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アベノミクスを生んだのは野田首相?

社説
参院選へ 社会保障と増税延期 「安心」への道筋を示せ
毎日新聞2016年6月12日 東京朝刊

 安倍晋三首相は記者会見で、世界経済の不透明感を引き合いに出
しながら「今そこにあるリスクを正しく認識し、危機に陥ることを
回避するため」消費税の10%への引き上げを延期すると説明した。

 少子高齢化が進む中で、生活に苦しむ独居の高齢者は急速に増え
ている。消費税10%時には貧困の高齢者の救済など重要な施策が
予定されていた。子育ての充実などへの財源確保もまだめどが立っ
ていない。

 今そこにある「暮らしの危機」はどう考えるのか。安倍首相も野
党も財源を含めた具体的な政策を参院選で示すべきだ。

困窮の高齢者どうする

 医療や福祉の現状に危機感を抱き、生活の安心を渇望する国民は
多い。毎日新聞の5月の世論調査では参院選で最も重視するテーマ
は「年金・医療」が25%で突出して高い。

 医療や福祉を充実させるには国民の負担(財源)を増やさざるを
得ないが、消費増税に反対する国民感情は強い。政権にダメージを
与えるために野党は負担増を批判し、与党は改革を先延ばしする。
これが社会保障の充実を遅らせ、ますます国民の不安を高めてきた
原因だ。

 そうした泥仕合をやめようと、民主党・野田佳彦政権のときに民
主・自民・公明の3党間で成立したのが税と社会保障の一体改革を
行う「3党合意」だった。当時の世論調査では3党合意や消費増税
に賛成する割合が半分を超えたことが何度もある。政治が決断すれ
ば国民は負担増も支持する、成熟した判断力を持ち合わせているこ
とを示したものと言えるのではないか。

 ところが安倍首相は2度にわたって10%への引き上げを延期し、
民進党など野党も消費増税に反対した。国民との間で生まれた信頼
を再び政治が覆したと断じざるを得ない。

 10%への引き上げ延期の影響は大きい。社会保障充実に充てら
れる財源のうち1兆4500億円のめどが立たなくなった。特に、
生活の苦しい高齢者にとって重要な政策が軒並み先送りされる。

 年金制度を持続可能にするため、年金財政の状況に応じて給付額
を抑制する「マクロ経済スライド」という制度が実施されている。
今後は基礎年金の目減りが著しくなる見込みで、低年金者の生活は
苦しくなる一方だ。このため、保険料を納めた期間に応じて最大で
1カ月5000円の給付金が高齢者500万人や障害者らに支払わ
れることになっていた。この財源5600億円は消費税10%時に
確保される予定だった。

 また、現在の年金受給資格の期間は25年で、たとえ1年でも満
たないと年金を受給できない。受給資格期間を10年に短縮して無
年金者を救済するのも消費税10%時の公約だ。300億円の投入
で、17万人の無年金者が救済されるはずだった。

 現在、市町村民税非課税の高齢者のうち650万人は介護保険料
が軽減されているが、1400億円を投じて新たに480万人が軽
減措置を受けられることになっていた。これも先送りされる。

 一方、「介護離職ゼロ」「希望出生率1・8」を掲げる安倍首相
は、保育士や介護士の待遇改善は優先して実施すると表明している。
毎年2000億円が必要となり、恒久財源として消費税に頼らざる
を得なくなるとの見方は強い。

もうツケ回しできない

 政府が閣議決定した「ニッポン1億総活躍プラン」では「すべて
の人が包摂される社会が実現できれば安心感が醸成され、将来の見
通しが確かになり、消費の底上げ、投資の拡大にもつながる」と説
明する。

 しかし、財源が足りなくなれば、経済成長に貢献できそうにない
高齢者の支援は後回しにされ、「すべての人の包摂」も「安心の醸
成」も遠ざかる。

 消費税を5%から8%へ引き上げた時期は、年金給付の抑制や高
齢者医療の窓口負担増とも重なったことで庶民の負担感が増した。
そのために、10%への引き上げに反発が強まったのは事実だ。

 その年金給付の抑制などは10年近く前に制度化されながら、歴
代政権が国民からの批判を恐れて実施できず、先送りしてきたもの
だ。少子高齢化はその間にも進んでおり、先延ばしすればするほど
ツケは大きくなっていく。そうした無責任な対応をまたもや政治は
繰り返そうとしているのである。

 2025年には人口が最も多い団塊世代が75歳以上になる。7
5歳以上の1人当たりの医療費は現役世代の4倍にも上る。15年
には医療費39兆円、介護費10兆円だったのが、25年には医療
費54兆円、介護費19兆円にまで膨れ上がると予想されている。

 非正規雇用は全雇用労働者の4割を占めるまでになったが、早急
に対策を講じないと無年金や低年金の人が激増していくことになる。

 与野党は「危機」を共有し、実のある政策論を競い合うべきだ。
どうやって国民が安心を実感できるのか、実現可能な政策を正直に
示すことが政治に問われている。


↑”社会保障と増税延期 「安心」への道筋を示せ”という毎日新
聞の社説ですが。

う~んと、アベノミクスはうまくいってるけど世界経済が心配だか
ら、10%への消費税増税は先送りしますという安倍っち(安倍晋三・
首相)ですが、そんなことをして、社会保障に回すとされていた増
税分は、どうするんだ?!
社会保障が心配だと消費は増えないのではないか、、、。

みたいな話ですが、この記事(社説ですが)をピックアップしたのは
7段落目
>そうした泥仕合をやめようと、民主党・野田佳彦政権のときに民
>主・自民・公明の3党間で成立したのが税と社会保障の一体改革を
>行う「3党合意」だった
と野田首相(当時)の名前が出てるので、記事の内容とは離れますが、
当時のことを少し、、、。

ここのブログのタイトルを「アベノミクスを生んだのは野田首相?」
としましたが、まぁ、言いたいことは、そういうことですよ~。(@_@)
いやぁ~、アベノミクスを生んだというかアベノミクスを許した
というか、、、。

つまりですね、自公民の三党合意ができたのは、2012年6/12です
よねぇ。とウィキペディアにありますが。
それから、自民党総裁選で、安倍っちが自民党総裁に選ばれたのが
9/26。

野田政権の最大の成果が三党合意でしょ?
だったら、三党合意ができた後、9月の自民党総裁選の前に衆議院を
解散していたら、、、?

自民党総裁は谷垣禎一先生。
8月に総選挙をやっても9月に総選挙をやっても、結果は12月に実際
に行われた総選挙と同じく、民主党は惨敗、下野。というのは変わ
らないでしょう?

それなのに、次の選挙で落選する見込みの民主党議員を、何ヶ月間
か長く衆院議員の身分に置いておいてあげたかった、、、からかど
うかわかりませんけど、「三党合意を守って、国会議員の定数改革
も行うと約束してくれるなら、解散しますよ!」と解散宣言をした
のが11月。(総選挙は12月ですが)

約束通り?12月の総選挙の結果、民主党はボロ負けして下野するの
ですが、それが数ヶ月早ければ、自民党は谷垣総裁。
総選挙に自民党が勝てば、谷垣首相誕生でしょ!?

谷垣禎一首相なら、リフレ派に言いくるめられて、金融大緩和なん
かやらなかったのではないか。と思うのですが、、、。
そうすると、三党合意を誠実に履行して、今頃は、消費税もちゃん
と10%になっていたのではないかと、、、。

まぁ~、民主党はいまだに評判悪いですが、名前を民進党に変え
ても、パッとしないですよねぇ。
その中でも一番の失敗は、安倍総裁となる前に衆議院を解散でき
なかった野田首相の決断力のなさでしょうねぇ。

いやいや、アベノミクスがうまくいけば、それをアシストしたのは
民主党の野田首相だ!といえるかもしれませんけど、アベノミクス
が大失敗となって、その後始末に苦労するようになると、アベノミ
クスをやり始めた安倍っちだけじゃなく、それを可能にした野田首
相にも責任があるんじゃないかと、追求されませんかねぇ~?

まぁ、野田首相までは追求は及ばないかもしれませんねぇ。(^_-)
なにしろ、あの1980年代後半のバブルを引き起こした張本人と言わ
れている(と言っても、言ってるのは私だけのような気もしますが)
中曽根康弘大勲位に、バブルの責任を問う人はあまりいませんよ
ねぇ。

まっ、でも、中曽根康弘大勲位のバブルは、起こそうとして起こし
たわけじゃないんでしょうから、「東京裁判」みたいに、バブルの戦
犯を裁く法廷でもなければ、追求されないのかもしれませんけど。

安倍っちの場合は、「この道しかない!」と言って、アベノミクスを
自らやらかしたわけですから、責任は重いですよねぇ~。(T_T)

どうですかねぇ~、その時(アベノミクスは大失敗に終わり、後始
末に大変苦労している時)になって、安倍っちはどうするでしょう
ねぇ~?

潔く「私の責任です」と自首してきますかねぇ?
その時になっても「民主党政権だったら、もっとひどかった!」な
どと言ってるかも?!

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