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『解脱衣楓累』だより

羽生屋助七を
やらせていただいております
広也です。

『解脱衣楓累』は名古屋公演を終えて、この後神戸、大阪で公演があり、いよいよ前進座劇場での公演が始まります。

助七

助七です。
自分で撮ってるので、ちょっとアップすぎかな~
助七は江戸の商人。
古鉄買いをしながら旅をしているので、浅葱の半染めの手拭いを頭にかぶっています。
このかぶり方、「道中かぶり」と言います。
けっこう粋でしょ。
いつも花道から「ふるかね、かおーう」と言いながら出てきますよ。
私を見かけたら、いらなくなった櫛やかんざしを売ってくださいな。
鍋なんかもいいですよー
名古屋のお客様の反応はすこぶる良かったです。
新生『解脱衣楓累』のスタートはお客様にも助けられ、いい舞台になったようです。
やはりこの芝居は間違いなく面白い!
見応え充分の作品です。

ぜひ、劇場にお越しください。お待ちしております。 ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『くず~い』旅だより

『くず~い』班はチームワーク!!
『くず~い屑屋でござい』班は、連日、過酷な体育館公演を続けています。
前日の夕方から仕込み、
翌朝からの公演が終了すると片づけて、
翌日公演する学校に移動して、また仕込み。
また翌朝10時過ぎから公演……。
このサイクルが連日続いています。
それでも夜は、やっぱり飲みに出掛けるのが、我が『くず~い』班。
それも全員で。
そんな過酷なスケジュールの巡演が、初旅になってしまったのは、有田佳代。
その佳代ちゃんを引き止めるものが!
引き止められた有田ちゃん
足元を見れば、なんとガム!
足元を見れば…
良い子の皆さん、ガムは紙につつんでごみ箱に捨てましょうね。
ガムを踏んでも、笑顔の佳代ちゃんは、みんなの癒しです。


9月24日は、この作品の作家兼演出家、ただ今は舞台監督でもある鈴木幹二さんのお誕生日でした。
いつものように皆で居酒屋で飲んでいると、ご本人が、
「あ~、あ~、今日だったかな、誕生日……」 
「えっ!誰の?」
「いや、あ~、私の……」
突然で少々あわてましたが、そこはチームワークを誇る『くず~い』班。
すかさず照明スタッフの塚本さんが、ケーキ屋に走り、名入りのホールケーキをゲット。
お誕生日ケーキ
お店や他のお客さまの協力もあり、にわか誕生パーティーになりました。
となりの席のお客さまからは、お祝いに枝豆がプレゼントされ、ご機嫌の幹二さんでした。
枝豆でご機嫌の幹二さん
ハードなコースも、このチームワークで乗り越えられそうな出来事でした。


★横澤 寛美:記★
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『さんしょう』旅だより

ふるさと 徒然なるままに…
松永ひろむです。

「小さな幸せ」
先日、ある人から「小さな幸せを見つけることを意識している。なかなかいいものだ。」と聞きました。
私も九州上陸以来、
九州にしかない、
そして九州っ子ならみんな大好きな、ドーナツの「マンハッタン」、アイスの「ブラックモンブラン」「ミルクック」を食べ、周りに勧め、「おいしい!」と喜んでもらい、小さな幸せを感じています。

ドーナツの「マンハッタン」
アイスの「ブラックモンブラン」  アイスの「ミルクック」

「カッパ」
さて、9/20~22は、私の出身地、佐賀での例会でした。
宿から劇場へ行く途中の小川には、かわいいカッパの石像がいくつかあります。
そのなかには、握手をするとそばの橋から水が流れ出すものもあります。
少し前には、故障か停止か水は出てなかったようでしたが、復活して出るようになり嬉しかったです。


「カーテンコール」
実は私は佐賀市民劇場の会員でした。
例会への出演は「おれの足音」以来2回目でした。
今回も特別にカーテンコールであいさつをさせてもらいました。
地元でのしかも自分も会員だった市民劇場の例会の舞台に立たせてもらって本当に嬉しかったです。
事務局長の今田さんはじめ市民劇場幹事の皆様、
運営サークルの皆様、
ご覧いただいた会員の皆様、
そして私を受け入れてくれた前進座の先輩方、
後輩のみんな、
そして両親に改めて感謝致します。


「パフェ!」
佐賀最終日、終演して片付けの後、若手8名でフルーツパフェを食べに行きました。
アニバーサリーというフルーツのお店で、旬の果物を使ったパフェなので時期によってメニューが変わるとか。
今は桃のパフェがおすすめ品。
「がばいおいしかった!」
みんな「もうひとつ食べたい!」と言いながら、デザートを先に済ませ、宿にて夕食を食べたのでした。

パフェです!

九州コースも残りわずか。佐賀でもらったエネルギーでおしまいまで頑張りたいと思います。
ありがとうございました!!


■松永ひろむ:記■
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『くず~い』旅だより

いよいよ公演開始!!
皆さん、はじめまして!
『くず~い屑屋でござい』でお母さん想いの優しい娘、しづを演じます有田佳代です。
先月末より稽古を重ねて参りましたが、9月21日、無事舞台稽古終了、巡演公演開始となりました。

私は今回が初の旅公演です。
色んなところでのたくさんの出会いを思うと心は躍り、どんなハプニングも「どーんと来いっ!」という気持ちです◎
公演中の各地での出会いについてまた改めて報告させていただきます!
皆さんにお会いできるのを楽しみにしています!!


★有田佳代:記★
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『解脱衣楓累』だより

  北京で蝶が羽ばたくと…


  なでしこに 蝶々白し 誰が魂   子規


 舞う蝶々を眺めていると
成程この世のものではないと古人が観じたのも
ムベなるかな。
 何を考えているのか、
我々とは違う時間を生きているのに違いない。

 漢文で習った『荘子』の胡蝶の夢は、
蝶になった夢を見たが、果たしてヒトが蝶の夢を見たのか、
ヒトである今が胡蝶の夢の中なのかという認識論。

         gedatu4

 ヒトの魂が蝶になる話は西欧にもあり、
中国にもある。
 シルク・ロードを渡って来たものか、
死者の霊が蝶に乗るという言い伝えは、
日本でも各地にあるようだ。
 蝶ばかりではない。小泉八雲の採取した話には、
蝿になって遺志を伝えようとする死者も登場する。

 ちゃんとリサーチしたわけではないが、
黒い蝶が多いようなのは、優雅に滑空する
アゲハチョウのイメージだろうか。
 

 訪れた昆虫館の温室内は蝶の楽園。
恋の季節らしく、道連れになったり離れたり。
種の違う蝶が羽を並べて翔んでいたり。
 三頭で舞っている蝶たちには
どんなドラマが起きているのだろう。

 舞台の大道具にもよく使われる蝶番は、
一頭の蝶だとばかり思っていたら、
羽根を閉じたペアの蝶。
なるほど名前が蝶ツガイ。

 番なりゃこそチョウ。
奇数じゃハンになっちまう。

 『累』の白蝶は、ツガイ離れた蝶。
淋しい蝶が運命を縫い合わせ
物語をつむぎ出す。

 一頭の蝶の羽ばたきが、世界に異変を巻き起こすというのは、
カオス理論のバタフライ効果。
風が吹けば桶屋が儲かるのとは、少ぅし
ニュアンスが違う様子。
 『解脱衣楓累』も、そんな芝居でありたいもの。

 今日この日、17年振りに、『累』の蝶が羽ばたきます。

              松涛喜八郎
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『解脱衣楓累』だより

『本邦初演の初日を観る』 
前回上演使用のモミジ

 一九八四年三月二十八日
 四世鶴屋南北『解脱衣楓累』初演
  於 吉祥寺前進座劇場


 南北の芝居をマッサラで初演する、というのも大事件だが、
南北作品の初演を見物するのも、またと経験できない大事件。
 当時広島にいた筆者は、歴史的瞬間に立ち会うべく吉祥寺に馳せ参じた。

 南北一流の仕掛け趣向や歌舞伎の色彩美、
そして熱気に当てられるように
一気に終幕まで引っ張られて
(助七の素性告白には引っくり返った)、
 累・与右衛門の連理引き。

打ち出しの太鼓で我に返ると、
「ああ、これは男社会の話なんだ」と悟った。

 先日、原稿用紙の切れっ端が出てきた


封建制に縛られた男と、其処から意識の上では
“解脱”している女の闘いとなる。
南北の封建制への怨念を感じさせられた
初日であった。

 という文字が躍っている。
何とも生硬ながら、どうもこれが
24年前の感想らしい。
当時、市民劇場のブロック誌に、
『本邦初演の初日を観る』と題して
一文を草している筈だから、
これはその下書きか。

 一学生の狭い捉え方を披瀝するのは、
エンターティナー南北の作品を
一面的にしてしまい兼ねないのだが、

でも男によらず女によらず、
『解脱の累』に書かれた200年前の尻尾を
まだまだ引きずっているのだなぁと
おもうこと多い今日この頃。
 
 本邦初演の初日を観て
連理引きにあったのか、
再々演から欠かさず
『解脱衣楓累』の舞台に立っている。

                 喜八郎☆記
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『さんしょう』旅だより

安寿とづし王は私の宝物!
八月夏真っ盛りに出発した『さんしょう太夫』班九州巡演も秋分の日も過ぎ残りわずかになりました。
鳴り止まない拍手に押されて予定していなかったカーテンコールもする事となり、連日たくさんの愛情に満ちた涙をいただいております。

このところ幼い命が犠牲になる事件が報道されておりますが、安寿の強く深く揺るぎない愛情を多くの方々に観ていただきたいと思います。

『さんしょう太夫』は私を育ててくれた作品です。
づし王役をいただいた二十数年前、演技指導をして下さった嵐芳三郎さんの十三回忌にあたる今年、安寿役で参加して感謝と供養になりますように大切に演じて参ります。


■小林 祥子:記■
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『解脱衣楓累』だより

    東海道とろろ累―以下ネタバレあり
 新鮮な眼で観劇なさりたい方は、観劇後にお読みください





とろろ汁の丁子屋






 東海道・鞠子(まりこ)の宿は、今も昔もとろろ汁の名所。
歌川広重の『東海道五十三次』に描かれる老舗・丁子屋は、
浮世絵そっくりの佇まいで営業している。

 静岡を巡るときは、安倍川辺りからぶらぶら歩いて
鞠子(現・丸子)で一服、
宇津谷峠を越えるのが、筆者の楽しみ。
       gedatu1


 『解脱衣楓累』をお勧めする時、筆者は
「チラシの裏は読まないで下さい」と言う。


まじめな人ほど粗筋を精読して、
「難しそう」と敬遠してしまうから。
固有名詞が矢鱈出て来る人物関係など、
初めて読んで「まぁ解り易い」と言いっこない。
初対面の人の家族構成を聞かされても、
私なんぞ絶対頭に入らない。


 歴史のお勉強ではない。
南北サンがデッチ上げた物語は、
芝居を観れば解ること。

 江戸の人たちだって、
「駿州・鞠子家の家臣…」と言われれば、
「ああ、とろろ汁の辺りの家だな」と
イメージしながら観ていたんでしょう。
勿論、そんな大名は実在しません。

 一方「遠州・中山の御家中」とくれば、
「ははぁ、小夜の中山か」。

 歌枕・小夜の中山は、東海道の難所。
夜泣き石伝説で夙に知られていた。

 ここで盗賊に殺された妊婦の傷口から
男の子が生まれ、後に仇を討つ。
赤子発見のきっかけとなったのが、
母の心が乗り移った夜泣き石。
 

 とくれば、お芝居をご覧になった貴方は、
南北サンのたくらみが
お判りでしょう?

        gedatu3
gedatu2

 主人公たちの家は、島田家と金谷家。
島田髷で有名な島田は五十三次の23番目、
金谷は24番目。

 お隣同士だが、その間には
「箱根八里は馬でも越すが、越すに越されぬ」と歌われた
大井川が横たわり、ここを国境に、
一方は駿河、一方は遠江の国。
 
 現在は、菊川ともども仲良く島田市に収まっている。 
目出度し目出度し。おしまい。


          以上 島田の町の宣伝本部長 喜八郎でした。
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『くず~い』だより

『くず~い屑屋でござい』 
    リニューアル稽古中

4シーズンめに突入する『くず~い屑屋でござい』班ですが、
“娘しず”にフレッシュな有田佳代を迎え、
現在、9月24日の初日に向けて、猛稽古が続いています。
新しいメンバー

今回の主催者さんは様々で、子ども劇場さんはもちろん、小学校、中学校、高校に、一般公演。
そのうえ、演劇鑑賞会さんの主催公演まであるのです。
前進座の歴史の中でも、ひとつのコースでこんなに多様な主催者さんのもとで公演する作品はありません。
「どんな地域でも公演できる作品」と言うのは、昨年までのコースで実証済みですから、
今回は「あらゆる世代に受け入れられる作品」を目指して、それぞれが、凛とした品格を持って、舞台にのぞめるよう、俳優として今持てる以上の力を出し合って、猛稽古に励んでいます。
たった5人の出演者しかいないのに稽古場が熱くて熱くて……。
『くず~い屑屋でござい』班には、まだまだ秋は訪れません。


今回の公演は、文化庁の“本物の舞台芸術体験事業”の一環である学校公演から始まります。
この事業は、公演の前に、必ず学校を訪れ、ワークショップをしなければなりません。
つい先日まで、松浦豊和&上滝啓太郎チームと柳生啓介&横澤寛美チームにわかれて、学校を訪れ、講師としてワークショップに取り組みました。
風呂敷を使って… 子どもたちも一緒に…

子ども達が実際に体験するのが目的ですので、江戸をテーマにゲームをしたり、芝居づくりの基礎訓練を鬼ごっこにしてみたり、2時間の授業の枠いっぱい、子ども達と体育館を走り回り、「今日はやさしい?おじちゃんおばちゃんだけど、公演当日は鬘をつけて着物を着て、う~んと化けて来るからね」
……「え~!!おばちゃんもちょんまげなの!」 
毎回、子ども達の予期せぬリアクションを楽しんで、すっかり仲良くなって公演当日の再会を約束しました。


その初日も、もうすぐです。
皆様に再会できる日を心からお待ち申し上げています。


◇横澤寛美:記◇
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『さんしょう』旅だより

お元気ですか。
寺田昌樹です。
私達の巡演も中盤から後半にさしかかり、福岡「ももちパレス」では9日間10ステージの公演。

9月16日。
その日は会館休館日のため休演。
「明日は休みだ~」とばかり前日は鉄鍋料理でドンチャン騒ぎのバカ騒ぎ。
ドンチャン騒ぎです
おかげで午前中は二日酔いでまったく動けずグッタリ…


お昼過ぎにムックリ起きだし前から一度は行きたいと計画していた太宰府天満宮へ。
電車に揺られること約30分、ついに念願の太宰府に到着。
平日にもかかわらず観光客が多く、静観とは言えませんでしたが、境内はとても広く二つの大きな太鼓橋、茅葺き屋根の楼門や本殿は見事なものです。
また山内には国立博物館や遊園地もあり、厳かな歴史を感じるとともに家族で楽しめるレジャー性をかね備えているちょっと不思議な所でもあります。
奉られているのは菅公こと菅原道真公。
いわれのない左遷で失意の中亡くなられた。
その亡骸を牛車に引かせその牛が動かなくなった所に葬りそこが現在の本殿の場所だったそうです。
そこには当時安楽寺というお寺があったそうです。
…ん、安楽寺?どこかで聞いたことがあるような。
安楽寺…安楽寺…筑紫安楽寺…流人の身…あ!まさかここが「…過ぐる年夫正氏殿はみかどの御勘気こうむって筑紫安楽寺へ流人の身…」の安楽寺?
ここは筑紫野、筑紫安楽寺ってここのこと?
あんじゅとづし王の父上岩城判官正氏殿が流されたのはここ?
もしそうだとしたら何たる偶然、何たる奇遇。
「さんしょう太夫」班で来なければ気にも止めなかったかもしれない。
正氏殿は無事帰還を果たすが、その間は道真公同様失意の日々を過ごしていたに違いない。
これはきっと同じ苦難を味わった道真公のお導きであろう。
ありがたや。
私はこの導きに感謝をし、あんじゅとづし王になり代わり(佐渡の二郎と犬丸ですが…)この公演の成功と安全をお祈りして来ました。


太宰府天満宮。
二日酔いを押して来たかいがありました。
とてもアンビリーバボな一日でした。


■寺田昌樹:記■ ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

全国飛びある記 

行ってまいりました!
郡上踊りと世界遺産「白川郷」の旅に!!

”高槻ファンクラブ”と言えば、京都南座や大阪文楽劇場公演に、いつも美味しい手作りのお総菜を届けて下さったり、2年に1度は地元高槻で主催公演をして下さるパルの皆さんです。
皆さんパワフルで、お会いする度に私達は元気をもらっています。

その高槻ファンクラブの皆さんが、毎年、郡上踊りに出掛けていらっしゃると言うことは、前からうかがっておりまして、私たち女優も「いつか行きたいねぇ」なんて言っておりました。
……が、その栄えあるツアー同行者第一号に私が選ばれ、何と行っちゃいました!
郡上踊りに!
楽しかった~♪♪

高槻駅に集合した一行は、総勢20名。
ベテラン運転手はツアー内唯一の男性Tさん。
車内は出発前から、おばちゃんパワー全開で、タジタジの玉置さんに、19名の美女?の命をあずけ、いざ出発。


バスは順調に進み、車窓からは長良川が見え始めました。
長良川の清流は、すがすがしく、会話もはずみ、「昼食はあゆ料理かな」なんて思っていたら、どなたとは言いませんが、「味噌カツが食べたい!」
車内はまたまた笑いの渦に……。
かくして、味噌カツ屋さんを求めて、バスは走り、どうやらお目当てのお店ではなかったようですが、レストランに到着。
美味しい味噌カツ定食で満腹の一行は、快晴の郡上八幡をめざします。
さっそく、郡上の街を散策。
街並みは情緒たっぷりなのですが、泳ぐ鯉を見れば「黒い鯉は食べられるのよね」 さすが、おばちゃん達はたくましい。
もちろん私もすっかりその一人ですが……。
黒い鯉は…

夕食は、鯉のあらいに、ほう葉味噌、鮎の塩焼き、鮎の天ぷら、鰻のかば焼き……食べきれないほどの名物料理が並び、はちきれそうなお腹をかかえ、あわてて浴衣に着替えた一行は、いざ踊りの輪へ。


初めての郡上踊りを見よう見まねで踊っていたら、いつのまにか最前列の輪の中に。
T子さんが撮影するビデオカメラに気づいても、笑顔をおくる余裕がありません。
まわりは保存会の方ばかり。
今日は、今年の踊り収めの日。
保存会の方だけでなく、町中総出の踊りのようで、お囃子連中を乗せた山車のまわりは人だらけ。
もう後ろには戻れまん。
「まっ!いっか!こうなったら保存会の方に負けないように踊っちゃえ」なんて生意気にも思っていたら踊り収めの時間となり、休憩なしで三時間三〇分。
我ながらタフな自分に驚きました。
すっかり皆さんとはぐれて不安にでキョロキョロしていたら、Tonoさんがちゃんと、私が夢中で踊っている場所を気にかけていて下さって、すぐ声をかけて下さり、踊り収めにはつきものの提灯行列用の提灯を渡してくれました。
幻想的な行列が続き、今宵の宿にさしかかると皆さんが待っていて、早速記念撮影。
さすがに疲れて、あっという間に夢の中。
一日めが終了しました。


翌日は早朝から、ちょっときどって、郡上の街を一人でお散歩。
夕べの喧燥は嘘のよう。
空気が美味しく、人情に厚い、また新たな街の顔を発見することができました。
郡上味噌の美味しい味噌汁で朝ご飯。
おみやげは、このお味噌かな。


今日の観光は、荘川桜と白川郷。
荘川桜の哀しいエピソードを車中でお聞きしていたので、見事な桜の巨木の下でダムを臨み、胸が締め付けられる思いがしました。
白川郷は、さすがに世界遺産。
白川郷
今の時期もいいけど、ぜひ初冬にも来てみたい。美しくて、どこか懐かしい景色の中で、心の洗濯をし、美味しいお蕎麦に五平餅。
今回は、食べてばっかりの旅ですね……。
白川郷を後にして、明日東京で予定のある私は皆さんとお別れ。
12月10日『くず~い屑屋でござい』の成功と再会をお約束して、名残おしくも帰京しました。


ファンクラブ皆さん、お世話になりました。
稽古中で煮つまっていた私ですが、ホッと一息。
あたたかい大阪のお母ちゃん達と旅ができて、たっぷり充電もし、いい舞台が創れそうです。
『くず~い屑屋でござい』では、貧しくも気高い、かたくなな“武家女房千代”として皆様にお会いできるよう、精進いたしますね。
本当にありがとうございました。

みなさんと記念写真

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『解脱衣楓累』だより

         “うしろ”の百人たち                                      

 
 『花のピュンピュン丸』や『空手バカ一代』の漫画家、
つのだじろう氏は、島田啓三氏の弟子。
 『のらくろ』の田河水泡氏と戦前の少年漫画人気を二分した
『冒険ダン吉』の作者は、
「修行中はデッサン以外罷りならぬ」という
厳しい師匠だった。

 『漫画少年』でデヴュー後のつのだ氏は、
あのトキワ荘に日参して新漫画党メンバーとして活躍、
石森や藤子らとアニメ製作にも手を染めた。

後に 『泣くな!十円』などのホノボノ路線から一転、
『恐怖新聞』などのオカルト物や大人漫画に
新境地を開いた。

 オカルト路線の『新説百物語』には、前進座の
『解脱衣楓累』上演エピソードが登場する。

 台本を読んだ先代国太郎
累を勤める嵐芳三郎の右目が相次いで充血、
今回の累・現國太郎は右目に物貰いを作った。

 累さんの墓に詣でた帰り、喫茶店に入ると出された飲み物が
人数分より一つ多い。
「連れてきたかな?」

 車で吉祥寺に帰りつき倒れていた人を助け起こすと、
劇場部の松田益平主任。
その右目から鮮血が滴っている。
 転倒の拍子に割れた眼鏡が刺さったのだったが、
幸いなことに眼球を逸れていた。
又も右の目。累が劇中怪我する眼が右である。


 流石、師匠に厳しく仕込まれ、
手塚治虫も折り紙を付けた つのだ氏のデッサン力。
 先代国太郎らは勿論、松田主任も良く似ていた。

 松田主任、通称“松っあん”は、演出部員から劇場主任を歴任。
当時、楽屋にカレーライスの出前をとるのを控えていたのは、
カレーの匂いが苦手な松っあんに遠慮してのことだった。
 
 能筆にして細工も得意、舞台で使う書状や大道具・小道具を手掛けた。
中でも『五重塔』で使用される塔の雛形は、美術館に置くべき逸品だが、
今も上演の度に活躍している。

 下座のきっかけ等を決める付立て稽古を終え、
南北さんの世界が姿を現してきました。
松っあんのような方たちに支えられて
いよいよ『解脱衣楓累』が生まれます。


               喜八郎☆記 ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『解脱衣楓累』だより

化政度スコープ

 「その畑わたせ」
“旗”を渡せ、という台詞をこう書いたので、
南北さんは無知文盲よばわりされる。
 なに、舞台で喋れば何方も「そのハタわたせ」
 
 宛て字のチャンピオンは、近代では夏目漱石。
馬穴の水、気作な人、と、いま小論文に書いたらサッソク減点の対象だろう。
漢文教育の総本家・二松学舎から帝大、
その帝大で教鞭までとった漱石先生を、無知文盲とは誰も言わない。
どころか、次々文章が沸いて出る才能ある人に当て字が多い、
とまで弁護されている。

 これ、南北さんにもそのまま当てはまる。

 南北さんより一回り下の亥年生まれが、曲亭・滝沢馬琴。
彼も累さまを小説にしているが、それはさて置き、
 こちらは殊更難しい漢字ばかり使うので有名。
晩年目を悪くした馬琴先生、息子の嫁に口述筆記を取らせて
代表作『八犬伝』を完成した。
 厄介な漢字は一々書き方を説明しながら書かせたというのだから、
気の永い話。

 彼らが活躍した時代は、化政度(かせいど)と呼ばれる。
度は“時代”とか“頃”。この25年ほどの元号が文化と文政だったので、
一文字ずつとって化政度という訳。

 上方(関西)中心だった元禄の文化と違い、江戸中心の文化が爛漫と咲いた。
小説では他に、『東海道中膝栗毛』の十返舎一九、『雨月物語』の上田秋成など。
俳句に与謝蕪村や小林一茶。
美術に北斎・広重・歌麿ら。
国学や蘭学が起こり、シーボルト事件も文政時代のこと。

 維新まで半世紀。
『解脱の累』が初演されるはずだった年には、ロシアの船が沿岸に姿を見せている。
寺子屋が普及し、江戸庶民の識字率は、ブッチギリで世界最高水準だった。
 そんな化政度の世の中に、多彩な文化が万華鏡のように輝いた。
 
われらが南北サンが立作者の地位を確立し、死の年まで大活躍をする四半世紀は、
この文化文政時代にピッタリと重なっている。


                          喜八郎☆記

 漱石さんの当て字は、馬穴=バケツ、気作=きさく。
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『解脱衣楓累』だより

             南北みすてりぃ

 不思議な世界をたくさん書いた大南北。
何故か五十にしてやっと立作者、作者部屋ナンバー1の地位を得た。
紺屋―染物屋の出身ということが差別を生んだ為ともいわれる。
何故かお客の不入りが当たり前の夏場の芝居でヒットを飛ばした。
人の本質をついたその芝居は、大正デモクラシーの頃に再評価され
何故か幾度もブームを呼んだ。
四世鶴屋南北自身が不思議な人。

 鶴屋南北というその名が先ず不思議。
これ、三代目までは、道化方の役者の名前。先代が奥さんの父親だからといって、
なぜ作者の四世がその名を継いだのか。
 謎解きの種には事欠かない。


 現代の作家にも大いに興味ある題材らしく、この大作者、幾つもの小説の主人公にもなっている。

 何故か上演されなかった『解脱衣楓累』も興味深いミステリーの一つ。
初演の半年前に芸術祭賞に輝いたラジオドラマ『南北夢幻(ゆめまぼろし)』(高橋辰雄)も、
序幕“鎌倉放山の場”を再現する。


 推理小説・幻想小説の大御所皆川博子女史も、南北に魅せられた一人。
芝居の世界を舞台にした『小平次』『化蝶記』では、『―楓累』がミステリーの鍵。
 後の長編『鶴屋南北冥府回廊』は、不遇時代の南北サンが主人公だが、
ここでも南北と“累”との出会いが描かれる。


 謎の作者の謎の作品。あと十日で復活です。        喜八郎☆記
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『さんしょう』旅だより

やっぱり…、おいしい!!
研修生の本村です。
只今さんしょう班は熊本、人吉、鹿児島、宮崎、都城と旅をして、再び福岡に上陸しております♪

そして少し前のさんしょう班だよりにも書かれていましたが、お通しをいただきました!
ありがとうございますm(_ _)m
こうやってお通しを作って待っていてくださる…、ありがたいことです。

今回は各地でいただいてるお通しを全て…
……、
はご紹介出来ないので、12日にももちパレスでいただいたお通しに群がる俳優陣、床山さん、衣装さん、大道具さんをアップします(笑)
早い者勝ちです!

また在京の方に「ご飯を食べに言ってるみたい」と言われそうな内容ですが、
手作りのご飯を食べられるって幸せですね♪

本当にありがとうございます!
明日からもお通しパワーで頑張ります!!!

次回は「佐渡の二郎&犬丸」役の寺田昌樹さん(の予定です)に書いてもらいます。
お楽しみに♪


本村祐樹・記 ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『解脱衣楓累』だより

       心のこして・・・

今日の東京はあっちこっちで神輿が出るお祭ラッシュ。
ここ吉祥寺にも町内ごとの神輿が練り歩いています。
 笛太鼓の音が気を浮き立たせます。

           吉祥寺の神輿

歌舞伎も鳴物・三味線と唄の下座があってこそ。
素の稽古でも、“日本めでたい春日の山は”などと、
前回使った曲が口をついて出て来ます。
75日の旅の頃、下座の後ろや楽屋のモニターで
文句を聴き取って記録したものでした。嗚呼!!あの頃は真面目だった。
杵屋佐之忠師が心血注いで付けた下座が、『解脱の累』を彩ります。


番頭敵(ばんとうがたき)の磯兵衛さんが出て来ると、稽古場は笑いの渦。
この人の出は、“イヤトビ”。
下座の曲は、歌い出しの一節で呼ばれることが多いのですが、これは


嫌と飛び退くのを
無理にとっつらまえて
入れて なかせる
キリギリス


という、ちょいと際どくてオチの付く洒落た唄。
他にも“仇な世界に仇較べ”など洒落た唄がいっぱい。
              大きな赤ちゃん:演出部も赤子笛などで芝居の効果をサポート

 中でも抛り上げた高音から“こ――ォ”と降りてきて
“こ――ォろ―ォ”と続く
“心残して”が、私は大の贔屓。
間髪を入れず向こうから
古金売りの呼び声が聞こえて来るイキにゾクゾクします。


 稽古も大詰。観劇の御予定はお決まりでしょうか?心残りのないように。
             喜八郎☆記
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『解脱衣楓累』だより

秋は夕暮れ

今年は『源氏物語』千年紀。
紫式部さんの日記の記事によると、1008年には
ギネス・ブックにも載っているこの小説が完成していたらしいという訳。

 紫さんのライバル、清少納言のエッセー集『枕草子』は更に
12年ほど前に纏まっているらしい。

 有名な「春はあけぼの…」の第一段や、43段「虫は…」の
ミノムシについてのエッセーは、
教科書でもおなじみ。


 ミノムシは、鬼の子。置き去りにして逃げた親を恋うて、秋風の中、
「父よ父よ」と鳴くすがたは“あわれ”。

 ミノムシに、毛糸くずや色紙のカラフルなミノを織らせたことのある方は、
御存知でしょうが、蓑虫は鳴きません。
 「チチ、チチ」と鳴くというのは、別の虫の声を取り違えたようです。

『解脱の累』序幕、これから心中しようかという切羽詰った会話に
ミノムシの例えが出て来るのだから、累のお姉さんも洒落てます。

 羽化してミノ蛾になるのは、雄だけ。メスは羽根を得ることなく、
芋虫の姿で子を産んで生涯を終えます。
 
 清少納言が仕えた中宮・定子のおとっつぁん、藤原道隆の歌も
『累』に登場します。
 

 でも、そう言えば、もう何年もミノムシを見ていないような・・・。
今年はゆっくり探してみようか。

東京公演開幕まで一ヶ月です。   喜八郎☆記 ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『解脱衣楓累』だより

             紅葉方程式

      蓮池

 週末の情報番組で取り上げられていたのは、
美術館博物館が目白押しの上野公園。
『楓累』の二幕目の舞台がここ。

 一面ハスに覆われた不忍池の弁天堂や、
今は動物園の敷地となった五重塔を背景に、
幾つもの運命が出会い、すれ違い、別れていきます。

 弁天さまは、この芝居の中に二つ登場しますが、
前進座劇場の裏手、井の頭公演にも銭洗い弁天が鎮座します。
平安時代に勧請され、現在の建物は三代将軍家光によるという由緒正しきもの。
井之頭の楓

 公演の十月半ばには、公園の池に映る楓も色付く頃。
紅葉といえば、今年から気象庁は“見頃予報”を取り止めて、
自分で算出してくださいと、計算方法を公開しました。 

 その計算式はY=X×4.62-47.69。Xは、九月の平均気温。
十月一日にこのYの日数を足せば、その日が見頃。
 ただ、気象の変動で合わなくなってきたのと、見頃の定義が曖昧だというのが、
中止の理由とか。
秋景色

  “見頃”の紅葉は、舞台でご覧になれますので、
井の頭散策と合わせて秋の一日をお楽しみ下さい。
でも弁天様の例に漏れず、カップルでボートに乗ると別れることになるそうですので、御注意。


 名古屋初日まで三週間を切りました。喜八郎☆記 ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『さんしょう』旅だより

何コレ?! 珍班景

☆キノコ増殖!?
さんしょう太夫班には、キノコの精がいるんです。
それもたくさん。
開演5分前になると、何処からともなくキノコ達が集まって来ます。
キノコの行列
中にはトトロのようにまんまるなキノコもいれば、細い足がニョキッと出ているキノコもいます。
熊本では、奈落の底からロビーに行ったので、地下階段にキノコの行列ができました。


☆ヒトデ!?
さんしょう太夫班にはヒトデもいるんです。
さんしょう班限定ヒトデ
この足の足りないヒトデが何処に行くかと言うと、開演30分前には私の額に張り付いて、芸中で観客の皆様にお披露目されます。
時々、開演直前まで張り付けてもらうのを忘れられて、化粧前にポツネンと置き去りにされています。


■北澤知奈美:記■
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『解脱衣楓累』だより


        ドライブ感覚

 座内で『解脱衣楓累』アピールを大募集したら、
逸早く「投稿!」と渡してくれたのが、全国営業所の内藤克己所長。
北は北海道から南は鹿児島まで、全国の演劇鑑賞会さんを巡った時の制作者。
『累』さんを津々浦々に紹介した伝道師です。

 「市民劇場さんに送った文章が、会報に‘そのまま’載っちゃって、(累役の、嵐)芳三郎さんに
『フゥン、なかなか良いじゃないか』ってからかわれて困ったよ」と満面の笑み。
こんな『解脱の累』熱愛者が、座内外に一杯います。
では、故芳三郎賞賛の文章を、‘そのまま’お届けします。
        賢治ばり

      《念のため、翻刻版》
さて、この歌舞伎は、構えてみる必要ございません。
筋立ても、そんなに複雑ではありません。
登場人物の主従関係と男女関係をおさえておけば充分楽しめます。
キーワードとなっているのは、ナムアミダブツの「六字の短刀」、
それが登場人物の相関図を描いていきます。
このお芝居を一言でいえば、
封建制に押しつぶされた愛のドラマといえるかもしれません。
ラスト三十分は南北ならではのケレンで、アッというまに みせてしまいます。
累に お吉の霊が移ってからの運びは、
三味線鳴物に乗って、ドライブ感覚でみせてしまいます。
乞うご期待。

     内藤克己
 

                  

                        ナビゲーター☆喜八郎☆
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『さんしょう』旅だより

皆さんこんにちは
研究生の藤井偉策です。

僕は今、さんしょう太夫巡演で九州は熊本に居ます。
久しぶりに長い旅公演でしかもに二ヶ月も九州に居られるなんて、とても嬉しい事です。

僕は九州が大好きです。
父が九州人のためか、九州の水がとても合う気がします。
それと僕の大好きなラーメンがとにかく美味い!
そして、なんといっても演劇鑑賞会の方々が作ってくださる料理が絶品で、朝起きたら今日は何が食べられるのか楽しみになってしまいます。
交流会では、海の幸や美味しい焼き肉を食べさせて頂きました。
帰る頃には九州人になっているかもしれません。
九州の皆様、本当にありがとうございます。


九州サイコー!

……在京劇団員より一言……
ご飯食べに行ってるみたい… な~んて、
いっぱい食べて、長い旅を元気に乗り切ってくださいね(^^)b ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『解脱衣楓累』だより

       人の噂も・・・
                        
 全国各地を隈なく巡った『解脱』ですが、今でも話題になるのは20年前の“75日行きっぱなしの旅”。
 四国・中国・九州の演劇鑑賞会さん66ステージを一気に巡ったレコードは以後破られていません。
東京で何か仕出かして出掛けても、帰ってくる頃には噂は消えてるよ、なんて言ってたものです。
が、男ばかり40人の旅は20年後に伝わる武勇伝も生みました。
 2月半ばに旅立って、帰京は4月の末。
季節をまたぐ旅に、衣替えをどうしようかというのも懸案の一つでした。

          西瓜畑三人組

        (75日の旅の舞台より。撮影:杵屋佐之忠師)

 鹿児島から長途五時間、筑豊の飯塚に入ったのは、もう四月初め。
その日は入座二年目の私までが、市民劇場さんの二十周年祝賀会に招かれ、翌日からが例会。
 前進座の例会は、外題が『赤ひげ』でも『ベニスの商人』でも、嘉穂劇場という“芝居小屋”に決まっている。
まして打ってつけの南北もの。
 嘉穂劇場の紹介は、『さんしょう』班のブログに譲るが、このときの公演では大イベントがあった。
 帰京後この『解脱』を国立劇場に掛ける際、大詰の立ち回りに本雨を降らせる。
そのお披露目をこの芝居小屋で、というのだ。
 桟敷席の熱気に包まれて、芝居はいよいよ大詰“絹川堤”。
紅の紅葉散らしの襦袢に片肌脱いだ累と、鎌で立ち回る与右衛門に不時の雨がサァッと降りかかる。
 けぶる霧雨がライトに映え、水を含んだ黒繻子の帯で応戦する累は正に錦絵。
仕事の合間に鳥屋に駆けつけた筆者は、ワクワクしながら見入った。

          20周年
 
 75日の旅に続いて国立大劇場での東京公演。
芳三郎累は、水を含んだ衣装での立ち回り中に頚椎をずらし、全治三ヶ月のムチウチ状態で舞台を勤め続けた。
 千穐楽。
立回りが始まった頃から、一人、また一人と、出番を終えた出演者たちが上手の袖に集まってきた。
虹の架かる本雨の中で、白日夢のような場面に柝の音が響く。
 舞台を降りた累を迎えた拍手の花道が、
75日の旅のラスト・シーンだった。
 

 
         文責☆喜八郎☆

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『サチキチ』だより

夏!喜多方フェスに参加しました
『サチとキチと青いサンタと』で喜多方のフェスティバルに参加して、様々な感動がありました。
喜多方フェスのスタッフさんがとても気さくで、よくして下さったこと。
そして舞台に立っているときに観客のみなさんから伝わってくるエネルギー。
奈良交通の運転手さんがカラオケのように気持ちよく歌いあげた後に、湧き上がった拍手。
客席に響いていた、幼い女の子のすすり泣く声。
言い表せないくらい感動のつまった8月8日が、忘れられない日になりました。
『サチとキチと青いサンタと』の公演はひとまず終わりましたが、またパワーアップして舞台に戻って来ることができたらと思います。
この舞台を支えてくださったみなさんに、感謝の気持ちでいっぱいです。

サチ(下岡)と青いサンタのボス(亀井)

青いサンタの北澤 赤いサンタの石田

☆下岡悠日子:記☆

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