村野瀬玲奈の秘書課広報室

　　

「立法事実がなく、基本的人権保障が事実上なく、戦前に戻ったかのような #重要土地規制法案に抗議します #重要土地規制法案に反対します 。立憲民主党は中途半端な妥協をしないでほしい。」の記事の続きです。

重要土地規制法案の問題点を指摘して反対、抗議している沖縄弁護士会の会長声明を見ましょう。

沖縄弁護士会
「重要土地等調査規制法案に反対する会長声明」https://t.co/13Ksz8d2Rd

「重要施設」「注視区域」「情報」「利用者その他の関係者」…なにからなにまで無限定で政府の胸三寸。
「基本的人権を侵害するおそれが極めて大きい」同法案に反対し、廃案を求めています。ぜひお読みください。 pic.twitter.com/ipLc98zG28

— 明日の自由を守る若手弁護士の会／あすわか (@asuno_jiyuu) May 24, 2021

何度でも言います。

法律家からこのように、「基本的人権」という最も重要な民主主義上の原則への違反を理由として強く批判され反対される法案は、法案として有害な欠陥品です。

●沖縄弁護士会ホームページ
重要土地等調査規制法案に反対する会長声明
http://www.okiben.org/modules/contribution/index.php?page=article&storyid=220
投稿日時：【 2021年 05月 21日 】

重要土地等調査規制法案に反対する会長声明

　政府は「重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び規制等に関する法律案」（重要土地等調査規制法案）を国会に提出し、すでに衆議院でその審議が始まっている。

　本法案は、「重要施設」や「国境離島等」の機能を阻害する行為を防止するとの目的で、内閣総理大臣がこれらの存する地域で「注視区域」や「特別注視区域」を指定して区域内の土地や建物（土地等）の利用状況を調査し、重要施設等の機能を阻害するおそれがあると認めたときには、その利用者に対して利用中止等の勧告や命令をなしたり、土地等の買い取りができる、などとするものである。

　しかし、本法案は人権侵害のおそれが極めて高く、以下のとおり多くの問題があることを指摘せざるをえない。

　本法案は、対象となる重要施設を自衛隊や米軍、海上保安庁のすべての施設のほか政令で定める生活関連施設とし、加えて国境離島等も島そのものを対象としており、調査規制の対象となる「注視区域」を無限定に拡大しうる内容となっている。

　そして、このきわめて広汎な対象地から指定される「注視区域」で行うとされる調査内容も何ら限定がないまま政令に委ねられており、調査対象となる者も土地等の「利用者その他の関係者」という広汎な範囲に及ぶ。その結果、立法目的が広範かつ曖昧であることもあいまって、土地等の利用者や関係者の行動や交際範囲、思想信条など際限なく調査が拡大されるおそれがある。これらの調査では、関係行政機関や地方公共団体だけでなく、利用者や関係者自身にも情報提供義務が課されており、たとえ自身への調査であっても刑事罰をもって報告が強制される。これでは対象となった土地等の利用者やその関係者のプライバシー権や思想・良心の自由が侵害されるおそれが大きい。また、内閣総理大臣が重要施設や国境離島等の「機能を阻害する」おそれがあると認めれば、利用者に対して利用中止等の勧告や命令をなしうるとされており、この命令にも罰則が用意されている。

しかし、その防止が立法目的とされた「機能を阻害する」行為は限定されておらず、広範かつ曖昧である。それゆえ、内閣総理大臣が曖昧な要件の下で罰則付き命令を広く行うことが可能となり、その結果、プライバシー権や思想・良心の自由、財産権等のほか、居住移転の自由や表現の自由、取材の自由等、多くの基本的人権が侵害されるおそれが大きいといわざるをえない。

　そもそも本法案は、自衛隊基地周辺の外国資本による土地取得を問題視し、その規制を求める声から立案されたものではあるが、これまでかかる土地取得などで自衛隊の運用等が阻害された事実がないことは政府も認めていることであり、立法の必要性に疑問がある。

　沖縄県は、県土そのものが国境離島であるばかりか多くの米軍基地を抱えている。このため、沖縄県民のだれもが本法案による調査規制対象となってもおかしくなく、広範かつ曖昧な目的のために県民が知らないうちに監視下におかれるおそれもありうるのが本法案の基本的枠組みといわざるをえない。

　当会は、重要土地等調査規制法案は、その制定の必要性が裏付けられていない一方で、指定された区域の土地等利用者や関係者のプライバシーや思想・良心の自由、その他多くの基本的人権を侵害するおそれが極めて大きいことから同法案に反対するものであり、今国会にて廃案とすることを求める。

２０２１（令和３）年５月２１日
沖縄弁護士会
会長　　畑知成

（転載ここまで）

このような重大な欠陥法案を得々として国会に出している自民党議員の一人が杉田水脈。この人は大日本帝国を擁護する思想を持つ歴史修正主義者であり、多数の差別発言、嫌韓発言によって知られる、世界基準からみて極右に属する議員であり、安倍晋三が絶対当選確実な比例区上位で担ぎ出した、自民党の秘蔵っ子的な扱いの人物、最も自民党的な議員の一人です。

政府は「大したことない法案ですよ」と誤魔化していたのですが、杉田水脈議員(自民)の質問によって台無しにされてしまいました。#国会2021 #土地利用規制法
土地規制法案、危うさ露呈　衆院で審議中　持ち主を調査、歯止めきかぬ恐れ：朝日新聞デジタル https://t.co/iv0hWEh1Pc

— ジャック・ザ・多摩セン！ (@jack_tamacenter) May 26, 2021

新基地反対「適用を」
土地規制法案
自民 杉田氏が要求（5月22日、琉球新報）

杉田水脈議員が「重要土地調査規制法案」の対象に辺野古新基地建設反対運動を名指し。審議初日に推進派の本音が丸出しに。

反基地・反原発運動を潰す弾圧立法になる。廃案一択！

撤回声明ブログhttps://t.co/dDHsPV0tkg pic.twitter.com/9zrbVOIkn7

— 杉原こうじ（NAJAT・緑の党） (@kojiskojis) May 22, 2021

このような法律が他の独裁国で施行されるなら、右でも左でもないふつうの日本の人は「民主主義上の権利を非合法化し、政府の行ないに反対する人々を弾圧することを可能にする悪法。それにくらべて日本は自由で何でも言える国だ」と言うかもしれません。だけど、ちょっと待ってください。まさに、重要土地規制法は、日本国の民主主義上の権利を非合法化し、政府の行ないに反対する人々を弾圧することを可能にする悪法として使えるのです。そのように使えるということは、実際にそのように使われるということです。そのように使われるということは、他人事のように見ていたどこかの独裁国に日本がなるということです。

だって、杉田水脈が辺野古新基地建設反対運動を名指しし、これを弾圧する意思を隠していないではありませんか。そして、自民党案では、米軍基地の周りだけでなく、政府がいくらでも適用範囲を広げられるようになっているわけで、日本全体が民主主義を奪われて自民党政府の奴隷になるようなものだとも言えます。直接弾圧するよりも間接的に威嚇しいつでも弾圧できる準備をしておくことで自由を委縮させるという方法です。

そんな大げさなと思う人もいるかもしれませんが、日本全国どこでも、この法がそのように使われたそのようになるのですから、決して大げさな話ではありません。そのように使うわけではないと自民党政府は強弁するかもしれませんが、だったらこんな反民主主義的な使われ方をすることを心配しなければならない法律は一切不要です。

一つ前の記事、「日本国憲法のもとですでに政府による私権制限がされ放題である件。」でも、現行憲法のもとですら基本的人権が簡単に反故にされる例の一つを示しました。このようにして自由は死んでいくのだと考えれば、この重要土地等調査規制法案が危険であると真剣に考える人が増えてほしいと心から思います。


最後に、こちらもご案内しておきます。

「土地利用規制法案」採決強行を許さない28日の緊急行動 参加のお願い

政府・与党は、「土地利用規制法案」の衆議院内閣委員会での採決を28日にも強行しようとしています。

■緊急行動　5月28日(金)　12時15分～1時　衆議院第2議員会館前

■「土地利用規制法案」廃案アピール　呼びかけ団体

— 全労連　ZENROREN (@zenroren) May 27, 2021

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●国会議員への投書のための「議員一覧ポータルサイト」 (1)→国会議員いちらんリスト - 政治家（衆議院議員475名 & 参議院議員242名）に声を届けたい人のためのサイト ; (2)→http://publistella.jp/
●メディア一覧 - 私たちの声を国会へ→http://rpj-action.jimdo.com/%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E4%B8%80%E8%A6%A7/
●他の社会系ブログに行くにはうちの「私的リンク集　（適宜更新）」経由で→http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-136.html

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