三菱東京UFJの乱 |
三菱東京UFJ 国債入札の特別資格返上へ 国内金融初 毎日新聞2016年6月8日 10時19分(最終更新 6月8日 11時34分)
国内銀行最大手の三菱東京UFJ銀行が、国債の入札に参加す る際の特別な資格である「国債市場特別参加者」を国に返上する 方向で調整に入ったことが8日、分かった。一定割合以上の応札 や落札を義務づけられており、日銀のマイナス金利政策の下で国 債の保有を続ければ損失が出かねないためだ。
同資格の返上が実現すれば、日本の金融機関では2004年1 0月の制度の導入以来初となる。国内大手行が国債の消化を支え る構図が、日銀の大規模な金融緩和によって大きな転換点を迎え ることになりそうだ。
国債市場特別参加者は現在、国内大手行や証券会社など22社 が指定されており、財務省との意見交換に参加できるといった利 点がある。
一方で、発行予定額の4%以上の応札が必要といった条件があ り、三菱UFJ銀にとって重荷となっている。マイナス金利で落 札された国債は、満期まで保有すると損失が発生する。現在は日 銀に、より高く売ることで利ざやが稼げるが、将来の制度変更な どに備え、より自由な立場を確保しておくべきだと判断したとみ られる。
三菱UFJの関係者は「金利がマイナスの国債を買い続けるこ とは、投資家や預金者への説明が付かない。資格を返上しても、 必要に応じて入札には参加できるので問題はない」としている。
国内の金融機関は、国債を日銀に売却するなどして保有残高を 減らしている。(共同)
なんとなんと、三菱東京UFJが反乱? 「加藤の乱」というのがありましたが、それは政治の話。 経済界、金融の世界では、この三菱東京UFJの動き、どうなるん でしょうねぇ?
いやいや、アベノミクスの3本の矢の1本が日銀の金融政策ですよ ねぇ。 その政策に反旗を翻すというか一矢を報いるというのか、なにか 起こりそうな予感がして、ワクワクしますよねぇ。(^_-)
記事には、三菱東京UFJが「国債市場特別参加者」の資格を返上 するのではないかとありますが。 「プライマリーディーラー」という言葉を使う記事もありましたが。 まぁ、プライマリーディーラーは欧米にあった制度で、それを日本 でも取り入れたという感じですか。
ふ~ん、そういうことだったんですねぇ~、、、。 いやっ、今年の1月でしたか、日銀が「マイナス金利をやるぞぉ~!」 と言い出したのは。
国がというかこれは財務省ですか、発行する国債を銀行が買って、 今度はそれを日銀が買って、代金を銀行に支払う。 その代金が銀行が日銀に持つ口座にどんどん貯まっていく~。
まぁ~、日銀のクロちゃん(黒田東彦総裁)にしたら、日銀から支 払われたお金を銀行がジャンジャン使って、日本中にお金が溢れ、 景気がよくなる!
そんなストーリーがあったのでしょうけど、私は日銀の地下の金 庫をイメージしてるのですが、実際にはコンピューターの画面の 中での話ですかねぇ。 その数字(お金)が全然日銀から出て行かない。お金は日銀の金庫 に眠ったまま、、、。
そんな状況にイラついたクロちゃんは、「だったら、日銀の金庫 にある銀行のお金にマイナス金利を付けよう!保管料を取ってや る!」 とマイナス金利を導入でしょ。
クロちゃんとしては、これで銀行は仕方なくお金を日銀から出し て使ってくれるんじゃないかと思ったんでしょうけど、、、。
この話を聞いたときに私が思ったのは、「だったら銀行は日銀に 国債を売りませんと言えばいいんじゃないの?」とか、それがで きないのなら「そもそも国債を持ってるから売ってくれと言われ た時に断れないのだから、国債を買わなければいいんじゃない の?!」などと思ったものですが。(>_<)
まぁ、いろんな事情もあって、そういうわけにもいかないんだ ろうなぁ~と思っていたのですが、三菱東京UFJは、ホンキで それをやろうというんですかねぇ?
それにしても、記事の下から2段落目 >「金利がマイナスの国債を買い続けることは、投資家や預金者 >への説明が付かない」 と三菱東京UFJの人は言ってますが。
そりゃそうでしょう。ってか、金利がマイナスの国債って、ある んですか、、、? ちょっと素人には信じられない話ですが。(T_T)
なんか、あれじゃないですか、父の日を前に子供が「肩たたき券」 を父親に1000円で売って、父親がそのチケットを使うと、子供が 父親の肩を叩いてくれるというのは、ありそうですが。
その肩たたき券を子供が父親に渡す時に、一緒に1000円父親に払 ってるような、、、? 子供から見たら、1000円父親にとられ、チケットを出されたら、父 親の肩を叩かなきゃならないという、まぁ、ものすごい親孝行の子 供にはなれるでしょうけど、子供としては何のメリットもないよう な、、、。 そんなシステムに見えますよねぇ。(?)
アベノミクスと日銀の話、↓毎日新聞の社説にも出てますよ。
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社説 増税延期と日銀 共に「ふかす」つもりか 毎日新聞2016年6月4日 東京朝刊
安倍晋三首相は消費増税の再延期を表明した記者会見で、「ア ベノミクスのエンジンを最大にふかす」と強調した。「『三本の 矢』をもう一度、力いっぱい放つ」とも述べた。
増税の先送りや景気を刺激する歳出拡大は2本目の矢の財政政 策にあたる。会見では、1本目の矢である日銀の金融政策に直接 言及しなかったが、「あらゆる政策を総動員」となれば、日銀の 追加緩和に対しても政治からの要求が強まってくる恐れがあり、 気がかりだ。
アベノミクスのエンジンを当初からフル稼働で支えてきたのが、 日銀の異次元緩和だった。円安を後押しし、企業収益や株価の大 幅上昇につながったが、行き詰まりが明らかになっていた。
そこで今度は財政の出力を上げようという作戦らしい。ただ、 金融政策は打ち止め、という話では必ずしもなさそうだ。
首相に近い本田悦朗内閣官房参与は米紙「ウォール・ストリ ート・ジャーナル」に対し、「6月あたりに追加緩和をやった らどうか」と述べ、現在年間80兆円のペースで保有残高が増 えるよう日銀が購入している国債などの資産を、100兆円増 まで拡大することを提案した。
本田氏は「アベノミクスの『バージョンアップ』を演出する ため」の追加緩和と話している。だが、日銀が国債購入を増や す中で、政府が財源の裏付けのない歳出を膨らませれば、日銀 が事実上の財源の役目を負わされることになる。
そうした事態を回避するため、日銀と政府の間に約束があっ た。2013年1月の「共同声明」だ。
日銀が年2%のインフレ目標設定を受け入れる代わりに、政 府が財政健全化と構造改革に取り組むことを文書に盛り込んだ のだった。
だが、日銀が目標を目指して、追加の量的緩和やマイナス金 利政策を実施した一方、政府は財政を悪化させる消費増税延期 を2度も決めた。
日銀はこうした政府の約束軽視に目をつぶり、追加の金融緩 和で、終わりなき財政拡大の片棒を担ぎ続けるのだろうか。そ れとも、2%の短期達成にこだわらない柔軟な政策へと転換し、 量的緩和の段階的な縮小を目指してカジを切るのか。
首相は「新しい判断」で増税を先送りした。日銀も「新しい 判断」で「転換」を選択する好機だろう。
前者、つまり政府と一緒になって政策を「ふかす」道を選べ ば、日銀は中央銀行としての独立性を完全に失いかねない。イ ンフレが進み政策を引き締めたくなっても、制御不能となろう。 政府の「打ち出の小づち」と化すことの危うさを、日銀は強 く認識しておくべきだ。
毎日新聞の社説ですが、これが書かれたのが6/4、一つ上の記 事で三菱東京UFJが「国債市場特別参加者」から抜けたいと言 い出したというのが6/8ですからねぇ、今書くとしたら、「そら 見たことか、市場は警告を発してるぞぉ~!」となるのかも?!
まぁ、この毎日新聞の社説が「危ないぞぉ~危ないぞぉ~!」と いうことしか言えないのは、3段落目 >アベノミクスのエンジンを当初からフル稼働で支えてきたのが、 >日銀の異次元緩和だった。円安を後押しし、企業収益や株価の大 >幅上昇につながったが、行き詰まりが明らかになっていた の部分。
最後の「行き詰まりが明らかになっていた」というのは、その通り だと思いますけど、「円安を後押しし、企業収益や株価の大幅上昇 につながった」というのは、どうなんでしょう?
この前も書いたような気がしますが、円安が始まったのは第二次 安倍政権の発足前で、日銀の異次元の金融緩和も始まってないこ ろからでしょう?
そして、株価の大幅上昇も、円が安くなって外国人投資家がたく さん買ってるというのもあるでしょう? そうそう、去年までは株価が2万円に達するか!?という雰囲気 もあったかと思いますけど(あれっ、一昨年でしたか?)、今年に 入ると、株価は下がりましたよねぇ。
日銀が金融緩和したから株価が上がった!というのなら、金融引 き締めに転じたわけでもなく、金融緩和を続けてるのに、なんで 株価が下がるんでしょう?
安倍っち(安倍晋三・首相)なら、それは中国など海外の新興諸国 のせいだ~、原油のせいだ~となるのかもしれませんけど、株価 が上がったのは自分の手柄、下がったのは他の原因というのは、 なんとも自分に都合のいい説ですよねぇ。(@_@)
6段落目ですが、 >日銀が国債購入を増やす中で、政府が財源の裏付けのない歳出を >膨らませれば、日銀が事実上の財源の役目を負わされることにな >る とありますが。
いやぁ~、すでに今やってることが、財政法が禁止する国債の日銀 引き受けに近いことなのでは、、、? え~と、マネタリーベースとマネーストックという言葉がありま すが、 ↑こちらのサイトの説明では、、、 マネタリーベース= 日本銀行が供給する通貨、信用創造の基礎となるお金 マネーストック= 民間非金融部門が保有する通貨、信用創造によって生み出されたお金 となってますが。
景気がよくなれば、マネーストックが増えるわけでしょ? これが、増えてないんですよねぇ。 増えてるのはマネタリーベースだけ。
ならば、なんで3年も効果のない政策を続けてるのかというと、それ が国債の日銀引き受けのためとなるでしょう?
最後の段落ですが、 >前者、つまり政府と一緒になって政策を「ふかす」道を選べ >ば、日銀は中央銀行としての独立性を完全に失いかねない。イ >ンフレが進み政策を引き締めたくなっても、制御不能となろう。 だそうで。
「制御不能」というのはどうなんでしょう? インフレになれば、それを抑えることはできるでしょう? ただし、言いたいことはこういうことでは? あちこちでインフレの兆候が現れてるから、この辺で金融引き締め に政策変更しようとしたときに、政府から「今引き締めて、経済を 減速させては次の選挙で不利になる。頼むから、引き締めは選挙が 終わってからにして欲しい」と言われると、、、?
「まぁ、仕方ないか~」と引き締めの時期を遅らせたら、あら大変! その間にインフレが急速に進展して、バブルが発生。そして選挙 の後、引き締めると、バブルの崩壊。
後になって振り返ると、あの時に引き締めに転じていれば、もっと ゆるやかに経済を減速できたのでは?と反省することになる、、、。 そんなことを心配してるのでは?
でもまぁ、「政府は財政を悪化させる消費増税延期を2度も決めた」 といいますが、日銀も2年で物価上昇率を2%にする!と言ってたの に、いまだに達成できてないですからねぇ~。
いったん始めたことは、とことん突き進むしかないのでは、、、? その結果は、全部国民が被ることなりますけど。(T_T)
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