S家の別宅

夫婦ふたりきりになりました。ふたりの生活をこれから楽しみたいなと思います。

本当の敵が見えない時代。

2007-02-28 16:49:54 | Weblog
「三島由紀夫が死んだ日」(編・監修中条省平)を読んでいる。中条さんは長女のでた大学の教授というのを本を買った日に知った。あの日何が終わり、何が始まったのかという副題があるが、このなかで写真家の森山大道さんが書いていた文章は、すごく惹かれた・・・・森山大道さんという写真家は「犬の記憶」という著書もあるけれど、わたしはこの人の文章がすごく好きだ。

哲学者の鷲田さんの文章にも惹かれるけれど、共通した同じ匂いがする。それはうまく説明できないけれど、人間の本質の深い部分にまるでレーザー光線でピンポイントで的を得ているような、観察眼の鋭さがあるのです。そのうえ、鷲田さんも森山大道さんも文章が身体中を包み込むような、他に対する強い優しさに満ちている気がする。

70年代以降の日本は人間も物も風景も影が薄くなり、急速に輪郭がぼやけていってしまった、と大道さんは書いている。その70年代に三島由紀夫が死ぬ前に残していた言葉。「こんな偽善と詐術はアメリカの占領と共に終わるだろうと考えていた私はずいぶん甘かった。おどろくべくことに日本人は自ら進んでそれを自分の体質とすることを選んだのである。政治も経済も社会も文化ですら。これからの日本に希望をつなぐことはできない。このままいったら「日本」はなくなってしまうのではないかという感を日増しに深くする。日本がなくなってその代わりに無機的な、からっぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜目ない、ある経済大国が極東の一角に残るであろう」

そう、その通りの日本になった。そして本当の敵がみえない時代と大道さんは言う。

たぶん三島由紀夫と森山大道はどこか似た思いをこの国に感じていたんだろうとわたしには思える。


消費税はなんとか支払いをした。
ここでクイズ!
「持ってけ、ドロボー」と私は心の中で叫んだでしょうか?○か×か・・・

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電話でムカつき、それでもめげずに・・・・

2007-02-27 16:36:15 | Weblog
うちの会社は12月決算なので、2月末が消費税、法人税などの納税期限なのだが・・・・工事が終わっていてもなかなか売上の回収はすぐにできず・・・明日の納税期限を過ぎてしまうかもしれないので、税務署に電話してみた。


「何日遅れんの?おくれると延滞税かかるよ」はあっ、子どもが電話してるんじゃないんだよ!しかもそういうタメ口って何様だと思ってんの!
すごくムカついて、よっぽど言ってやろうかと思った。「アンタ、税金で飯食ってんだろうが!」と前歯まで出かかったが・・・・わたしは大人なのだ。

こんなアホなやつとケンカしても時間の無駄だから、ぐっとこらえた。


普通の会社はお客様が少し支払い期限がおくれたって、一ヶ月おくれたって延滞金なんてとれないんだよ。なんで税金だけが、無情なぐらいの延滞税をとるの?とってもいいけど、あういう人をこばかにしたような電話の応対はあんまりだ!と思った。
税務署なんて不幸になれ!(?)


明日までに必死で集金して、延滞税なんて意地でも払いたくない!

きょうはやさしい味のご飯を作ろうと思った。


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絵日記の絵は抽象画でした・・・・・

2007-02-26 16:27:17 | Weblog
ブログをせっせと書き始めてから、早1年が経とうとしている。日記というものは小学校の夏休みの絵日記ぐらいしかかいたことがないわたしとしては、すげえじゃん!と思う

夏休みの絵日記は苦痛いがいのなにものでもなかった。絵か文章かどちらかあればことが足りるだろうに・・・・・丁寧に絵と文章を書かなきゃいけない意味が子供心にちっともわからなかったよ。

中学生になってからは「生活ノート」というのがあって、日記のような雑記のような文章を書いていた。別に無理矢理書かなくてもよかったんだけど、担任の先生がわたしは好きで、それに先生は必ず読んで返事を書いてくれたので、先生の返事欲しさにわざと先生が頭にきたりすることも書いた。とにかく先生の注意をひきたいという屈折した少女だったわけで・・・・・

先生は今も元気で、手紙や年賀状をもらうんだけど、会いたいようで会いたくない、だって先生は老人になっても大差ないけれど、わたしは中学生の少女がおばさんになってしまったわけだから・・・・・恥ずかしいし、先生がわたしを見てびっくりして、倒れて?しまったら困るし・・・・

ブログもやっぱり、コメントをいただいたりすると、うれしい!

あまり会わなくなった友だちが読んでくれていたらいいなあ、とも思いながら、お父さんに言わせると「我が家の恥をさらすな」というようなブログをせっせこ書いていた。

まあ、苦労して書いているわけでもないので、タラリラ、ぐうたらこれからも書いていくかなっと思ってる。

2月も終わりで、春っぽい今日の日に春めいたテンプレートに変えましょ!
ちょっとド派手めなウグイス譲にしてみました。どないでしょうか?


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「帝都物語」完結したどー!

2007-02-25 17:12:47 | Weblog
お休みの前で寝坊できると思ったので、きのうはしゃかりきに「帝都物語」完結させようと、夜ずっと読みふけっていた。

2時すぎに完結!深いため息が出る。ずっとこの小説の世界にここのところ半身入り込んでいたので、終わって少し淋しいのです。それでも自分の知らない世界をかいまみれてとてもうれしかった。

しばらく思い出すだろうなあ、平将門・・・・加藤憲・・・・辰巳恵子・・・・三島由紀夫。おもしろかったっす!
すごーくおもしろかった。思えば新幹線のなかで平将門のことを書いた小雑誌をもらってきて、そこからこ帝都物語に行き、これも何かの縁?のような気がして一生懸命読んだ。そしてわたしはこれから三島由紀夫に入っていく。高校生の頃、少しは三島由紀夫の小説を読んだ。けれどそれはたぶん入り口だろうな、「憂国」は自分の最期を書いたような小説で、この人は確固たる美学を持ってしまった人なのだろうと思う。

おそろしいぐらいの信念と気迫だ。「憂国」の切腹場面の描写はものすごい!気が弱いと萎えてしまう。

帝都物語を読み終わってすごく考えたことは、今まで日本という自分の国のことを、そんなに真剣に(過去の歴史を含めて)考えていなかったけれど、日本という国のことを考え直した自分がいる。


少し寝坊して、掃除をていねいにして、きょうは一人だったので、(みーんないなくなっちゃった・・・・)買い物にいったついでにマクドナルドでお昼をした。あまりマックを食べたことがないんだけど、スーパーのなかにあるのでなんとなく一人でマックしました。

寝坊するとあっという間に夕方になっちまう・・・・

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プロにはプロの意地だ!

2007-02-24 16:39:36 | Weblog
プロはすごい!と思ったのは、長女が知的障害者施設で働きはじめて、1年になるんだけれど、身体の不自由な人もいるので、持ち上げる話をしていて、長女がわたしの後ろからわきに手を入れて立たせた時、ひょいっと立ち上がってしまったことはびっくりした。何も自分で立ち上がろうというしていないのに、簡単に立ち上がってしまう。長女は身長もわたしより10センチも小さいし、身体もとても小さいのに、どこにこんなに力があるんだろう?と不思議になった。

たぶん人間は「気」のようなものが存在するのかもしれない。1年で本当にプロとしての力を身に付けたなあと感心してしまった。わたしも母の介護を長くしてたからわかるけれど、オムツをかえるにしても、寝返りうたせるにも動かない人を介護するには、力よりコツみたいなものがあって、わたしも最初はオムツ代えはすごく疲れたけれど、だんだん慣れてきてそんなに力を使わなくてもうまくできるようになった。


話はちがうかもしれないけど、最近規制緩和で、長距離バスなんかも会社がものすごく増えて、このあいだスキーバスの事故があったけれど、会社がふえるということは、当然価格競争が激化するということなので、必然的にバス会社も人件費、燃料費などをけずらないとやっていけないので、運転手は苛酷な労働になるわけで・・・・・・その結果事故ということにもなりかねない。トレーラーの事故にしても規制緩和で、荷物の高さが高くなって、しかも運輸業界も競争がはげしいわけで、一回でたくさんの品物を運ぼうとするので、必然的にトレーラーの重心だって、あがってきて、スピードを出す高速なんかは危険になるわけだ。


規制緩和は競争激化を生み、いったいよくなったことってなんだろ?競争に勝つのはどうしても資本力のある大企業が有利で、小さな会社はかなり苦労する。それでも淘汰されて、強いものが生き残る・・・・・・格差社会を産み出したのが、小泉政治だ。


だけど、大企業の割合なんてピラミッドの20パーセントに満たないだろう・・・・・・・お金持ちだってしかり・・・・・セレブなんていう聞くに堪えない言葉が巷を闊歩しているが、日本を支えているのは、農業や、町工場や、八百屋さんやそういう日常必死に汗を流して働いている人々だよ。

そういう人たちが必死で働いているから、セレブという階級を維持していかれるんだよ。上が上でいるためには下の土台をたくさん作らないとだめだってことだ・・・・・そういう土台の人々のために政治はあってほしいとわたしはいつも思う。

必死に働いている人々にはプロとしての責任や自覚を感じる。政治家も政治のプロなんだから神々しいほどの自覚と責任で日本を引っ張っていってほしい。

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如月は・・・税金納税月・・・・

2007-02-22 16:48:37 | Weblog
今月は会社の決算後の消費税や税金を支払わねばならないので、眠る前や、目覚めてすぐもお金のことを考えている。はあっー

なんだか毎年気分はブルー・・・・・・これが春のはじまりの憂鬱の原因だろうなあと思う。こうして2月は白髪が増える月となるのだ。


商売をしているときちんと入るものが決まってはいってくるわけじゃあないので、やきもきする月ばかりだ・・・・・お金は回ってこそ価値があるとつくづく思う今日この頃です。


きのう夜に「帝都物語」第5巻を読み終わり、いよいよ最終6巻に突入します。5巻では三島由紀夫が重要な役割で出てくるので、これを読み終わったら三島由紀夫を少し読んでみようと思った。中学生の頃、三島由紀夫は市ヶ谷自衛隊駐屯地で衝撃的な自決をして、その時、夜ラジオからニュースが流れ、そして次の朝の新聞の大きな一面の三島由紀夫の写真を今でも覚えている。

日米安保からの脱却、自衛隊が永久にアメリカの軍隊になってしまうことへの怒り、そして「天皇陛下万歳」と叫んで死んでいった三島由紀夫という人間を。

日本を憂い、「憂国」という作品を残している三島由紀夫はなぜ自決したのか・・・・・子どもだった自分が考えたあの時を、もう一度大人になった自分が考えてみようと思うのです。


そしてその後の川端康成のピストル自殺も、あの時の自分には衝撃的だった。


アメリカのチェイニー副大統領って、今なんで日本に来たの?戦争大好きな人だから、戦費がかかるから日本にお金の要求にでもきたんじゃないの?って考えちゃう。

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「鈍感」は力か?んなわけねえだろ!

2007-02-21 16:43:08 | Weblog
「鈍感力」なんていう言葉をはじめて聞いたよ!鈍感ということは力だったんか?
力にものいわせて鈍感まで力にしてしまう厚顔男の図々しさ・・・・・

支持率低下の安部さんに向かって小泉さんが「支持率なんて気にしない鈍感力が必要」とか言ったことば・・・・
国民が政治に何を望んでいるのか鈍感な総理では最悪なんじゃあないの?それこそ敏感でなければだめだ。

「美しい国」とか言ってる繊細孤児みたいな安部さんも「鈍感力」なんていってる小泉さんもどっかピントがずれまくっている故障したカメラみたいだよ。


三島由紀夫が生前、予言していたとおりに日本は進んでいる気がする。


きょうは晴れてあたたかい。最近こだまはあたたかくなってきたので、わたしの布団にもぐってきても、暑くなってすぐに上にのっかって寝ている。気づくとこだまは真ん中で主のように寝ていて、わたしははじっこに追いやられ、小さくなって寝ているせいか・・・・・身体がコキコキして痛い・・・・・・どっちがご飯食わしとるんじゃ!

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理由の無い春の憂鬱

2007-02-20 16:49:18 | Weblog
西行は平将門を討った藤原秀郷の祖先だったとされていて、夢枕に祖先があらわれてから将門の霊を慰めるため出家したように「帝都物語」にはありますが、ほんとうのところはよくわかりませんが、謎の多い人だったようです。藤原秀郷の祖先ということは、いろんなところに載ってますが・・・・


長編小説をずっと読んでいると、現実と平行してその小説の世界を生きている感覚があって、そのふたつの世界が交点を持つことがあってそれがわたしはすごく好きでおもしろい。
自分が何かの力で引き寄せられていく不思議さを感じることもある。


次女がきのうは夕ご飯を作ってくれた。ひとが作ってくれたご飯はなんでもおいしい!娘もこれから一人暮らしがはじまるので、料理はいろいろつくれないと・・・・・買ったものばかりだとどうしても栄養は偏ってしまうし、カロリーもとりすぎてしまうし。
食べることが好きだから、味付けもじょうずだと思う。あとは経験でいろいろ作っていけばだいじょうぶ!


光がまぶしくなってかがやいてくると、それとは逆に気持ちが落ちてくる日がある。春の始まりにそんな日をわたしは毎年体験するのだ。死んだ母は「春が一番好き」っていつも言ってたけど、わたしは春の光のまぶしさがすごく寂しい時がある。そのせいか春は一番好きな季節じゃあないな。

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願わくば花のもとにて春死なん・・・

2007-02-19 16:57:08 | Weblog
三寒四温・・・・・土曜日の名古屋はかなり寒かったです。それでもたくさんの人が集まって、とても楽しい会になりました。わたしもぶっつけ本番で詩をひとつ持っていって朗読に参加しましたが・・・・・先輩たちはとても朗読がじょうずで迫力あって圧倒されました。文字が気を孕んで、踊ったり、悲しんだり文字自体が立ち上がってくるような感じがして、おもしろかった!

次の日曜日は名古屋から東京へ・・・・娘と新宿で待ち合わせして買い物につきあってウロウロ。

新宿の飲茶のお店で食べたランチはすごーくおいしくて、うれしく元気になった。そして原宿に行きました。原宿では、黒やピンクのお洋服のゴスロリ軍団が原宿駅に集結?していて、不思議な世界・・・・・・昔だったら終結しているっていえば、学生運動かなあ、そういえば「帝都物語」は第5巻に突入して、昭和の岸信介内閣の頃の過激な学生運動と機動隊の衝突場面から始まるのです。

新幹線のなかで「帝都物語」は進行していって、たまたま帝都に足を踏み入れたわたしの脳裏にまだ自分が小さかった頃のテレビで見た学生と機動隊の衝突場面がなまなましく思い出されてしまったのでした。

あの頃学生運動で命を落とした人も何人かいた記憶があって、小説とごっちゃになって帝都はリアルにせまってきたのでした。


帰りの湘南ラインの電車の中から桜の木に花が咲いている光景を見ました。
帝都物語にも出てきた西行のうたが脳裏に浮かんできました。

願はくば花のもとにて 春死なん
 その如月の 望月のころ

この西行のうたはとても好きなうたです。

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冬の夜を突っ走れ!チャリンコで・・・

2007-02-16 16:48:20 | Weblog
きのうはわたしが事務局をしている会の会計監査をしてもらうついでに、ご飯を食べようということになっていたので、少しでもお酒を飲んだら運転はできないので、自転車ででかけた。夕方から雪が舞いはじめ、はんぱでない寒いので、コートに帽子、マフラー、手袋、ついでにホッカイロを貼り付けて、完全防備して自転車でいった。そこのお店のイタリアンはおいしくて、ワインもおいしくて先輩2人とおしゃべりしながら食事しました。会計監査も無事すんで、やっとわたしの任期も半分終わり、もう1年がんばれば終わります・・・・・・・大変です。

いっぱい食べて飲んで、自転車で夜の公園を通りぬけ帰ってきました。あまりの寒さで酔いは一気にさめました!
だけど、冬はこうでなくちゃと思ったのでした。この耳がいたくなるような鋭い寒さが嫌いではない自分がいて、風と雪のなかを自転車こいで走っていると、少しうれしくなるのです。
一割ひきしまったような冬の空気は、沖縄の人は知らないんだなあ・・・・と思いながら空を見上げました。


ずうっと前に、だいぶ酔っ払って自転車に乗っていたら、おまわりさんに「自転車でも飲酒運転だよ」といわれたことがあるので、わき道の川沿いの遊歩道を走って帰ってきました。寒さが気持ちよかったっす!


こだまはまたコタツに入って、いきなり戻ってきた冬にまるまっています。

「月は匂っているか」とお手紙もらったので・・・・あしたは名古屋に行くのです。

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