初聴きディスクレポート |
1月に買った&借りたアルバムの、「一番最初に聴いたとき」の感想まとめ。全体的に良盤が多かったものの、Album of The Monthはこの記事始まって以来初の星四つとなってしまいました。
<★の解説>----------------------
★★★★★ 年間ベスト20位以内確実
★★★★☆ すばらしい
★★★☆☆ 標準レベルの良作
★★☆☆☆ 若干気になる部分あり・もっと聴きこみ必要
★☆☆☆☆ 期待ハズレ
☆☆☆☆☆ 全然ダメでした
---------------------------
ではさっそく「Album of The Month」の発表です。
<★の解説>----------------------
★★★★★ 年間ベスト20位以内確実
★★★★☆ すばらしい
★★★☆☆ 標準レベルの良作
★★☆☆☆ 若干気になる部分あり・もっと聴きこみ必要
★☆☆☆☆ 期待ハズレ
☆☆☆☆☆ 全然ダメでした
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ではさっそく「Album of The Month」の発表です。
【Album of The Month - The Maccabees / Given To The Wild】
★★★★☆
彼らにとっては3作目だけど、自分にとってはアルバムとして聴くのは本作が初めて。先行シングル「Pelican」を試聴した時は正直あまりピンとこなかったものの、全体を通して聴くとユラユラとゆらめくギター、厳かに鳴り響くホーンの音、そして深いリヴァーヴのかかったボーカルとドラムがメランコリックなメロディと組み合わさることで、どことなく80年代のニューウェイヴバンドのような湿っぽさを醸し出している。それはまるで、Arcade FireとThe Temper Trapのメンバーによる混合バンドをブライアン・イーノがColdplay「Viva La Vida or~」的手法でプロデュースしたよう、とも形容したくなるようなサウンド。今年の上半期を代表する名曲となりそうな「Ayla」が特に素晴らしい。
しかしやはり「Pelican」だけはアルバムの中で明らかに浮いていて、この曲は中盤に位置するために全体の流れを悪くしてしまっているように感じた。申し訳ないけど、この曲がなければ星5つだった。
The Maccabees - ”Ayla"
Casino / Sainte Rose EP
★★★★☆
カナダ出身のバンドの7曲入りEP。The Killersをもっと壮大にした感じで、スタジアム映えもするビッグなコーラスが魅力。現在はCasinoオフィシャルサイトとiTunesでこのEPを配信しているのみだけど、このクオリティからするとデビューフルアルバムはかなり期待できそう。挨拶代わりのEPなのでまずは星4つ。「2012年最も期待されるデビューアルバム13選」にも選出。
Tribes / Baby
★★★★☆
こちらも「2012年最も期待されるデビューアルバム13選」でピックアップしたイギリスの4人組。デビュー前だったせいかサマソニで観た時はお客さんの反応も薄かったものの、全曲が甘酸っぱい泣きメロのキラーチューンになるとその時から確信していて、まさにその通りの仕上がり。ギターの音がグランジ直系なので、バラード系の曲だとちょっと古臭いかな?という印象も抱いたけど、何回か聴けばそんな感じもなくなりそう。
Dev / The Night The Sun Came Up
★★★★☆
KE$HAなんかに通じるエレクトロハウス路線な部分もありつつ、メロディはキャッチーでもっとアーティスティック。おまけにフェミニンで可憐な歌声がとってもキュート。エレポップ調の「Dancing Shoes」が特に素晴らしい美メロだけど、Far East Movementが「Like A G6」でサンプリングしたブーティーなアシッド・ベース曲「Bass Down Low」もあり、振れ幅はかなり広いことも他の女性シンガーとは一線を画している。
Now, Now Every Children / Cars
★★★★☆
轟音ギターと豪快なドラミングが90'sオルタナやポスト・ハードコアからの影響を感じさせるけど、けだるく甘い女性ボーカルとときおり入るグロッケンシュピールの音がポップでキュートな感触を加えており、全体的にはラフで毒っ気のあるポップサウンドに仕上がっている。Giant Drag好きにはどストライクかも。
Kanye West / 808s & Heartbreak
★★★★☆
2008年のアルバム。ようやく聴いたのだけどかなり気に入った。哀愁漂う泣きメロ、過剰な装飾を排した最小限の音で構築されたトラック、RolandのTR-808で作られたシンプルなビート。センス勝負のアート・ヒップホップ新時代の金字塔と言っても過言ではないと思う。ある意味この作品がなかったら次作「My Beautiful Dark Twisted Fantasy」もThe WeekndもJames Blakeもなかったのでは?と思う。
The Smiths / Complete
★★★★☆
8枚組ボックスセット。リマスターされ、音質がかなりクリアでバランスもいい感じ。レコードスリーブを忠実に再現した装丁もうれしい。オリジナルアルバムは今回初めて聴いたけど、どのアルバムもモリッシーの歌唱やジョニー・マーのギターの音色が素晴らしかった。
The Big Pink / Future This
★★★★☆
前作で顕著だったゴシックなシューゲイズ・ノイズは影をひそめ、ジャケットアートワーク裏面におけるショッキングピンクが象徴するようにヴィヴィッドな質感が増した印象。前作「Dominos」級のアンセミックなメロディが惜しげもなく繰り出される。しかし本人が語っているような「ヒップホップ的」な部分が中途半端なのが残念。懐かしいデジロック風の曲もあるものの、まだ時代が一巡していないのでちょっと古い印象も。良作だけど、個人的にはファーストの方がよかったかも?
Summer Twins / The Good Things
★★☆☆☆
こちらはデビューアルバムではなく、フリーで配信されているEP。曲はいいのだけど、もしかしてこの子は歌がヘタ?どうも音程がぐらぐらしていて、歌が伸びるところが聴いていてなんか気持ち悪く感じられた。でもキュートでレイドバックした曲調はとても耳馴染みが良く心地よい。
The Weeknd / Echoes of Silence
★★☆☆☆
冒頭からマイケル・ジャクソンのモノマネ風カバーに面食らった。ビートやメロディは前の「Thursday」の方が格段に良かったかな。ちょっとこのミックステープはおとなしすぎな印象。
★★★★☆
彼らにとっては3作目だけど、自分にとってはアルバムとして聴くのは本作が初めて。先行シングル「Pelican」を試聴した時は正直あまりピンとこなかったものの、全体を通して聴くとユラユラとゆらめくギター、厳かに鳴り響くホーンの音、そして深いリヴァーヴのかかったボーカルとドラムがメランコリックなメロディと組み合わさることで、どことなく80年代のニューウェイヴバンドのような湿っぽさを醸し出している。それはまるで、Arcade FireとThe Temper Trapのメンバーによる混合バンドをブライアン・イーノがColdplay「Viva La Vida or~」的手法でプロデュースしたよう、とも形容したくなるようなサウンド。今年の上半期を代表する名曲となりそうな「Ayla」が特に素晴らしい。
しかしやはり「Pelican」だけはアルバムの中で明らかに浮いていて、この曲は中盤に位置するために全体の流れを悪くしてしまっているように感じた。申し訳ないけど、この曲がなければ星5つだった。
The Maccabees - ”Ayla"
Casino / Sainte Rose EP
★★★★☆
カナダ出身のバンドの7曲入りEP。The Killersをもっと壮大にした感じで、スタジアム映えもするビッグなコーラスが魅力。現在はCasinoオフィシャルサイトとiTunesでこのEPを配信しているのみだけど、このクオリティからするとデビューフルアルバムはかなり期待できそう。挨拶代わりのEPなのでまずは星4つ。「2012年最も期待されるデビューアルバム13選」にも選出。
Tribes / Baby
★★★★☆
こちらも「2012年最も期待されるデビューアルバム13選」でピックアップしたイギリスの4人組。デビュー前だったせいかサマソニで観た時はお客さんの反応も薄かったものの、全曲が甘酸っぱい泣きメロのキラーチューンになるとその時から確信していて、まさにその通りの仕上がり。ギターの音がグランジ直系なので、バラード系の曲だとちょっと古臭いかな?という印象も抱いたけど、何回か聴けばそんな感じもなくなりそう。
Dev / The Night The Sun Came Up
★★★★☆
KE$HAなんかに通じるエレクトロハウス路線な部分もありつつ、メロディはキャッチーでもっとアーティスティック。おまけにフェミニンで可憐な歌声がとってもキュート。エレポップ調の「Dancing Shoes」が特に素晴らしい美メロだけど、Far East Movementが「Like A G6」でサンプリングしたブーティーなアシッド・ベース曲「Bass Down Low」もあり、振れ幅はかなり広いことも他の女性シンガーとは一線を画している。
Now, Now Every Children / Cars
★★★★☆
轟音ギターと豪快なドラミングが90'sオルタナやポスト・ハードコアからの影響を感じさせるけど、けだるく甘い女性ボーカルとときおり入るグロッケンシュピールの音がポップでキュートな感触を加えており、全体的にはラフで毒っ気のあるポップサウンドに仕上がっている。Giant Drag好きにはどストライクかも。
Kanye West / 808s & Heartbreak
★★★★☆
2008年のアルバム。ようやく聴いたのだけどかなり気に入った。哀愁漂う泣きメロ、過剰な装飾を排した最小限の音で構築されたトラック、RolandのTR-808で作られたシンプルなビート。センス勝負のアート・ヒップホップ新時代の金字塔と言っても過言ではないと思う。ある意味この作品がなかったら次作「My Beautiful Dark Twisted Fantasy」もThe WeekndもJames Blakeもなかったのでは?と思う。
The Smiths / Complete
★★★★☆
8枚組ボックスセット。リマスターされ、音質がかなりクリアでバランスもいい感じ。レコードスリーブを忠実に再現した装丁もうれしい。オリジナルアルバムは今回初めて聴いたけど、どのアルバムもモリッシーの歌唱やジョニー・マーのギターの音色が素晴らしかった。
The Big Pink / Future This
★★★★☆
前作で顕著だったゴシックなシューゲイズ・ノイズは影をひそめ、ジャケットアートワーク裏面におけるショッキングピンクが象徴するようにヴィヴィッドな質感が増した印象。前作「Dominos」級のアンセミックなメロディが惜しげもなく繰り出される。しかし本人が語っているような「ヒップホップ的」な部分が中途半端なのが残念。懐かしいデジロック風の曲もあるものの、まだ時代が一巡していないのでちょっと古い印象も。良作だけど、個人的にはファーストの方がよかったかも?
Summer Twins / The Good Things
★★☆☆☆
こちらはデビューアルバムではなく、フリーで配信されているEP。曲はいいのだけど、もしかしてこの子は歌がヘタ?どうも音程がぐらぐらしていて、歌が伸びるところが聴いていてなんか気持ち悪く感じられた。でもキュートでレイドバックした曲調はとても耳馴染みが良く心地よい。
The Weeknd / Echoes of Silence
★★☆☆☆
冒頭からマイケル・ジャクソンのモノマネ風カバーに面食らった。ビートやメロディは前の「Thursday」の方が格段に良かったかな。ちょっとこのミックステープはおとなしすぎな印象。
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