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『俊寛』『一夕噺』だよ
三年経ちゃあサンジュになりやす
そう、20年前この十一月に生まれたのが『赤ひげ』でした。
この歳、前進座劇場五周年。青少年劇場では『セロ弾きのゴーシュ』や『やんぼうにんぼうとんぼう』が初演。
三月には『たいこどんどん』初演。前進座とは縁のなかっただろう若い人たちが前進座劇場に押し寄せました。
五月国立では『毛抜』『権三と助十』と共に『南総里見八犬伝』屋根上の立回り、20分の作品ながら若手メンバーだけで一本を上演。
これに向けて、四月に前進座劇場で若手試演会を開催。公演の合間を縫って稽古を重ねました。
『屋根上の立回り』は怪我人続出、苦い思い出でもありますが、兎も角やらなきゃと結果を恐れず限界に挑戦した記念碑でもあります。
翌月には梅之助らによる『俊寛』が幕を開けています。
その『俊寛』と『出雲の阿国』が楽を迎えて二週間足らずで青山劇場公演『赤ひげ』の初演をあけて大好評を頂いたんですから、大変な集中力です。
あたしは入ったばかりで良くわかりませんでしたが、こう並べてみるととんでもない活動をやってたわけです。
《浅草公会堂の誕生日は前進座劇場と同じ10月27日。五歳だけお兄さんです》
『俊寛』は流罪から、『一夕噺』は夫婦別れから、三年目のドラマ。
「三年たちゃあ三つになりやす」とは、来春京都で上演する『三人吉三』の台詞。
前進座は三年と一寸たちゃあ傘寿になりやす。
本卦に返って再び成人式。新たな実りの刻です。
さて、『俊寛』『一夕噺』も本日千穐楽。
次の芝居では皆々少しでも大きくなった姿でお目に掛かりたいと
みなみな精進いたして参ります。
有難うございました。
《舟子役の又野君が舞台袖で、諸士の三里あて(諸士が膝につけている白い布)をチェック。持ち場持ち場で協力し合って芝居が出来上がります》
文責★松涛喜八郎
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