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2013-12-02

【ネパール】制憲議会選で会議派・統一共産党大勝、毛沢東主義派凋落

11月19日に行われたネパールの第二期憲法制定議会議員選挙(601議席、小選挙区比例代表並立制)は、ネパール会議派(NC、社会主義インター加盟政党)と統一共産党(CPN-UML)という王制時代の二大政党が議席を伸ばして両党で3分の2をうかがう勢いとなり、代わって第一期憲法制定議会で第1党となり議会を主導した共産党毛沢東主義派(マオイスト、マオバディ)が大敗する情勢となった。

ヒマラヤの険しい山が深い国土や頻発する再選挙のため開票作業には時間がかかっているが、240の小選挙区のうち会議派が現在までに105議席、統一共産党が91議席を獲得、26議席しか獲得できなかった毛沢東主義派に大差をつけた。毛沢東主義派は、首都カトマンズでプラチャンダ議長の落選が決まるなどの凋落ぶりだった(なおネパールでは1候補者が2つの選挙区から立候補できる。この規定はインドほか南アジア諸国に多い)。残り18議席は小政党や無所属が獲得する見通し。前回選挙で躍進がみられた南部(インド国境付近)の住民「マデシ」勢力は分裂したこともあり、今回は目立たなかった。
335議席の比例代表の開票は遅れているが、会議派が90議席以上、統一共産党が80議席以上を獲得する勢い。毛沢東主義派は50議席程度との予想。ほかに旧王党派・国民民主党ネパールが20議席を上回る勢い。結果として会議派は200議席をうかがい、統一共産党も僅差で続いている。両党での3分の2獲得は微妙だが、協力する小政党との合計であれば3分の2の確保は確実とみられる。なお小選挙区・比例代表以外の残り26議席は選挙後の任命議席。

ネパール内戦を戦ってきた毛沢東主義派は前回の憲法制定議会選挙では事実上の新党・新勢力として、汚職に染まっていないクリーンなイメージで大躍進したが、第一期憲法制定議会の間にネパール政局を混乱させたうえ既成政党化し、党幹部の贅沢な暮らしが報じられるなどしていた。これに失望した有権者が旧二大政党への回帰による安定志向を起こすこととなった。会議派、統一共産党はそれぞれ議席を倍にし、いっぽう毛沢東主義派は議席の3分の2を失う惨敗となった。

今回選挙の結果、二大政党が提携し、会議派を主導したスシール・コイララ総裁(故コイララ元首相の甥)と統一共産党のカナル議長(元首相)が要職に就くものとみられる。また、新憲法の制定も事実上、両党の合意でなされる見通し。

なお毛沢東主義派は文革期の流れを汲む極左勢力で、当時の鄧小平ら「走資派」の流れを汲み現在の国家資本主義化している右派共産主義の中国北京政府とは必ずしも関係が良好ではない。ただプラチャンダ議長が首相に就任した時期には一定の関係改善を図る動きもあったが、党内には極左強硬派の反対論も根強かった。選挙中には毛沢東主義派から離れた極左強硬派による爆弾騒ぎなど選挙妨害もみられたが、全体として選挙の趨勢に大きな影響はなかった。

ネパール会議派 公式サイト(英語・ネパール語)
http://www.nepalicongress.org/

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プロフィール

西形公一

Author:西形公一
もと「民社ゆーす」(旧民社党全国青年部系)事務局長。昔は漫画と法律のことなどをやっていましたが、その後にインド・ネパール・タイなど熱帯アジアの国ぐにとパシュミナを軸とする小口貿易やNPO、研究活動など人とのつながりなどの縁ができて、今に至っています。写真は夕刻のゴア(インド)にて。

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