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『法然と親鸞』だより

  楽屋口にも、蘇民将来子孫也と記した粽が・・・

 観光客を魅了する華やかな祇園祭も
はじめは猛威を振るう疫病を鎮める祈りだったそうです。
       長刀鉾


生老病死の苦界を生きるために
祭が出来て、宗教が生まれ、芝居が打たれて来たのでしょう。
         エピローグ居処エピローグの明かり合せ

  一ヶ月ありがとうございました。『法然と親鸞』は、御蔭さまで
本日無事千穐樂。
 来年三月名古屋中日劇場まで充電します。
             清涼寺に建つ24歳の法然


後半戦は始まったばかり
先ずは納涼会でお目にかかります。

                  開演前の南座ロビーで納涼会オープニングの稽古

  THE BIGINNING

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『法然と親鸞』だより

 一週間のお旅所滞在を終えた三基の神輿は、24日に祇園さんにお還り。
三基の神輿は24日お旅所から祇園さんに還りました。

28日は空いた神輿を清める神輿洗い。
 31日の茅の輪くぐりで一ヶ月続いた京都の夏の祭は終りを迎えます。
あとの祭の花笠巡幸

 夏の南座ともあと二日。恒例の初春・リニューアル『三人吉三巴白浪』まで半年間のご無沙汰です。

一昨日は神輿洗い。祭が終わっていきます。

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『法然と親鸞』だより

「『龍の子太郎』は鎮西(九州)へ
『お登勢』は駿河(静岡)へ
そして『くず~い 屑屋でござい』
『赤ひげ』『銃口』は津々浦々へ・・・」
 

平重盛の館だった小松殿に、法然流罪の報せが届く。

 75歳の法然上人と一門に流罪のお達しがもたらされます。
上人は四国へ、親鸞聖人は越後へ、他の弟子達もそれぞれの地へと。
舞台は京都を離れ、念仏の声は日本の隅々まで拡がっていきます。
     越後に旅立つ親鸞

 07年後半戦のトップを切った『法然と親鸞』もあと三日。
今年の大都市公演は、あと吉祥寺前進座劇場『俊寛』『子はかすがい』と名古屋の『銃口』。
納涼会が終わると、各班が全国に旅立ちます。
             越後荒川の土手

 『くず~いー』は初演から丸二年を過ぎ、『お登勢』は三年、『銃口』は五年目。
2003銃口初演初日の集い

来年で新演出十年目を迎える『赤ひげ』は、二月には大阪文楽劇場に登場します。

 置き忘れてきたものはないか?足りないものはないか?
初心に還って、新たなる旅立ちです。
            越後竹ヶ鼻の草庵

2007年もあと五ヶ月 暮れのご用意はよろしいでしょうか。さてその前に前進座のお芝居を何本ご覧いただけるでしょう。
                           常陸・稲田の草庵

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『法然と親鸞』だより

    1192つくろう  

 ときは源平合戦の時代。
     当班、最長老。法然上人と大原で問答する顕真法印の村田吉次郎。公演中に傘寿を迎えました。


 法然上人が黒谷で浄土の光を見た翌々年に『俊寛』僧都が鬼界ヶ島に流され、大原問答の翌年には義経が『勧進帳』の旅に出ます。
            『俊寛』の併演は、『子はかすがい』。

 むかし教科書で習ったことを動員しながら稽古に臨みますが、歴史学も進んで、「鎌倉幕府の成立は1192年じゃなくなった」と聞きました。
 よく聞いてみると、頼朝が征夷大将軍になったのは確かに1192年。しかし、どの時点を鎌倉幕府の成立とみるかの解釈が変わったということのよう。

 「1192目指そう頼朝将軍」なら良いみたいです。





 『法然と親鸞』は勢至丸(後の法然上人)9歳の年から
親鸞の末娘王御前(後の覚信尼)9歳まで
95年を描きます。
            こちらも9歳


 王御前は親鸞聖人の墓を守り、本願寺の基礎を築いたと伝えられます。
           親鸞のベスト・ハーフ、王御前の母・恵信尼。親鸞聖人の実在が疑われた頃、恵信尼の文書が裏づけとなってその存在が確認されたといいます。

 お待たせしました。
もう一人の王御前は、中山心ちゃん。
 NHKドラマ『出雲の阿国』では、幼い頃の阿国を演じていました。

                 カエルさん気をつけてね…万物に優しい王御前後の覚信尼

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『法然と親鸞』だより

  「風を起こし、イカズチを呼び」
        殊に見れば大勢の山伏たち

 『法然と親鸞』には天地自然を操るという山伏さんが登場します。
舞台の天地にも様々な天変地異が起こりますが、それらを引起しているのが演出部のこの二人。
            演出部の枦(はぜ)川、小野

 火矢を飛ばし、雪を降らせ、ホタルを操り、八面六臂の大活躍。
                 舞台監督金子は、初春吉祥寺、乙川優三郎原作『穴惑い』で作家デビュー。右はもう一人の鎧武者・中嶋

 130人ほどの人物が登場する『法然と親鸞』、役者たちは役の扮装と助手の連続で、四階の楽屋まで相変わらずの大運動会です。
          南座の廊下をいろんなモノが走ります

 あと9ステージ。カウント・ダウンが始まりました。
                  一休さんと母上? 忙中閑あり

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『法然と親鸞』だより

   「ゆかりの地を訪ねる」 
 稽古中、7月7日最後の休みに茨城の水海道に行ってきました。
ここには私、高橋佑一郎の演じる「横曽根の性信」御房のお寺があります。
 水海道の駅から歩き街を抜けると鬼怒川があり、川を渡ると
横曽根の文字が。そこからさらに20分歩くと
目的の地「坂東報恩寺」が。
高橋写真2高橋写真3高橋写真4
 
 事情を話し、ご住職のご子息の方にお寺を案内していただきました。
御堂の中には性信御房の坐像があり、容貌魁偉と評された御房は
思った以上に凛々しかった。
 大きな岩を両脇に抱えた伝説や、親鸞聖人のもとへおしかけて来る山伏も
性信御房を畏れ手が出せなかったという。

 色々な話を聞くことができ、演技プランにおおいに役立てることが出来ました。

 最後に、大きな杉の木が二本立つ性信御房のお墓にお参りし、
ご子息の方に車で水海道の駅まで送ってもらい、
親鸞聖人、性信御房のゆかりの地を後にしました。

高橋写真1






 梅雨明けした京都市街は33℃。
 けれど
24歳の法然上人が参籠した嵯峨の清涼寺は
その名の如く
爽やかな風に包まれていました。
 「ツキ・ヒ・ホシ」と三光鳥の声が響きます。
荘厳な清涼寺の山門脇に建つ若き法然の像『法然と親鸞』プロローグ・24歳参籠の頃の法然坊源空

 街角にも郊外にも、京は史跡に包まれた都。


龍馬終焉の地は河原町の繁華街の中にひっそりと・・・角を曲がればドラマがあります…

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『法然と親鸞』だより

      上人と聖人と女人と
法然上人とオール女人’S。女人往生もこの場の大事なテーマ


 二幕は吉水の庵室が主な舞台。
祇園さんのすぐ北側、現在の知恩院の御影堂のあたりになります。
知恩院山門
知恩院御影堂・ここに吉水の庵室はあったといわれます。御影堂みえいどう・同じ字を書いても宗派によっては読み方が違うのでご注意


 吉水の法然上人を後の親鸞聖人が尋ね、二人の主人公は出会います。
岡崎のこの地に草庵を結んで、親鸞聖人は法然上人のもとに通いました


 「苦しみの中でしか真の自分は見出せぬもの」と上人は語ります。
私達にはどうしても役づくりの話に聞こえてしまいますが、
客席の皆さま夫々に感じるところがおありのようです。


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『法然と親鸞』だより

舞台では戦の場面があります。

 今回は時代が中世なので
 甲冑の色も鮮やかです。鎧兜の侍が4人出てきます・
亀井・渡会・啓・佑一郎まじめバージョン

 佑一郎もその一人ですが、初めは兜と鎧は派手で嬉しいなと
思っていましたが、着て被ってみると、重い!
凄く重い!鎧は肩に食い込むし、兜は動くと鞭打ちになりそう!
 作りは本物と同じ、素材が多少違うだけなので本物と重さは
たいして変わりません。
亀井・渡会・啓・佑一郎くずれバージョン

 でもこの重みに耐え毎日派手な立ち回りを演じています。
高橋佑一郎





大鎧は益城・明石定明開演前の舞台袖
SM?兜までつけるのに25箇所縛ります



雲はあるものの、上洛後初めての青空

  京都に来てはじめての陽射し、夏への扉が開きました。
衣裳さんも初めて日傘を出したそうです

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『法然と親鸞』だより

     夏の終りの蝉のように

 巡幸翌朝の四条通、長刀鉾や菊鉾の解体ショーが繰り広げられました。
こりゃこれ解体既に車も外されて

     幾らで買いたい?       釘一本も使わず縄だけで組まれています

三日掛りで建てられる鉾も解体は一日。
 鉾建ては十日ごろから始まって、巡幸の翌日まで一週間ほどの命。
次の夏まで眠りにつきます。


            建てる時は寝かせて組んだ鉾を建ち上げるそうです

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『法然と親鸞』だより

         古都のまつり
鯉山組み立て中:巡行の17日朝、空模様を気にしながら

 七月いっぱい続く祇園祭ですが、矢張りメイン・イベントは“先の祭り”の山鉾巡行。
 24日の“後の祭り”は鉾も出ない地味な祭りなので、何かを見送ってしまって取り返しのつかない事を
“あとの祭り”というようになったと言われています。
各町内から66の鉾・山が四条通に集結する巡行の順に並ぶ。順番は籤で決まるが、先頭の長刀鉾と殿の船鉾は決まっているので“籤取らず”

 『龍の子太郎』は今日が初日で明日千秋楽。
 『法然と親鸞』は本日、中日を迎えます。

威容あたりを圧する 船鉾優雅な綾傘鉾の出立鉾には釘一本も使われません愛嬌たっぷりの蟷螂(カマキリ)山

 お芝居だって「三年たちゃあ三つになりやす」。
 日々、成長発展成熟して行きますが、一歳には一歳の二歳には二歳のよさがあるはず。
 熟果にはない“はしり”の魅力をお見逃しなく。

満を持する先頭の長刀鉾出立

 あとの祭りにならないように。


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『法然と親鸞』だより

    失敗するために…?
登竜門を描いた鯉山は、伝・左甚五郎作(のコピー)


 中日を前に、納涼会の稽古が再開しました。納涼会はもう二週間後。
今年のオープニングは辰三郎以下男優の総踊り。稽古の合間を縫って東京でも何度か合わせてきました。
  みんな踊りま~す!!


 人それぞれに、必ず振りを間違えるところがあるんですね。失敗しながら、無意識に動けるまで憶え直します。
    9歳の法然と24歳の法然:納涼会総踊り指導は右の嵐広也です。


 「舞台稽古は失敗する為にある」なんて言う人もいます。こんな失敗もありうると身を以って知って、繰り返さないようにする為の大事な場。
       場当たりの合間、横笛を指導する演出:橋本英治


 まぁ身内の観客を前に何かと緊張しがちの自分達を励ますための言葉でもあるのかもしれませんが…。
 
 初めて衣裳をつけ、顔をして(メイク・アップして)、ドキドキしながら、する舞台稽古はそれまでの稽古とは勝手が違う。

         初日の集い・月刊前進座のカメラマンの姿も・・・

 鯉が瀧を昇るように別世界に飛び込みます。いろんな喰い違いを短い時間に埋めて、初日を迎えます。

            さて、法然上人と親鸞聖人が出会う第二幕へ…

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『法然と親鸞』だより

♪まるたけえびすに おしおいけ 
あねさんろっかく たこにしき…♪


六角堂創建伝説を描く太子山は、最南西に建てられる


 不思議な歌詞のわらべ歌は、通り名の歌。
東西に走る通りの名前を北から、
丸太町・竹屋町・夷川・二条・押小路・御池
姉小路・三条・六角・蛸薬師・錦小路…


と続けただけ。

 南北の通りにも東側から町名を並べたわらべ歌があります。


 碁盤目状の都大路。横縦十文字の通り名を憶えれば、その組合せで地理が分かるというわけです。

 “六角東洞院西入ル”に建つのが、親鸞聖人が百日の参篭をした六角堂
六角堂

 ここで聖徳太子の啓示を受けた親鸞は、法然のもとを尋ねます。
一幕の切れ:六角堂参籠の場


 聖徳太子は、現在より15センチ南にこのお堂を建てました。
 ところが平安京都市計画で、お堂の辺りに道路が通ることになってしまいました。
 どちらかにずれてくれるよう桓武天皇が祈ったところ、礎石を残して北へ動いたと伝えられています。
へそ石


 この辺りが京都のど真ん中と言うことで、この礎石はへそ石と呼ばれています。
 京都の道路元標も、六角堂頂法寺のすぐ北西。
 ここが京都のおへそです。

京都市道路元標六角堂手水

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『法然と親鸞』だより

行く川の流れは絶えずして 
しかも もとの水にあらず


源流

 歌舞伎十八番『鳴神』のモデルと言われる北山・志妙院を発した鴨川(加茂川・賀茂川)は、
鳴神、隈取中

京都市街を貫いて、我らが南座の西を流れます。
鴨川の流れ南座屋上から臨む四條大橋

 当時の鴨川は、最高権力者・白河法皇でさえ「思うままにならない三つのもの」の筆頭に上げた暴れ川。ちなみにあとの二つは、比叡山の僧兵とサイコロの目。
志妙院登り口


 河原の施粥小屋を法然上人が訪れるのは、南座のある四條よりずっと上流、下賀茂神社の辺りでしょうか。


 『方丈記』(鴨長明)は、法然上人の没年に世に出た本ですが、飢餓疫病で都大路に倒れた死体を数えたら43200余りあったと記しています。






 祇園祭もその起源は、 疫病の流行を鎮める為に生まれました。

17日夜、八坂神社から移った神輿は、24日の御還御まで四條のお旅所に安座します。
神輿

神輿御還幸

この七日間、深夜の無言詣りを続けると想いが叶うと言われています。






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『法然と親鸞』だより

 勝林院の池に張り出した梢から、泡状のものが下がっているのがご覧になれるでしょうか。中央に薄緑に見えるのがモリアオガエルの卵塊
モリアオガエルの卵です。
 私も実物にお目にかかるのは初めて。

 モリアオガエルは『かんがえるカエルくん』の主人公シュレーゲル・アオガエルによく似ていますが、
日本で唯一樹上に産卵し、天然記念物に指定されています。
樹上で孵化したオタマジャクシは、雨と共に池の中にダイブします。


 そんな事はさて置き、『法然と親鸞』にもカエルが登場します。

 カエルくんを連れて来るのは、親鸞ジュニア“王御前(おうごぜ)”役の子役さん。二人の女の子が交代に出演してくれますが、

紗帆ちゃん王御前


 本日は『赤ひげ』の“おみよ”役でもう御馴染みの植田紗帆(すずほ)ちゃん。


 カエルくんは勿論作り物ですが、小道具さんが張り切って動き出しそうなのを用意して下さいました。
蛙と王御前
 蛙に驚く丸山貴子の反応は演技ではないというのが、もっぱらの評判です。


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『法然と親鸞』だより

      京都 大原 勝林院

 魚山から発する呂川にそって遡れば、
呂川:川に呂律の名がつくように、ここは声明の里


 紫陽花と永六輔さんの歌で名高い三千院
京都大原三千院

 三千院を右に見て律川を渡れば
律川

 勝林院
勝林院


 ここで法然さんは、浄土の教えについて、高僧たちと一昼夜問答されたと伝えられます。

大原問答:場当たりにて 左から梅之助、吉次郎





 宵山の今日も雨もよい。
修復中の西楼門から四条通を臨む南座の前を色とりどりの浴衣が通ります。舞妓さんの姿も。

 宵山の深夜、山鉾町の囃し方がお旅所、祇園町を巡るのが“日和神楽”。
深夜の町々に鉦や笛が響きます四条通を八坂さんに向かいます


 囃子屋台は、二軒茶屋のある正門・南楼門から八坂さんに乗り込んで、明日の山鉾巡行の晴天を祈ります。

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『法然と親鸞』だより

「祇園さんは京都の宝」

 初めて雨の上がった京都は朝から30℃に跳ね上りました。
祇園さん


 祇園祭は西暦869年が起源。
法然さんのころには、もう鉾や山が巡幸していたといいます。
世間さまは三連休


 宵々山の四条通は車両を止めて歩行者天国。
四條大宮からお旅所、四條大橋、南座前を横切って八坂神社まで人、人、人。  ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『法然と親鸞』だより

     5000×5=  

 少年青年時代を終えて、43歳の梅之助法然が登場するのは、比叡山の黒谷。
黒谷の別所


 ただしこれ、今の黒谷とは別の場所。
 浄土の教えに辿りついた法然が叡山黒谷(現:本黒谷もとくろだに)を降りて庵を結んだところを新黒谷と名づけた。
 やがて新黒谷の方が本家になって“黒谷”と呼ばれるようになったということらしい。
黒谷:金戒光明寺法然上人御廟


 新黒谷がやがて黒谷と呼ばれるようになったのが
金戒光明寺のある現在の黒谷、ということのようです。
 『新門辰五郎』の頃、京都守護職の会津様の屯所があったのもここでした。
会津の小鉄が、鳥羽伏見の戦死者を埋葬した会津墓地も金戒光明寺の中

 5000巻の全経文を五度読み返した後に、法然さんはやっと光を見つけた。
 僕等ももっと台本読まなきゃいけないんでしょうね。

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『法然と親鸞』だより

            梁山泊

 四年間、日本中を巡る芝居の初日が開きました。
朱海慶氏筆


 この芝居には「仏教伝来以降」云々という台詞がありますが、この国に仏教が伝わったのは、1500年近く前。
 『天平の甍』の鑑真和上が来日してからは1250年ほど。

 そこから又4、500年後がこの『法然と親鸞』。この題字と劇中の字幕は全て朱海慶氏。
揚州大明寺住職と書家:朱海慶氏(右)


『天平の甍』訪中公演の時からの御縁です。

多士済々が馳せつけて一本の芝居が綯い上がります。
照明プランナーの寺田氏と森脇氏

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『法然と親鸞』だより

              夏の風花

 上洛した日から傘が手放せません。
資料映像:試作風花第一号

『龍の子―』には太郎が雪にまかれる場面があります。雪の精たちも登場するメルヘンティックなシーンの雪をどう見せるか。
ああでもない、こうでもないと試作を重ねているのは、演出部一年生・趙郁(ちょう かおり)。

資料映像:趙(と國太郎)


 親鸞と恵信尼との愛のシーンも、降りしきる風花に彩られます。こちらも新兵器。いつもの紙雪と違って、降って積もって溶けるものがお目見えします。
雪女? 親鸞のパートナー恵信尼の今村文美真夏の風花

今日は山鉾に乗るお稚児さんが祇園さんに詣る“稚児社参”。あいにくの雨の中、南座の前をお稚児さんを乗せた白い馬が横切った頃、初日の幕が開きました。 


雨の初日


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『法然と親鸞』だより

         加減乗除



 本日は舞台稽古。
衣裳と化粧と本気がさらに加わって、芝居は日々化学変化を起こします。
+装置


あと足りないのは、そう、貴方です。
お客様が参加して、初めて芝居は産ぶ声を上げ一歩一歩育っていきます。
明日は初日。客席での駄目出し:ここが貴方の指定席です

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東京営業所だより

中学生がやって来た!

7月10日(火)朝から、小平第3中学校(東京都)の2年生4人が、
職場体験で前進座にやって来ました。
午前中は事務所の中で公演準備のお手伝い、
午後は初日を10日後に控えた『龍の子太郎』班のお稽古場にお邪魔して、
出演者と一緒に身体を動かしお稽古の様子を見てもらっています。
職場体験は13日(金)まで。

過去には地元・武蔵野第3中学校からも、1日職場体験がありました。
様々な業種・数ある職場の中から“劇団前進座”を選んでやって来た中学生たち。
短い時間ではありますが、
劇団という場所で、華やかな舞台の縁の下をのぞいて、
どんなことを感じたでしょう…。
彼・彼女の中から、将来一緒にお仕事する子が現れたりして…。


職場体験の中学生たち 事務所内

職場体験の中学生たち 稽古場にて


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『法然と親鸞』だより

 そして…光が

 プロローグ:若き法然

 一世紀に亘る長大な芝居、大抵の役者は四役五役を兼ねます
(長大な芝居でなくとも、『龍の子』でも同じですね)。
辰三郎先輩は四役、衣裳を一つ一つ点検します。
 
 平安、鎌倉時代を描くのも久々。
若手にとっては初めての衣裳のオン・パレード。
この結び方でいいんだよなえ~と・・・これは?

 一昨日お話した舞台稽古の“芝居+音楽”に
“装置+照明”の力が加わり更に深みを増していきます。

 照明の中で、本物の舞台装置に立って役者はイメージをふくらませ
発見し、狼狽、狂喜、落胆、納得、して、初日を見据えます。
永い永い一日です。
厳しい眼で見守る製作者たち

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『法然と親鸞』だより

洗い給え清めたまえ

 京・四條南座に戻ってきました。

 ここで会うと「おめでとうございます」と挨拶したくなるのは“南座=正月”の前進座の習慣ですが、早や07年も折り返して
折り返し

後半戦。
丁亥の歳


 トップ・バッターは京都の『法然と親鸞』、
 二番打者が吉祥寺の『龍の子太郎』。

 『くず~い―』『俊寛』『子はかすがい』『お登勢』『赤ひげ』『銃口』が続きます。






 京の夏は、祇園さんのお祭り。
搬入と楽屋設営を終えてホッとした頃、鴨川のお向いの床で奏でるお囃子がコンコンチキチと響いてきます。

 夜、四條大橋の上に引出された御神輿が鴨川の水で清められるのが、神輿洗い。

 降り注ぐ天水に、担ぎ手たちは水もしたたる艶姿。
天の恵みがすべてを清め尽くす


明日から二日間の居処当たり、舞台稽古。

明々後日、初日が開きます。

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『法然と親鸞』だより

想像力のお楽しみ 
本日は惣浚い(そうざらい)。
 東京での稽古はこれでお仕舞い。演出部は今夜、役者達は明日京都に入ります。


大原談義:法然・顕真の梅之助・吉次郎と問者たち


 今年は京都でしか上演しない『法然と親鸞』、
総浚いを見る座内のギャラリーで客席は大盛況。
擬似小道具と浴衣で展開する芝居を想像力豊かに見守りました。 ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『法然と親鸞』だより

M78

 昨日は録音、徹夜の編集を終えて今日の稽古は音入り。


 音楽は、ミュージックの頭文字をとって、使われる順番にM1、M2…と呼びます。




 先ずは壮大なM1と共に一世紀に亘る大河ドラマの開幕。
昨日までとは雰囲気がガラリと変わります。
開幕


 役者陣も初めての音楽に頷いたり驚いたりしながらの稽古。

「俺、M12、本当に好きだな」と音響の小倉さんが言えば、
「六角堂の切れのが良い」
「CDにして売ればいいのに…」と口々に。

 中でも一番人気は大詰めに流れるアカペラの田植え歌
(作詞:親鸞聖人)。





 作曲は大河ドラマ『功名が辻』『秀吉』、朝ドラ『さくら』などでも御馴染みの小六禮次郎先生。

「この音楽は出演の皆さんと永いお付合いになると思います。どうか末永くこの音楽を愛して下さい」とお話になりました。
ミュージック・スタート!

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『法然と親鸞』だより

        エナジー

「立ち回りの手はよく入って上手く行っているけど、
エネルギーや斬られた痛さを感じる事が弱い。
弓の稽古:左・演出 橋本英治、右・舞台監督 金子義広法然の父:漆間時国討ち死

お客様の心を打つのはそのエネルギー
と殺陣師の林先生。
寝てるのは死体です

 通し稽古の後、立ち回りの稽古、陰の声の録音。
詰めの作業が続きます。
声優さん?

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『法然と親鸞』だより

初日が見えてきました!

前進座劇場では熱のこもった稽古が朝から夜までつづいています。
法然上人と親鸞聖人の言葉を、歩んだ道をしっかりと
皆様にお伝えしたいと思っています。

「法然と親鸞」稽古場だより7月6日の1


「法然と親鸞」稽古場だより7月6日の2


「法然と親鸞」稽古場だより7月6日の3

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『法然と親鸞』だより

ここから…

法然の少年時代:勢至丸

 勢至丸、九歳。
夜襲にあい、父を失った。

 仇を報じようとする少年に父は、
恨みを捨てて
復讐の連環を断つように遺言する。


 勢至丸は後の法然上人。
法然から親鸞へ、一世紀に亘る壮大な芝居は
ここから始まります。






NHK大河ドラマでお馴染みの
林邦史朗先生が付けて下さった立ち回りが
鮮やかに阿鼻叫喚の戦場を浮かび上がらせました。
残虐シーン

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祭のあと・あとの芝居
エピローグ居処

 観光客を魅了する華やかな祇園祭も
はじめは猛威を振るう疫病を鎮める祈りだったそうです。
楽屋口にも、蘇民将来子孫也と記した粽が・・・

 生老病死の苦界を生きるために
祭が出来て、宗教が生まれ、芝居が打たれて来たのでしょう。
長刀鉾


 『法然と親鸞』は、来年三月名古屋中日劇場まで充電します。
プロローグ:24歳若き法然エピローグの明かり合せ

後半戦は始まったばかり

 先ずは納涼会でお目にかかります。



開演前の南座ロビーで納涼会オープニングの稽古

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