村野瀬玲奈の秘書課広報室

　2022年の夏は今まで経験したことがないような異常な暑さでした。日本特有の湿気が拍車をかけ，「インドより日本の方が暑い」とインド人もびっくりの暑さになっています。異常気象は日本さだけではりあません。イギリスのマンチェスターに住む私の友人（弁護士・大学教授）は，イギリスでは気温が40度に達したかと思うと，11度まで降下する状況になっている，おそらく地球温暖化による気候の変動のせいだろうとメールで教えてくれました。

　最近のコロナ禍のため，中国では経済・工業活動が不活発だったせいで，二酸化炭素ガスの排出量が飛躍的に減少したそうです。
　
　アメリカの環境NGOが「ハンバーガーを食べると森林が減る」と言いました。「車にはガソリン，人間にはハンバーガー」。アメリカ人にとっては「天国に行った気分」になれるほどおいしくて，安くて，簡便な食べ物でした。安いハンバーガーは安い牛肉があってこそ成り立ちます。そこでタダ同然で牛肉を生産できる中米が放牧基地として狙われました。「ハンバーガー一つで，5平方メートルの森が消える」とされています。ハンバーガー一つで三畳間が一部屋分消える計算になります。
　コスタリカでは「国土に森林が占める割内」は1800年ころは90%を超えていたものの，コーヒー園，バナナ農園の拡大によって1940年には66%になりました。放牧が始まって1977年には43%まで激減しました。環境保全が国の方針となり観光客が殺到するようになった2006年の時点ではほぼ40%の水準にとどまっています。

　元コスタリカ大統領のオスカル・アリアス・サンチェスさんは次のように言っています。「だいたい自然破壊者は貧しいひとではなく，裕福な人なのです。だから，アメリカが地球温暖化を防止するための京都議定書に参加しないことに世界は激怒しました。当然でしょう。実際，裕福な国が二酸化炭炭素を排出しているのです。環境を汚染しているのは貧しい国ではないでしょう」。

　アメリカは排気量が4000㏄とか5000㏄の車を走らせるため膨大な石油を必要としています。イラクに侵攻したのもそのことが理由のひとつでした。
　私たち一人一人がライフスタイルを真剣に見直すことが求められています。アマゾンで買い物をする際，返品する際に返品料を設定するようになったら返品希望が激減したという報告があります。返品すれば輸送のために車が走ることによって二酸化炭素が空気中に排出されます。返品手数料はそのためのコストです。返品手数料を払ってまで返品はしたくないという顧客が増えれば，その分地球温暖化の阻止に役立つということなのです。