《浜松公演遂に千龝楽》



「私の女優人生の中で、今回の浜松で過ごした日々は、一生忘れることのない貴重なものになりました」

交流会の席上での今村“夢千代”文美さんの言葉に運営サークルの皆さんから万雷の拍手が起こりました。

1月20日から26日まで7日間7ステージの『夢千代日記』の浜松公演は昨日無事千龝楽。実に密度の濃い一週間でした。


静岡県演鑑連。他県をまたぐことなく、静岡県1県だけで15団体の鑑賞会、市民劇場が結集しての一ヶ月間26ステージというコースは全国的にみても例がないくらいもの凄いことなのですが、そのうちの7回、なんと全体の四分の一の公演をここ浜松演劇鑑賞会で取り組んでいただいています。浜松演鑑はまさに日本を代表する屈指の鑑賞会の一つなのです。

この公演で新たに入会された会員さんの数は実に177人。凄いです。運営サークルの皆さんの努力には本当に頭が下がります。
今回は駅前のアクトシティホールが改装中のため、会場は少し離れたUホール。前進座劇場を彷彿とさせる500人規模の客席で俳優と客席の関係が絶妙で理想的な演劇空間でした。
けれどその分運営サークルの皆さんのご苦労は大変で、特に駐車場の確保に大わらわ。真冬なのに汗びっしょりで車の誘導をしていただいた方々にはどれだけ感謝してもしたりません。
連日のロビーでの綿密な打ち合わせ、
お心のこもった豪華でヘルシーな小屋食。楽屋、ロビーには素敵なお花を毎日飾りつけていただき、
そして何よりも私達の舞台を見つめてくださった会員の皆さんのやさしくて温かい反応。笑い。涙。残留孤児の場面で客席から聞えてくるすすり泣きの声には私も舞台の上でオイオイ泣かされました。

  昨夜の交流会には出演者全員を招いていただき、運営サークルの皆さんと共に、名残惜しい浜松の最後の夜を大いに楽しみました。

冒頭の文美さんの言葉通り、私たちにとって決して忘れる事のない、至福の一週間を体験する事が出来ました。浜松の皆さん、本当にありがとうございました。

『夢千代日記』静岡の旅はまだまだ続きます。浜松でいただいたやさしさとパワーを大切にして、各地で待っていて下さる方々のもとへ向います。心を尽して舞台を務めます。

柳生啓介

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