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五月国立大劇場公演だより
こころで語る
今はなき日比谷・芸術座で
今は亡き志ん朝師匠を聞いたのは、『宗眠の瀧』。
彫ったものが生きて動き出してしまうような名人のお話。
その枕に名人とは何かという話をして
父・志ん生にとっての名人・圓喬
―『金木犀の花』で亀井栄克が演じた―
から
その師匠・圓朝に及んだ。
全生庵の圓朝の墓石に刻まれた文字は
“三遊亭圓朝 無舌居士”。
鉄太郎・山岡鉄舟の達筆。
舌でなく心で語るとの境地に圓朝が達したのは
鉄舟の助言によるといわれている。
閻王に舌を抜かれて これからは心のままに嘘も言わるる
志ん朝師匠は
“私もいずれ何も喋らずに座っているだけで
お足を頂きたい、
『無舌居士』。“
と笑わせていたのだった。
弓の名人は弓を離れ
噺の名手は舌を忘れる。
剣客・山岡鉄舟も無刀流ををひらいた。
われわれ凡人の理解を遥かに超えている。
慶喜の生国水戸のある茨城県初代県知事も勤めた
鉄舟は、
徳川発祥の静岡とも縁が深い。
清水にある鉄舟寺は
廃墟同然だった寺を彼が中心となって
再建したもの。
清水の次郎長も大いに尽力したと伝えられる。
喜八郎☆記
今はなき日比谷・芸術座で
今は亡き志ん朝師匠を聞いたのは、『宗眠の瀧』。
彫ったものが生きて動き出してしまうような名人のお話。
その枕に名人とは何かという話をして
父・志ん生にとっての名人・圓喬
―『金木犀の花』で亀井栄克が演じた―
から
その師匠・圓朝に及んだ。
全生庵の圓朝の墓石に刻まれた文字は
“三遊亭圓朝 無舌居士”。
鉄太郎・山岡鉄舟の達筆。
舌でなく心で語るとの境地に圓朝が達したのは
鉄舟の助言によるといわれている。
閻王に舌を抜かれて これからは心のままに嘘も言わるる
志ん朝師匠は
“私もいずれ何も喋らずに座っているだけで
お足を頂きたい、
『無舌居士』。“
と笑わせていたのだった。
弓の名人は弓を離れ
噺の名手は舌を忘れる。
剣客・山岡鉄舟も無刀流ををひらいた。
われわれ凡人の理解を遥かに超えている。
慶喜の生国水戸のある茨城県初代県知事も勤めた
鉄舟は、
徳川発祥の静岡とも縁が深い。
清水にある鉄舟寺は
廃墟同然だった寺を彼が中心となって
再建したもの。
清水の次郎長も大いに尽力したと伝えられる。
喜八郎☆記
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- カテゴリ : 江戸城総攻/左の腕
- 2009-02-27
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