日銀の明るい未来展望 |
日銀の中曽副総裁の秋田県での挨拶から、面白そうなところを抜き 出しました。 日銀の金融政策を説明したものということですが、日本の将来は明 るいよ~!と言ってるようで、なんだか怪しい、、、。(?)
最近の金融経済情勢と金融政策運営 ── 秋田県金融経済懇談会における挨拶 ─ 日本銀行副総裁 中曽宏
P.4 その後、消費者物価の前年比は低下し、このところ0%程度となっ ています。これは、2014 年4月の消費税率引き上げ後、個人消費 の弱めの動きが続いたなかで、一昨年の夏以降、原油価格の大幅 な下落が生じたことによるものです。 しかし、エネルギー価格の影響を除いてみると、物価の基調は着実 な改善を続けているといえます。生鮮食品とエネルギーを除いたベ ースでみた消費者物価の前年比は、「量的・質的金融緩和」の導入 前はマイナスで推移していましたが、2013 年 10 月以降、31 か月 連続でプラスを続けており、このところ+1%程度となっています。 このように物価上昇が持続するのは、1990 年代後半に日本経済が デフレに陥って以来、初めてのことです。
物価は上がってるよ~!ということのようですが、、、。 安倍っち(安倍晋三・首相)が話してるのかと錯覚するような感じ ですよねぇ。 黒田総裁が金融緩和を始める前は物価はマイナスだったが、今は ゼロパーセントになった。 原油が下がった影響を除けば、プラス1%ですよ~。どうです、す ごいでしょ!? と言ってるような、、、。
でも、ちょっとおかしいのは、原油が下がった影響で物価は思う ように上がらないというのに、 >生鮮食品とエネルギーを除いたベースでみた消費者物価の前年 >比は(中略)このところ+1%程度となっています と、原油の影響を除いてもプラス1%ですよねぇ。
2%と言ってたのでは? 原油のせいで上がらないんだ~。だから原油の影響を除けばプ ラス2%だ! というのならわかるのですが、1%?
半分にも満たないような、、、。(T_T) それで、31ヶ月連続プラスです!1990 年代後半に日本経済が デフレに陥って以来、初めてのことです!などと言い張るの は、安倍っちの論法ですよねぇ。
P.5 過去の経験からみても、賃金と物価は概ね同じように動くものであ り、賃金の上昇を伴うことなく物価が持続的に上昇することは考え られないからです。
う~ん、「賃金と物価は概ね同じように動く」というのであれば、 デフレの原因は賃金が下がったせいだ!という説がありますが、 間違いではないってことですかねぇ~?
P,6の終わりから すなわち、「量的・質的金融緩和」は、第1に、2%の「物価安定 の目標」に対する強く明確なコミットメントと、それを裏打ちする 大規模な金融緩和により、人々の予想物価上昇率を引き上げます。 また、第2に、大規模な長期国債買入れにより名目金利全般に強い 下押し圧力を加えます。この2つの結果、実質金利が低下します。 実質金利の低下は、企業向け貸出や住宅ローン金利の低下などを通 じて、設備投資や住宅投資を活発にします。経済が活発 になれば、 需給ギャップが改善し、予想物価上昇率の上昇と相まって、物価を 引き上げます。
う~ん、そんなにうまくいくんですかねぇ~?という気がします が。 >実質金利の低下は、企業向け貸出や住宅ローン金利の低下などを >通じて、設備投資や住宅投資を活発にします というんですが、、、。
まぁ、個人の住宅なんかは、金利が下がれば建てやすくなるでし ょうけど、企業向け貸出は、どうなんでしょうねぇ? 金利が安いからって、よしお金を借りよう!と思いますかねぇ? そんな需要があるんですか~?という気がしますけど。
な~んか、こんな話では!? 子供に勉強させようと、「勉強して、テストでいい点数取ったら お小遣いあげる!」と親が言うと、 「勉強はしてるよ。今はテレビゲームしたい」 「もっと勉強して、いい点取れば、お金がもらえて、新しいゲー ムを買えるじゃないか?!」 「いや、ゲームは、欲しいものは全部持ってるし。今以上増や しても、プレイする時間がないよ~」 という親と子の会話のような、、、?
P.8 金融緩和とは、景気に中立的な金利の水準と比べて実際の金利を低 くし、企業や家計の経済活動を刺激することで、需要を増加させ、 ひいては物価を上昇させる政策です。具体的にいうと、例えば、企 業の資金調達コストが低下すれば、従来では採算に合わなかった事 業やプロジェクトも行われるようになります。そうすれば、 企業 の設備投資が拡大し、また、雇用の増加や賃金の上昇にもつながり ます。
ここも、私は上で親と子の会話で説明しましたが、いろんな説明 の仕方がありますよねぇ。
たとえば、机の上に物を置いて、それをヒモで結び、そのヒモ を引っ張ると、物は動きますよねぇ。 でも、ヒモを緩めても、物は元には戻りませんよねぇ。
別の話では、犬の首輪のリードを長くすれば、犬は遠くまで走 り回ることができますけど、それは犬が走りたがってるときの 話。 犬が座り込んでいる、あるいは寝ている時に、リードを長くし ても、遠くまで走って行ったりはしないのでは?
まぁ、いろんな説明があるでしょうけど、金利を下げれば、借 りたくなくても、どんどんお金を借りるはず!という話より、 説得力があるような、、、。
P.9 これは、単純にいえば、今お金を借りて事業を行えば、企業は、 借入金利を大きく上回る利益を得ることができるということです。
↑と日銀副総裁は言うんですけど。
でも~、どうですか、たとえば、脱サラしてラーメン店を開業 したとして。 金利が低いから開業しやすいのでしょうけど、だからといって、 たくさんお金を借りて、「こんなのが必要?」というような設備 もつけて、、、。
いざ開店したけれど、お客さんはあまり来ない。(T_T) それでも、金利が低いから借金(利息)の返済も、割りと楽だ ったのですが、、、。
やがて、日銀の金融緩和政策も終わって、金利が上がったら?! 借金でクビが回らず、やむなく店を手放す、、、。
そんなことになるのでは~? つまり、椅子取りゲームで音楽が鳴ってるうちはいいけれども 音楽が止まった時に果たしてイスに座れるかどうか。
金利が低いからどんどん投資しよう!と考えるのもいいけれど も、音楽が止まった時に座るイスのことも考える必要もあるの では、、、?
P.9 デフレのもとでは、物価の下落が、企業の売上げや収益の減少に つながり、賃金が抑制される結果、消費が低迷し、物価が下落す るという悪循環に陥っていました。
いやぁ~、これ~、どっちが原因でどっちが結果かというのは 難しいですよねぇ。 「鶏と卵」の話みたいに、、、。
上では、物価の下落から始まってますけど、賃金が下がったか ら物価が下がったという説もあるでしょうし。
あっ、話は変わりますけど、15年続いたデフレとか20年続いた デフレとか安倍っちは言ってますが。 その期間、デフレだったとすると、純ちゃん(小泉純一郎・元 首相)の時の戦後成長の好景気と言われた時も入ってますよ ねぇ?
ならば、悪循環と言っても、経済が成長することはできるの では、、、?
P.10 実際、過去のデータをみると、時間当たり賃金の上昇率と消費者 物価上昇率は、概ね同じように動いています(図表7)。日本銀 行が目指しているのは、賃金の上昇を伴いつつ、物価も緩やかに 上昇するもとで、経済が拡大していくという世界です
とバラ色の世界を描いているようですが。(?) いやぁ~、この話、前にも聞いたような気もしますが。 その時も同じようなことを書きましたかねぇ。
「過去のデータ」と言っても、過去に日銀が無理やり物価を上げる ような政策を行なった事例があるんですかねぇ? こんなに長くデフレが続いたというのは初めてのことなのでは?
ならば、過去のデータを見ても、そこには答えは書いてないよう な、、、。
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