村野瀬玲奈の秘書課広報室

　私は，ロヒンギャの人々に対する迫害や虐待をやめるよう，早い時期にアムネスティの呼びかけに応じてミャンマーの軍司令官にハガキを出していました。
　アウン・サン・スーチーは自身が軟禁され，不自由な時間を過ごしたことを忘れたかのようです。
　軟禁されていたときは民主主義のシンボルと思われていたのに，権力を把握した後の彼女の言動は心変わりしたと見るべきなのか，それとも本性を現したと見るべきなのか，私は後者のように感じています。
　彼女の人相も悪くなってきました。安倍や菅のように。

＞民主的に見える政府、政治家であっても、監視と警戒を怠ってはならない

これにはまったく同感です。

というよりも、既に村野瀬さまは実感していらっしゃると思います。国家の最高権力者を「『政治家として』たいへんにカッコいいと思います。」などと持ち上げていると、後にどんな想いをさせられるかを。権力者の（スピーチライターが書いた）長い演説を全文和訳する労が報われるかどうかを。

現在、ミャンマーではロヒンギャへの弾圧の嵐が吹き荒れています。
悪いことに、日増しに激しさを増しています。
これは、宗教への差別、民族浄化であり絶対に許されません。
激しい憤りを覚えます。
アウンサンスーチー氏の態度ですが、見て見ぬふりをしているというより陰ながら支持しているといっても過言ではありません。
権力の外にいる時は民主的に見えた政治家が、権力を奪取すると独裁者にといったケースも過去に多々あります。
厳重な監視と警戒が必要です。
また、残念なことに人権に対しては敏感な西欧諸国がこの問題については口を閉ざしています。
利害関係による二枚舌というのは絶対に許されません。
また、軍隊というものが何をするか？
今回のロヒンギャへの弾圧は、軍隊の本質を改めて見せつけられたように思います。

　アウン・サン・スー・チーはロヒンギャの人々と平和的に問題解決をはかろうとはしていません。
　フェイクニュースが出回っているとつっぱね，ノーベル平和賞受賞取り消しを求める声が多数あがっています。
　ノーベル平和賞受賞者のマララ・ユスフザイさんも，胸が張り裂けられそうだと，アウン・サン・スー・チーとミャンマー政権を強く非難しています。

　豊田真由子議員が議員活動を再開するとのことです。

　泉田前新潟県知事が新潟５区の補選に自民党から出馬することを表明しました。
　原発の再稼働に厳しい態度をとっていただけに，福島県から新潟県に避難してきた人々は，このたびの出馬表明にショックを受けています。

　泉田氏が原発に厳しい態度を取ってきたのは事実ですが，反原発，原発ゼロを明らかに表明したことは一度もありません。
　票がほしいために原発という国を二分する問題にあいまいな態度をとり，自民支持派からも反自民派からも支持を得ることに腐心してきました。
　成功は自分の手柄に，失敗は人のせいにするという傾向があり，新潟県庁では評判がよくはありませんでした。
　泉田氏の自民党からの出馬は，私としては特に意外なことではありません。
　政策や理念よりも，やはり政治家でいたいという気持ちが勝っていたということだと思います。

　アウン・サン・スー・チー，豊田議員，泉田前新潟県知事，いずれも政治家をもう一度やりたい，政治家を続けたいという気持ちで共通するのではないでしょうか。自分の支配欲を満たしたいという権威主義者にとって政治家は一度なったらやめられない職業かも知れません，

　彼らを見ていると，「異邦人の支配者」なのかと思ってしまいます。

　「そこでイエスは彼らを呼びよせて言われた。あなたがたの知っているとおり，異邦人の支配者たちはその民を治め，また偉い人たちはその民の上に権力をふるっている。
　あなたがたの間ではそうあってはならない。かえって，あなたがたの間で偉くなりたいと思う者は仕える人となり，あなたがたの間でかしらとなりたい者は下僕とならねばならない。
　それは，人の子が来たのも仕えられるためではなく仕えるためであり，また多くの人のあがないとして自分の命を与えるためであるのと，ちょうど同じである。」
　　　　　　　　　　　　　　　（マタイによる福音書　２０章２５～２８節）

　キリスト教＠ワールドニュースによると，1984年ノーベル平和賞受賞の南アフリカのツツ元大主教がアウンサン・スーチー国家顧問を批判する公開書簡を発表したとのことです。

　「あなたは正しさの象徴だった。」，「あなたがミャンマーの最高の地位に昇進する政治的代償が沈黙であるならば，その代償はあまりに高価だ。」，「あなたが正義，人権，国民の団結のために声を上げることを願う。あなたがエスカレートする危機に介入し，国民を正しい道に引き戻すことを願う。」

　ツツ元大主教はきわめてまっとうな発言をしていると思います。

　ノーベル平和賞受賞者に批判されるノーベル平和賞受賞者って，何なのでしょうか。

　アウンサン・スーチーのノーベル平和賞取り消しを求める請願が３６万人を超えたそうです。

　アルジャジーラ英語版によると，幼児も情け容赦なく惨殺されているそうです。

　日本政府にはミャンマー軍事政権及びアウンサン・スーチーに強い非難を求めたいところですが，自国の人権擁護にさえ関心がなく，内閣支持率にも貢献しないので，ないものねだりだということは分かっていますが。

ユニセフが難民となったロヒンギャの子供たちに絵を描かせたところミャンマー当局による虐殺、弾圧の絵がたくさん描かれました。
ミャンマー当局によって壮絶な民族浄化、宗教弾圧が行われていることが明らかです。
しかし、国際社会の反応があまりにも鈍すぎます。
さらにもう一つ。
スペインのカタルーニャの独立派の人々に対するスペイン当局の弾圧。
まるで悪名高きフランコの時代に逆戻りしたかのようです。
しかし西欧をはじめ国際社会は黙殺しています。
日本においても誰も声を挙げません。
それどころか陰ながら支持しているといっても過言ではありません。
利害の損得勘定、打算に左右されることがあっては絶対にいけません。
人類愛、四海兄弟、博愛の精神で行動を起こすべきです。

１２月６日（水）国連人権理事会はミャンマー政府によるロヒンギャ迫害を非難する決議を賛成多数で可決しました。
心より歓迎したいと思います。
日本はといえば誠に残念ながら棄権し、国際社会に安倍自民党政権の超反動的な体質をさらけ出しました。
国際社会は、ミャンマー当局のロヒンギャに対する壮絶な民族浄化、宗教弾圧を絶対に許してはいけません。

ミャンマー当局のロヒンギャへのジェノサイドは一向に収まる気配はありません。
また、報道によるとロヒンギャ避難民の栄養失調率は２５％にも及ぶといった悲惨な状況が伝わってきています。
国際社会の対応があまりにも鈍すぎます。
さて、１２月２１日、スペインのカタルーニャ自治州の州議会選挙で独立賛成派が勝利をおさめました。
カタルーニャ自治州の将来を決めるのはスペイン当局ではなく、カタルーニャ自治州の人民です。
カタルーニャ自治州は、スペイン内戦時に人民戦線内閣の拠点として悪名高いフランコのファシスト軍に対して最後まで抵抗した輝かしい歴史を持っています。
スペイン当局の弾圧にひるむことなく
「奴らを通すな！」
の精神で頑張ってもらいたいものです。

2018年11月12日，アムネスティ・インターナショナルはアウン・サン・スー・チーに授与していた人権賞を撤回すると発表しました。
　
　彼女が事実上の政権トップに就いた後，国軍のロヒンギャ迫害，政権の報道締め付けに対処せず，人権や正義の擁護に自らの権力を用いなかったのは，恥ずべき裏切り行為であり，もはや，あなたは希望や勇気の象徴ではないと非難されました。

　授与した人権賞を撤回するというのは，きわめて異例のことだと思います。
　
　アムネスティ・インターナショナルにとっては我慢の限界を超えたのかも知れません。

　ノーベル平和賞の撤回も話題に上っているそうです。

　たいへんに残念です。

　国連人権理事会が設置したミャンマーに関する「独立事実調査団」は，ミャンマーの政治制度と法制度が，事実上，軍隊を法の上に置いたと結論付け，国内で責任追及は無理と判断し，国連安全保障理事会に対し，ミャンマーの状況を国際刑事裁判所に付託することを強く求めました。

　国際刑事裁判所は捜査に着手する決定を行いました。今回決定したのは，人道に対する罪で，国外退去，民族性や宗教を理由とする迫害について捜査が行われます。

　バングラデシュで生まれ育ったロヒンギャのロヒマ・アクテル・クッシーさんは2019年１月にコックスバザールにあるコックスバザール国際大学法学部に入学し勉学に励んでいたところ，2学期が始まる９月からロヒンギャであることを理由に停学を言い渡されました。
　彼女は停学となった日からうつ状態であり，「家にこもっています。まるで刑務所にいるようだ」とアムネスティに訴えました。

　心ある人は手紙を書いてください。ハガキならば70円で届けられます。

　文例

　　To：　Chairman kazi Shahidullah Raisi
　　　 　University Grants Commision of Bangladesh
UGC　Bhaban,Plot #E－18/A
　　　　　 Agargacon,Sher-e-Bangla Nagar
Dhaka-1207
　　　　　 Bangladesh


　Honourble Chairman Shahidullah,

I am deeply concerned about the decision by Cox‘s Bazar
International University to prevent Rohima Akter
Khushi from pursuing her education soley because she is
a Rohingya refugee.Born and schooled in Bangladesh,
Rohima Akter Khushi was in her second semester of
studying law.

She is one of the very few women from her community who
has braved all odds to pursue edducation.Education is a
universal right regardless of status.

I urge the Bangladesh government to immediately end the
suspension,and allow Rohima Akter Khushi to complete
her higher education. I also call on the government to
work with the international community to provide all
children,including Rohingya refugee,access to
accredited primary and secondary education in
Cox‘s Bazar

Yours sincerely,

　ミャンマーでは国軍がクーデタを起こし，国家顧問のアウンサン・スーチーが身柄を拘束され，自宅軟禁を余儀なくされています。
　マスコミはクーデターという表現をしますが，フランス語ではcoup d'État(武力による政変)となります。Étatはエタと発音し，エターとは発音しません。したがって日本語ではクーデタと表記すべきですが，マスコミはなぜかクーデターと表記するのが好きなようです。

　政府内に人材が少ないという声が聞かれます。どんな細かい問題でもスーチーが判断しなければいけないようです。国軍はロヒンギャの人々を迫害してきました。政府は人権抑圧の方針を取り続けています。国民の落胆もかなりなもののようです。国軍がクーデタを起こしても，ある程度国民支持を得られると国軍は算段したのでしょう。

　いったい軍事政権または軍事に支持された政権というものは，強権的で，人々の権利を抑圧する方向にあります。民主主義とはほ遠い政治形態だ思いますが，いぜんとして世界各地に残存しています。

　ミャンマーは混乱の状態にあり，人々は不安を募らせているはずです。
　平和的な収拾を期待したいところです。