村野瀬玲奈の秘書課広報室

　　

安倍首相は以前から立憲主義について理解していないことがわかる発言をしていましたが、今回はっきりと安倍首相による立憲主義否定の発言が出ました。日本国と日本国民にとっての民主主義の崩壊の淵まできたという事態です。

簡単に言うと、憲法を無視して首相が自分の判断で何でもできる、という信念を安倍首相が持っており、それを国民の多くや報道機関が容認しているかあるいは国民の多くや報道機関がそれに無関心であるかという状態であるということです。もっと簡単に言うと、民主主義を安倍の権力で終わらせるという宣言です。自分勝手な政治家の暴走と、それを止めようとしない国民がそろえば、民主主義、いえ、国の統治原理が流動化し、国民の基本的人権も国民主権も生活も一気に危機にさらされるという事態が進行します。この事態がさらに進行するなら、日本はもはや西欧民主国と価値観を共有しない異質な中世の国に逆戻りすることになるといって過言ではありません。日本は民主主義を捨てて自民党主義、あるいは安倍主義になってしまうのでしょうか。

この報道を真っ先にしたのは東京新聞で、その記事を以下に記録しますが、他の報道機関の報道が鈍いようです。その意味でも日本の危機です。これが日本の危機であることが一人でも多くの人に理解されることを願いますが。

●東京新聞(TOKYO Web)
首相、立憲主義を否定　解釈改憲「最高責任者は私」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014021302000135.html
2014年2月13日 朝刊

　安倍晋三首相は十二日の衆院予算委員会で、集団的自衛権の行使を認める憲法解釈の変更をめぐり「（政府の）最高責任者は私だ。政府の答弁に私が責任を持って、その上で選挙で審判を受ける」と述べた。憲法解釈に関する政府見解は整合性が求められ、歴代内閣は内閣法制局の議論の積み重ねを尊重してきた。首相の発言は、それを覆して自ら解釈改憲を進める考えを示したものだ。首相主導で解釈改憲に踏み切れば、国民の自由や権利を守るため、政府を縛る憲法の立憲主義の否定になる。　
　首相は集団的自衛権の行使容認に向けて検討を進めている政府の有識者会議について、「（内閣法制局の議論の）積み上げのままで行くなら、そもそも会議を作る必要はない」と指摘した。
　政府はこれまで、集団的自衛権の行使について、戦争放棄と戦力の不保持を定めた憲法九条から「許容された必要最小限の範囲を超える」と解釈し、一貫して禁じてきた。
　解釈改憲による行使容認に前向きとされる小松一郎内閣法制局長官も、昨年の臨時国会では「当否は個別的、具体的に検討されるべきもので、一概に答えるのは困難」と明言を避けていた。
　今年から検査入院している小松氏の事務代理を務める横畠裕介内閣法制次長も六日の参院予算委員会では「憲法で許されるとする根拠が見いだしがたく、政府は行使は憲法上許されないと解してきた」と従来の政府見解を説明した。
　ただ、この日は憲法解釈の変更で集団的自衛権の行使を認めることは可能との考えを示した。横畠氏は一般論として「従前の解釈を変更することが至当だとの結論が得られた場合には、変更することがおよそ許されないというものではない」と説明。「一般論というのは事項を限定していない。集団的自衛権の問題も一般論の射程内だ」と踏み込んだ。
　元内閣法制局長官の阪田雅裕弁護士は、首相の発言に「選挙で審判を受ければいいというのは、憲法を普通の政策と同じようにとらえている。憲法は国家権力を縛るものだという『立憲主義』の考え方が分かっていない」と批判した。
　横畠氏の答弁にも「憲法九条から集団的自衛権を行使できると論理的には導けず、憲法解釈は変えられないというのが政府のスタンスだ。（従来の見解と）整合性がない」と指摘した。

＜立憲主義＞　国家の役割は個人の権利や自由の保障にあると定義した上で、憲法によって国家権力の行動を厳格に制約するという考え。日本国憲法の基本原理と位置付けられている。

（転載ここまで）

公明はブレーキ役なんて一度も果たしてないだろ。あの答弁に違和感すら覚えないのなら同類なんだよ。立憲主義知らないんだろ、公明党首も【東京新聞:公明「ブレーキ役」大丈夫？　首相答弁　太田国交相「違和感ない」:政治(TOKYO Web) http://t.co/fGvnfGxcoj】

— フジヤマ　ガイチ (@gaitifujiyama) February 13, 2014

マスコミもいい加減に公明の事を政権のブレーキ役とか言うのやめろよ。何を、何時、どういう風に止めたんだよ。後押しはしてもブレーキ踏んだことなんて一度もないだろ。昨日の安倍答弁に違和感すら覚えないなら（違和感の表明すらしないのなら）何の役にもたってないだろ。

— フジヤマ　ガイチ (@gaitifujiyama) February 13, 2014

以下の報道にみるようにさすがの自民党も安倍首相に批判が出ているようですが、民主主義否定の自主憲法制定を党是としているのですから、どこまで安倍批判をしているこれらの総務会の議員たちが本気で言っているか怪しいと私は思います。

●時事ドットコム
安倍首相に批判相次ぐ＝解釈改憲めぐる答弁－自民総務会
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2014021300442
2014/02/13-12:59

　１３日の自民党総務会で、集団的自衛権行使を可能にする憲法解釈変更をめぐる安倍晋三首相の国会答弁に批判が相次いだ。
　問題視されたのは１２日の衆院予算委員会での発言で、首相は解釈変更について「政府の最高責任者は私だ。政府の答弁について私が責任を持って、その上で選挙で審判を受ける」と強調した。
　総務会で村上誠一郎元行革担当相は「首相の発言は選挙で勝てば憲法を拡大解釈できると理解できる。その時々の政権が解釈を変更できることになる」と非難。村上氏の主張を、野田毅党税調会長が「正面から受け止めるべきだ」と支持し、船田元・憲法改正推進本部長も「拡大解釈を自由にやるなら憲法改正は必要ないと言われてしまう」と指摘した。
　野田聖子総務会長はこの後の記者会見で「誤解を招くことがないよう（首相に）提案したい」と述べ、総務会の意見を首相に伝える考えを示した。　（2014/02/13-12:59）

（転載ここまで）

海外の報道機関ではどう報道されるかも注目しなければなりません。

以上、まずは第一報の記録です。

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