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2010-09-20

【スウェーデン】議会選でハング・パーラメントの結果となるも社民党の政権奪還ならず

19日に行われたスウェーデンの一院制議会の総選挙(定数349、4%阻止条項つき比例代表制)で、保守政党・穏健党のラインフェルト現首相が率いる中道右派4党連合(穏健党のほか国民党・自由、中央党、キリスト教民主党で構成)は、サーリン社会民主労働党(社民党)党首が率いる中道左派3党連合(社民党のほか左翼党、環境党・緑)を上回り、経済成長を政権の軸に掲げる中道右派政権の継続を確実なものとした。福祉国家スウェーデンの維持を掲げた社民党は及ばなかった。過去、社民党の長期政権が続いたスウェーデンでは中道右派の首相が2期続くのは初めて。
だが今回選挙では移民排斥やイスラムへの不寛容を掲げ、極右視されるスウェーデン民主党が4%条項を突破し初議席を獲得。このため中道右派、中道左派の両連合とも議会の過半数に満たない、ハング・パーラメント(宙づり議会)の結果となった。また社民党が議席を減らし、穏健党が議席を伸ばして議席差をわずかなものとしたことで、これまでの社民党優位体制から2大政党的な体制へ移行する傾向も示された。
ラインフェルト首相はハング・パーラメント打開のため、中道左派連合のうち今回、議席を伸ばした環境党・緑を連立に加える考えを表明しているが、環境党・緑の側はこれを拒否する構えで、スウェーデン民主党の存在感が増すなか、難しい議会運営を迫られる結果となりそうだ。
なお投票率は8割以上に上ったとみられる。

暫定開票結果は次のとおり(カッコ内は前回比)

社会民主労働党 113(-17)
穏健党 107(+10)
環境党・緑 25(+6)
国民党・自由 24(-4)
中央党 22(-7)
スウェーデン民主党 20(初進出)
キリスト教民主党 19(-5)
左翼党 19(-3)
(中道右派計 172/中道左派計 157)

スウェーデン社会民主労働党 公式サイト(スウェーデン語)
http://www.socialdemokraterna.se/

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プロフィール

西形公一

Author:西形公一
もと「民社ゆーす」(旧民社党全国青年部系)事務局長。昔は漫画と法律のことなどをやっていましたが、その後にインド・ネパール・タイなど熱帯アジアの国ぐにとパシュミナを軸とする小口貿易やNPO、研究活動など人とのつながりなどの縁ができて、今に至っています。写真は夕刻のゴア(インド)にて。

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