村野瀬玲奈の秘書課広報室

　　

多くの人が、東京新聞は他紙よりすぐれていると考えているのですが、私にはあまりそうは思えないということについて、維新報道を一つの例にして以前次のような記事にしました。

■維新の悪政ロンダリングをして、まともに見せかける過ちを犯している東京新聞 #マスメディアへの不満 #参院選2022 @tokyonewsroom @tokyoseijibu @danketsu_rentai
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-8539.html
2022/05/10 09:00

たしかに、東京新聞には「こちら特報部」という記事スペースがあることは知られています。そこでは一つのテーマを掘り下げて多角的に報じることが可能であり、それらの記事全部を確認してわけではありませんが、良い記事はたしかにあります。しかし、それ以外の記事には批判的視点、検証的姿勢が足りない記事も少なくなく、東京新聞は他紙よりすぐれているとは私には見えません。「他紙よりましなところも少しはある、日本の平均的なダメ新聞」というのがいくつもの記事を今まで確認した私の正直な感想です。

そのほかに過去に出した、東京新聞批判を含む記事をいくつかリンクしておきます。

■元従軍慰安婦のハルモニの話を日本人はまず聞いてください。
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-3062.html
2011/12/20 06:00

■「ナショナリズムを超えて」と題された、ナショナリズムを超えられなかった東京新聞の社説
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-4688.html
2013/08/15 17:00

■東京新聞 @tokyonewsroom @tokyo_shimbun @tokyoseijibu の都知事選報道に疑問。東京新聞労働組合 @danketsu_rentai さん、改善を。 (3)
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-8023.html
2021/06/27 04:00

■「令和臨調」は自民党政治と日本の民主主義の改善には役立たない。そう考える理由。 #参院選2022 #参院選挙2022 #参議院選挙2022 #マスメディアへの不満
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-8627.html
2022/07/01 01:00

■東京新聞の2022年8月15日の社説への疑問 #マスメディアへの不満
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-8692.html
2022/08/16 02:00


ひょっとしたら私が報道機関に求める要求水準が高すぎるのかもしれません。しかし、自分たちが他社より良い新聞を作っていると東京新聞社員が思いたいなら、他社にない視点を持ってもらいたいのです。上にリンクした記事で指摘させていただいた点について改善していただきたいのです。

さらに言えば、「自民党の誰それがこれこれの見方を示した」というだけの記事は単なる自民党の言い分の宣伝だし、中途半端な国会質疑の要約は、ダメ質問ロンダリング、ダメ答弁ロンダリング、ダメ議員ロンダリング、ダメ政党ロンダリングでしかないのですが、東京新聞の報道はそれに類するものもたくさんあります。

これらすべてを考慮に入れたら、私としては東京新聞を他紙より高く評価しようとはどうしても思えないのです。

東京新聞の維新報道に話を戻します。普通の人が維新について見抜いていることを報じることのできない、ひょっとして気付くことができていない報道業者への失望を次のような記事にもしています。

■維新の嘘の例。維新の悪政を漂白して維新ロンダリングをする不甲斐ない報道業者。 #維新に騙されるな #マスメディアへの不満 #マスメディアへの不信
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-9013.html
2023/03/07 07:00

維新の暴政、悪政、問題点、不祥事、スキャンダルは毎日紹介しても足りないくらいにあるのですが、維新への批判的検証の基本姿勢が足りない報道業者には失望と怒りしかありません。

さて、イントロがかなり長くなったのですが、これも、東京新聞が批判されるべき点は昨日今日に出てきているのではなく、東京新聞は他紙にくらべて特別にすぐれているとは言えないということを改めて思い出していただくためです。

さて、今回の本論はここからです。私が2022年5月10日に、上にリンクした「維新の悪政ロンダリングをして、まともに見せかける過ちを犯している東京新聞 #マスメディアへの不満 #参院選2022 @tokyonewsroom @tokyoseijibu @danketsu_rentai」という記事で東京新聞の維新報道の甘さについてかなりきつく批判したわけですが、その東京新聞が、維新を点検する3回分の記事を2023年7月11日、12日、13日に出していました。それがこちらです。これらの維新報道記事を点検してみましょう。

●東京新聞 TOKYO Web
▼維新はこのまま野党第1党になれる？　野心的な「計画」とその達成度　躍進の影に不祥事、問題が続発
＜連載・維新点検＞㊤増す勢い、目立つほころび
https://www.tokyo-np.co.jp/article/262196
2023年7月11日 06時00分

▼維新はなぜ改憲にこだわるのか、党綱領にその根源を見た　共感を呼ぶ「身を切る改革」が持つ負の側面
＜連載・維新点検＞㊥改憲の推進と自立の理念
https://www.tokyo-np.co.jp/article/262366
2023年7月12日 06時00分

▼危うさはらむ維新の「是々非々」路線　異例の対応も…「これが、これからの野党」
＜連載・維新点検＞㊦「是々非々」与党揺さぶる
https://www.tokyo-np.co.jp/article/262740
2023年7月13日 06時00分


一つ目の「上」編は、維新の勢力拡大、全国化の実況中継と、その後で少しだけ付け足される「国会で不適切発言、セクハラ...党運営に厳しい視線」という、維新議員の不適切行動の名指し無しの紹介。

二つ目の「中」編は、維新の改憲への欲望を維新の立場から紹介して、その次に、「身を切る改革」という維新お得意のフレーズを引き合いに「国民目線でのアピール」を紹介していますが、維新が言っていることとやっていることのあまりに不一致の具体例の指摘は無し。最後の締めには、維新に批判的な見解を政治学者から聞き取って少しだけ付け加えています。

三つ目の「下」編は、「『是々非々』与党揺さぶる」と見出しをつけて、「「是々非々」の立ち位置で政権に迎合しない姿勢を強めた」と紹介していますが、観察が浅いです。自民の悪政にはほぼ賛成していることにも触れていません。立憲民主党との（バカげた）共闘の解除後には「時に与党と足並みをそろえる国民民主党との結束を強め、国会運営で与党に対して影響力を行使する戦術に転じた」ことを紹介しているのですが、記事のそこから先にまた疑問があります。自民党と反対の主張を自民党政治に入れさせるのではなくて、自民党と思想的に近い維新自身の欲求を自民党政治に入れさせることにすぎないという見方を東京新聞は持たないみたいです。そういうのを「与党を揺さぶる」とは言えません。

その後、過去10年の法案などへの賛否として、表を作っていますが、それは、自民党の悪政・暴政の主要部分に維新が賛成していることが示されているのに、そこへの言及が足りません。政治学者の維新に多少批判的な見解を紹介した後は、「法案の成立阻止を狙った日程闘争などを「昭和の国会対策」と批判する維新は、新時代の野党なのか、与党にとって都合の良い「ゆ党」なのか。有権者の評価は、年内との観測もある次期衆院選で示される。」と読者に丸投げ。

三回分全部読んでみての感想は、維新を全然点検できていないということです。深く失望しました。

維新といえば、行政の民営化による利権の付け替え、多数の不祥事、ウソの多さ、維新ではない政治勢力への度を越した歪んだ攻撃性（ちょうど、日本共産党に対してそのような姿勢を示しています）、コロナ対策の愚策や失敗、府知事や市長がテレビ番組に出てばかりいることの異常性、橋下徹時代の公務員敵視、カジノ、万博、大阪都構想の住民投票での否決などなどなどなどに一つ一つ触れなければ維新政治を点検したとは全然言えないのですが、東京新聞のこの三回の記事は全くと言っていいほどそれらの具体例には触れていません。点検したと言いながら巧妙に具体例の点検を避けているようにすら見えます。

長年の維新ウォッチャーである宮武嶺さんの記事を全部読んで出直せ、と東京新聞のこの記事担当の我那覇圭、大野暢子両記者には言いたいです。

その宮武嶺さんの維新についての最新記事はこちら。

●Everyone says I love you !
【#維新は第２自民党】維新の会の馬場博幸代表が、我が国で一番の歴史を持つ政党である日本共産党に対して「日本からなくなったら良い政党」と述べる資格は全くない。第２自民党なら維新こそ日本に必要ない政党だ
https://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/8e285385d5730abc76785d582d29f901
2023年07月26日

こういう記事を東京新聞の紙面に出すことができて、初めて、「維新政治を点検した」と言えるのです。今回の三回の東京新聞の記事は、維新政治を点検したとは私にとっては全然言えません。

東京新聞は維新に甘いか、維新の本質にして洞察ができていないか、それともその両方か。正直言って、この維新点検記事は全く物足りなく、不甲斐ない内容です。

東京新聞には、言葉の高貴な意味での民主主義や人権思想の観点から、維新について深く批判的に認識し直してもらいたいと強く望みます。それができないなら、東京新聞にお金は払えません。



維新の本質を見抜いたうえで批判的に維新をウォッチしている方々を何人か紹介します。

●Everyone says I love you !
カテゴリー：野党でもゆ党でもなく第２自民党の悪党維新
https://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/c/c84af8842af0ef2b1e9b4120a3435162

カテゴリー：橋下維新の会とハシズム
https://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/c/94e05d0f554a6eaae25faedc7f6d85e6

それ以外にも、維新の問題点は次のような発信者たちのおかげで一つ一つ指摘されています。

●維新ペディアーあなたの知らない維新の事実
維新の会が何をしてきているのか、その事実をまとめるサイト
https://ishinpedia.com/


ツイッターからも。いくつかご案内。

●個人事業主(#ﾟДﾟ)y-~~ (@boty02563682) _ Twitter
https://twitter.com/boty02563682

●Kako（人民kakopon） #入管法改悪反対 (@kakopontan) _ Twitter
https://twitter.com/kakopontan

●あおむらさき (@aomurasaki_ll) _ Twitter
https://twitter.com/aomurasaki_ll

●みんなの大阪市 (@minnano_osaka) _ Twitter
https://twitter.com/minnano_osaka

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●日本を再び大日本帝国にしたいかのような自民と同様に危険な維新。→維新ペディアーあなたの知らない維新の事実　維新の会が何をしてきているのか、その事実をまとめるサイト→https://ishinpedia.com/
●メディア一覧 - 私たちの声を国会へ→http://rpj-action.jimdo.com/%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E4%B8%80%E8%A6%A7/
●他の社会系ブログに行くにはうちの「私的リンク集　（適宜更新）」経由で→http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-136.html

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