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2012.07.06 (Fri)


正論8月号は読みどころ満載

正論8月正論8月号縮小版

「正論」8月号は「WILL」8月号と同じく中国(支那)特集となっているが、他の記事も含めて今回は「正論」の圧勝と言えそうだ。

「中国特集」の三本柱は・・・
「丹羽さん、国を売るのはおやめなさい」の櫻井よしこ女史、
中国書記官スパイ事件は「戦後最大級の諜報事件」とする中西輝政氏、
「中国の諜報化活動を日本人に知らしめてくれたのは丹羽氏の天命」と皮肉る大森義夫氏だが、他にも読みどころ満載。

自民党の世耕弘成、片山さつき議員と八木秀次氏の鼎談「福祉国家亡国論を再提起する」はお笑い芸人河本準一の生活保護法事件を中心に生活保護法の問題点を抉り出して秀逸(別記事として取り上げる予定)。

沖縄の市民活動は本土から来た極左活動家(中国の代弁者)が中心だとする「沖縄・反基地集会の実態」(三萩 祥)は誰もが感じている事を立証している。

日本文化チャネル桜代表の水島聡氏の尖閣調査隊同行記のなかで・・・

「もし、日本が現在の戦後体制を大転換し、産経新聞の田村記者が提唱するように、200兆以上の米国債を担保に日銀が紙幣を刷り、円安を安定させ、東北大震災の復興事業や防衛力強化を飛躍的に拡大させ、内需拡大政策に転換したら(中略)中国と朝鮮半島を除き、アジアのほとんどの国々から歓迎され支持されだろう」

と述べている。
これは三橋貴明氏や産経新聞(7月4日付)のコラム正論の藤井聡氏と同じ意見であり、正解だと思う。

「国土強靭化」で富国への道歩め」(藤井聡)
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120704/fnc12070403100001-n2.htm

参院の熱血漢、西田昌司議員が水島氏と同行して船酔いに悩まされながら尖閣海域を視察した時のインタビュー記事も面白い。

「本来ならば国会議員が海保の船で視察すべきなんです。ところが政府自身が調査活動を含めて主権を行使するのを禁じている。だから、われわれは国会議員としてではなく、漁師見習いという立場で参加したんですよ」

西田議員は過去の自民党政権にも責任があり忸怩たる思いだが、民主党政権になってさらに中国は圧力を加えてていると言う。
民主党の閣僚は丹羽大使更迭やスパイ事件を解決する気力も無く、大使更迭の前に政権自体が崩壊すると予言しているが当たると思う。

人権&平和も怖くない「橋下徹」という効用(森口 朗 教育評論家)

ゆとり教育批判から橋下氏の大阪での教育改革(「教育は2万パーセント強制」)を熱く期待している。
「2万パーセント出馬しない」と言って出馬した件を連想させるが、「教育は強制」は確かに正しい。
石原都知事は教育について大まかな指示はするが、現場には口を出さない。しかし、橋下氏は事務方に任せず現場に口を出すので、教育改革を先導するのは東京より大阪だと推測し、「人権」や「平和」にも怯まないと高く評価している。
「橋下氏は保守か否か」の議論は不毛だとしているが、もう少し先行きを見届けたい。

「世界ウイグル会議が日本人に突きつけた覚悟」(大高未貴)

大高未貴さんは日本文化チャネル桜にも出演している論客。
主催者のラビア女史は幾度か暗殺されかけ、3人の子供が軟禁や刑務所入りをしているという。しかし、子供を死刑で失った知人のためにも頑張るというくだりは涙を誘う。

「私は、わが民族の母親の涙によって、中国共産党は必ず潰れると信じています」(ラビア女史)

「一部の政治家や経済人は何かというと"日中友好"という言葉を、あたかも正義のように繰り返す。しかし、その友好を結ぶ相手は、95%の国民を踏みつけにして、膨大な富や権力を貪る党幹部や商工人なのか、貧しい中で必死に生きている農民や出稼ぎ労働者、それを支援して弾圧に呻吟する一般庶民、中国に蹂躙されているウイグル、チベット、内モンゴル、そして『尖閣諸島は日本領』と言って憚らない李登輝元総裁がいる台湾なのか。日本人も真剣に考える時期に来ているのではないだろうか」(大高末貴)


中国に気兼ねして台湾との国交正常化を進めようとしない歴代日本政府の責任である。
この他、日本憲法は破棄か改憲かを論ずる渡部昇一、大原康男両氏の対談も見逃せない。
まだお読みでない方は是非ご一読を。


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2012.07.02 (Mon)


最後まで笑わせる民主党

ようやく小沢一郎氏が離党届を出した。
それでは、いままで輿石東幹事長と3回も会談した理由は何だったのか、政党交付金の分け前を貰うための条件闘争だったのか。

石破茂自民党政調会長は「論評に値しない、離党届けを委ねる方も委ねる方だし、預かる方も預かる方だ」とこき下ろしたか、これにはまだオマケがついていて、なんと離党届を出した議員が二人も心変わりがして党に残ると言い出した。
なんともはや民主党党員のお粗末さ。
右顧左眄して何とか生き残りたいのは分かるが、どうあがいてもあなた方は二度と赤い絨毯は踏めないのである。

野田首相はこういう事になって申し訳ないと役員会で詫びたが、詫びる相手は国民だろう。
そして、一番の責任者は最後まで党をまとめようと無駄な努力をした輿石東幹事長である。
纏めきれなかった輿石氏、全てを輿石氏に丸投げしてしまった野田総理も共に国政を停滞させた大犯罪人である。

自民党が三党合意して増税路線に加担したと批判する向きもあるが間違っている。
自民党は参院選で景気条項付の増税を主張して勝った。
従って三党合意は増税を否定して衆院選に勝った民主党以上に理に適っている。
よくネジレ、ネジレと言うが、参院選が直近の民意である。
したがって、いま衆議院選挙を行えばネジレはなくなる。

三党合意で小沢氏を離反させると言う自民党の高等戦術は成功したのではないか。
これで民主党は空中分解寸前である。

離党した小沢氏の言い分は筋は通っているが間違っている。
民主党がマニフェストを守らないというのは事実だが、真っ先にマニフェストを破ったのはガソリン暫定税率の廃止を取り下げた小沢一郎その人である。
増税反対、原発反対というのもB層目当ての大衆迎合に過ぎない。
国民は一時は増税止む無しという意見が過半数だった。しかし、民主党の内紛でそっぽを向いてしまった。
反日マスコミは明日にでも増税されると毎日のように大騒ぎして国民を恐怖に陥れている。
そのくせ増税反対の小沢一郎氏には冷淡である。

民主党、小沢一郎、マスコミの三悪が日本を駄目にしている。
自民党がこの機を逃すようでは頼りにならずである。
石原都知事は尖閣購入で忙しく、まだ国政には戻れない。
遅くなれば橋下維新の会が準備を整える。
民主党に裏切られたと思っているB層は、ドッと維新の会に雪崩を打って向かう可能性が高い。
総選挙のタイミングが国の命運を左右するかもしれない。


産経ニュース(2012/07/02)
自民・石破氏「まるでマンガ、論評に値しない」

 自民党の石破茂前政調会長は2日、民主党の小沢一郎元代表らが離党届を提出したことについて「すべてにおいて論評に値しない。まるでマンガだ。小沢氏にすべてを委ねるような人たちを『国民の代表』とは言わない。離党届を委ねる方も委ねる方だし、それを預かる方も預かる方だ」と批判した。都内で産経新聞社の取材に答えた。

産経ニュース(同上)
離党者50人に訂正 階、辻氏を削除

 民主党に離党届を提出した小沢一郎元代表のグループ幹部の山岡賢次衆院議員は2日、国会内で輿石東幹事長と面会し、衆院議員の離党届提出者を40人から38人に訂正した。山岡氏が最初に提出した離党届の中に含まれていた階猛、辻恵両衆院議員が、党に残る意向を示したため。両氏をのぞいた結果、離党届は参院議員12人と合わせ50人となる。

産経ニュース(同上)
自民・茂木氏「民主党はまさに学級崩壊」

 自民党の茂木敏充政調会長は2日の記者会見で、民主党の小沢一郎元代表らが離党届を提出したことについて「民主党はまさに学級崩壊状態であり、それをコントロールできない日教組出身の輿石東幹事長に問題がある」と批判した。
 茂木氏は、離党届を小沢氏らに預けたものの、離党を否定した辻恵、階猛両衆院議員に対しても「国会議員が離党届にサインするのは極めて重い判断だ。『ポーズでやりました。でも本当に出すとは思っていませんでした』ではすまない話だ」と非難した


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2012.07.02 (Mon)


中国人と呼ばないで

最初この見出しを目にした時、日本の中国地方の人たちの主張かと思った。
そもそも中国は昔、支那と呼ばれていた。
英語ではChina(チャイナ)、フランス語ではChine(シノワ)、イタリア語でもスペイン語でもチナとかシナと呼んでいる。
日本だけが中華人民共和国の略称として中国と呼ぶようになった。
・・・と念のためネットで確認したら2005年にPonkoが同じことを言っていた。

やっぱりもう中国と呼ぶのは止めようではないか。
日本だけが違った呼び方をしており、自国の中国地方と混同して紛らわしい。
支那という昔からある立派な日本語を使うべきである。

さて、「中国と呼ばないで」と抗議しているのは香港で、Ponkoは香港が英国から中国の手に渡る1年前に3年ばかり住んでいた香港を離れたから、自由な香港人の気持ちはよく分かる。
言葉だって広東語の方が聞き慣れたせいか、北京語よりずっと美しい。
あの悪臭と喧騒とバイタリティにあふれた香港が懐かしい。

香港も台湾も決して中国のものではないのだ。
中国は香港やチベットを解放すべきなのである。


産経ニュース(2012/07/02)
「中国人と呼ばないで」 香港で「嫌中派」急増

【香港=河崎真澄】英国から中国に主権が返還されて15年が経過した香港で「中国の国民とは呼ばれたくない」と考える香港人が急増し、住民の意識に「中国離れ」が進んでいることが最新の世論調査で相次ぎ明らかになった。
 香港大学による6月の調査によると、「返還で中国国民になったことは誇りだ」と答えた香港市民は37%で、北京五輪があった2008年に比べ13ポイント下落。半面「誇りに思わない」は08年より10ポイント高い58%となった。
 中国の胡錦濤国家主席は1日の香港返還15周年記念式典で、「香港同胞の国家と民族に対する一体感と感情は日に日に増している」と述べ、中国本土と香港の関係を「血は水より濃い」と形容した。経済的にも関係が密接になった香港だが、中国本土に対する住民感情は悪化する一方で、「嫌中派」は確実に増えているようだ
 主催者発表で約40万人が参加した同日の香港市内のデモでは、山東省の盲目の人権活動家、陳光誠氏が米国へ逃れた事件や湖南省の民主活動家、李旺陽氏が不審死した事件への抗議も叫ばれ、対中感情の悪化はこうした人権弾圧事件が影響している可能性が高い。

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2012.07.02 (Mon)


市民という言葉のいやらしさ

フランス革命の嘘

先の記事で、テレ朝「報道ステーション」の鳥越俊太郎が「市民」と言う言葉を連発していたことに触れた。
「市民」や「市民活動」という言葉ですぐに思い出すのはルーピー鳩山に次ぐ、あるいはそれ以上の憲政史上最低最悪の宰相、菅直人である。
B層論の適菜収氏は著書「ゲーテの警告」で・・・

「わが国の歴史を振り返ってみても、ここまでの無能が総理の座についたははじめてではないでしょうか。どこにでもいるような御調子者のチンピラが、市民活動をやっているうちに、うっかり総理になってしまうような時代が来たわけです

とずいぶん手厳しい。

「野党時代に『民主党が政権を取れば、株価を三年間で二倍から三倍にはできる』と発言しています。円天の波会長よりひどい」

適菜氏の目的は菅批判というより菅直人や民主党政権を生んだB層と大衆社会批判にあるのだが、菅直人が婦人運動家の市川房枝を利用して目的を達した経緯を詳述している。
しかし、嘘かホントか市川房枝は病の床で自分が亡くなった後、菅直人の弔問だけは受けるなと遺言を残したという噂もある。

市民革命と言えばフランス革命はその代表的なもので、フランスの国旗は青(自由)、白(平等)、赤(博愛)の三色旗で民主主義の原点だと子供の頃学校で教えられて今に至っている。
しかし、どうやらそうではないらしい。
ニーチェによれば、「フランス革命の肯定的な解釈後年捏造されたものだ」という(「ゲーテの警告」47頁)

日下公人氏も「WILL8月号」でフランス革命の欺瞞を明かしている。
フランス革命から「市民」が誕生した経緯を少し長いが引用すると・・・

「フランス革命の時、革命勢力が掲げたのは自由・平等・博愛で、そのスローガンは美しかったから、その後、スターリン・毛沢東・ ボルボト・金日成などの革命が続いたが、やったことは暴力によって政権を奪取し、国有財産や私有財産を没収して、革命勢力で山分けすることだった。その時のスローガンは『平等』で、自由と博愛はいつの間にか消えた。
 民主党が政権を取った時、菅首相は「最小格差社会の実現」を掲げたが、それは金持ちから取って貧しい人にバラまけば、平等が実現する。その結果、全国民が貧しくなっても人々は幸福を感じるというルソーの思想からきたものである(だいぶ歪んでいる)。
 フランス革命の時、革命勢力が最初にしたことは教会財産の没収で、それを分配するとその利益で『市民』が誕生した。だから市民革命と名がつき、『市民』は礼讃されたが、『国民』は消えた


民主党は社会主義者が牛耳っているから、「市民」はあっても「国民」はないのであろう。
だから稼ぐこと(経済成長)よりも配る事(バラマキ)が好きなのであろう。
テレビメディアでもどこでも「市民」という言葉を頻繁に使う人間は要注意である。


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2012.07.02 (Mon)


官邸前反原発デモの愚

安保以来と鳥越俊太郎が大喜び

昨日、7月1日の大飯原発再稼動に反対するプロ市民達が首相官邸前でデモを行った。
主催者側は20万人と豪語しているが、警視庁では1万7000人だとしている。

この反原発デモをテレビ各局は民意の高まりだとして大歓迎して大々的に取り上げているが、いかがなものか。
今日のTBS「報道特集」では徹底的に民主党批判をしていて、それはそれで結構だが、最後にメインキャスターの金平茂紀が「野田首相が『再稼働しなければ日本は立ち行かなくなる』と言っていたが、『民主党が立ち行かなくなる」の間違いじゃないか」とまで言っていた。

そもそも民主党政権にしたのは他らぬTBSなどのテレビ局がB層を騙したせいである。
今頃になって、手の平を返したようによくぞ民主党を批判できるものだとその恥知らずに呆れる。

僅か数万人のデモがどうして一億人の日本人の民意だというのか。
百歩譲って民意だとしても、民意が常に正しいとは限らない。
安保反対のデモに邸宅を取り囲まれた岸信介は平然として安保を断行した。今その判断は正しかったとされている。

昨夜のテレ朝「報道ステーション」では鳥越俊太郎が・・・

「今回のデモ組合の旗や学生の旗がないからこれはまったく生粋の市民のデモだ。1960年安保デモの時以来だ。52年来絶えてなかった市民デモの復活だ。凄く感慨深い

と感激していた。
「市民」だというが、プロ市民とそれに扇動されたB層たちであろう。

鳥越
「これは世界的傾向で日本は遅かった。ようやく原発という危機が目の前にドーンと来た時に、日本の市民は初めてこれはいかんぞ、自分たちたが立ち上がらないとダメだと思った。日本に新しい波が来たなと言う感じがしている。今後もっと増えて行くという感じがする。利権に反対する人たちに僕も共感する」


とウォール街や「アラブの春」を例に引いて興奮気味に語っていた。

鳥越氏は「市民」を連発していたが、「国民」ではないのである。
利権の関係のない人たちの官僚や利権に反対する運動だそうである。
そういえばB層論者の適菜収氏が「給料の高い公務員や、利権に反対するのはB層のルサンチマンである」と言っていた。
話は簡単だ。
これは民主党政権が原発の再稼働の問題を先送りにしてきたツケである。
菅前首相の原発稼働中止要請や反原発が種をまいたのである。
今頃になって再稼働を宣言したのが遅過ぎただけである。


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