英検準1級 英作文で高得点を取るための書き方 5つコツ

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対象:英検準1級合格をめざしている/エッセイ初心者 
読了:約7分(4147字) 
公開:2017-01/19 
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英検準1級に合格したので英作文の勉強法をまとめてみた」という記事を書いてきたら長文になったので、「エッセイの書き方のコツ」を分離しました。

2016年10月に準1級のライティングで満点が取れたのですが、正直、満点が取れたのは運によるところが大きいです。次受けたらどうなるか分かりません(笑)

ですが、過去問18回分のリスニング(特にPart 2)とリーディングで勉強し、結果的にライティングでハイスコアが取れたことで、準1級のエッセイの書き方が少し分かってきたので、まとめてみることにしました。

ちなみに、「エッセイってどうやって書けばいいの?」という初心者の方向けの記事なので、ある程度勉強している人にとっては知っていることばかりだと思います。
 

準1級エッセイの書き方 5つのコツ


僕が対策したこと、エッセイを書くときに気をつけたことをまとめておきます。


(1) エッセイの型を1つ覚える
(2) Bodyを80~100 wordsで書く練習をする
(3) ディスコースマーカーを使う
(4) パラフレーズする
(5) 無生物主語構文と関係詞を使う


(1) エッセイの型を1つ覚える

エッセイを書き慣れるまでは、何か1つの型を決めて書くようにするといいと思います。

僕が使っている型を挙げておきます。


[Introduction] I agree with the idea that... I have two reasons for this.
(~という考えに同意します。理由は2つあります。)

[Body 1] First, ...
[Body 2] Second, ...

[Conclusion] For these reasons, I believe that...
(こういった理由により、私は~と考えます。)


1級のエッセイでは、導入や結論で、凝った言い回しで書かないといけないのかもしれないですが、準1級では現時点ではその必要はなさそうです。

推測ですが、準1級は2016年からエッセイに変わったばかりなので、おそらく多くの受験者は対応できておらず、採点はまだそんなに厳しくないのではないかと。なので今がチャンス(笑)


(2) Bodyを80~100 wordsで書く練習

準1級のライティングは、120~150 wordsで書かないといけません。

ですが、「Introduction(導入)」と「Conclusion(結論)」の「that...」には、トピックにある英文をそのまま or パラフレーズしたものを書きます。なので特に頭を使う必要はありません。

「Introduction」と「Conclusion」だけで、40~50 wordsくらい使うことになるので、必然的に「Body(主張の裏付け)」は残りの80~100 wordsくらいで書くことになります。

つまり、普段は「Body」を「80~100 words」で書く練習だけしておけばいいことになります。

ちなみに、PC上で英文を書くときは、自動で語数をカウントしてくれるWebサイト「Word Counter」を使っています。


(3) ディスコースマーカーを使う

「discourse(会話) marker(標識)」と書くと分かりやすいかなと。

話の流れを推測しやすくするために使われる標識的な表現で、英語で論理的な文章を書くために必要なものです。


and / so / then そして、そうして
therefore それゆえ
but / however しかし、しかしながら
although / though / while ~だが、~だけれども
even though ~であるにもかかわらず


などがあります。

英検の個人成績表のWritingの項目の「学習アドバイス」にも、


情報の流れ(原因・結果、例示、順接・逆接など)を示す接続詞や表現を効果的に用いましょう。


とあるので、やはりディスコースマーカーの使用は必須かと。

ディスコースマーカーの種類と使い方については、次の記事で詳しくまとめています。

【参考】英検準1級 長文読解問題の英文を正確に読むためのキーワード200


(4) パラフレーズする

ある程度勉強されている方はお気づきだと思いますが、英語は同じ語彙・表現を使うことを、日本語以上に嫌う言語です。

同じ語彙を使い続けると幼稚に聞こえてしまうんですよね。

僕の【 オンライン英会話 】のとある先生は、同じ語彙ばかり使っていると「Rephrase!(言い換えなさい!)」と注意されます。個人的にはありがたい。


また、英検界では有名な植田一三先生を始め、エッセイの書き方に関する本でも、「なるべく同じ語彙・表現は使わず、パラフレーズしなさい」というアドバイスをよく見かけます。

例えば、2016年第2回のトピックを例にすると…


Do you think that Japanese companies need to improve their treatment of female workers?


まず、「need to」は「should」に、「female workers」は「female employees」や「women」に、「improve their treatment」は「provide a good environment」に言い換えました。

今から思うと、「companies → businesses / corporations」「raise children → bring up/rear children」「improve their treatment → improve working conditions」などに言い換えることもできたかなと。


(5) 無生物主語構文と関係詞を使う

準1級の個人成績表のエッセイ(Writing)の評価項目に「文法:文構造のバリエーションやそれらを正しく使えているか」というものがあります。

この文法の項目でも満点がもらえたのですが、そんな凝った文法は使っておらず、無生物主語構文と関係詞を使ったくらいです。


A lead to B / A result in B
S help do / S encourage O to do
S cause O to do / S make O C
S allow O to do / S enable O to do
S prevent O from doing


that / who / which / where


なので、準1級のエッセイの採点はそんなに厳しくないとは言え、無生物主語構文と関係詞は使えるレベルにしておいたほうがいいと思います。


どうやって使えるレベルにするか?

「ディスコースマーカー・パラフレーズ・無生物主語構文&関係詞が大事なのは分かったけど、どうやってアクティブ語彙化していけばいいのか?」という話になってくると思います。

Step 1:大量の英文に触れる


2016年はほぼ丸一年かけて、準1級の過去問18回分の音声と英文を精聴精読した上で、毎日音読などのトレーニングをしてきました。

その結果、ディスコースマーカー・パラフレーズ・無生物主語構文&関係詞が「どういった状況で使われるのか?」が少しずつ分かってきました。

特に、リスニングPart 2(説明文問題)と、読解問題の英文は「ディスコースマーカー・パラフレーズ・無生物主語構文&関係詞」のオンパレードで、エッセイで使える表現の宝庫だと感じています。

【参考】英検準1級 読解で8~9割取るための対策と勉強法


Step 2:暗唱や瞬間英作文で覚えていく

精読 】で正確に理解した上で、10~20日間くらい毎日音読していると、それだけでアクティブ語彙化するディスコースマーカー・パラフレーズ・無生物主語構文もあります。

ただ、音読だけではアクティブ化しないタイプのものあるなと。

そこで、準1級のリスニング・読解の理解度が上がってきたら、リスニングPart 2(説明文問題)で暗唱や瞬間英作文をしていくといいです。

リスニングPart 2は語彙もそんなに難しくないですし、読解問題ほど英文も長くないので【 暗唱 】や【 瞬間英作文 】に最適です。

暗唱や瞬間英作文などの想起(思い出す)系のトレーニングをしておけば、リスニングPart 2で聞き取れる割合が増えるのはもちろん、エッセイや2次試験の社会問題Q&Aにおける表現力向上にも役立つと感じています。


暗唱か瞬間英作文か?

僕は瞬間英作文派なので、無料フラッシュカード(単語帳)アプリ/ソフト「AnkiDroid/Anki」に登録して瞬間英作文でまわしています。2016年6月にAnkiでの瞬間英作文を再開しましたが、2017年1月現在、カードは1000枚を超えました。

暗唱か瞬間英作文かは、自分に合ったほうでOKです。

今まで多くの英検1級ホルダーの方々のお話をお聞きしてきましたが、暗唱派の方も、瞬間英作文派の方もどちらも多いです。

TOEIC Part 3・4が聞き取れない→「暗唱」で道は開ける!
英会話の上達に効果抜群の独学勉強法「瞬間英作文」



今回の受験で気づいたこと

(1) 語数は多少足りなくても大丈夫っぽい

実は今回のエッセイ、120 words書けてなかったんですよ。100~110 wordsだったと思います。

「僕のエッセイをチェックされた方の採点が易しかった」という可能性もあるかもしれないですが、「内容」「構成」がしっかりできていれば、少し語数が足りなくても大丈夫な可能性があるということを知っておくと、いざ時間が足りなかったときの救いになると思います。


(2) 運的要素は大きい

2つあります。

まず1つめは、本番で自分が得意なトピックが出るかどうか

僕が受けた回は、男女平等に関するトピックでしたが、これがクローン技術とか、僕が苦手な政治系のトピックだったら落ちていた可能性もあると思います。

ただ、こちらはいろんなトピックでエッセイを書いていくことで、確率を上げることができるのでまだ何とかなるかなと。


もう1つは、採点者の好み・採点の仕方によって評価が変わる可能性がある点です。

準1級の採点者は1人だけらしいんですよ。なので、まったく同じエッセイを書いたとしても、採点者によって評価が変わる可能性があります。

英検の講師の方々の話をお聞きしていると、「この子は、ライティングで高得点が取れてもおかしくないのに、実際の試験では低かった」とか、その逆のパターンも少なくないらしいです。

なので、僕が満点取れたのは、「たまたま僕のエッセイをすごく良い内容・構成だと感じた人だったから」という可能性もあるかもしれないなと。

まぁ、準1級は受験料が安いので、これは仕方ないと考えています。「採点者を増やす = 受験料が高くなる」わけですし。

英検1級やTOEFLだと複数の採点者がいるようなので、1級やTOEFLのライティングのスコアのほうが信頼できるかもしれないですね。

【参考】村川久子が伝授するTOEFL対策


ちなみに、スピーキングとライティングの採点に関する問題は、英検に限らず、TOEIC SWでも、IELTSでもあるみたいなので、「スピーキングとライティングを100%公平に評価する試験はない」と考えたほうが良さそうです。

【参考】ILETSスコアに納得いかない時は再採点を依頼しよう!



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【 語彙・読解・英作文 】
● 語彙:対策と勉強法
● 読解:対策と勉強法キーワード200
精読速音読
● 英作文:対策と勉強法エッセイの書き方のコツ

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対策と勉強法 - Part別注意点
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