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『銃口』旅だより
《岡山弁の兵隊さん》
「柳生ちゃん、その台詞、なんとかしてくれ~」
演出の十島さんは頭を抱えてしまいました。
『銃口』で私が演じるのは、戦場に送られた主人公の北森竜太が満州で出会う戦友、近堂上等兵という役です。
「何故親切にしてくれるのですか?」と竜太に問われて私が答える台詞があります。
「貧乏で学校にも行けずずっと一人ぼっちだった自分に初めて出来た友達が君なんだ…」
この台詞がどうしても上手く言えません。
原作だととても感動的な場面なのに、私が言うと我ながらなんとも嘘っぽいのです。
そこで演出家がぽつりと一言、「方言でやってみたら?」
私が自然に喋ることのできる方言と言えば、生まれ故郷の“岡山弁”だけです。
「北森、ぼっけーなぁ…」
「それだ!柳生ちゃん!岡山弁でいこう」
「本当ですか?」
こうして岡山出身の兵隊、近堂上等兵が誕生しました。
今から5年前のことです。
『銃口』は全国のたくさんの皆さんに支えられて200ステージを超えるロングランになりましたが、まさかこの芝居が故郷岡山でも上演していただけるとは夢にも思っていませんでした。
「芝居を続けてきて本当に良かった」
うまく言葉にできません。
ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。
劇中の近堂上等兵の生きざまは自分自身が目指す生き方でもあります。
近堂上等兵を演じることで柳生啓介という人間の生きざまが表現できたなら、それが私を育ててくれた故郷の人たちへの何よりの恩返しになると信じて、連日全身全霊で舞台を務めています。
柳生啓介
「柳生ちゃん、その台詞、なんとかしてくれ~」
演出の十島さんは頭を抱えてしまいました。
『銃口』で私が演じるのは、戦場に送られた主人公の北森竜太が満州で出会う戦友、近堂上等兵という役です。
「何故親切にしてくれるのですか?」と竜太に問われて私が答える台詞があります。
「貧乏で学校にも行けずずっと一人ぼっちだった自分に初めて出来た友達が君なんだ…」
この台詞がどうしても上手く言えません。
原作だととても感動的な場面なのに、私が言うと我ながらなんとも嘘っぽいのです。
そこで演出家がぽつりと一言、「方言でやってみたら?」
私が自然に喋ることのできる方言と言えば、生まれ故郷の“岡山弁”だけです。
「北森、ぼっけーなぁ…」
「それだ!柳生ちゃん!岡山弁でいこう」
「本当ですか?」
こうして岡山出身の兵隊、近堂上等兵が誕生しました。
今から5年前のことです。
『銃口』は全国のたくさんの皆さんに支えられて200ステージを超えるロングランになりましたが、まさかこの芝居が故郷岡山でも上演していただけるとは夢にも思っていませんでした。
「芝居を続けてきて本当に良かった」
うまく言葉にできません。
ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。
劇中の近堂上等兵の生きざまは自分自身が目指す生き方でもあります。
近堂上等兵を演じることで柳生啓介という人間の生きざまが表現できたなら、それが私を育ててくれた故郷の人たちへの何よりの恩返しになると信じて、連日全身全霊で舞台を務めています。
柳生啓介
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- カテゴリ : 銃口
- 2008-07-14
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