韓国で五つ子が誕生
2022-03-22
(文化日報より)
韓国で五つ子が誕生して話題となっている。これは韓国国内
では34年ぶりの「快挙」だ。
五つ子が昨年11月18日午後10時ごろ、ソウル大病院で生まれ
て124日目になる2月28日、無事に病院から退院した。
国内で五つ子を出産するのは1987年以後34年ぶりのこと。
1キロ程度の体重で生まれた五つ子は、体重が4キロを超える
などすくすくと成長している。
五つ子のパパは陸軍17師団捜索大隊キム・ジンス大尉で
ママはソ・ヘジョン大尉という軍人夫婦だ。
夫婦は仁川市桂陽区（インチョンシ・ケヤング）にある官舎で
五つ子を育てている。五つ子のうち娘4人の名前には「明るい炫」
という字を使い、息子のジェミン君は「雄々しい」という意の「䪸」
の字を名前に入れた。
車で外出するときには「五つ子の荷物がとても多く、車2台に
赤ちゃん2人、3人で分乗する」ということだ。
「師団長が服5着をプレゼントしてくださって感謝している」とし
「子どもたちが歩いて通える時に着せて散歩する計画」と
うれしそうに語った。
ママのソ大尉は最近、五つ子がコロナ19にかかるかも知れない
と気をもんでいる。母親のグループチャットでコロナ19予防法と
育児情報を得ることもある。「マスクをして赤ちゃんの面倒を見
ている」と話した。
ミツバチが消える
2022-03-14
（朝鮮日報より）今春、ミツバチが消える現象が慶尚南道（キョンサンナムド）など
南部地域だけでなく、全国で発生したことが確認された。約77億匹
以上のミツバチが消えたと推定される。
韓国養蜂協会が3月13日に発表したところによると、今月2日まで
全国養蜂協会所属の農家を対象に蜜蜂の行方不明被害を調査した
結果、4159農家の38万9045本の蜂の巣箱で被害が発生したことが
分かった。 協会に登録された全養蜂農家（2万3582軒）の17.6%に
被害が出たことになる。平均的に蜂の巣箱1個当たり2万匹のミツバチ
が生息するが、これをもとに計算すると、少なくとも77億8090万匹
以上のミツバチがいなくなった勘定だ。農家は越冬中の蜂を眠りから
起こして餌を与えながら本格的な養蜂準備をする「春の蜂を起こす」
作業過程でミツバチが消えたことを確認した。
全国養蜂協会所属の農家を対象に蜜蜂の行方不明被害を調査した
結果、4159農家の38万9045本の蜂の巣箱で被害が発生したことが
分かった。 協会に登録された全養蜂農家（2万3582軒）の17.6%に
被害が出たことになる。平均的に蜂の巣箱1個当たり2万匹のミツバチ
が生息するが、これをもとに計算すると、少なくとも77億8090万匹
以上のミツバチがいなくなった勘定だ。農家は越冬中の蜂を眠りから
起こして餌を与えながら本格的な養蜂準備をする「春の蜂を起こす」
作業過程でミツバチが消えたことを確認した。
蜂の巣箱の数で見ると、全羅南道（チョルラナムド、10万5894個）、
全羅北道（チョルラブクド、9万個）、慶尚北道（キョンサンブクド、
7万4582個）、慶尚南道（キョンサンナムド、4万5965個）などの順
で被害が大きかった。忠清南道（チュンチョンナムド、3万1280個）、
江原道（カンウォンド、1万3033個）、京畿道（キョンギド、4250個）
などでも被害が発生した。 慶尚北道の場合、飼育中の全体巣箱
（15万6419個）の半分ほど（47.7%）から蜂が消えた。全羅南道では、
協会に登録されている全農家（1831戸）の74.3%（1360戸）が被害を
受けた。今年1月末から全羅南道·慶尚南道など南部地方を中心に集中
的に確認されていたミツバチの「行方不明」被害が全国に拡散したのだ。
7万4582個）、慶尚南道（キョンサンナムド、4万5965個）などの順
で被害が大きかった。忠清南道（チュンチョンナムド、3万1280個）、
江原道（カンウォンド、1万3033個）、京畿道（キョンギド、4250個）
などでも被害が発生した。 慶尚北道の場合、飼育中の全体巣箱
（15万6419個）の半分ほど（47.7%）から蜂が消えた。全羅南道では、
協会に登録されている全農家（1831戸）の74.3%（1360戸）が被害を
受けた。今年1月末から全羅南道·慶尚南道など南部地方を中心に集中
的に確認されていたミツバチの「行方不明」被害が全国に拡散したのだ。
ユン・ファヒョン韓国養蜂協会会長は「資料を収集した3月2日以降にも
被害申告があった」とし「協会に登録されていない養蜂農家の被害など
を考慮すれば、実際の被害規模はもっと大きい」と述べた。
農村振興庁などは、今回のミツバチの大量失踪現象を、
害虫である（サシチョウバエｏｒスナバエ）の発生と異常気候などが
複合的に作用したためと分析している。養蜂協会、農林畜産検疫本部
などと合同調査を進めた農村振興庁は、ミツバチの行方不明現象に
よる被害が発生した蜂の巣箱の大部分から、害虫であるウンエ（日本
語ではスナバエとかサシチョウバエといわれる）が観察されたと発表
した。ウンエはミツバチに寄生しながら体液と組織を食べて育つ害虫
で、ミツバチの成長を低下させ死に至らせる。
複合的に作用したためと分析している。養蜂協会、農林畜産検疫本部
などと合同調査を進めた農村振興庁は、ミツバチの行方不明現象に
よる被害が発生した蜂の巣箱の大部分から、害虫であるウンエ（日本
語ではスナバエとかサシチョウバエといわれる）が観察されたと発表
した。ウンエはミツバチに寄生しながら体液と組織を食べて育つ害虫
で、ミツバチの成長を低下させ死に至らせる。
変わりやすい天気の影響も大きかった。蜂は気温など天気の影響を
強く受ける昆虫だ。気象庁の気候分析結果によると、昨年、全国の
年平均気温は13.3度と、平年比0.8度高かった。これは気象観測が
全国に広がった1973年以後、歴代2番目に高かった。
農村振興庁傘下国立農業科学院チェ・ヨンス研究官は「11-12月の
暖かい気温のため越冬しなければならない蜂が、外に出て採集活動
をする過程で体力を使い果たし、免疫力も落ちたものとみられる」
とし「体力が弱まった蜂が天気など外部環境に敏感に反応して外に
出たが、帰って来られずに死んだものと推定される」と述べた。
とし「体力が弱まった蜂が天気など外部環境に敏感に反応して外に
出たが、帰って来られずに死んだものと推定される」と述べた。
我が家でも妻の故郷の慶尚北道の慶州のはちみつをネット注文して
買って食べているけれど、これは去年のものだから、今年もまた買え
るかどうかちょっと心配だ。ミツバチは蜂蜜を作るだけじゃなくて
人間にはできない多くのこと（例えば花の受粉など）をしてくれて
いる人類にとってはなくてはならない昆虫だ。これがいなくならない
ように人間のほうが心を砕いてやらないといけない時期に入っている
のだろう。
人間にはできない多くのこと（例えば花の受粉など）をしてくれて
いる人類にとってはなくてはならない昆虫だ。これがいなくならない
ように人間のほうが心を砕いてやらないといけない時期に入っている
のだろう。
本当に素敵なおばあさんになってしまったわ
2022-03-08
孫もいる60歳のおばあちゃん（キム・ウォンヒ氏）が広い世界に船出
した。50代前半、友人らと生まれて初めて旅立った欧州へのパッケ
ージツアーが、走馬看山（走る馬の上で山川のあらまし、だいたいの
姿を見物するという意味で、つまり物事の表だけを見て中身や真の
姿を見ていないという意味）で終わり、余りにも残念だった。
なので次に一か所に長く滞在しながら、その地域をゆっくり体験する
自由旅行を計画した。出発前に資料をあさって、宿とチケットなども
いちいち自分で予約した。そんなやり方で約10年間、欧州約20か国
を歩き回った。シベリア横断列車に乗ってモスクワにも行ってきた。
「맑고 맑은(晴れて素敵で)」のペンネームで旅行記をブログにアップした。
12年間蓄積されたコンテンツは3月4日現在、2494件。下手な英語で
ハプニングを経験し現地の実情に疎くてミスをする「ドタバタ旅行記」
には後輩たちのための情報とノウハウがいっぱいだ。
「（チップ文化が発達した）欧州食堂で食事代24ユーロを払おうと50
ユーロ紙幣を差し出した。ウェイターが満面に笑みを浮かべながら、
『ありがとう』とあいさつした瞬間、『しまった』と言ったが、もう手遅れ
だった」。
ブログの評判が良く、出版社から連絡が来て、2017年に67歳で初め
ての本『おばあちゃんはパリ旅行で不在中』（봄빛서원）を出した。
人生の第2幕に「旅行作家」というタイトルが付いた瞬間だ。2020年
に入り、2022年1月には台湾の出版社から翻訳出版の提案が入った。
昨年11月末には、韓国各地に散在する35の簡易駅を訪れた記録
『私は簡易駅です』（봄빛서원）を出した。（次は東亜日報記者との
インタビュー内容。翻訳＆編集は筆者）
家族からの理解のほうは？
「夫に口癖のように"息子を結婚させたら、あとはあたしは旅行に
行くから"と言ってきた。だからといって家庭から離れて旅行ばかり
するわけでもありません。長くて1か月、年に1、2回ぐらいですから。」
金氏と違って、夫はゲートボールにはまっている。出勤するかのよう
に出ていくゲートボールチームで、近所のお婆さんたちのリーダー
の役割をしているという。
海外旅行に行くには経済的にも余裕が必要のように思えるが。
「そんな誤解をよく受けました。でも自由旅行は前もって準備を
しっかりすれば節約することができます。私の方法ではヨーロッパ
の１か月旅行に300万ウォンくらいしかかかりません（約30万円）。
また、私はずっと仕事をしてるじゃないですか。今も週3日老人
福祉館でコンピューター講義をしています。以前は、区役所で
講義もしましたし、10数年間、重症障害者の訪問講師の仕事も
しました。そうやって貯めたお金を自分に投資するのです。」
最近はコロナ19のせいで海外旅行ができなくなっているが。
「その代わり、国内の簡易駅を歩き回りました。2016年に1年間
KORAIL（日本のJRのようなもの）の市民名誉記者として働きま
したが、その時消えつつある簡易駅の魅力にはまりました。
「古い町、そこに残された簡易駅の過去を勉強するのがとても
面白かったです。活動を終えて一人で旅行に行きました。
これらの駅はムグンファ号（韓国での鈍行列車と思ってもらえ
ばいい）に乗ると行けます。運賃が安いうえに敬老割引もでき
るので、年取ってからのほうが旅行しやすいです。時代の変化
で人々の足が途絶えたこのような駅はみすぼらしいけど、
厳しい歳月に耐え抜いてきた力も感じられますね。
そのような簡易駅やムグンファ号が、まるで自分に似ている
ようでさらに情がわきますね。」
彼女は、「年を取って旅行することは、もしかしたらまだこの世
から永遠に去る時ではないということを、あるいは今の私の
時間を確認するためのものかも知れないという気がする」と
語る。
刊行した本の評判のほうは。
「本を出す時、高齢の方々が読んでくれることを期待したけれど、
出版した後、娘が『お母さんの本は老人より若い人が好む』と言
いました。 『100歳時代っていうのに、年取って何をするか心配
だけど、私にも十分できるんだな』と喜んでいるというんです。
年を取ってからの時間は、「ただやり過ごす」だけのものなのか。
「私はまだ忙しく過ごしていますが、何をするか分からない同年
代の方も多いです。6年前に亡くなった姑も、80代になってから
『生きることに退屈した』と話していました。延びる寿命をどうす
ることもできないなら、どうせならやりがいのある生産的な仕事
をし、その時間を退屈せずに、自ら充満した時間を過ごすのが
いいのではないでしょうか。」 「よく老後と言えば、人々は経済
だけを考えるけど、実際、年を取れば金を使うことは多くありま
せん。病院費も韓国の医療制度が思ったよりよくできています。
私は経済より時間をいかに過ごすかが問題のように見えます。
孤独、退屈、さらにはうつ病とか不眠症になったりします。」
103歳の哲学者として有名な金炯錫（キム・ヒョンソク、延世大
学名誉教授）さんが、生きてきてみると、60～75歳が人生で最
も輝く時期だと言ってるけど…。
「同感です。前は結婚であれ子供であれ、誰かに責任を負わな
ければならない時間だったとすれば、これからは自分だけの
時間、ひたすら私に責任を負わなければならない時間が来た
のです。自分のために投資できる時間でもあります。まだ60代
になっていない方々は、今ウォーミングアップだと思ってあまり
力を入れないでください。どんなことでも練習のように軽く楽し
くしてください。」
「世の中も、考え方も、変わり続けているようですね。もう100歳
まで生きることを前提に人生設計をしなければならないですね。
だから60代以降にもどんな仕事でもしなければならないです。
私はむしろ、若者たちに休みながら仕事をしろと言いたいです。
あまりハードに一生懸命生きるなと。100歳まで生きなければ
ならないのに、あまりにも疲れてはいけないのです。私は30代
後半の娘にも、休み休みするようにと言っています。これから
は子どもたちに一生懸命、一生懸命、と強要しすぎてはいけ
ないと思います。」
尹錫悦と安哲秀が想定外の一本化に成功
2022-03-03
尹錫悦（ユン・ソンヨル）と安哲秀（アン・チョルス）がとうとう
一本化に成功した。3月3日午前零時頃から二人は直接に会い、安哲秀
が尹錫悦を応援するという形の一本化に成功したわけだ。同日の討論
の時は、2人の会合は予定になかった。劇的な会合が実現した背景には、
「国民の力」党の張済元議員と「国民の党」の李泰圭（イ・テギュ）
議員の相当の努力があった模様だ。会合にはこの二人も同席した。3月
2日午後、張議員と李議員は電話で「ひとまず私たちが個人の資格で会
って胸襟を開いて話し合おう。歴史の罪人になってはいけない」と話し、
会って両候補間の3月2日の3回目（最後の）討論の後、二人の会合推進
に合意したという。その後、張議員は江南にいた尹候補を、李議員は
国民の党本部にいた安候補を訪れ、二人の会合を説得した。このとき
尹候補は張議員に「実現しなければまた一本化フレーム（つまり、一本
化が「できる・できない」というハタから見てると両方の頭をなぐりた
くなるようなじれったさ。ジレンマ）に陥るのではないか」と懸念を示
したという。
特に、昨年10月には安候補が、今年2月には尹候補が、会談を推進しよ
うとしたが互いの誤解で実現しなかった経験がこのような憂慮に火を
つけたもの。内幕に詳しい双方の関係者によると、安候補は昨年10月、
自分を「尹候補と近い間柄」と言ったある野党関係者から「尹候補と
会合の約束を取りつけた」という連絡を受けて約束場所に向かったが、
この席に尹候補は登場しなかった。一方、尹候補も今年2月、安候補に
近いというある野党関係者から「安候補がソウルの某所にいるからすぐ
出て来い」という連絡を受けた。しかし、尹候補が該当の場所に移動す
る途中、「会合が取り消された」という通知を受け、尹候補も当惑した
という。関係者によると、当時2人に会合を提案したのは、いずれもい
わゆる「無許可業者（本人の真意とは無関係に動く人物）」だったとい
う。こんなことが、この二度だけではないのだから始末におえない（ト
ラウマになる）のも無理はない。
今日3日の日に会った席で、尹候補が「二人で直接会ったら誤解が解けま
した」と述べると、安候補も「そうですね」と応えた。安候補は一本化
合意後の午前3時ごろ、「国民の党」の主要関係者らが参加しているSNS
に「一本化の発表を今日の朝にすると思う」と知らせたという。さらに、
「決心した理由については後ほどご説明する」と言っていた。一方、
「国民の力」選挙対策本部関係者は「報道が出る前までは交渉に参加した
少数の人員を除いては、誰も知らなかった」ということだ。たとえばキム
・ジンギョンという元検事で尹錫悦とかなり近い人物で尹錫悦の選対委に
いる人も、「きのう2日の最後の討論会のあと、二人の一本化合意のこと
が気になって眠れなかった」と明かすほど、二人の会合はかなりの側近連
中にも知らせられていなかったことがわかる。
3日午前8時に予定通り尹錫悦と安哲秀がいっしょの場に立って「一本化」
合意を公にした。安哲秀はこれまで、名前の哲秀（チョルス）と撤収
（チョルス）が韓国語では発音が同じこともあって常に「チョルス政治」
（つまり撤収政治）などと皮肉を言われてきた。前回の大統領選挙では文
在寅との単一化を図ったり、ソウル市長選挙ではパク・ウォンスンに譲っ
たりした。その他数回、常に途中で自分は撤収（チョルス）して相手に任
せる形（つまりチョルス政治）をやってきているので、みんなからチョル
ス政治、チョルス政治とばかにされてきていた。今回もはやくチョルス政
治をやれ、という雰囲気がずっとあった。だからたぶん彼の奥さんが今回
だけは最後まで貫徹しないとまたばかにされる、ダンナ安哲秀の選挙日
（3月9日）までのレース継続を主張していた模様だ。ダンナが奥さんの
意見を聞くのは大賛成なのだが、それも時と場合による。これほどまでに
頑なだった安哲秀がなんで突然一本化（つまり自分はチョルス＝撤収する）
の気持ちになったのかはまだ深いところまでは誰にもわかっていない。
彼の内実はともかく、尹錫悦への支持を表明し尹錫悦一本化で行くことに
なったことだけは事実だ。午前8時の記者会見では、二人ともほとんで寝て
ない状況だったと思う。尹錫悦のほうは最大の動力を得ることになったゆえ
顔は輝いていたが、安哲秀のほうはどことなく目が魚の目のような感じだっ
た。ぼーっとしていた。でも、尹錫悦と力を合わせてよりよき大韓民国を作
っていくために一本化に合意したという簡単な演説文を読むときには、
その声には力があった。
尹錫悦はこの記者会見後、天安（チョナン）での遊説の予定が入っていた。
午前10時半ごろ天安に彼は現れた。おそらく本当に昨日から今日にかけて
一睡もしていないはずだ。朝ごはんもどこで食べてきたのだろうか。車の
中で食べてきたとしか思えない。ちょうど筆者がこの天安に住んでいて、
遊説の場所が歩いて7分ぐらいのアラリオ広場であったので、筆者も朝ご
はんを食べコーヒーを飲むとすぐに出かけた。記者会見（質疑応答までや
っていたから）から遊説の時間までそれくらい時間のない状況だった。
尹錫悦はソウルから天安にやってきたわけだが、車で一気に来ても1時間
はかかる。朝めしは移動の車の中で食べてきたのであろう。（朝めしをど
うやって食べようと重要なことではないけれど、どうも筆者はつい、気に
なってしまう）遊説の台に上った尹錫悦はいたって元気だった。顔色もい
い。天安の市民も大挙して尹錫悦の応援に集まっていた。オミクロンが猛
威をふるっている時期ではあるのだけれど、みんな尹錫悦の生の姿を見よ
うと尹錫悦が台の上にのぼると演説台のほうにぐっと押し寄せるのだった。
筆者ももみくちゃになりそうだったので、間一髪でするすると人波をかき
分けて後ろのほうに陣取ることができた。「この腐りきった政権を立て直
すために天安の皆さん、よろしくお願いいたします」と尹錫悦とが力強く
言うと、人々も「ユン・ソンヨル、ユン・ソンヨル！」とユン・ソンヨル
コールを繰り返すのだった。人々の熱気は熱い。結果が出るまで気を緩め
ることはできないけれど、明日からはじまる事前投票（4日、5日）と3月
9日の本投票まで、尹錫悦は気分のよい全国行脚を続けることができるこ
ととなった。この勢いで政権交代ができることを祈るばかりだ。
