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年間/半期ベスト[2012年]

2012年 年間ベストアルバムBEST40+MORE

besttracksof2012header.png

(↑一回こういう「CDぶちまけ写真」撮ってみたかったんだよね…)

さて、2012年最後のブログ更新です。一年の締めくくりに相応しく、今年リリースされた作品の年間ベストアルバムを載せていきます。今年はベスト40以外にも良かった作品が20枚あったので、合計60枚を挙げていきたいと思います(41位以下はランク付けなし)。各アルバムごとのコメントはありません。最後に総括的なこと書いてますのでお時間あればどうぞ。

選考基準としては以下の通り。

・自分がデジタル/フィジカル問わず購入したもの
・レンタルしたもの
・フリーDL可で、ダウンロードしたもの
・洋楽で海外リリースが2012年のもの
※海外で2011年以前で、日本盤が2012年リリースのものは除外
・EP、シングルは除外
・ミックステープはアルバムの体裁であれば含める




まずはBEST40から漏れた次点の20枚をアルファベット順に。


Azealia Banks / Fantasea
▼"Jumanji"が年間ベストトラック17位

Bruce Springsteen / Wrecking Ball
▼上半期ベスト15位

Death Grips / No Love Deep Web

Flying Lotus / Until The Quiet Comes

Hospitality / Hospitality

Jason Lytle / Dept. of Disappearance

Magic Wands / Aloha Moon

▼上半期ベスト16位

Matt Pryor / May Day
▼上半期ベスト18位

Michael Kiwanuka / Home Again

MIKA / The Origin of Love

Muse / The 2nd Law

Of Monsters & Men / My Head Is An Animal

▼上半期ベスト12位

Santigold / Master of My Make-Believe

Sigur Rós / Valtari

Spiritualized / Sweet Heart Sweet Light

Stars / North

The Garlands / The Garlands

The View / Cheeky For A Reason

Tribes / Baby

ザ・なつやすみバンド / TNB!






「え、これがBEST40選外なの」という声が聴こえてきそうです。心が痛いですが、次にBEST40です。


【40位-31位】
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No.40 San Cisco / San Cisco

No.39 キノコホテル / マリアンヌの誘惑

No.38 The Maccabees / Given To The Wild

1月のAlbum of The Month選出

No.37 神聖かまってちゃん / 楽しいね

No.36 The xx / Coexist

No.35 Sharon Van Etten / Tramp

▼上半期ベスト17位

No.34 トクマルシューゴ / In Focus?

No.33 Dana Buoy / Summer Bodies

No.32 Speech Debelle / Freedom of Speech

▼"Studio Backpack Rap"が年間ベストトラック12位

No.31 California Wives / Art History


先に言っておくと、邦楽はこの3枚で終わりです。この先出てきません(泣)。


【30位-21位】
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No.30 The Killers / Battle Born

No.29 The Raveonettes / Observator

No.28 The Jon Spencer Blues Explosion / Meat + Bone

No.27 Bat For Lashes / The Haunted Man

▼"Laura"が年間ベストトラック9位

No.26 Lana Del Rey / Born To Die
2月のAlbum of The Month選出
▼上半期ベスト13位


No.25 Porcelain Raft / Strange Weekend
▼上半期ベスト11位
▼"Drifting In And Out"が年間ベストトラック15位


No.24 POP ETC / POP ETC
▼上半期ベスト10位

No.23 Jonathan Boulet / We Keep The Beat Found The Sound See The Need Start The Heart
▼"You're a Animal"が年間ベストトラック14位

No.22 Purity Ring / Shrines

No.21 Hannah Cohen / Child Bride

▼上半期ベスト14位
▼"Don't Say"が年間ベストトラック16位






20位以下はひとつずつジャケット付きで。


No.20 Taylor Swift / Red
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▼"State of Grace"が年間ベストトラック19位


No.19 Now, Now / Thread
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3月のAlbum of The Month選出
▼上半期ベスト6位



No.18 The School / Reading Too Much Into Things Like Everything
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6月のAlbum of The Month選出
▼上半期ベスト9位



No.17 Passion Pit / Gossamer
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7月のAlbum of The Month選出


No.16 Ringo Deathstarr / Mauve
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No.15 Matt And Kim / Lightning

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▼"Now"が年間ベストトラック5位


No.14 Perfume Genius / Put Your Back N 2 It
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▼上半期ベスト8位


No.13 King Tuff / King Tuff
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No.12 James Iha / Look To The Sky
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No.11 Internet Forever / Internet Forever

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4月のAlbum of The Month選出
▼上半期ベスト1位



No.10 Crystal Castles / (Ⅲ)
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▼"Sad Eyes"が年間ベストトラック11位


No.9 Fun. / Some Nights
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▼上半期ベスト5位
▼"We Are Young"が年間ベストトラック10位



No.8 Chomp / Buddha Jabba Momma
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12月のAlbum of The Month選出
▼"Done Waiting"が年間ベストトラック6位



No.7 Ellie Goulding / Halcyon
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10月のAlbum of The Month選出
▼"Figure 8"が年間ベストトラック7位



No.6 The Cribs / In The Belly of The Brazen Bull
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▼上半期ベスト4位
▼"Chi-Town"が年間ベストトラック18位



No.5 Soko / I Thought I Was An Alien
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▼上半期ベスト7位
▼"Destruction of The Disgusting Ugly Hate"が年間ベストトラック3位



No.4 Crocodiles / Endless Flowers
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▼"Bubblegum Trash"が年間ベストトラック2位


No.3 Godspeed You! Black Emperor / 'Allelujah! Don't Bend! Ascend!
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11月のAlbum of The Month選出
▼"Mladic"が年間ベストトラック13位



No.2 Beach House / Bloom
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5月のAlbum of The Month選出
▼上半期ベスト2位
▼"Wishes"が年間ベストトラック4位



No.1 Cloud Nothings / Attack On Memory
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▼上半期ベスト3位
▼"Wasted Days"が年間ベストトラック1位



曲のYouTubeリンクも付けたいところですがゴチャゴチャするし、BEST10内の各アルバムの一番好きな曲はすべて過去記事「BEST TRACKS OF 2012」に入ってますので割愛します。

【過去記事リンク】
BEST TRACKS OF 2012 [10位-1位]
BEST TRACKS OF 2012 [20位-11位]
2012年上半期ベストアルバム[10位~1位]
2012年上半期ベストアルバム[20位~11位+オマケ12枚]




【2012年を振り返って私的雑感など…】
2012年の音楽シーンに関しては、価値観をひっくり返すような大きな動きはなかった気がします。いわば安定期。ただ、インディロックとR&Bだったり、ヒップホップとダブステップだったりのクロスオーバーはますます加速しているし、2010年~2011年にかけての「ポスト・ダブステップ」「ネオ・シューゲイザー」「チルウェイヴ」が他のジャンルにどんどん取り込まれて新しい音楽を形成している感覚があります。2012年、国内外の音楽メディアや批評家から高い評価を得た作品は、少なからずそのような影響が感じられました。

とは言うものの、メディアから最も高い評価を得た作品、グライムス、テーム・インパラ、フランク・オーシャン、ケンドリック・ラマー、フィオナ・アップル、グリズリー・ベアはいずれも僕は購入していません。もちろん試聴はしました。今年はたぶん新譜は120枚くらい買ったのかな?でもそれだけ買った中で、これらのアルバムが購入に至らなかったのは単純にそれほど良さがわからなかったから。こればっかりはしょうがないです。良さがわかる人を羨ましいと思いながらも、やはり金銭的にも限りがありますし、「良くわからないけど、世間的に評価高いから買ってみよう」とはならなかったですね…何の言い訳なのかよくわかりませんが(笑)。

そんな世間的な評価と自分の評価との乖離を感じつつも、ここに挙げた年間ベストアルバムはかなり満足のいく結果となりました。しかし同時に、これまで年間ベストを決めてきた中で最も難しかったです。その最大の理由は、上半期と下半期で自分の趣向が大きく変わったことにあります。上半期ベストの時点で順位が高かったものの多くが順位を落としていることからもお判りいただけると思いますが、ざっくり言うと上半期は自分の中で2010年~2011年から続くキラキラしたメロディアスなもの(シンセポップやオーケストラルポップ、ドリームポップなど)が一番好きな系統でしたが、夏頃の迷走期を経て下半期後半はややノイジーでパンキッシュなものを好んで聴くようになりました。そのような趣向の変化の最初のきっかけとなったのがクラウド・ナッシングスとザ・クリブスであり、決定打を与えたのがゴッドスピード・ユー!ブラック・エンペラーでした。

なので、それらを年間ベスト1位、3位、6位にしたというのは、そういう僕にとっての「2012年を象徴する一枚」であったからです。初めて聴いた当初はそれほど高く評価していなかったクロコダイルズ、リンゴ・デススター、キング・タフ、ジョンスペ、デス・グリップスなども、聴くにつれてぐんぐんと評価が上がりました。これらに共通しているのは、「ノイジーでパンキッシュ」だということです。もちろん自分基準の「ノイジー」「パンキッシュ」ですが(たぶん他の人からしたら大してノイジーでもパンキッシュでもない)。そんな中でも、ドリームポップ勢ながら2位を死守したBeach Houseはもはや別格でした。

あと、今年はTwitterで知り合った人たちとミクステ交換(自分の好きな曲を集めて一枚のミックスCD-Rを作り交換する)を数回したのですが、これの影響でパンクやヒップホップ熱が高まってきたのも大きいです。ヒップホップの中でも自分的に好き嫌いがいろいろあるのでヒップホップなら何でも、とはいきませんが。こうした「異文化交流」というか、普段あまり自分から進んで聴かないようなジャンルを知ることができたのはとても勉強になったし、未知の音楽を知る喜び、それこそネットで試聴して良かったものだけを買える今の時代には失われてしまいがちな貴重な体験ができたと思ってます。

そんなワケで、1年の間で好みの音楽が激変(実際は大した差はないんでしょうけど、自分にとってはそう感じられるので)してしまったので、では年間ベストを考えるときに「イマ」の基準で選ぶのか?上半期の時点で評価が高かったものは考慮して少し順位上げるのか?悩みました。結局それは不可能に近かったので、「イマ」の基準のみで選びました。

さっきチラッと書いたけど、夏頃は迷走してました。期待してた新譜がどれも良くない。少し前の自分なら好きなはずの音楽なのに、なぜかピンとこない。これはもしかしてマンネリなのか?世の中の音楽シーンがマンネリ化したのか、はたまた自分の耳が腐ったのか…。

毎月やっている「初聴きディスクレポート」で8月と9月のAlbum of The Monthが旧作からだったのは、そんな気持ちがハッキリあらわれた結果でした。自分が何を聴けばいいのか、自分はどんな音楽が好きなのかわからなくなるって、もの凄く辛い状況でしたね。

そんな状況を打ち破ったのはGY!BEの10年ぶりのアルバムでしたが、リリース当初は全然興味がなかったです。なぜ試聴してみたかというのは以前ブログに書いたのですが、まあTwitterのフォロワーさん達の影響というのはこれに限らず、かなり大きかったです。インターネット・フォーエヴァーやナウ・ナウ、ジョナサン・ブレなどはTwitterやってなかったら今も知らないままだったでしょう。

長くなってきたのでそろそろまとめないと…。2012年は飛び抜けて素晴らしい作品は少なかったけど、次回作が期待できそうなアルバムも多かったし豊作だったと言えるのでは。大きな変革が予感できそうな気配もあって、2013年がとにかく楽しみ。個人的には、今年メディアから総スカンを食らったThe Ting Tingsのセカンドみたいなサウンドがトレンドになって、あれが「早すぎた名盤」みたいに扱われたりしたら面白いなーと思います。あとはリスナー層からもメディアからも人気の高いヴァンパイア・ウィークエンドの新譜に期待。R&Bに接近したトラックや、ポスト・ダブステップ以降を感じさせるトラックを彼ら流の明快なポップさでやってのけたら、シーン全体がそういう方向に動きそう。

とりあえず来年はもっと邦楽を聴きたいのと、パンクやダブステップやエレクトロやヒップホップを新旧問わず掘っていきたいと思ってます。それでは皆さん、良いお年を。
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