英語の勉強を続ける秘訣は「自分が楽しめる練習」を見つけること

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対象:英語初心者/勉強が嫌い/続けるのが死ぬほど苦手/三日坊主万歳
読了:約6分(3477字) 
公開:2020-11/20
更新:2021-01/22 一部、加筆・修正
関連:継続のコツ

 

「自分が楽しめる練習」が大事な理由

楽しいと続けられる→継続は力なり

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僕は英語の勉強を始めた2008年頃、発音練習から入りました。「海外経験ゼロ。それでもTOEIC900点」という本で、発音の重要性が指摘されていたんです。

そこでお勧めされていた「英語耳」という発音練習CDをやってみると、なんか楽しかったんですよ。

英語耳では、発音向上のために、洋楽を使って練習することが推奨されていたのですが、音楽や歌うことが好きな僕としては、それも継続の推進剤になりました。

また、毎日練習することで、自分の発音が少しずつ良くなっていくのも大きなモチベーションになりました

今から考えると、たいして上達はしていなかったのではないかという気もしますが(笑)、たとえ実際には上達していなかったとしても、この「上達を感じられる」というのは科学的にも有効なモチベを維持する秘訣なんですよね。

【参考】科学的に最強の「やる気を出す」方法は「ウソでもいいから前に進んでる感じを作る」 | パレオな男


世界トップクラスのアスリートや音楽家の共通点を調べてみると、初めて間もない頃、楽しい練習をさせてくれるコーチや先生のレッスンを受けていたそうです。

マルコム・グラッドウェルの「1万時間の法則」の根拠となる実験を行ったアンダース・エリクソン教授が、著書で次のように述べておられました。


意欲を長持ちさせる方法として親や教師にできるのは、練習を子供が楽しめる活動と結びつける方法をともに考えてあげることだ。

たとえば子供自身が自分は人前で楽器を演奏するのが好きなのだと気づけば、必要な練習を頑張る意欲が自然とわいてくるかもしれない。(P. 252)




また、全米ベストセラーで話題のカリスマ教師ダグ・レモフも、著書で次のようなエピソードを紹介しています。


(ルール33)練習を楽しくする

……メイビス・ビーコンは、タイピングの学習を楽しいものに変えた(タイピングは学びはじめがじつに退屈だ)。

……スピードと正確さを向上させようと異なる文章をただ何度もタイピングするだけでは、初心者の学習意欲は高まらない。

しかし、文字を打ちこんで、カーレースでアニメの車を競争させたり、ゲームのキャラクター同じ文章のタイピング競い合ったりすれば、練習はがぜん楽しく、やる気の湧くものになる学習者は練習したがり、結果としてより長時間、たくさん練習する。(P. 201)




勉強ができる子「勉強=ゲーム」

僕が英語を継続できたもう1つの大きな理由は、TOEICです。

TOEICの勉強を始めた頃は、勉強のやり方も分からず、勉強時間も少なかったので、なかなかスコアが上がりませんでした。

ですが、当時から満点ホルダーだったHUMMER(濱崎潤之輔)さんTommy(大里秀介)さんのブログをひたすら読んでTOEICの勉強のやり方を学び1日2時間以上勉強するようになってから徐々にスコアが上がり始めました。

スコアが上がってくる=上達が感じられるので大きなモチベになるんですよね。

【参考】TOEIC初心者が確実に600点取れる6つの戦略と勉強法
【参考】TOEIC 900点が確実に獲れる!6つの戦略と勉強法


TOEICの各パートにはよく出るキーワード、よく出る問題、よく出る会話・トーク・文書のパターンがあるんです。なので、勉強&トレーニングをやればやるほどパターンが見えてくるようになり、ゲームみたいに楽しくなってきたんですね。

個人的には、TOEICや英検って「英語で作られたゲーム」という認識です。


秘訣19:ドリルをするのではなく、クセになる小さなゲームをする

「ドリル」という表現には骨折り仕事を連想させ、「無意味な作業」というニュアンスがある。機械的で退屈な繰り返しで、うんざりするというイメージもある。

一方、「ゲーム」という表現はそれと正反対で、楽しさや情熱といった含みがある。だからスキルをゲームのようにみなすと早く上達する

達人たちの伝記を読むと、子どものころに「クセになる小さなゲーム」をしていたことがわかる。
……彼らに共通しているのは、楽しさと情熱を感じてワクワクしながら物事に没頭したことである。どんなにおもしろみのない活動でも、よいコーチはそれをゲームに仕立て上げるコツを心得ている。



勉強ができる子は『勉強=ゲーム』と思っている」ということです。

勉強をしている姿は、はたから見ると皆同じ様子に見えます。声に出して問題を解くわけでもありませんし、自分は今どのような気持ちで解いているかなど、内面でどのようなことが起こっているかはいっさい外見からはわかりません。

しかし、一部の子は、頭の中で“ゲーム化して遊んでいる”のです。筆者がこれまで3500人以上の小中高生を直接指導してきた実績からいえば、いわゆる勉強ができる子の多くは、そのように“遊び化”していました

【出典】「ゲーム三昧の子」が勉強に向かう"魔法の言葉" | 東洋経済オンライン


帰国子女の方々や幼少の頃から英語に触れている真の達人たちと比べたら、僕が本格的に英語の勉強を始めたのは32歳(2010年)頃なので達人レベルとは程遠いですし、高卒なので勉強ができる子でもないです(笑)

ただ、TOEIC 950点英検準1級が取れたのは、勉強やトレーニングを楽しめるように工夫してきたからというのは大きな理由の1つだと感じています。

【参考】英語を1万時間勉強したので継続のコツをまとめてみた


勉強とゲームの共通点

2020年08月から、朝6時頃に起きて朝散歩をするようになり、最近は河原の公園で「歩きながらシャドウイング」するようになりました。

すると、通りがかりのおじいちゃんおばあちゃんたちに「毎日勉強してて偉いな!」「それだけ勉強してたら、ええとこ就職できるで!」とかよく言われます。
※もう40超えているのに、ジャージを着ているせいか大学生に間違えられる。

でも僕は勉強やトレーニングを楽しんでいるので、努力している・頑張っているという感じではないんですよね。感覚的には、友人の家で子供たちとSwitchでマリオカートをやるのも、英語のトレーニングもそんなに変わらない気がします。

勉強もゲームも、上達するためには、敵の行動パターンを知り、対策を立て、自分の弱点を把握してそれを改善できる適切なトレーニングを見つけ、繰り返し練習する必要があるという点では同じなんですよね。


自分が楽しめる方法を見つけよう

個人的にお勧めしたいのは、自分が楽しめる勉強法やトレーニングが見つかるまで、食わず嫌いせず、いろいろ試して欲しいということです。

僕は発音練習から入りましたが、「発音練習ツライです」という読者さんも少なくないんですよね(笑)

なので、自分が楽しめる・ハマれる勉強法やトレーニングも人それぞれなんだろうなと。


トレーニングに関しては、最近ウォークマンからICレコーダーに鞍替えしたのですが、そのお陰で歩きながらのシャドウイングリピーティングが超やりやすくなり、トレーニングが楽しくなってきたんですよ。

それで、公園で1時間歩きながらシャドウイングするのが日課になりました。

次に、僕みたいに日本の食・文化・慣習・考え方などを英語で説明するのが好きな人は、必然的に「和→英」をする機会が増えるので、瞬間英作文も合うはずです。

また、僕は人と話すのが好きなので、オンライン英会話は英語を続けるモチベの1つになっています。特にディスカッションが好きなので、ネイティブキャンプの教材「スピーキング」「5分間ディスカッション」、DMM英会話の「デイリーニュースレッスン」はすごく楽しいです。


これは中級者向けかもしれないですが、ドキュメンタリー番組、ヒューマンドラマ、プロフェッショナル仕事の流儀やカンブリア宮殿や情熱大陸が好きなので、そういったテイストの番組が多いNHK WORLD TVも毎日見るようにしています。

また、僕は映画やドラマはそんなに好きではないのですが、最近Netflixを観ていて「KONMARI」「クィア・アイ」みたいな、ゲストの人生を変える系ドキュメンタリー番組は楽しめることが分かってきました。



Knowing yourself is the beginning of all wisdom.
(己を知ることは英知の始まりである)
[Aristotle ]




いろいろ試す ⇔ マテリアルを絞る

いろいろ試してみて、自分が楽しめる勉強法やトレーニングを見つけたら、いったんそこに時間を集中投下して下さい。数ヶ月~数年浸る。

特に英語初心者の場合、あらゆることに同時に手を出していると、どれもなかなか上達を感じられないので、モチベが下がり、挫折してしまうこと間違いなし(`・ω・´)bキリッ

なので、ある程度のレベルに到達するまでは、1~3つくらいに絞ったほうがいいです。

僕は「英語耳」は3ヶ月以上やりましたし、TOEICは900点を超えるまで、2年集中してやりました。英検準1級も合格するまで1年くらい集中してやりました。

で、「これ以上やっても、今以上の上達が見込めなさそう」、もしくは「どうも自分のめざすべき方向とは違うかもしれない」と感じるようになってきたら、またいろいろ試す旅に出かけるといいです。Try everything.


 
 
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コメント

好きこそものの上手なり
そうでしょうね。昔からよく言いますよね。「好きこそものの上手なり」と。最近では、日本に来る外国人の方の日本語が大変うまいですよね。それはアニメの影響らしいです。それを何度も見ることによって、自然と覚えてしまう。では振り返って私の好きなものというと、文学です。ところがそこまで行くのが遠い。特にここ40年ぐらいは、ほとんど無理の生活を送っています。英検などを受けることもいいかもしれません。しかし、これも私には無理。なぜかというと若いころに腰をやってしまい、事実上の身体障碍者のようなもの。椅子に座るのも、車に乗るのも1時間ぐらいしかできません。いまパソコン画面を見ていますが、腰が痛くてしょうがないです。試験会場で試験を受けるために椅子に座っていることが、ほかの試験を受けた時に分かりまして、全滅。
昔の英語の授業の発音など無茶苦茶。およそ英語とは思えないものでした。「好きこそ」ということを考えると、「英語耳」の先生は、その後で本を読めとか辞書を読めと言っているので、なんとなくいいかもとは思っています。元気をいただいて、頑張ってみます。72歳ですがw

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