自転車の運転はふらついて走るので転倒事故が多くなりやすい事、信号無視が非常に多い事が理由です。
高齢者が運転する自転車は歩行者や自動車のドライバーから見て、非常に危険性の高い乗り物だと思います。
故に、高齢者の自転車対策を考慮しなければなりません。
そうなると、高齢者には鉄道・バス年間パスを充実させる必要があります。
何故なら、そうしないと高齢者や交通弱者の足がなくなる恐れがあり、また、自動車や自転車を運転せざるを得ない状況を作る為、それを避けるために、公共交通機関の充実は必須です。
高齢者の場合は、自転車より足がつきやすい折り畳み式足蹴車や公共交通機関の充実させた方が良いかと思います。
・折り畳み式足蹴車利用の方が自転車利用より健康に良い。
↑折り畳み式足蹴車なら公共交通機関の併用が可能。
当然、上記の通り折り畳み式足蹴車の方が自転車より気軽で公共交通機関や自動車との併用が出来るのでそちらを重視する必要があります。
又、私もそうですが普段からパソコンを持って歩く人には自転車は事故や転倒のリスクから非常に避けた乗り物だと言えます。
更に自転車で事故を起こせば運転免許証取り消しも起こるので尚更です。
又、自転車と都市部の公共交通機関は非常に相性が悪いので、それらを避ける上でも折り畳み式足蹴車と公共交通機関との併用政策は必要です。
ロシアはその点、女性や子供が安心して使える公共交通機関がある他、足蹴車で自転車要らずだから、非常に助かります。
そういうことを考えると公共交通機関が交通弱者や社会的弱者に利用されやすい環境を整えた方が非常に便利だし、利用者を増やす方策だと思いますね。
だから、自転車の敷居を上げる代わりに鉄道やバスの敷居は下げても問題ないと思います。
・自転車は自動車より下だけの交通強者でしかない。
当然ながら、自転車は自動車の下位交通強者であり、自動車よりは劣るものの交通弱者じゃない事を自転車乗りは考える必要があります。
自転車はあくまでも軽車両だし、円形交差点での自転車事故を対策を念頭に置かないと円形交差点も水の泡となります。
円形交差点は交通量の少ない、郊外の道路が中心にさせながらも、そういう交差点では自転車専用の信号機を付けながら、信号機付きランドアバウト交差点として対策を取る必要があるでしょう。
又、自転車同士の追い越しも考えないと非常に危険です。
ロンドンでは自転車同士の追い越しが頻繁にあるので、やはり公共交通機関の見直しが安全で利用しやすい都市の前提といえるでしょう。
・自転車利用が増えると買い物難民が都市部にも波及する。
自転車の利用が増えると、公共交通機関の利用者が減少します。
公共交通機関が減少すると路線廃止が進みます。
すると、都市部の公共交通機関が減少するので買い物難民が都市部まで波及する状態になるでしょう。
そう考えると自転車利用を進めれば進める程、田舎や郊外だけでなく都会でも買い物難民を増やす事態に繋がると思います。
そう考えると都心部では自転車道の整備より逆に自動車・自転車共に規制する政策が必要ですね。
特に域外の自転車を規制する事は公共交通機関増加に繋がります。
・公共交通機関を安くする事で、自転車利用を減らすべき。
公共交通機関を安くする方法はいくらでもあります。
公共交通機関の運賃そのものを下げる、定期割引を拡大させる、1日乗車券は高齢者・学生・障碍者パス、家族割(4~10人家族を前提にさせる)を拡大させる事等はその条件といえるでしょう。
こういった政策を進めながら、自転車利用を減少させて、歩行者や公共交通機関に優しい街にする必要があるでしょう。
当然、マイカーだけでなく自転車の規制も含めないと非常に危ないと思います。
あくまでも公共交通機関と歩行者を念頭にした交通政策が必要です。
・マイカー、自転車双方を減らして初めてモーダルシフトは成立する。
つまり、自動車だけ敷居を上げても公共交通機関に転換せず、自転車利用にシフトするだけで根本的な解決になりません。
そう考えるとマイカーと自転車の敷居を上げる一方、公共交通機関の敷居を下げる政策が必要でしょう。
そう考えるとモスクワの都市政策はかなり合理的で便利なものといえます。
逆にロンドンやベルリンは自転車の敷居を下げて、マイカーや公共交通機関の敷居を上げているので見事に失敗しているのもその証左でしょでう。
まとめ
つまり、モーダルシフトや交通弱者を守るには公共交通機関の充実と敷居下げる一方で、マイカーや自転車の敷居を上げる事が何よりも前提だと思います。
それを疎かにしている、ロンドンやベルリンは果たして、交通弱者にやさしい街なのか?
安易に欧米では自転車とかが優しいから見習えで済む話なのか考え直す必要がありますね。
参考にするならモスクワやテヘラン、上海なども考慮しないと論外ものといえます。