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おばけ暦って何?

   にしむくさむらい

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 暦問屋番頭・治兵衛です。
さて、△○が、カレンダーだというわけは…。

 12個並んだ丸と三角は、一年十二カ月になるわけです。
○が大の月、△が小の月。
月末に色々精算しなけりゃならないんですから、
この月が29日で終わるのか、30日あるのかは大問題。
高価なカレンダーを買わずとも、月の大小の別が分かる“大小暦”があれば
事足りるわけなんで。

 皆様お使いになっている西暦になる前は、毎年大の月・小の月の並びが
変わる、その上三年に一回くらい閏月で13か月あるトシがあるわけです。
どこに閏月が入るかもマチマチですから、
閏年には○△の単純な大小暦というわけにいきません。
で、例えば
            DSCF2368_convert_20110729120857.jpg

 文字の大きなのが大の月、小さいのが小の月。
閏の二月は小の月で29日というわけです。

 来年のような辰年には、
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 右上に“小”の文字をデザインして、
龍の字の編は、六と横にした四、
    旁は、十一と横にした九に、正月の正の字、左下に八の字のデザインで、
一,四,六,八,九,十一月が、小の月の辰年大小暦が出来上がる寸法。

 酉年にはこんなカレンダーも出ました。DSCF2369_convert_20110729120926.jpg
いや、とんだ長話で…この種明かしは、またお近いうちに。


      番頭・治兵衛         (聞き書き:喜八郎) ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『さんしょう』旅だより

959回
四国から、宮津(京都府)、刈谷(愛知県)を巡演してきました『さんしょう太夫』班、
昨日、多治見(岐阜県・夏の暑さでは国内一二を争う)にて無事に千穐楽を迎えることが出来ました。
ご観劇頂きました皆様、
暑い中で搬出入をお手伝い頂いた皆様、
本当にありがとうございました。

今回の旅中で特に思い出深いのは、
『さんしょう太夫』ゆかりの、丹後由良界隈を訪れたことです。
古い伝説故、決定的な遺跡があるわけではありませんが、
青々と木々が生い茂る山や、砂浜を眺めて、
あんじゅ・厨子王に思いを馳せる…というのは、
何もない舞台空間を海や山に変えなければならない一座にとって得難い体験でした。

昨日の公演で、実に959回!
来年には1000回を迎える『さんしょう太夫』です。

昔々、
丹後の山々で柴を苅り、浜で汐を汲んで生涯を終えた名もなき奴婢達、
そして『さんしょう太夫』を語り継いだ説経師たちは、
自分たちの物語が、何百年も後に様々な形で語られていることを知ったら、きっと驚いたことでしょう。

寄り添う姉弟…
写真は、由良川近くの公園に立つ、あんじゅと厨子王像です。
(前からの写真はよくあるので後ろ姿でどうぞ)
あんじゅが命を落とすことなく、こうして姉弟仲良く両親を尋ねて旅をして行けたのなら、どんなにかよかったことでしょう…。

でも舞台の登場人物達は幾度でも蘇って物語を伝えて行きます。
来年の公演もどうぞご期待下さい!

高柳育子・記
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お化け暦って何?

 与三郎165回遠忌
切られお富:友の会の諸橋綾子さんの作品です。


 今日は、切られ与三郎の命日。

歌舞伎で有名な与三郎は、長唄の家元
四代目芳村伊三郎の実話がそのモデル。
四代目が亡くなったのが、1847年の7月27日

 大ヒットした『与話情浮名横櫛 切られ与三郎』の後、
幾つもの別ヴァージョンが舞台にかかりました。
 国立・南座で前進座が上演した
『切られお富』では若侍に、
そして『散切りお富(月宴升毬栗)』では坊主頭にと、
与三郎も色々な役柄に変わって行きました。

 今では滅多に舞台にかかる事のない『散切りお富』。
その初演は、暦が替わった明治五年、
守田座(のちの新富座)のこけら落とし。
 断髪令が発布された翌年のお富与三郎は、
ショートカットとスキンヘッド
秋の前進座公演『明治おばけ暦』では
守田座での初演舞台が再現されます。

           喜八郎☆記 ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『さんしょう』旅だより

石田聡でございます。
さんしょう太夫の伝説の地、由良の近くは宮津の湊から大きく移動しまして、
愛知県は刈谷市にやってまいりました。

今回は刈谷市仏教会様の主催です。
この、『さんしょう太夫』公演史上初めてと云う仏教会様の主催。
朝8時からの搬入ですが、やっぱり暑いです。
そんな中、お手伝いにきて下さった方々も、やはり御坊様。
ちなみにワタクシ、当公演班の荷物係(お荷物ではないですヨ!)をしておりまして、
僭越ながら搬入に際しての注意点などを、その都度事前にご説明する作業などもしておりますが、
お坊さんに説明とか、なんだか緊張してしまいます。

そして公演。
開演前に主催者様との対面式。
記念撮影で皆様と御一緒に集合写真。
舞台で記念写真
----看板にあるとおり、仏教文化公演会。
『さんしょう太夫』はお地蔵様の話なので、まつわるお話として決して無縁ではありません。
これが仏縁と云うものでしょうか。
開演すれば、900名様を超す入場。
本当にありがとうございました!

残すところあと1ステージ。
しかしそれも1000回公演達成へ向けての一歩。
まだまだ続きます。
これからも芝居を愛する皆様と御縁あります様に…。

☆石田聡:記☆ ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『さんしょう』旅だより

丹後の国、由良の湊に着きにけり…
7月24日(日)、まさに安寿とづし王が売られたさんしょう太夫館跡のあるところ!!での公演は、
初演から数えて957ステージめ。
公演会場の<宮津会館>は〔船〕を思わせる海沿いにマッチした建物で、手前の橋もヨットを模したお洒落な作り。
海辺の会館  会館全景

足に優しい木を踏みしめ、河口に靄ってある真っ白なボートやヨットの群れを右手に見ながら橋を渡ると、
会館正面に『さんしょう太夫』の立派な横看板が!!
『さんしょう』看板が…
地元の様々の方面の皆さま方のご尽力で、たくさんのお客様がお運び(なんとプレイガイドで23枚、当日売りも26枚という数が…!これは宮津の会館始まって以来の快挙だそうです)下さいました。
全席自由席だったので、かなり早い時間から皆さま並んで下さっていて、ロビーも熱気ムンムン。

ところが…
冷房が故障して、開演までには復旧不可能という現実が…!!!
チケットを普及して下さった実行委員の方や会館の職員さんが扇風機をかき集め、
場内のあちらこちらに設置して下さいましたが、大きな扇風機
音がするので、結局上演中はストップ。
舞台上の私たちも衣装かつらを付けたうえに照明に照らされながら動き回るので、流れる汗に脱水症状にならない様、スポーツドリンクを余分に用意したり冷却スプレーしたり冷えシート貼ったり…と各々の責任で工夫したけれど、
お客様のほぼ全員が扇子やチラシ等で扇ぎながらのご観劇だったので、舞台上からみるとお客様があおぐ扇子が揺れる波の様で、まるで海の上でお芝居している感じ。

でも、途中熱中症で倒れたり、具合が悪くなってお帰りになられたお客様もいらっしゃらず、
大変な一日でしたが、逆に忘れられない宮津での公演に。
(実は以前『母』の公演の時は真冬だったのに暖房の故障で、これまた大変な思いをしたそうです)
観光名所や美味しい名産品もたくさんある静かないい町でした。
時々(2年に一度位は)公演できるといいですね~!

※※本日の担当:玉木役・妻倉でした※※
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『さんしょう』旅だより

安寿と厨子王伝説を訪ねて‏
七夕に、愛媛県の内子座にて初日を迎えて二週間あまり、
四国の巡演を終えて、23日鳴門から福知山に移動しました。
お昼過ぎに到着し、レンタカーを借りて、
志村さんはじめ先輩方などと8名で、
私の念願の安寿と厨子王伝説の地<丹後由良>へ。
伝説の地へ…八人衆

まずは安寿姫塚にお詣りし、親近感やら感謝やら何やら不思議な感覚で手を合わせ、
続いて厨子王が逃げて、助けられた国分寺跡…、
国分寺跡
姉弟が別れの水杯をした谷の清水がすぐ脇を流れていました。
     水杯の清水
次に、さんしょう太夫屋敷跡から安寿と厨子王の銅像のあるもみじ公園。
   安寿と厨子王の像
身代わり地蔵と太夫の首塚のある如意寺へ、
初めて拝見したお地蔵さまの慈愛に満ちたお顔と右の肩に深く刻まれた焼き金の跡に、思わず涙が出てしまいました。
身代わり地蔵尊
そして安寿が汐汲みをした浜へ…、
姉弟が死のうとした岩はあれかしら、これかしらと思いながら足を海に…。

いつか巡りたいと思っていた夢が叶って、本当に幸せな日でした。
まちなか案内人の四方さんはじめ、
ご手配下さった前園先輩やドライバーをしてくださった武井先輩など、
今日という日を下さいました全ての皆さまに心より感謝。

さて日暮れまでまだ時間があるので<天橋立>へ行こうと全員一致、
リフトに乗って振り返って見た絶景に心奪われ、
みんなのテンションさらにヒートアップ!
天橋立
恒例の「股のぞき」、ここは二度目ですが…、
私には絵心が無いせいかと解説パネルを読むと
「頭を逆さまにして景色を見ているうちに頭に血が上ってクラクラしてきて景色もぼやけて天に続いているように見えて来ます」
との解説にビックリ!
旅の中でのほんの一時ですが、忘れられない思い出が出来ました。
さて、もうすぐ千穐楽。
見てきた風景を織り込みながら、大切に演じます。

☆安寿 小林祥子:記☆
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おばけ暦って何?

△〇△〇△〇〇△〇〇イヤ△イヤ△
鼓と踊り手たち


どうも…暦屋の番頭・治兵衛です…

あ、この△〇ですか?何だかお分かりで?
の打ち方の楽譜なんだそうで。
 △が鋭い“タ”、〇が“ポン”という音。
タポ・タポ・タポポ・タポポ・(イヤー(掛声))タ・(イヤー)タ
と打つんだとか…。

再来週8月6日の前進座・納涼会では、
役者だけで長唄『雨の五郎』

弾いて、唄って、吹いて、打って、叩いて、その上踊ってしまおうという無謀な 
素敵な企てだそうです。いかが相成りますることやら、是非ともお見届けを・・・

 ところで、この〇△、カレンダーでもあるんです。
ですから、私がご紹介申したわけで…
というわけは・・・またお近いうちに


 
 角屋番頭

       (聞き書き:喜八郎)
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『さんしょう』旅だより

こんにちは藤井偉策です。
『さんしょう太夫』四国最後の巡演地、鳴門です。

私は今回も奴役で、主に下手奥の語り台で太鼓や銅鑼を叩いていました。
太鼓を叩いていない時間、客席の反応が気になる時があります。
そしてチラッと客席を見ると、会員さんが真剣に観ていてくださり、
反応があるのでとても充実感のある舞台です。
今日の鳴門の会場は音の響きが素晴らしくて、太鼓の音色も格別でした。

鳴門では舞台が終わった後、搬出が45分で終わりました。
これは搬出の最短記録でした。
お手伝い頂いた皆様に感謝です。

四国で『さんしょう太夫』を観ていただいた皆さま、本当にお世話になりました。
ありがとうございました。

藤井偉策:記 ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

おばけ暦って何?

         太陽と月を見つめて…
太陽


暦問屋の角屋番頭・治兵衛です…。
さて、
 皆様がお使いになっている〝新暦“、〝西暦“ですな、これは、〝太陽”暦。
〝太陽“というと難かしゅうございますが、これは〝お日さま”のことでございます。
それまで使っておりました“旧暦”は、学者先生に言わせると“太陰太陽暦”なんだそうで。
太陰”というのは、“お月さま”のこと。
お月さまは、29日半で満ち欠けしますから、
30日ある月と29日ある月を並べるとほぼ月の満ち欠けに合います。
これが“太陰“暦なんですが、これだと12カ月足しても354日位。
一年に11日ずつ季節がずれていくことになります。

 じゃあ三年に一回、閏月で一月増やして仕舞えば
勘定が合うってんで、帳尻を合わせたのが“太陰太陽暦”。
 西暦になるまで使われていたのは、だから“太陰太陽暦”なんだそうで。
来る明治六年もうるう年
それがイケナインデ慌てて暦を改めたてんですが、
何がイケナイんですかねぇ…。

       角屋番頭

                (聞き書き:喜八郎)
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おばけ暦って何?

           グレ暦化 

江戸の、おっと東京の暦屋・角屋の番頭、治兵衛でございます。
先ずは、前進座WEB頁の不具合、ご迷惑をおかけしました。
どうやら無事、復旧したようでございます。

さて、皆様の世界でも、TVとやらが大きく変ってしまわれるようですな。
私ども暦商売、皆さまの方ではカレンダーというんですか?
江戸カレンダー業界も、大騒動
何しろ無事明治六年の暦を出荷して一安心という時に、改暦のお触れが出たんですから。
 
 私たちが早まって出しちゃったわけじゃないんですよ。
徳川様に代わって新政府に上納金を納めてカレンダー製造専売の許可を頂いておりますから、
二月には例年通りカレンダーの原本を頂いて、
10月1日に発売しろと申しつけ通りに発売したんですから。
それが証拠に、この暦ちゃんと“文部省天文局“の判が据わってましょう?

お陰でお嬢さまは破談になるし…いえ、ご無礼しました。
愚痴を申しに出て来たわけでは御座いませんで、
旧暦って太陰暦でしょう?」というご質問があったとか。
で、永年暦問屋に奉公してきた私の耳学問をチョとばかり。

と思ったらお時間のようでございます。ではまた明日。

        角屋番頭
   

                  (聞き書き:喜八郎)
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おばけ暦って何?

         大隈であるんである。        
早慶戦


 「これ、スロット・マシンのコインじゃなくてちゃんと使えるんですよ」と
ことわってランチのお釣りに呉れたのは、佐賀県仕様の500円玉
地方自治法60周年を記念して47都道府県のコイン発行中の最新版。
 
 今、三分の一ほど出た中で、郷土の偉人が全面を飾っているのは、
高知県の坂本龍馬と、佐賀県版の
大隈重信だけ。
 いまだに使われている西暦を導入したヒトですから、現代にも大きな足跡を残してます。
 『おばけ暦』の舞台から十年後、政府を離れて下野、その翌年には早稲田大学(の前身・東京専門学校)を創設。
八代・十七代、計5年余りの総理大臣で最年長記録を築いたのをはじめ、
各種大臣を勤めるのは、その後の話。

 
 『明治おばけ暦』には、重要なキー・マンとして登場します。
演ずるは嵐圭史
『毛抜』『鳴神』を復活した二世左團次さんも
そっくりのメイク・アップで大隈公を演じていますが、
さて圭史・大隈、どんな姿で登場するか、
お楽しみに。
大隈重信、明治5年には、満34歳。口癖は“あるんである”“あるんであるんである”。
團十郎より五代目菊五郎と初代左團次が贔屓であったんである。


 ちなみに慶応大学をつくった福澤諭吉さん、
暦が変った時には『改暦の弁』を出版してベスト・セラーになりました。 

喜八郎☆記
      喜八郎☆記 ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『さんしょう』旅だより

台風6号 直撃か!!
2~3日前から 台風情報を睨みながら、何処で何時頃に台風にぶつかるか……とハラハラ。
どうやら19日、徳島辺りで台風遭遇になりそう……。
前日18日に高知からバス移動、徳島に着いたときは風雨ともさほどでも無かったものの、
予報では明日夜には暴風圏に入るらしい、
徳島公演は18時30分開演です。
どうなることやら……

19日は朝からの土砂降りの雨に、公演はやっぱり中止か……と覚悟しましたが
「予定通り公演します」との事、
仕込みメンバーは会館へ向かいました。
夕刻には会館横を流れる川の水位も上がりハラハラ、
果たしてお客様はいらしてくださるのかしら、
電車も止まっているし、帰りはどうされるのかしら……
と、気を揉むうち開演時間が来ました。
「どうしても今日しか観劇できない。 前進座の芝居が観たい!前進座が大好きな人達です!少人数でも良い舞台をみせてください」との主催者代表の挨拶を心に、
出番を待つ私達の耳にもヒューウゥー!と風の唸る音が聞こえてきます。
強風に倒れる草花…

さあ開演!!
809席の会場。
約一割のお客様が、精一杯の拍手で迎えてくださいました。
(こんな日に芝居を観ようと80数名も会場に来てくださるなんてスゴイなぁ~。果たして自分が観客だったら来るかしら……)
俳優たちの 心の中は 感謝の思いでいっぱいです。
上演中もヒューウゥーヒューウゥーという風の音と、時折走る救急車のサイレンが聞こえてきますが、
お客様はおしまいまでジッと舞台に集中してカーテンコールの拍手も途切れず、
感動的な公演になりました。

終演後、タクシーがつかまらないので歩いてホテルに帰ることになり、私はずぶ濡れ覚悟で別の服をビニール袋に詰め外に出ましたが、ちぎれた木々の枝が散乱してはいるものの暴風雨という感じは無く、車も人も居ない街を歩いて無事ホテルへ帰り着きました。
明くる20日は昼公演。
のろのろ台風ですので小雨まじりの一日でしたが、
恒例のお持て成し「讃岐うどん」を頂きエネルギー満タン、
満席のお客様での公演となりました。
讃岐うどん  みんなでいただきました!

徳島の皆様ありがとうございました。
四国の皆様、水の被害、お見舞い申し上げます。
『さんしょう太夫』の公演は950回を越えました。
これまでも台風や爆弾騒動など色々なことがありましたが、
休演になったことは無いんですよ(笑)

前園恵子:記 ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『さんしょう』旅だより

夏バテとかますの大群
暑い日がつづいていますが、みなさんお元気ですか?
夏バテ中の寺田昌樹です。

『さんしょう太夫』巡演も折り返し地点を過ぎ、今日から後半戦となります。
私は今回、“宮崎の三郎”という船頭と、“国平”という太夫の奴(やっこ)を演じます。
話せば長くなりますが、一口で言うと、宮崎の三郎はとても悪いやつです。
よく交流会などで自己紹介すると、必ず「あ、あの悪い人だ」とか、「人でなし!」「極悪人!!」などと後ろ指をさされます。
一方、国平はうって変わって心の優しい人物です。
一つのお芝居で善人と悪人を両方を演じられるのは珍しいですが、そのギャップも楽しみながら演じさせていただております。
宮崎の三郎   国平

さて、この日は高知県須崎市での公演。
こちらの主催者さん達から 心のこもったお食事をいただきました。
おむすびにソーメン、肉じゃが、サラダ。
そして圧巻が港町須崎の名物かます。
その焼き物が丸ごと一匹づつ。
この豪華な料理とかますの大群に圧倒されっぱなし。
おいしいパワーを沢山いただき、これで夏バテもなんのその。
みなさんの力に本当にささえられていんだと改めて痛感しました。
お通し①  お通し②  お通し③

お通し④

公演もあと半分。
パワー全開で次の巡演先に向かいたいと思います。
夏バテなんてしている場合じゃないぞ!

寺田昌樹:記 ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

おばけ暦って何?

       拝観料ことはじめ金の信長


 来年の5月22日、前進座創立81周年の日に、スカイ・ツリーが公開されます。
上の第二展望台まで上ると、入場料は3000円とか。
 入場料の始まりは織田信長さん。天正十年正月、デラックス居城・安土城を公開。
この日は諸大名から庶民まで100文の拝観料で中を見られたそうです。

 この年にローマで制定された暦が、グレゴリオ暦。
わが国でも明治五年に採用された“新暦”というのが、つまりこれ。
この時から140年、今でも使っている“西暦”のこと。
ほぼ全世界で採用されている世界標準の暦です。
一方、廃止された“旧暦”は、
遠山の金さんが入墨を見せびらかしていた頃に改暦された天保暦。
 
 ちなみにグレゴリオ暦の前まで西洋で採用されていたのは、ユリウス暦。
その名の通り、
ユリウス・カエサル(=ジュリアス・シーザー)が制定者。
紀元前からシーザーの死後1600年余りも現役の暦として活躍したのでした。
  
 七月の英語名JULYの起源は、JULIUSだから、
シーザーさん、月の呼び名にもしっかり名前を残しています。

                 喜八郎☆記
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『さんしょう』旅だより

「旅だより」というよりも…
よくぞこれまで上演したものかと感慨深いものを痛感する次第であり、
初演からを振り返ってみたいと思います。

1974年大阪天王寺会館にて初演。
その年は2回公演のみでした。
翌年秋、文化庁芸術祭参加作品として労音会館にて上演。
『さんしょう』基本セット
私はその時からの参加になります。
前半は楽器(太鼓、〆太鼓、ドラ)、後半は語りを担当。
この作品は役者が説経師を、そして説経師があんじゅ、厨子王、太夫、二郎、三郎、こはぎなどの役を演じるといった舞台構成になっています。
私はこの“語り”を、1975年から今公演までの36年間、語らせて頂いています。
全体稽古が終わっても、相方の前園氏とは夜中まで語りの稽古をしました。
今となってはそれが財産となっています。
しかしじっと座って舞台を注視しているのも、つらいものをおぼえる年になりました。

この芸術祭参加で『さんしょう太夫』は優秀賞を頂きました。
又、東京都児童演劇優秀賞、児童福祉文化賞、斉田喬戯曲賞も受賞。
当時は「よんしょう太夫」と騒いだものです。
そして昨年、名古屋演劇ペンクラブ賞をも頂くなど、うれしさかぎりなし。
思い出すことも数々。

その1
同時期に『さんしょう太夫』を二班、A班・B班つくった事。
おかげで700回記念はA班が30分早い公演で、私たちの班は701回目となりました。
その2
沖縄公演の時は、公演中に当初予定にはなかった学校で公演が数校決まり、ありがたい喜びの声。

今回、四国高知で952ステージとなりました。
おかげさまで来年の秋には1000回公演予定。
まだまだ思い出すことはかぎりなし。
私の「青春時代」の一ページを飾らせてもらっています。
ではまたの機会に。

奴・語り 武井 茂:記 ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『おばけ暦』って何?

      八重の桜
 
安芸の宮島は、清盛公創建
来年の大河ドラマは『平清盛』。

この清盛くん、沈む夕日に向かって扇で招くと
あら不思議、太陽は再び中天に舞い上がった…とか。
 権力者たるもの、天体の動きも支配しなけりゃ、おさまらない。

 中国では皇帝が替わる度に、暦を変えて世の中のルールが変わったことをアピールしましたし、
ローマの皇帝たちは月の一つに自分の名前を付けたそうです。
 でも、その皇帝が亡くなったとたんに、月の名前は削られ、それまでの暦は改暦されて
元の黙阿弥
今でも、英語の月名に残っているローマ皇帝は
たった二人、7月と8月だけ……

 そうそう、『平清盛』の次の大河ドラマ
『八重の桜』は、
『明治おばけ暦』の
山本むつみさんの作品です。 

喜八郎☆記 ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『さんしょう』旅だより

出戻り二郎
皆様こんにちはー!
佑一郎です。

2年ぶりに『さんしょう太夫』班に帰ってきました。
今回も二郎を勤めさせていただきます★
出戻り二郎
以前やっていた役をもう一度やれるのは有り難い事です。
2年の間、色々な役を勤め重ねてきた後に同じ役をやる。
どう変化出来てるか楽しみながら二郎を勤めています。

また、国内では一年ぶりの巡演。
四国はホテルや会館の側にお城があり、
朝から周りを走って、その土地を楽しんでま~す。

さあ、今日も劇場で皆様と素敵な出会いがしたいで~す!

高橋佑一郎:記 ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『十六夜』日記その六

いよいよ東京公演です
初出演の大阪新歌舞伎座と愛知県の春日井公演を終えて、
東京に帰ってきた途端に梅雨明け!
暑~い・・・
でもそんな暑さも『十六夜清心』をご覧になって、吹き飛ばしてください。
大阪も春日井も大好評で帰ってきました。
お芝居では國太郎が女形の十六夜で松井誠さんが立役の清心。
それがレビューでは松井さんの女形に私の立役で「おさん茂兵衛」を踊ります。
めったに見られない踊りです。
メイクもちょっと派手目。
茂兵衛の拵え中①  茂兵衛の拵え中②
楽しんで下さい。

國太郎:記
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『さんしょう』旅だより

皆様、こんにちはー!!
生島喜五郎です。

11日に松山市民劇場さん主催のひめぎんホールでの公演を無事終えました。
『さんしょう太夫』を、前進座は900回以上公演してきていますが、実は僕、この巡業が初参加なのです(^_^)v
初めての参加は僕だけなので、毎日本当に緊張感いっぱいで頑張ってます。

ところで、
この『さんしょう太夫』の初演は、大阪・天王寺の清風高校主催の公演だったそうです。
びっくりしました。
実は、僕、大阪出身で、中学・高校とその清風学園に通っていました。
真言宗の空海を教えとする仏教学校で、毎朝礼で、般若心経を唱えるんですよ。
あーなつかしいなぁ・・・、僕も唱えれるんですよぉ。
まぁ、そんなこともあり、『さんしょう太夫』には何か特別な縁があるのかなと思っています。
巡業は28日まで。
これからも頑張ります!!

生島喜五郎:記
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『さんしょう』旅だより

中嶋宏幸です。
『さんしょう太夫』高松公演終了いたしました!
この日も暑い日でしたが、高松といえば、うどん…っという事で、
仕込みの合間に佑一郎・高柳さんとで近くのうどん屋さんに出掛け、エネルギーの補給をして来ました。
冷しおろし海老うどん、をいただきました!
冷しおろし海老うどん!
もう一杯っ!の勢いでしたが、さすがに自粛しました…。
公演前は、腹八分目が基本です、はい。

そして、いざ本番。
音響抜群のホールだけに、語りから始まるオープニングの雰囲気は最高!(自画自賛!)
武井さんのソロが圧巻です。
お馴染みの、安寿と厨子王の物語ですが、前進座『さんしょう太夫』のベースは説教節。
ですから、結末は残酷とも思える位に衝撃的です。
みな迄は申しませんが、これが民衆の鬱積されたパワーなのだと痛感します。
今の世の中、少し大人しすぎるのかも知れませんね…。

さて、明日からも公演は続きます。
いただいた拍手を力に、明日からも頑張りますっ!
四国の会員の皆さま~、よろしくよろしくお願い致します!
…と言う事で、1人で高松公演の打上げ。
一人打ち上げセット

中嶋宏幸:記 ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『さんしょう』旅だより

浜名実貴です
梅雨明けして暑い毎日が続いていますね。

『さんしょう太夫』巡演の2ステージ目は宇和島でした。
通算945ステージ目です。
宇和島には、朗読劇『或る「小倉日記」伝』・昨年の『あなまどい』に引き続いて伺うことができました。
毎回温かくお迎えくださる皆さんとの再会は本当に嬉しいです。
名物のジャコ天も美味しかった♪
終演後の交流会も大変盛り上がり、これからのパワーをいただきました。
にぎやかに交流会

私は今回《伊勢のこはぎ》という奴婢の役を初役でやらせていただいています。
自らも苦しい境遇にありながら、あんじゅ・づし王を思いやり励ます姿には人間として憧れます。
私自身もこはぎのような女性でありたい…とは思いますが、今のところ自分のことだけで精一杯です…。

楽器や語りも担当させていただいておりますが、これがまた難しい。
最初からおしまいまで、こんなに集中力の要る芝居も珍しいです。
前進座アンサンブルの素晴らしさをもっともっと多くの皆さんにご覧いただきたいです。
これから伺う四国の鑑賞会の皆さん、宮津、刈谷、多治見の皆さんお楽しみに~!

浜名実貴☆記
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『さんしょう』旅だより

内子座初日
皆さんこんにちは「づし王」役の竹下雅臣です。


     ポスター

『さんしょう太夫』の全国巡演が始まりました。
初日の舞台は愛媛県にある内子座です。
     内子座
内子座は、大正5年2月(1916)、
木蝋や生糸等の生産で栄えていた時代に、
芸術・芸能を愛してやまない人々の熱意によって建てられました。
木造二階建て、瓦葺き入母屋造り。
ホールとして活用後、老朽化のために取り壊しになるところを、
町民の熱意により復元。
昭和60年10月、劇場として再出発。
現在では年間約7万人もの人々が訪れ、
80日近くを劇場として活用されています。
     客席
枡席の客席は舞台との距離も近く、
小屋全体が大きくないので
舞台と客席が一つになったような劇場です。
     奈落
これは奈落です。
過去へタイムスリップしたかのようです。
昔の芝居小屋の雰囲気が残る内子座で
『さんしょう太夫』の初日を迎えられたのは幸せです。
     ロビー
ロビーも雰囲気があって素敵です。

緊張の初日でしたが
満席の客席の皆様に後押して頂きました。
木造の劇場が『さんしょう太夫』の作品を色濃いものにし、
目の前にある客席と舞台が一つになり
今まで感じられなかったような舞台になった気がします。

客席の皆さんに作品を支えて頂いており、
舞台は生き物なんだなと改めて実感する事が出来ました。

7月下旬まで公演は続きますが
感謝の心を忘れないよう
一日一日舞台を一生懸命つとめたいと思います。

        ☆竹下雅臣☆ ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『十六夜』日記その伍

イザ!ヨイ芝居をセイシン誠意!!
 
 松浦篇 
松浦の局
 


「十六夜清心」大阪新歌舞伎座舞台稽古そして初日!誠座長と鈴木
開きました。
緊張感ある幕開きに松井誠座長ファンの盛大な拍手が大きな会場に響き渡り、普段の前進座の幕開きとは随分勝手が違うなと感心しました。
我が前進座メンバーはしっかりとした舞台を勤めています。ショーの國太郎
「誠」劇団との稽古で培ったアンサンブルもバッチリです。
わずか3日間の短い大阪公演ですが、熱く舞台を勤めます。
新歌舞伎座外観
松浦豊和 記
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おばけ暦って何?

「借りた羽織はに置いた。」
熊さんの置き手紙をみて八っぁん、びっくり。
大事な羽織をに置かれては大変。
処へ来たのは当の熊さん。
詰問する八っぁんに、怪訝な顔。
そこのに返したという。
「でも此処に“シチ”に置いたと書いてある」
「ははぁ、おまえ字を知らんな、こりゃ、タナバタの“タナ“という字じゃ」
とは、古典落語の枕。
というわけで、今日は新暦の七夕。
七夕

 毎年雨続きで、織姫・彦星(おっと、これも女性上位)の
元祖・遠距離カップル
もう何年も会えていない。
梅雨の真っただ中なれば、さもありなん、
とのことで国立天文台では、2001年から
伝統的七夕」として旧暦の七月七日を宣伝するイキなはからい。
旧の七夕は、立秋を越えた頃、快晴率はずっと高くなる。
ので、お盆と同じく、旧暦で七夕を祝う地域は根強くあります。
 
明治五年に強行された新暦改暦
明治時代の農民一揆の要求事項には、
必ず「旧暦に戻せ」という一項があったとか。

さて、今年の「伝統的七夕」は…八月六日
前進座納涼会当日ですね。
盛大に伝統的七夕をお祝いしましょう。


     喜八郎☆記 ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『十六夜』日記その四

大阪入り
  ~松井誠・前進座劇場提携公演
     『十六夜清心』
       『誠版レビュー・艶tsuya女舞』

公演班はいよいよ大阪に入りました。
会場は昨年の9月に新装オープンした(新)大阪新歌舞伎座です。
松井誠劇団も前進座も、新劇場は初使用。
出来たばかりの劇場なので全てがピカピカで、気分がウキウキしますね。
  楽屋の様子
        三階席から見た舞台
さて、いよいよ5日に初日を迎えます。

上滝啓太郎:記 ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『十六夜』日記その参

イザ!ヨイ芝居をセイシン意!!P1030613.jpg

~松井誠・前進座劇場提携公演
  『十六夜清心』『誠版レビュー・艶tsuya女舞』
                     稽古場日記~


この度は前進座創立八十周年記念の一環として企画された、初めての松井誠劇団とのコラボレーション。
その舞台稽古がここ吉祥寺・前進座劇場にて、7月1日、2日の両日行われました。

7月2日はショーの舞台稽古。
P1030515.jpg
P1030631.jpg

第一部のお芝居、『十六夜清心』とは打って変わって、
華やかな舞踏会を思わせる音楽で、松井さんはじめ全員がドレスを身にまとって幕が開きました。
それが終わるやいなや、こんどは着物姿で踊り、
そでに引っ込んだと思ったらすぐ、
幕の裏では博多人形に扮して大きな人形ケースに入って登場、
息もつかさぬ場面展開でお客様の視線を釘付けにする座長の芸に圧倒されどおしでした。
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お終いは、桜さくらの曲が流れる中でのカーテンコール、
お客様もきっと満足して劇場を後にすることが出来るでしょう。
                                                       津田恵一:記 ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

おばけ暦って何?

       「お月さまと俺ばかり」

 昨日は前進座劇場で
『十六夜清心』の舞台稽古。

「お富与三郎」「おさん茂兵衛」…
主人公カップルの名を並べて歌舞伎作品の通称にするのは、
よくあること。その際、女性上位であるのも通例。


 今回國太郎が演ずるヒロインは、数奇な運命をたどる遊女。
十六夜(いざよい)は、その源氏名。

暦では十五夜JUGOYAの翌日がIZAYOI。
少し欠けて、いざよう(ためらう)ように出るのがいざよいの月。

 『十六夜清心』を書いたのは、江戸歌舞伎の大問屋
ご存知 河竹黙阿弥。
           黙阿弥さんの記念碑

黙阿弥先生、月の出て来る名台詞を沢山書いていますね。

『明治おばけ暦』では
國太郎が黙阿弥を相勤めます。

喜八郎☆記 ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

おばけ暦って何?

 さぞやお月さん……
月もおぼろに…


 卯年も早や今日から後半。
ことしの七月一日は、旧暦の六月一日
 
 “ついたち”の語源は“月立ち”だとの説があるように、
月が出始めるのが、月を運行をもとにした旧暦のついたち(朔)。

 “みそか(晦日・三十日)”“つごもり”と呼ばれる各月最終日は、
 ♪女郎の誠と卵の四角、あれば晦日に月も出る♪
と歌舞伎の下座にも歌われるように、
月の消える日。

 つまり旧暦では
 お月さまの出てくるのが月の初めで、
お月さまの隠れる日が月の終わり。
なにしろ“月”ですから……

 今の暦が慌てて採用されたのは、
龍馬さんが亡くなった五年のち。

明治五年12月3日が明治六年元旦になりました。

それには止むにやまれぬ経済問題があったようで…


ところで今夜はお月さん出るかしら?
         喜八郎☆記 ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

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