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『くず~い』だより
ベニスの屑屋さん!?
「長年の私の夢が今日遂に叶いました」
開演前の舞台挨拶で実行委員長の宮永女史は力強く感慨深く、こうおっしゃいました。
10月7日『くず~い 屑屋でござい』本年度の千穐楽は千葉県香取市佐原。『屑屋』上演史上初の町の有志の皆さんが集まっての実行委員会による公演でした。
会場は立見も出る超大入り。2時30分から始まるこの芝居の、開場を待つ長蛇の列。その一番乗りはなんと朝8時だとか。
2時半。香取市長さん、宮永実行委員長さんのご挨拶の後いよいよ開演。松浦大家さんの解説も絶好調。客席も最初からノリノリ。休憩なしでそのまま芝居に突入してからは客席の盛り上がりはさらにヒートアッブ。
「死ぬ前にいっぺんでいいから虎屋の芋羊羹、食ってみたかったなぁ…」そんなに笑って大丈夫?演じているこちらが少々押され気味になる程です。
こんなに喜んでもらえて、たくさん笑ってくださって、私は本当に本当に幸せものです。ありがたくて、嬉しくて涙がとまりません。
開演前に少し佐原の町を歩きました。“小江戸”と呼ばれている古い町並みは本当に素敵です。川沿いを歩いていると本当に江戸時代にタイムスリップした気分。しかもそこは博物館のように保存されているわけではなく、その一軒一軒に実際に今も佐原の町の人が住んでいる、生活しておられるのです。江戸時代が残っているのは建物だけではありません、人情が残っているのです。佐原の町の人たちが、いかに人と人との心のつながりを大切にしているのかがよくわかりました。この町で『屑屋』の千穐楽を迎えることができて本当によかったです。
←まるで江戸時代にタイムスリップしたような佐原の街並み
佐原の文化活動を長年推進してこられた宮永実行委員長が初めて文化に目覚めたのが、50年前に佐原小学校で観た、前進座の『ベニスの商人』だそうです。その感動が今日まで自分を支えてくれたのだとも。いつか前進座の芝居をもう一度佐原で観ることが夢だともおっしゃってくださいました。そして今日50年ぶりに前進座の芝居が佐原に帰ってきたのです。今日の佐原の『屑屋』公演、劇団の創立メンバーの先輩方もきっと喜んでくださっていると思います。
宮永実行委員長さんが佐原長屋の“大家さん”だとすれば、実行委員の皆さんは個性あふれる“長屋の住人”です。今日の日のためにあの猛暑を駆け回ってくださいました。超満員の客席のため一番ご苦労くださった皆さんが立見でしかご覧いただけなかったことが申し訳ないです。うまく言葉で言い表せません。感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございました。
【一期一会】昨年から全国各地で巡演を重ねてきた『屑屋』も90ステージを超えました。その1つ1つが忘れられない感動と出会いの舞台でした。来年また『屑屋』が始まったら、今度はどんな出会いが待っているのでしょうか。私は今からもう待ち遠しくて仕方ありません。その日までしばらくお別れです。
さようなら、ありがとうございました。
★柳生啓介・記★
「長年の私の夢が今日遂に叶いました」
開演前の舞台挨拶で実行委員長の宮永女史は力強く感慨深く、こうおっしゃいました。
10月7日『くず~い 屑屋でござい』本年度の千穐楽は千葉県香取市佐原。『屑屋』上演史上初の町の有志の皆さんが集まっての実行委員会による公演でした。
会場は立見も出る超大入り。2時30分から始まるこの芝居の、開場を待つ長蛇の列。その一番乗りはなんと朝8時だとか。
2時半。香取市長さん、宮永実行委員長さんのご挨拶の後いよいよ開演。松浦大家さんの解説も絶好調。客席も最初からノリノリ。休憩なしでそのまま芝居に突入してからは客席の盛り上がりはさらにヒートアッブ。
「死ぬ前にいっぺんでいいから虎屋の芋羊羹、食ってみたかったなぁ…」そんなに笑って大丈夫?演じているこちらが少々押され気味になる程です。
こんなに喜んでもらえて、たくさん笑ってくださって、私は本当に本当に幸せものです。ありがたくて、嬉しくて涙がとまりません。
開演前に少し佐原の町を歩きました。“小江戸”と呼ばれている古い町並みは本当に素敵です。川沿いを歩いていると本当に江戸時代にタイムスリップした気分。しかもそこは博物館のように保存されているわけではなく、その一軒一軒に実際に今も佐原の町の人が住んでいる、生活しておられるのです。江戸時代が残っているのは建物だけではありません、人情が残っているのです。佐原の町の人たちが、いかに人と人との心のつながりを大切にしているのかがよくわかりました。この町で『屑屋』の千穐楽を迎えることができて本当によかったです。
←まるで江戸時代にタイムスリップしたような佐原の街並み
佐原の文化活動を長年推進してこられた宮永実行委員長が初めて文化に目覚めたのが、50年前に佐原小学校で観た、前進座の『ベニスの商人』だそうです。その感動が今日まで自分を支えてくれたのだとも。いつか前進座の芝居をもう一度佐原で観ることが夢だともおっしゃってくださいました。そして今日50年ぶりに前進座の芝居が佐原に帰ってきたのです。今日の佐原の『屑屋』公演、劇団の創立メンバーの先輩方もきっと喜んでくださっていると思います。
宮永実行委員長さんが佐原長屋の“大家さん”だとすれば、実行委員の皆さんは個性あふれる“長屋の住人”です。今日の日のためにあの猛暑を駆け回ってくださいました。超満員の客席のため一番ご苦労くださった皆さんが立見でしかご覧いただけなかったことが申し訳ないです。うまく言葉で言い表せません。感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございました。
【一期一会】昨年から全国各地で巡演を重ねてきた『屑屋』も90ステージを超えました。その1つ1つが忘れられない感動と出会いの舞台でした。来年また『屑屋』が始まったら、今度はどんな出会いが待っているのでしょうか。私は今からもう待ち遠しくて仕方ありません。その日までしばらくお別れです。
さようなら、ありがとうございました。
★柳生啓介・記★
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- カテゴリ : くず~い屑屋でござい
- 2007-10-18
- コメント : 1
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1件のコメント
[C4] 感動をありがとう!
- 2007-10-25
- 編集
かけがえのない人と人との「思いやり」がさざなみのように
小野川を流れ、清清しい笑いが小江戸の空に響いています。そうそう、昨夜の「信濃の刑事コロンボ⑮」、観ましたよ!柳生さんにはやっぱり笑顔が一番!演技は抜群、さすがでしたが、くずやさんのイメージが鮮明なので、どこかで笑ってよ~と叫んじゃいました(笑)。これからも新境地に向かって頑張ってください。みんなで応援しています。