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日本最北端に集う「元東急バス」

 日本最北端のバス会社、宗谷バスを訪問します。1952(昭和27)年の営業開始以来、地元の足として、宗谷地方の発展に貢献してきました。1959(昭和34)年、東京急行電鉄(東急)の傘下に入りました。 ここでは、東京都・神奈川県を中心に活躍してきた、元東急バスの車両が多く在籍しています。極寒の厳しい環境下ではありますが、都心であくせく働いてきたバスたちは、日本の最北端でのんびりと余生を過ごしています。 なお、報...

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三厩駅(青森県/外ヶ浜町)~2004初冬

 JR東日本・津軽線の終点、「三厩(みんまや)駅」を訪ねます。津軽半島の北東部に位置し、同半島の最北端、竜飛崎へはバスで30分ほど。最果ての駅として、味わい深い雰囲気を醸成しています。2002(平成14)年には、「東北の駅百選」に選定されました。  訪問当時、三厩駅は三厩村という村にありましたが、2005(平成17)年3月28日に、三厩村は周辺の蟹田町・平舘村と合併して外ヶ浜町となり、現在に至っています。 ▼三厩駅...

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広河原(京都府/京都市)~2008盛暑

 「政令指定都市の秘境」と呼ばれる、京都バスの終点「広河原」を訪問します。広河原は、京都市左京区の北部に位置します。京都府道38号線を北上し、冬期間は閉鎖となる佐々里峠の手前にある静かな集落です。 広河原行のバスは、京阪電車の出町柳駅から出発します。前述の府道38号線上を、北大路駅・上賀茂神社前・京都産業大学前・鞍馬・花背と経由して、広河原に向かいます。 バス停付近には、数軒の民家と喫茶店、小さなスキ...

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紀州鉄道(和歌山県/御坊市)

 和歌山市・御坊市内を走る紀州鉄道を訪れます。紀州鉄道は、御坊駅~西御坊駅間2.7kmを結ぶ路線で、「日本最短の地方鉄道」として知られています。 ここでは、「キハ603」という古めかしい気動車が活躍しています。キハ603は、1960(昭和35)年に新潟鉄工で製造され、製造後は大分県内の私鉄を走っていましたが、大分の私鉄が廃止となった1975(昭和50)年、紀州鉄道にやってきました。 白熱灯が照らす木製床の車内は、まさに...

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糠平温泉 湯元館(北海道/上士幌町)

 北海道のほぼ中央に位置する、大雪山国立公園。その公園内にある糠平(ぬかびら)温泉は、加盟する組合員共同で「源泉掛け流し宣言」を行うなど、積極的な取り組みを見せている温泉郷です。 今回は、1919(大正8)年、原生林の中に湧出するこの温泉を最初に発見した方が始めた、いわば「糠平温泉発祥の地」とも言える、旅館「湯元館」をご紹介します。 ▼糠平温泉の一番奥まったところにある「湯元館」。  ▼露天風呂です。す...

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和田岬線(兵庫県/神戸市)~2008残暑

 今回は、JR西日本・和田岬線を訪問します。和田岬線は、兵庫県・神戸市にある兵庫駅と和田岬駅を結ぶ、わずか2.7kmの路線です。途中駅はありません。和田岬線とは通称で、正式には山陽本線の支線になります。 和田岬線の唯一の使命は、和田岬駅周辺の工場に勤務する人々の通勤の足となること。したがって、朝と夕方以降の時間帯に平日計17往復(土曜日計14往復)の列車が運転されますが、昼間の時間帯は全く運転されません。...

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【宮城交通回顧録No.05】所夫

 「宮城交通回顧録」の5回目は、「秋保線」の終点の一つだった「所夫(ところぶ)」をご紹介します。秋保線は、仙台市の中心部から長町を経由して、秋保温泉・村田・川崎の各方面へ向かう路線の総称です。 所夫行のバスは、長町の街中を抜けると、名取川に沿って「秋保温泉湯元」を目指します。秋保温泉から先は、県道62号線を通って「秋保中学校前」へ。そこから国道457号線に入り、これまた難読の「本砂金(もといさご)」を通...

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砂川ターミナル(北海道/砂川市)

 砂川ターミナルは、北海道・小樽市に本社を置く北海道中央バスが、北海道・砂川市に設置していたバスターミナル施設です。2009(平成21)年3月31日をもって閉鎖されました。 1969(昭和44)年9月の開設。近隣の市(深川・赤平・芦別など)でも、同じ時期(1960年代)にターミナルが設置されましたが、既に軒並み廃止されています。 ▼訪問日は、閉鎖まで1週間を切っていました。  ▼廃止を知らせる看板です。  ▼待合室内部で...

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沖縄の「730車」

 「730車」を求めて、沖縄本島を訪ねます。「730(ナナ・サン・マル)」とは、沖縄が日本へ復帰して6年後の1978(昭和53)年、交通ルールが「自動車は左側通行」に変更されたことを指します。それまで、沖縄の車は右側通行だったのです。7月30日に沖縄県全域で一斉に実施されたため、こう名づけられました。 この変更により、バスは乗降口を車両の右側から左側に変更しなくてはならなくなりました。既存のバスを改造すると、膨大...

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蛇の目寿司(北海道/留萌市)~2009早春

 極特上寿司が2,100円!北海道・留萌市にある「蛇の目寿司」を訪問します。地元でとれた新鮮なネタを安く提供する、地元でも評判の寿司処です。 ちなみに、極特上寿司と並寿司(505円)を一緒に注文すると、その日のネタを全て網羅できるそうです。2つ合わせても3,000円でお釣りが来る…。幸せ。※価格は訪問日当時のもの ▼地元でも大人気の「蛇の目寿司」。  ▼極特上寿司。ウニやイクラが入って、なんと2,100円。 <データ(...

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高山本線のバス代行

 2004(平成16)年10月に発生、上陸した台風23号は、日本列島に甚大な被害をもたらしました。岐阜県・飛騨地方の宮川流域では、JR東海・高山本線の高山駅~猪谷駅間で橋が流されるなどして、不通となりました。 その後、高山駅~角川駅間が2005(平成17)年10月1日に復旧したものの、残る角川駅~猪谷駅間が復旧したのは2007(平成19)年9月8日、全面復旧まで約3年の歳月がかかりました。その高山本線を、2006(平成18)年8月...

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ランチョ・エルパソ(北海道/帯広市)

 北海道・帯広市にあるレストラン「ランチョ・エルパソ」。帯広で知らない人はいないくらい有名な、評判のレストランです。地元の大自然が育くむ素材に強いこだわりを持っています。 手作りのハム・ソーセージ料理は、自社牧場で育成された放牧豚から。自社ブランドの地ビールもあります。カントリースタイルの店内で味わうビールや料理は、とても美味です。 ▼「風土がFOODを造る」…。  ▼「焼きめしスペシャル」。  ▼「...

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【宮城交通回顧録No.04】柳沢公民館前

 「宮城交通回顧録」の4回目は、3回目に引き続き県南の路線、「白角線」の終点「柳沢公民館前」をご紹介します。場所は、白石市の東側に隣接する丸森町の山間。この路線も、3回目の鎌先線と同様、白石市による代替バスに切り替わっています。 白石駅前を出発したバスは、新幹線の白石蔵王駅を経由し、市境界を越えて柳沢公民館前へ向かいます。白石からのバスはここが終点。路線名の「白(石)角(田)線」は、かつて直通バスが...

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寝台特急「富士・はやぶさ」

 2009(平成21)年3月のダイヤ改正で姿を消した、東京駅発着のブルートレイン。最後まで活躍を続けていたのは「富士・はやぶさ」。大分(富士)・熊本(はやぶさ)という、2つの行先へ向かう別々の列車を併結しての運転でした。 もともと「富士」と「はやぶさ」は、別ルートで九州・鹿児島へ向かう単独運転の寝台特急でしたが、利用者数減少により運転区間や編成の短縮が実施され、編成が短くなった両列車は、効率性の観点から併...