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『銃口』班旅日記

近藤さんの描く近堂さんと私 故郷



10月28日、飯山での公演のため、長野から飯山まで電車移動していた私たち。途中の停車した替佐駅で、外から聞こえてきたのは

♪うさぎ追いし~

のあの『故郷』でした。

替佐のふるさと

↑駅名の横にも、『故郷』の楽譜が

『銃口』の中でも、『故郷』が歌われる場面が出てきます。まるで『銃口』の世界だね、でもなんで?と言っていたら、解説のアナウンスが聞こえてきました。

それによると、なんでも作詞者の高野辰之氏が長野の出身なんだそうで、氏が暮らしていた信州の風景を織り込んだ歌なんだとか。「朧月夜」「春がきた」なども、高野氏の作詞です。歌に歌われたとおり、心がほっとする素敵な自然がひろがっていましたよ!

飯山のお花

↑飯山の会館にて

 * * *

おかげさまで、飯山、松本での公演も無事終わりました。
ありがとうございました。

明日、『銃口』班は一旦東京へ帰ります。

坂部です


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『銃口』班旅日記

近藤さんの描く近堂さんと私長野にて

長野にやってまいりました。
昨日は、朝東京を出て下諏訪総合文化センターにての公演。バケツをひっくりかえしたような大雨にもかかわらず、たくさんの方にお越しいただき、客席は満席でした。嬉しい限りです。ありがとうございました。

  * * *

本日は上諏訪→長野へ電車での移動です。
その移動中のこと。
「姨捨(おばすて)~姨捨~」
とアナウンスがあった途端、そこここで
「あ!こないだ見た!」
の声が。

そう、この姨捨駅、つい一昨昨日の
『信濃のコロンボ事件ファイル15』に
出てきた駅なのです。そして、この回には…

こないだ来たとこだー


柳生さんも出演していました。

この班には柳生さんがいる!
停車時間は6分ある!

ということで雨のホームに飛び出して記念撮影。
同じ電車に乗っていた方、お騒がせして
申し訳ありませんでした…。

  * * *

明日は飯山にて公演です。

■10月27日(土) 山本響子・記■





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『俊寛』『一夕噺』だよ

             四半世紀

 下りの中央線が吉祥寺駅に近づくと左の車窓に見えてくるのが、前進座劇場の看板。
 南口から末広通り商店街を十分ほど、25周年を記念して新しく皆様から贈られた幟はためく前進座劇場が現れます。
          幟の中に立つ初日の前進座劇場

 前進座がこの地に居を構えたのは、丁度70年前。
 木造平屋の吉祥寺駅まで一望の下だった当時は、畑と林に囲まれ人家も稀だったといいます。

 老朽化した旧:前進座演劇映画研究所を建て直して、前進座劇場が開場したのが1982年。
          開場記念公演パンフレット。国鉄!の記念乗車券が発売されたんですね。

 本来は劇場を建てることが出来ない住宅地となった吉祥寺南町に建設が許されたのは、ご賛同下さった各界の方々そして前進座をわが物のように慈しんでくださる近隣の方々のお力によるものでした。

 当時、前進座劇場開場を特集したNHKの番組が旧建造物とのお別れの会から杮落としにいたる模様を記録しています。ご近所の方々からの暖かいお言葉が身に沁みます。
            翫右衛門の富樫左衛門、国太郎の切られお富。ロビーを飾る創立者達

 10月27日に杮落し。
 青少年ミュージカル、歴史劇、十八番もの、世話物、松羽目舞踊、口上のプログラムによる開場記念公演の幕を開けたのは二日後の29日でした。
           25歳のポートレート

 “劇団創立半世紀からさらに伸び続ける穂”をデザインした、その名も“未来”という緞帳を揚げた劇場は、あさって満25歳。
 その日から26歳への歩みが始まります。皆様とご一緒に…。


              ☆松涛喜八郎 記★



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『銃口』班旅日記

近藤さんと私祝☆千穐楽!?

おかげさまで、名古屋公演は無事千穐楽を迎えました、
『銃口』班です。といっても、まだまだ旅は続きます。

   * * *

さて、この『銃口』という作品、象徴的に使われるもの
以外はほとんどが具体的な意味を持ちません。
例えば、「箱椅子」は「机」にもなれば「棚」にもなる。
時によっては「オルガン」にもなるといった具合。
役者だって、「箱椅子」に座ってしまえば、
「子ども」になるんです。

大道具も同じです。

表  裏

↑これはスロープですが(上が表、下は裏)、「坂」(これだけでも数種類)にもなり、「壁」にもなり、2つに分かれて使うこともある、そんな大道具です。はじめて見たとき驚いたのは、戦争が終わったあとの北森家の場面でした。竜太たちがいる部屋は、この場面だけ2階なんです。そして、うしろに見えているスロープは……なんと、お隣の家の形になっているではありませんか!当時まだ養成所生だった私にとっては、相当な衝撃でした。

  * * *

皆さんも、もし2度3度とご覧になる機会があれば、
「この場面のこれはなんだろう?」と思って
見ていただくのも、また謎解き気分でおもしろいかも
しれませんよ!


■山本響子・記■

プルニエホール

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『銃口』班旅日記

竜太と芳子  祝☆初日

『銃口』班、本日名古屋にて無事初日を迎えました。
会場は、中京大学文化市民会館プルニエホール。
皆様には、「名古屋市民会館中ホール」という名前の方がお馴染みかもしれません。
最近では、『赤ひげ』をやったのがこの会館です。

出演者もスタッフも、この名前になってから来るのははじめて。
朝、搬入口が開くのを待っている間も、
「プルニエってなに?」
「辞書にはフランス料理って出てます」
とその話題で持ちきりでした。

7月1日に改名したこのホール。
お隣の大ホールは、「オーロラホール」になりました。
プルニエというのはフランス語で「梅」という意味で、
中京大学の校名・校章に由来するんだそうです。

新しくなった?会館で、気持ちも新たに
2007年『銃口』班の旅、スタートです!

お待ちしてます♪

↑芝居中は誰も座らない学童椅子ですが、ちゃんと座れます。


◆名古屋公演あと2日、10月19日の夜に…
 記:山本響子◆
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『くず~い』だより

ベニスの屑屋さん!?

「長年の私の夢が今日遂に叶いました」
開演前の舞台挨拶で実行委員長の宮永女史は力強く感慨深く、こうおっしゃいました。

10月7日『くず~い 屑屋でござい』本年度の千穐楽は千葉県香取市佐原。『屑屋』上演史上初の町の有志の皆さんが集まっての実行委員会による公演でした。
会場は立見も出る超大入り。2時30分から始まるこの芝居の、開場を待つ長蛇の列。その一番乗りはなんと朝8時だとか。
2時半。香取市長さん、宮永実行委員長さんのご挨拶の後いよいよ開演。松浦大家さんの解説も絶好調。客席も最初からノリノリ。休憩なしでそのまま芝居に突入してからは客席の盛り上がりはさらにヒートアッブ。
「死ぬ前にいっぺんでいいから虎屋の芋羊羹、食ってみたかったなぁ…」そんなに笑って大丈夫?演じているこちらが少々押され気味になる程です。

こんなに喜んでもらえて、たくさん笑ってくださって、私は本当に本当に幸せものです。ありがたくて、嬉しくて涙がとまりません。
開演前に少し佐原の町を歩きました。“小江戸”と呼ばれている古い町並みは本当に素敵です。川沿いを歩いていると本当に江戸時代にタイムスリップした気分。しかもそこは博物館のように保存されているわけではなく、その一軒一軒に実際に今も佐原の町の人が住んでいる、生活しておられるのです。江戸時代が残っているのは建物だけではありません、人情が残っているのです。佐原の町の人たちが、いかに人と人との心のつながりを大切にしているのかがよくわかりました。この町で『屑屋』の千穐楽を迎えることができて本当によかったです。
佐原の街並み←まるで江戸時代にタイムスリップしたような佐原の街並み
佐原の文化活動を長年推進してこられた宮永実行委員長が初めて文化に目覚めたのが、50年前に佐原小学校で観た、前進座の『ベニスの商人』だそうです。その感動が今日まで自分を支えてくれたのだとも。いつか前進座の芝居をもう一度佐原で観ることが夢だともおっしゃってくださいました。そして今日50年ぶりに前進座の芝居が佐原に帰ってきたのです。今日の佐原の『屑屋』公演、劇団の創立メンバーの先輩方もきっと喜んでくださっていると思います。
宮永実行委員長さんが佐原長屋の“大家さん”だとすれば、実行委員の皆さんは個性あふれる“長屋の住人”です。今日の日のためにあの猛暑を駆け回ってくださいました。超満員の客席のため一番ご苦労くださった皆さんが立見でしかご覧いただけなかったことが申し訳ないです。うまく言葉で言い表せません。感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございました。
佐原の実行委員の皆様と…

【一期一会】昨年から全国各地で巡演を重ねてきた『屑屋』も90ステージを超えました。その1つ1つが忘れられない感動と出会いの舞台でした。来年また『屑屋』が始まったら、今度はどんな出会いが待っているのでしょうか。私は今からもう待ち遠しくて仕方ありません。その日までしばらくお別れです。
さようなら、ありがとうございました。


★柳生啓介・記★


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『俊寛』『一夕噺』だより

  本日初日!!『三年目の夕日』?       
         辰五郎女房おはま 瀬川菊之丞
        おはま近影

 『人情一夕噺』を約五十一年振りに上演いたします。
 一時間ちょっとの小品です。
         脚本改訂の小池章太郎さんは舞台のご意見番。粋な大家さんの風情です。

 内容もとりたてて目新しいものではありませんが、私達が今失っている生活の基とでもいいましょうか、それぞれが普通に持っていたものが
このお芝居には沢山ございます。
 久々に楽しく勤めさせていただいております。
          付け師:杵屋佐之忠師匠の手で下座がつきます


 江戸版『ALWAYS  三丁目の夕日』と言うところでしょうか。
 必ず幸せになれるお芝居です。是非見て下さいませ。


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『俊寛』『一夕噺』だよ

                鰻トト

 『人情一夕噺』の稽古場に居ると、鰻がコワくなります(イヤつまり食いたくなるってェこってすが)。

 『入谷―』(直侍)のハネたあと蕎麦屋が賑わったと聞きますが、芝居の中で美味そうに食べているものを無性に食べたくなるテェのは間々あること。
 『髪結新三』の稽古中は、ついついスーパーでカツオを買って仕舞う。舞台に出てる方が影響されてどうするって話ですけどね。


 『一夕噺』で三年振りに家族が再会するのが鰻屋さん。一粒種の猪之助の大好物ということになっている。「お前の好きな、ウナトトだよ」。
            演出の鈴木龍男

 「猪之坊は、鰻が食べたくてしかたがないんだよ…。好きな食べ物は何?」
稽古中に演出家が聞くと、
「ハンバーグ!」
……ごもっとも。

      試作品一号とウナギ本人

貴方もきっと、前進座劇場の帰り道、末広通り商店街の鰻屋さんでウナトトが食べたくなりますよ。
涼風が立ちはじめました。心もお腹もあったかくなってお帰り下さい。

                  松涛喜八郎―記

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東京営業所だより

まもなく初日!
   皆様の安全確保に頑張ります!

去る9月21日、恒例の自衛消防隊訓練審査会が都立武蔵野中央公園にて行なわれ、今年は指揮者・高橋亜紀、一番員・水上琴野、二番員・西山英里子の3名で参加しました。
昨年、一昨年と準優勝だったので「今年こそは優勝を」という周りからのプレッシャーを感じつつ、訓練初日、消防署へ指導を仰ぎに行きました。すると他のチームは、すでに完璧な仕上がり。私たちは圧倒され、「このままではいけない」とその日から本格的に訓練を開始しました。
訓練は、非常ベル鳴動から消火器による消火、続いてホースによる放水、そして人工呼吸とAED(電気ショック)による傷病者の救護という流れで進められます。
緊張した面持ちで…

本番は努力及ばず“敢闘賞”でしたが、いざという時には皆様をお守りできるよう、これからも努力し続けます!

審査会終了!よしっ!

●東京営業所・西山英里子:記●

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『俊寛』『一夕噺』だよ

            微笑む俊寛

 終わらないのかとさえ思われた猛暑も月が替わるとともに秋風が立ち、稽古場への往復は、肺腑の中まで黄金色に染まりそうな金木犀の咲く道を。
 初日までカウントダウンに入り、稽古場は急ピッチで進行中です。
 
 『俊寛』は、1960年の第一次訪中公演に、『勧進帳』『佐倉義民伝』『鳴神』とともに選ばれた前進座歌舞伎の典型。伝統をどう学び考え、いかに現代に生きるものにし、次の世代にどう受継ぐか、その試行錯誤の歴史とぴったり重なっています。
       仮飾りの前進座舞台


 俊寛20年目を勤める梅之助は、俊寛の前に、舟子、諸士から、成経、丹左衛門、瀬尾と演じて、「やってないのは千鳥と康頼だけ」。再演ごとに工夫が積み重なってきた『俊寛』のこと、こうやったこともある、このやり方もあるが、今回どうすべきか、という討論から稽古は始まりました。

 『平家女護嶋』の二段目一幕がすなわち『俊寛』。これだけではわかりにくい俊寛と妻・東屋(あずまや)のこと、清盛と俊寛とのこと、瀬尾と丹左衛門の関係などを、初段の台詞から拾って座の劇作演出家・平田兼三が補綴(ほてい)して出発したのが、前進座『俊寛』。

 初期の上演の中で、「一人取り残される幕切れが悲しくやりきれない」と多くのお客様方からのご意見があり、源氏の旗揚げに至る『女護嶋』全五段をひっくり返して読むうちに、悲しみと同時に、時代の変化への確信と千鳥たちを都へ帰す喜びがあると思えて来、泣いていく中から笑ってゆくようにした。それがお客様に喜ばれ、志賀直哉先生にも褒められた、と翫右衛門の手記にはあります。

 51年前の旧・俳優座劇場公演では、搬入口から岩が入りきらなかったとか。「昔の歌舞伎はこう(いう空間)じゃないか」「こういうところでやるのも非常に大きな勉強になるんじゃないか」と思い「少し写実的な形で」演じたことが、その年のテアトロン賞受賞に繋がりました。
国立大劇場、京都南座、と大劇場での上演が続いた『俊寛』20年ぶりの“中劇場”。
       本番用の孤島が完成しました

 
 真実感を求めつつ皆みな 汗を流しています。


                  松涛喜八郎☆記
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『銃口』班稽古場だより

竜太と芳子勉強会を終えて

『銃口』班、本日惣ざらいを終え、明日よりは曳舟へ場所を移してゲネプロです。約2年前に音響でついていたときよりも、そして昨年客席で見ていたときよりも、少しずつ良くなっている……と、手前味噌でなんですが実感しております。<進化する『銃口』>ぜひお楽しみに!

 * * *

さて、先日お伝えした勉強会。
その開始前、感想を誰に書いてもらおうかと彷徨い歩く私の前に、ひとりの女性が現れました。なんと良きところに!ということで、半ば無理矢理?原稿用紙を手渡し、感想をお願いいたしました↓

 * * *

フレッシュウーマン


以前から戦争については興味があり、自分なりに勉強をして来ました。経験がないので人の心の深い部分までは理解出来ないけれど、当時の方が味わった痛み・苦しみ、そして、それらを乗り越えて次の世代に語ることの出来る勇気は、今、私自身が抱えている悩みや苦労に比べると全く次元の違うような気がします。戦争で亡くなった人たちが現代の若者や社会を見たらどんなふうに思うかな?
たまたま戦争を知らない世代に生まれ、家族の中にも戦没者はいませんが、私の命は彼らからもらった物だと思っているので、はずかしくない生き方をして行きたいと思います。

◆東京営業所 筒井邦世(つついくによ)◆

 * * *

快く引き受けてくれた彼女、先月東京営業所に入所したばかりのフレッシュウーマンです。私たち裏方同様、あまり皆さんにお目にかかる機会はないかもしれませんが、一緒にがんばっていきたいと思います。よろしくおねがい致します。

◆『銃口』班HP担当 山本響子◆
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『おりづる』だより

金沢泉鏡花フェスティバル
『おりづる』への参加

只今、稽古の真っ最中です。前進座からは、私と、研修生の竹下雅臣君が参加。他の出演者は、地元の方たちです。演出は、ふじたあさやさん。前進座の『さんしょう太夫』を書いていただいております。
出演者のみなさんは非常にレベルが高く、「えっ!役者が本業じゃないの?」と思うほど芸達者な方ばかりですので、私も緊張感を持って稽古に挑んでいます。
顔合わせは8月中旬に行い、9月から週末のみの稽古スケジュールのため、金沢に通い、稽古を重ねております。
地元の方たちとはすっかり意気投合し、楽しい時間を過ごしています。
このチームワークのよさと強力なスタッフの支えにより、素晴らしい舞台に仕上がることと確信しております。
この『おりづる』は、泉鏡花の小説『照葉狂言』をアレンジしたもので、自伝的作品といわれています。(主役の貢は、鏡花自身を描いているんですって~)
その少年・貢(みつぎ)を演じるのが、竹下君です。私は、貢に心を寄せる女役者・小親(こちか)役。
今までにない役どころに苦戦しながらも、やりがいを感じ楽しんでいます。
この舞台は、泉鏡花の、切なく美しい世界を表現しています。
秋の金沢は美しく美味しい季節ですので、観光を兼ねて、私たちの奮闘ぶりをぜひ観に来てください!
よろしくお願いいたします。

◆水上琴野・記◆
お稽古風景① お稽古風景②

お稽古風景③お稽古風景④

お稽古風景⑤

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第4回金沢泉鏡花フェスティバル
  第3回泉鏡花記念・金沢戯曲大賞受賞作品
『おりづる』
 作 =大谷護/演出=ふじたあさや
 出演=水上琴野(前進座)・竹下雅臣(前進座)
       地元出演者
2007年11月8日(木)19:00開演
       11月9日(金)15:00/19:00開演
石川県文教会館
前売料金・一般2000円/学生1000円
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『俊寛』『一夕噺』だより

俊寛山荘跡を訪ねて…
だいぶ古い話ですが、2009年の東京公演を控え、7月末に京都南座での『法然と親鸞』公演に下見に行ってまいりました。
そして私のもう一つの目的…、それは、10月前進座劇場公演にむけて『俊寛』ゆかりの地を訪ねることでした。
あまり時間も無い中、“俊寛山荘跡”を目的地に決め、京都駅構内の観光案内所へ。ところが、案内所のおじさんいわく「山荘跡そのものは山の中で、一人では非常に危険。その手前までだって、男のボク一人で通るのも怖いくらい」とのこと。予想はしていましたが、どうやら本当の入り口までとなりそうです。
駅前からバスで東天王町まで行き、そこから“鹿ケ谷通り”をしばらく行ってから路地に入り、“哲学の道”を進みます。涼しげな水辺に、ちょっと一息。
哲学の道

しばらく行って右に折れると、霊鑑寺。その横に「此奥俊寛山荘地」の碑が…。目的地、“山荘跡”入り口到着です(もう!?)。そしてこの辺りは現在も「鹿ケ谷」の地名が残っているのです。
鹿ケ谷の辺り 山荘跡への入り口

霊鑑寺の脇の坂道を登っていくと“山荘跡”がある…。観光案内所では「じゃあ入り口までにしておきます」と言ってきましたが、まだ昼間だし明るいし普通の住宅地だし、少し登ってもみても大丈夫だよね、と勝手にうなずいて進んでみました。
坂道がそれほどきつくないと思ったのは、登り始めだけ。すぐにとんでもない角度の坂になり、しかも、「もう少し、もう少し」と進むうちにどんどん高くなっていきます。振り返ると、眼下には京の街並みが…。そして先にはうっそうとした山が待ち構えています。
京の街が眼下に…  坂の先は山の中

舗装道路が終わり、いよいよここから先は山道、というところまで突き当たりました。見ると「女性のひとり歩きはやめましょう」の看板が…。さすがにここから先へは行けません。いずれまた、一人でない時に、実際の“山荘跡”まで行ってみよう。
ここから先は危険! うっそうとした杉山

それにしても、現在はここまで舗装されているとはいえ、すでに山腹。俊寛たちが談合した当時は、もっとずっと山深く、夜は明かりも無い真っ暗闇だったはず。そんな山道を、平家打倒の談合に向かう面々の心の内はいかばかりだったか…、もしかしたら彼らにとって、当時の政情のほうがよほどの暗闇だったのか…。
そんな当時に想いを馳せながら、坂道を下り始めました。
実はものすごい急勾配←写真で見るとそれほどではありませんが、実際はすごい急勾配だったんですよ!


霊鑑寺脇まで戻ったら、残った時間で、その後観る『法然と親鸞』にゆかりの“安楽寺”と“法然院”へ(霊鑑寺のすぐ近くです)。
安楽寺 法然院の庭

“安楽寺”は普段は非公開ですので門の外から、“法然院”は中を一回り。日曜日だったため庵のひとつで、近所の子ども達を集めて遊びの会が開かれており、ビックリ!!こんな風に子ども達に開かれた寺院、私は初めてみました。なんだか心あたたまる想いで、南座に向かったのでした。

●東京営業所・K:記●

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『くず~い』だより

環境演劇?
『くず~い 屑屋でござい』を、“出前芝居”と名付けたのは、制作者の及川制作部長。
「お客さまがいらして、そのお客さまが集まれるスペースさえあれば、何処にでも伺います」と言うのが、そのねらい。その名の通り、この芝居は、島はもちろん、陸の孤島と言われるところまで、フットワークも軽く巡演してまいりました。
ところが今回は、東京の三鷹市。都会での公演で、何と!環境芝居と言う肩書になりました。肩書が変わったのは初めてで、ちょっとびっくり!
三鷹市は、人にやさしい街づくりをめざして、いろいろな取り組みをしているそうです。そこで、この芝居が、市の取り組みにはぴったりと、白羽の矢が立ったのです。何せこの芝居は、江戸のエコロジーだけでなく、人情や人のやさしさもテーマにしていますから……。
公演の取り組みは、市の環境対策課という、あまり芝居には縁のない課を中心に、住民協議会の協力を得て実施されました。会場も、地域のコミュニティ・センター、普段は地域の方が体力づくりをする体育館です。前日からの仕込みは、照明を仕込めば、事務所もブレーカーがおちて停電したりと、なかなか手強いものでしたが、何とか舞台は出来上がり、コミセンの職員さんも興味津々、体育館が芝居小屋になりました。
当日は、環境ポスターの表彰式もあり、三鷹市内からたくさんの方達が集まり、大いに盛り上がりました。
市長さんも公務のお忙しい中、いらして下さいました。
環境演劇とは、何だか教育的で、ちょっとこそばゆい感じですが、どんな肩書がつこうと、芝居の内容はそのまま。お客さまに喜んでいただき幸せです。これも、「どんなところにでも伺います。」と言う出前芝居ならではの良さでしょうか。
今回の取り組みに、ご尽力いただいた、三鷹市の環境対策課の皆様に感謝申し上げます。

バスの中にもポスターが…!
三鷹市や、武蔵野市を走る路線バスに『くず~い』のポスターが……。
★横澤寛美・記★
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『銃口』班稽古場だより

竜太と芳子稽古入り、そして勉強会

 昨日、『銃口』班の稽古が始まりました。新メンバーの新村宗二郎を加え、約1年ぶりの新たなスタートです。

 * * *

 本日10月10日には、出演経験のある人もない人も、演出部・営業所含めもう一度勉強を、ということで座内勉強会を開きました。

 ご協力いただいた、講師の元陸軍中尉・沼沢力さんは、陸軍士官学校・陸軍歩兵学校へ通われた後、1943年4月にニューブリテン島へ派遣され、ラバウルへの行軍など経験なさった方です。

沼沢力氏

 
 1時間ほど、当時の南方戦線の様子や軍隊での生活をご自身の体験を下にお話いただき、その後質疑応答で具体的に『銃口』での演技にかかわる事柄など詳しくお教えくださいました。30分の予定が、沼沢さんのお話に質問も尽きず、1時間にもなってしまい、稽古のあともご指導いただいたり、得がたい貴重な体験でした。

 戦争を描くとなると、芝居にしろ映画にしろどうしても悲劇的な、ドラマチックな部分がクローズアップされがちで、私たち戦争をしらない世代はつい忘れてしまうのですが、戦争の中にいた人々も私たちと同じように人間で、まずは生きていた、生活があったということ。笑ったり泣いたりしゃべったり、色々な感情も持っている人間であったということが深く伝わってき、私にとってはこれがとても大きなショックとして心に残りました。
 今、この生活の中に突然戦争が降ってきたら、私は嫌です。

 今日の感想は、また後日アップする予定です。そして、旅は10月19日の名古屋よりスタートします。よろしくお願いいたします!

◆10月10日 山本響子・記◆


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『お登勢』旅日記26

矢之輔旅日記26

これがほんとの最終回

  とうとうほんとの最終回になりやした。今では『人情一夕噺-子はかすがい』の稽古の真っ最中で、江戸っ子大工にならなくちゃあならねえ、ってんで、おおわらわのどたばた状態。それでも忙中閑あり、この回を持ちまして、あっしの旅日記、お開きとさせていただきやす。
  ぜしとも紹介してえのが、舞台監督の中橋耕史、『お登勢』で舞台監督をやり、こんだの芝居でも勤める、超多忙な男なんで、皆様にご挨拶を、と言いやしたが、それどころじゃあねえほどの忙しさ、勘弁してやっておくんなさい。
  代わりにあっしから紹介しますと、今、特に歌舞伎作品に入れ込んでる、わが座の有望株、これからも大いに活躍して貰いてえ一人でさあ。どうか皆様、応援してやっておくんなさい。

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インカムってえので、他のスタッフと打ち合わせ中の、中橋。黒衣姿がいいねえ、粋だよ。

  役者・裏方打ち揃って、いい芝居を創り、皆様にご覧頂く、あっしらの仕事、これからも末永く、よろしくお願え申しやす。
  では皆様、またこの「公演だより」でお目に触れますのを、お楽しみになすってくださいやし。ごめんなっすって、おくんなさい。
【「人情一夕噺-子はかすがい」の、大工辰五郎こと 矢之輔 記】
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『お登勢』旅日記25

矢之輔旅日記25

ほんとに最終回? 

  伊豆の下田で、無事に千穐楽を迎えやした。初演から数えてちょうど100回目のステージ、唐人お吉記念館の隣りにある会場で、「泣いて昔が帰るなら、なんで愚痴など言うものか」とばかりに、「あの人もトチった、この人もトチった、今度はあたしの番なんだ」と、いろいろトチりもありやしたが、すべて忘れて、最後の舞台を勤めやした。そうなりゃあもちろん、夜は「お酒だよ。お酒をおくれ」ってなもんで、打ち上げの美酒に酔い痴れやした。肴は捕れたての金目鯛の刺身。翌朝、踊り子号に乗って帰京しやした。
 さあ、てえへんだ。早速頭ん中のフロッピーとっけえて、「人情一夕噺ー子はかすがい」のモードに切替えなくっちゃならねえ。
 そんなんで、あっしの旅日記も、多分これが最後にはなると思いやす。多分。
 ところでこんだの静岡県下の巡演中、制作として主催者の皆さんとのパイプ役を勤めたのが、森田賢。サクはねえから、森田健作先生たあ違うけど、こっちだって鹿児島ラサール・東大卒の逸材でぇ、べらぼうめ。
 おぅ、森田の賢さん、お世話んなった静岡県下の皆さんにご挨拶しねえな。

「静岡県演鑑連の皆様 
 15会場26ステージ28日間に及ぶ『お登勢』巡演も無事終了いたしました。これもひとえに静岡の皆様のお力添えによるものと、心より御礼申し上げます。とりわけ今回運営サークルとして参加された会員の皆様には言葉では言い尽くせぬほどお世話になりました。大量の道具を運んでいただいた搬出入をはじめ、大変なお仕事だったかと思います。月並みな言葉ではありますが、本当にありがとうございました。
 お芝居におきましても、皆様の暖かい拍手、暖かい笑い声がどれだけ私達を勇気付けて下さったことか。演劇は観る人たちとの共同作業による芸術であることを改めて実感させていただきました。かさねがさねではございますが、ただただ、『ありがとうございました!』
 それでは静岡県演鑑連の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
そして・・・おしまいに個人的なメッセージをお許し下さい。至らないところの多い制作ですみませんでした!自分も精一杯精進を重ね、成長した姿となってまた皆様とお会いしたいと存じます。急にグワーンとの成長は無理かもしれません。一つ一つ課題をクリアして“静おか~”に成長していこうと思います。これからも末永くよろしくお願いします。   劇団前進座制作 森田 賢」

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浜松北のロビーで、中央、金原事務局長さんらと打ち合わせ。その左が森田。

 これからも巡演先に伺って、各地で皆さんにお世話んなると思いやすが、なにとぞよろしくお願えいたしやす。ではみなさん、10月の前進座劇場、11月の浅草公会堂へ、是非お出かけくだせえ、お待ち申しておりやす。
【てやんでぇ、こちとら江戸っ子でぇ、と一人息巻く 矢之輔 記】

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『くず~い』だより

【おつかれさま邦寿さん、
 お久しぶりです勝利さん、
そして、もうすぐ千穐楽だ会】

「くず~い」の三味線担当の杵屋邦寿さんがあと2ステージを残して、残念ながら、お別れということになりました。
そして、邦寿さんに代わって、東音 塚原勝利(とうおん つかはらかつとし)さんがやってまいりました。
勝利さんは去年も何度か「くず~い」で一緒に仕事をしておりますので、もう皆さん顔見知りです。だから、突然対面しても緊張しません。

ついでに、気がついたら、もうすぐ『くず~い』の旅も終わりです。
え~、というわけで、また
特別緊急お食事会が催されました。

なんだか僕はいっつもこんな飲み食いした記事ばっか書いてるような気がします。
でも、こうやって皆で集まって、今回の旅を振り返ったり、来年に向けての抱負などを話し合ったりできたので、よかったと思います。
これも、少人数の班だからこそできる事なのだと思います。
【おつかれさま邦寿さん、お久しぶりです勝利さん、そして、もうすぐ千穐楽だ会】
(会が始まってまだ間もない頃)

無理やり乾杯の写真撮りました
(トラック運転手の伊藤さんも到着して会のピークの頃)
右下のアップで写ってる大きな顔の方が杵屋邦寿さんです。スピリチャルカウンセラーの江原啓之さんではありません。
左下の横澤さんは写真が示すように、トマトジュースをがぶ飲みしてました。かな?

そんな中で僕も、今回の旅で、バラシが終わって着替えに自分の荷物の場所へ行くと、若手の体調を心配してくれてか、毎回のように、無造作に食べ物が置かれていて、毎夜ホテルでもぐもぐ食べていたことを思い出しました。
今思えば、懐かしい思い出です(涙)

あっ、あまりの感激で、こんな個人的なこと書いてしまいました。すいません。

とにかく、『くず~い』班は何があっても常に前向きで進んでおりま~す。

★小野文隆・記★
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『お登勢』旅日記24

矢之輔旅日記24

いよいよ最終回? 

  富士から修善寺・富士宮・静岡・三島・藤枝・清水・磐田・浜松北・島田・菊川・浜松・沼津と巡演、伊東・下田で終了。静岡県下の皆様、ほんまにお世話になりました。おおきに、ありがとうございました。
  この日記もそろそろ最終回。長いことお付き合いくれはって、御礼申上げます。まだ紹介したいのんが二人、一人は舞台監督助手の岡本尚之君、入ってまだ二年にもなりまへんので、毎日が勉強やと思います。周りのスタッフさん、皆さんに支えられて、日々成長し続ける、岡本君のご挨拶。
  「前回(三月)の旅と違い、今回は大道具付きとして旅に参加しました。仕込みの手順からバラシの手順まで無駄がないよう、色々と考えながら次々作業を終わらせていくので、その方法を近くで見ていて勉強になりました。次の公演では、『お登勢』で培ったものをやっていきたいです。今回の公演はとても勉強になった公演になりました。」

  もう一人は音響の川名あき君。たった一人で音響の卓に向かい、大勢がかもし出す音楽を、あるいは効果音を、実に繊細な調整をしながら流しだす、とっても微妙な仕事をこなしてます。それだけやのうて、各会場ごとに違う台詞の通り方、これなんかも気にしてくれて、わてらにアドバイスしてくれる。逆に、会員さんとの交流会があると「皆さんの反応はどうでした?」と、聞いてきます。常に舞台を正面、つまりお客はんと同じ条件で見ながら仕事する、彼女ならではの芝居との向き合い方、わては大いに頼りにしてまっせ。


  多くの支えがあっての芝居、前進座の「売り」は、役者と裏方のアンサンブル、これやな。あっと、忘れたらあかんのが、お客はんとのアンサンブル、これが一番やな。
  これからも、前進座をどうぞご贔屓に、よろしゅうお頼、申します。
【A型、みずがめ座の 矢之輔 記】
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『お登勢』旅日記23

矢之輔旅日記23

いよいよ大詰

  巡演がそろそろ終わり、千穐楽の翌日から次の芝居に取り掛かります。どの芝居も、順調に公演していくには、幕内のまとまりが不可欠、束ねてまんのが総務室長。今回のその大役を勤めはった、松涛喜八郎はん、芝居では、稲垣小次郎言うて、白足袋派の超過激派、犬の死骸を婚礼の祝いに持ってくる侍のリーダー格で出てはった、あの人からのご挨拶。
 「市民劇場だったり演劇鑑賞会だったり労演だったり、名前はいろいろですが、二月に一回くらい芝居を観続ける方たちの会員制の組織が全国にあります。

 『お登勢』は春に四国の会に、この秋は静岡の会にお迎えいただきました。

 実は僕も学生時代にこの会で芝居に出会ったのでした。 
 入学間もなく大学の正門でチラシを配っていた学部の先輩にツカマリマシタ。ドラマなどで御馴染みの役者さんが出演する劇団民藝イタリア喜劇『おお!わが町』に興味があったので五月には入ろうと思っていました(合格発表を観に行けば、同劇団の『灰の街のアメリカ紳士』を観ることも出来たのでした)。

 「これもいい芝居だから、これから観たら」という先輩の言葉に従って青年劇場の『夜の笑い』、六月の文化座『サンダカン八番娼舘』、馴染みの役者はいなくてもこんなに芝居は面白いものか。

 次の九月が『奇跡の人』と『さんしょう太夫』との選択例会。広島市民劇場イチオシの東京演劇アンサンブルと前進座。
 大河ドラマ『花神』の主人公を演じた中村梅之助は知っていても、前進座は初めて。知っている役者は一人もいない。

 5、600年前の説教節の語りを元に、能狂言など多彩な伝統芸能の技術を駆使した舞台。退屈なイメージの伝統芸術、絶対に寝るだろうと思った舞台は人生を変えてしまった。


 この会で次の年に観る芝居を決めるのは今年の会員。入った時に観るのは去年の会員さんが選んだ作品たち。勿論その人たちの多くは今年も一緒に見ているのですが。

 鑑賞団体に入らずに、自分が選んだ芝居だけを観ていたら、この出会いはなく平穏無事な人生を歩んでいたのかもしれません。
 でも、鑑賞団体には、その都度切符を買って観に行ってちゃ得られない“例会運営”という特権があるのです。

 例えば搬入搬出―トラックから舞台で使うものを運び入れ、また運び出す。何だこれは?と思いつつ運んだものが舞台にたっていた時の感動は“お客様”でない”会員さん“にしかありません。

 車に縁のない僕は、駐車場係はちょっと苦手でしたが、売店、モギリ、託児所、新鮮に経験しました。
 見本パンフレットの自分の写真頁を広げて展示していく劇団のパンフレット係、『僕が主役ですもん』と言って憚らない山崎竜之介先輩も当時目撃しました。

 私達はロビーで下手な台詞や踊りを稽古している恥ずかしい姿も、例会運営の方たちには披露していることになります。でもその中から明日の主役が出てくるかも?知れません、もしかしたら…。
 役者は板を舞台を踏んでいなければタダの人です。イタを踏んで初めて役者は育ちます。
 全国の鑑賞会の方たちのお蔭で舞台の役者は成長出来るのです。

 例会運営が楽しくなる芝居を持ってまた伺いたいと願っています。」

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松涛はんの、稲垣。一癖も二癖も、癖が大有りな、立ち姿でんなあ。

  彼らの仕事のお蔭で、幕内も、主催者の皆様とも、スムーズにことが運んで芝居が出来る。ありがたいこっちゃ、ほんまに。彼が観てしまった「さんしょう太夫」、来年から全国を巡演します。皆様どうぞよろしくお願いいたします。
10月4日記
【旅の幸せを噛み締めている 矢之輔 記】
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『俊寛』『一夕噺』だよ

  もう一羽のチドリ

 窓を開ければ港が見えるのが、伊東観光会館の楽屋。下田も一寸歩けばカモメの声。
まぶしい陽光の中で『お登勢』は千秋楽を迎えました。
      伊東の海

 伊東に伺うといつも楽しみにしているのが、会館そばの干物屋の二階にある食堂。今回も前日にHPで営業時間を再確認して伺ったのですが、この日に限り一時間早く閉まってしまっていました。烏賊の丸焼きはオアズケ。我々もHPの広報はきちんとせねば。下田では魚の美味しいお店に遭遇。捨てる神あれば拾う神。これで心置きなく伊豆から帰れます。

 磯辺に棲む千鳥は、「淡路島 通う千鳥―」と歌われる如く、『お登勢』ゆかりの淡路市・洲本市の市の鳥。『俊寛』にも海女の千鳥だけでなく、天かけるチドリの声が登場します。このチドリ笛を担当するのは、『お登勢』の旅についている趙女史。

 この旅では小道具管理が大事な仕事。大阪文楽劇場の『天平の甍』では、表についていて、客席から現れる鑑真和上一行に感動したという彼女ですが、『お登勢』客席から登場する白足袋の若侍達のアシスタントも仕事の一つです。
 ロビーの床が固くてカツカツ音がするときにはカゴに下駄を入れて運んでくれます。
      右から、新村宗二郎(多村礼次郎役)・趙かおり・寺田昌樹(多助役)

この写真のように…って、左に写ってる寺田昌樹君はこの場面に関係ないんですが。

 「『俊寛』上演になると、俳優ばかりではなく演出部が非常な盛り上がりを一人ひとりが見せてくれる」 
前進座『俊寛』の成り立ちを描く『歌舞伎の演技』はそう語っています。

 波の音に俊寛が目覚める前進座版の幕開けでは、大太鼓の波音に波カゴと呼ばれるものを使います。扱う演出部員に、その強さタイミングを先輩部員が伝えます。
 
 もう一羽の千鳥たちにもご期待ください。

…さてさて、千秋楽の夜、みんな千鳥足になる前に宿に帰って来たかなあ。


楽の日付が変わるころ 松涛喜八郎これを記す
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『お登勢』旅日記22

矢之輔旅日記22

感謝、感激、飴、あられ

  「お登勢」の巡演も、残りわずか、静岡県下の会員の皆様には、本当にお世話になりっぱなしで、何とお礼申上げたらええか、とにかく、感謝してま。
  鑑賞団体の皆様には、芝居をする環境に気い使うて頂いて、いろいろとお世話いただいてまっけど、差し入れやら、お通しやら、芝居の仕事してて良かったなあ、と思うことがありまんねん。感激ですわ、ほんま。もちろん、のどの心配して飴を差し入れして貰うたり、あられ、つまりお煎餅貰うたり、時にはおにぎりやらご自慢のお料理やらをお通しというて、盛り沢山に頂いたり、ありがとうございました。
  その方面の係りやってる、もしもし亀よの亀ちゃん、芝居では、わての娘・志津と見合いして結局振られてしまう、多村慎吾と、お登勢人形の左遣いやってる、亀井栄克、よしかつ、って読みまんねやけど、彼からちょっとお礼のご挨拶。
  「全国を巡業しておりますと、お通し又は小夜食といって主催者の皆様の手作りのお食事やら楽屋見舞いを頂く事があります。いつもありがとうございます!私は生活係といってケータリングの係をする事が多いので、いつも助かっております。また搬入搬出時にスタッフさんと間違われる事が、度々あるのですが、去年『三人吉三巴白浪』を(豊橋で)公演した時のこと。搬出時にいつものようにお茶セットの片付けなどしておりましたら、手伝って下さっていた女性に声を掛けられました。『おたくはスタッフのかた?それとも役者さんの卵?』 せめて雛にはなりたいと修行中でございます。」

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まだ卵の亀ちゃんが、卵などを頂いて。
静岡で、カボチャのスープよそってま。

  卵か雛かは知りまへんけど、秋の「人情一夕噺」では女形で鰻屋の女中、正月京都の南座では、「三人吉三巴白浪」で手代の十三郎を勤める亀井栄克を、よろしゅうお頼申します。
10月3日記
【頂いたお通しで太ったかな、と、ちょっと心配な 矢之輔 記】

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『くず~い』だより

今日はご縁ある番町小学校公演でした
 明治4年開校の歴史ある千代田区立番町小学校の体育館での2回公演。幕が開き、私が登場すると大きな拍手とキラキラした眼の1.2.3年生300名の可愛らしい顔が飛び込んできました。この学校の星野昌治校長はなんと数年前まで、梅之助はじめ前進座の子供たちが歴代通う地元武蔵野市立第3小学校の校長先生でした(私の息子が通っていた時の校長先生です)。そのころ先生と前進座は折々の交流があり、そのご縁で2年前番町小学校に「学芸会」の演技指導で私が伺いました。その際校長先生に『くず~い 屑屋でござい』の話をしましたのが今回の公演につながりました。
 舞台上で第1部『江戸のくらしについて』の話をしながら「あぁこの136年の歴史ある学校は創立の僅か4年前まで本当に江戸時代だったのだ。目のまえの子供たちはその繋がりのなかでいるのだ」と感慨深くなりました。90ステージ近く公演してきましてが、東京都内の小学校公演は初めてだったので、開演前には都会の子どもたちの反応はどうなのかなと少々危惧しておりました。しかし地域の差は全くありませんでした。むしろどんなに笑い転げて騒いでも台詞が始まると直ぐに舞台に集中する姿に、自由の中にもしつけの行き届いている校風はさすが歴史と伝統を重んじる学校だと感心しました。また校長先生が2ステージ共ご覧下さり、生徒達の反応に目を細めていた姿にも感動しました(校長が2度共観て下さるなんてことはかつて無いことでした)。
 この「出前芝居」はその名の通り、会場を選ばず、現代の子供たちに定式幕を使う芝居で江戸時代の人情や長屋の世界を観てもらう事ができます。機能性抜群のこの芝居で全国のたくさんの子供達の笑い声やよろこぶ姿に出会えることは今の私にとって大きな喜びです。(メンバー全員同じ思いです。)今年のツアーもあと残すところ三鷹市連雀コミュニティーセンター(三鷹市環境対策課の主催公演)と香取市佐原文化会館(公演実行委員会の主催公演)の2回公演となりました。大家さんはパワー全開でがんばるぞー!
2007年10月2日

★大家・長兵衛役 松浦豊和 記★ ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『くず~い』だより

新 潟
上越おやこ劇場さん、新潟西おやこ劇場さんと新潟での公演が続きました。
新潟県内は、まだまだ震災の影響が色濃く、電車も復旧していませんでしたので、移動は路線バス。沿道には、ブルーシートが掛けられた家々が並び、暗い影を落としていました。
そんな中、『くず~い』を呼んでいただいた両劇場さんに感謝します。新潟の皆さんは、パワフルで、子どもたちも元気いっぱい。楽しんで芝居を観ていただきました。
特に上越は、お父さんパワーも凄いです。駅での出迎えや、送迎は、全部お父さんたち。もちろん搬入搬出も大活躍。積極的に劇場に参加されていることに感動しました。
「2年越しで準備したのよ」と言う、新潟西の客席には、着物の方もたくさんいらして、華やか。ロビーには、たくさんの装飾。こちらも楽しくなりました。
小夜食も、真心こもった手作りで、とっても美味。ご馳走さまでした。
そして、カーテンコールには!
上越では、“越後の銘酒・菊水一番縛り”。新潟西では、“米どころ新潟のこしひかりと地ビール”。
皆の顔が、ほころんでいました。
新潟の皆さん!また、近いうちにお会いしましょうね!大変お世話になりました。

パンフを参考に…、ロビー装飾
『くず~い』のパンフレットを参考に、江戸のリサイクルの様子を立体的に表示してくれました。
★横澤寛美・記★
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『赤ひげ』だより

赤ひげ先生遅れ馳せながら…

そうこうしているうちにもう1週間も経ってしまいましたが、『赤ひげ』班は9月22日、鳥取で無事千穐楽を迎えました。青森から始まって8ヵ所・計15回、全国の医療生協の皆様にお世話になりながらの公演。オリジナルで作ってらしたグッズも、それぞれとても印象的でした。皆々怪我もなく無事千穐楽を迎えられたのも、皆様のおかげと思います。ありがとうございました。

次は11月~12月の巡演です。
また、一部メンバーも変わって、新しい『赤ひげ』になることでしょう。
今後とも、どうぞよろしくお願いします!

◆文・山本響子 


うしろの先生◆絵と題字・渡会元之
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『俊寛』『一夕噺』だよ

2004年の南座以来の『俊寛』です
       2004年南座での千鳥

 私自身、このお役は初役以来20年目の千鳥です。
 今の私が曲がりなりにも女形として役者を続けていられるのは、この役を父・芳三郎から細かく教わり、女形としてやっていく自信が持てたからです。
 来年は父の十三回忌で、私も六代目國太郎となってちょうど10年になります。
祖父・父の遺志を心に精一杯20年目の千鳥を勤めたく思っております。

 どうぞ、私共の前進座劇場へお越しくださいませ。

河原崎國太郎

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映画放送部情報

再放送のおしらせ
ハイビジョン特集
   『よみがえる海峡を越えた絆
          ~朝鮮通信使400年~』

《NHK・BShiにて9月24日(月)ヨル8時から9時50分まで放送済み》
ハイビジョン:
10月2日(火)14:00から15;49
NHK総合:
10月20日(土)16:00から17:14(74分に再編集したものを放送)
NHK教育:
ETV特集として 
11月11日(日)22:00から23:30

番組中の再現ドラマに、津田恵一(雨森芳洲)、志村智雄(新井白石)、又野佐紋(対馬藩士)、松永啓(対馬藩士)が出演。
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『くず~い』だより

旅の合間に・・・

われ等『くず~い』班はとてもチームワークが良く、ことあるごとにミーティングをします。
このようなミーティングを行うことによって、悪いところは改善し、良いところはさらに発展するようにと皆で共通認識して、前進してゆくことができるのです。

今回も、めずらしく豊橋から長野へ移動のみだったので、皆でミートしました。

みんなでミート!

ミートしただけに、
豚や、
牛や、
鳥や、
ビールも、
カルアミルクもあったような気がします・・・

すいません、
 長野で
  焼肉食いに行ったっす。


しかし、まだ続く巡演で、お客様に最高のものを御見せするためにも、このような、充電の機会が必要なんです!

と、思います。

みなさんが、まだ入って二年目の僕を元気付けるために、
パフェを食べさせてくれました。
店員さんも元気付けてくれました。
店員さんからも励ましが…!?

おそらく前進座に入って、一番幸せを感じた瞬間だと思います。

『くず~い』班はまだまだ元気いっぱいです。

★小野文隆・記★
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