おとといかきのう、テレビのCS放送のニュース(TBSニュースバード)を見ていたら、
安倍首相が福島を訪れた、という映像が流れました。
以下、「阿修羅」から全文転載。=====================ここから。
首相、福島の農家で「カブ上がれ」 被災地を視察
安倍晋三首相は24日、福島県を訪れ、東京電力福島第1原発事故で全域が警戒区域や計画的避難区域になっている浪江町などを視察した。福島訪問は第1原発を訪れた昨年12月29日に続き就任後2回目。
福島県郡山市の農家で、土から抜いたカブを「株、上がりますように」と持ち上げる安倍首相。左は根本復興相(24日)=共同
浪江町などの一部地域は住民の立ち入り制限が段階的に緩和される予定で、首相は楢葉町内の検問所では警察官らを「命懸けで地域のために頑張った皆さんの貢献に敬意を表したい」と激励。風評被害に苦しむ農家らとも意見交換し、郡山市のカブ栽培農家では自ら収穫したカブを掲げて「カブ(株)が上がりますように」と訴える場面もあった。
視察後、記者団に「2年間、時計の針が止まってしまったことを実感した。復興のスピードアップを図っていきたい」と強調。原発の再稼働については「安全を確保した上で判断したい。一方で低廉で安定的な電力供給がないと復興も難しい。総合的に判断していく」と述べ、再稼働の必要性に改めて言及した。
2013/3/24 18:47
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS2400J_U3A320C1PE8000/?dg=1
===========================転載ここまで。
(福島・)浪江町の、3月11日の地震で崩れた家や瓦礫がそのままになっている道路や商店街を視察して、安倍さんが、「時が止まったようだ」と言っているのを見ました。
あの事故から、首相や閣僚たちが民主党政権の時から何度も訪問していますが、2011年9月9日、当時の鉢呂経済産業相が、放射能汚染が原因で住民が避難した町を「残念ながら周辺の町村の市街地は人っ子一人いない、まさに『死のまち』という形でございました」と表現しました。それを思い出しました。
鉢呂さんは猛批判されましたが、
私はあの時、鉢呂さんの言う通りではないかと思いました。
旧ソ連のチェルノブイリ事故、事故後の付近の町の様子を、
政府の要人が知らないわけがありません。
何よりも不可解で頭に来るのは、伝えるマスコミです。
(もう今さら、な感じですが)
私が見たTBSニュースバードでは、放射線量がどのくらいなのか、浪江町や富岡町に日中立ち入り可能な区域が出来るといっても、除染は有効なのか、どのくらいの住民が帰りたいと思っているのか、
それは伝えなかったです。そういうことを伝えないとならないのに。
郡山市の農家のビニールハウスでカブの収穫体験をしていた安倍さん、
とても、はしゃいでいるように見えました。
「割と簡単に抜けるんだね」とニコニコ顔。
みっともないわ・・・と私は思いました。
首相の視察先の、常磐線のJR富岡駅の映像が少し映りましたが、
駅のホームは草ボウボウだし、見た目はゴーストタウンです。
こちら→富岡駅の様子(共同通信撮影・スポニチより)
【案内役の馬場有町長から速やかなインフラ復旧を要請され「復興を加速化させていきたい」と強調した。】(スポニチweb・3月24日)ということですが、
住民がどのくらい被曝するか、が一番重要だと思うのですが、
そこが抜けています。一番重要ではないでしょうか。
インフラを整えて住民を無理に帰還させるより、もうあきらめて、
住民を移住させるべきだと私は思います。
++++++++++++++++++++++++++++++++++
ここからは、参考にリンク先から読んでみて下さい。
新聞赤旗より。2013年1月13日(日)
安倍内閣、反省なき原発推進
事故を招いた「A級戦犯」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-01-13/2013011301_04_1.html
■小泉内閣~第一次安倍内閣の、「原発関連の出来事」表
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-01-13/2013011301_04_1.jpg
↑ この表は、分かりやすいです。
そんなとこに人が住んでる事が問題だろ。 RT @sunaton: 住民に不安や威圧感を与えることを理解した上で判断?? bit.ly/UgX147
— 麻生 隆【宇都宮けんじ支持】さん (@takashi_aso) 11月 22, 2012
(http://twitter.com/takashi_aso)さん(このブログのリンク先の緑虫さん)、
事後報告ですが、紹介させていただきました。
ツイート見ていてよかったです。)
それで、
これは11月22日のツイートですが、リンクされてあるHPを読んで、私は愕然としました。
福島県内の除染について、です。
このHPの最後に、「オンザロード福島事務局」とあります。
こちら→ON THE ROAD 福島
この活動の中での、除染ボランティアということだと思います。
読者の皆さん、ぜひ、このサイトを見ていただきたいです。
----放射線と除染について (除染情報プラザ)----
まず、ツイートでasoさんが指摘している通り、福島の放射能に高く汚染されている地域に人が住んでいることそのものが住民の健康を害している、と思うので、私は懸念します。特に、子どもの健康。
そして、「除染情報プラザ」のHPの中でも、「これはひどいんじゃないか」、
と思った部分を抜粋します。
(上から5項目目の、)
■ 今回のボランティア参加者への放射線の影響について
----オンザロードでは、作業開始前に専門業者と線量測定をし、その上で作業場所の選定を行います。こちらで各所の線量を把握をし、作業可能という判断を行った上で、ボランティアの方々への作業場所として割り振ります。----
・・・・
----毎日、線量を提示した作業場所をボランティアの方々へ御提案しますので、参加者は事前測定結果を聞いた後、自らの意思・判断の元、作業場所を決め、作業に入ることが可能です。(作業内容に関してはこちらで決めさせて頂きます)
オンザロードが作業を強制して与えることはありません。
さらに、防護服は全員分手配しています。----
ここまでは、ボランティア希望者への説明としてはまだ分かるのですが、
(しかし、対象の福島市大波地区は高汚染地域。
福島市大波地区のコメから基準超セシウム : J-CASTニュース(2011/11/17 ))
私が、「ええっ?」と思ったのは、下の部分。
防護服の着用は個人の自由ですが、防護服を着用して作業を行うということは、住民に不安や威圧感を与えてしまうということを十分に理解した上、判断して下さい。大波地区の住民は作業場所内にも防護服なしで住んでいるということを忘れないで下さい。
ボランティアだから、参加する・しないというのは自由で、「ボランティアに参加すること」そのものはとてもよいことだと私は思います。
けれども、私は「除染ボランティア」には賛成できません。
なぜなら、内部被曝をして健康被害を被った場合、何の補償もないからです。
除染をしても、効果があるどころか線量が上がってしまったという他地域もあります。
それについては、また続きを書きます。
上の文章の、青色の太字部分。この言い方はまるで「脅し」とも受け取れます。
オブラートで包んだような言い方で、ホームページで放射性物質について説明し、
ボランティアに参加したいと思う人を「危険なんてことありませんよ」と誘導し、
それでいながら、
除染することの本当の危険を知っている人に対しては、
「そういう人は来なくていいから」、と、使い分けているという感じがします。
矛盾しています。
住んでいる人はどうするのか。
福島県の除染のニュースです。
南相馬の除染始まる 当初計画から7ヵ月遅れ
(河北新聞2012年9月4日付)
地中30センチにまで浸透か 放射性物質、除染に影響も
(2012/03/14 11:04 共同通信)
より、一部抜粋して転載。
==============ここから。
東京電力福島第1原発事故で放出され地面に降り積もった放射性物質について、事故から3カ月後の昨年6月にはほとんどが地表から5センチまでの浅い場所にとどまっていたが、1年後の現在では10~30センチの深さまで浸透している可能性があるとの推定を、日本原子力研究開発機構のチームが14日までにまとめた。
==============ここまで。
とのことなので、原発事故からもうすぐ1年半年経った今では、さらに、
地中まで放射性物質が浸透してしまっているのでは、と予想します。
そして、ここで疑問になるのは、「ソ連軍も除染をあきらめた」という、
チェルノブイリでの汚染度と、どのくらいの基準で避難の対象になったのか、
ということです。
最初にリンクした南相馬のニュース記事では、南相馬市原町区片倉地区という場所では『空間放射線量は平均で毎時1.31マイクロシーベルト』、ということですが、
(除染後なのか除染前の値か、それは明記していない)
毎時1.31マイクロシーベルトは、山梨の空間放射線量(甲府市 | 山梨県の放射能測定)が地表面から1メートルで大雑把に平均0.06マイクロシーベルトとすると、
南相馬市の1.31という空間放射線量は、山梨の約22倍ということになります。
これは、かなり高いです。
しかも、1年で30センチも放射性物質が沈んでいる可能性があるということでは、
表土を剥ぎ取って除染、そして放射性廃棄物となった土や草を保管となると、
不可能に近いのでは、と思います。
--------------------------
除染という本題からやや逸れますが、汚染度の話になります。
チェルノブイリ原発事故で土壌が汚染された後、避難したのはどのくらいの基準か、
というのが重要です。
私は、ネットの中で流れている「ソ連軍も除染を諦めた・・」とか、「チェルノブイリより高い汚染度」という断片的な言葉・情報だけで正確な数値を分かっていなかったので探してみました。
郡山市に住んでいる人が、昨年の4月に「ヤフー知恵袋」に質問を投稿しています。
→Yhaoo知恵袋2011/4/15
「ベストアンサー」では、土壌汚染を「ベクレル」で示していますが、この数値がどこからの出典か、ということが全く書かれておらず、信用できるかどうか分からないのですが、参考までに。
机上計算をしてみた、という、ツイッターのまとめを発見したので、
リンクします。@shanghai_iiさんという方です。
→チェルノブイリ避難基準を考えてみた
この方は、「ベラルーシの強制避難基準は0.5μSV/h」ということに疑問を持ち、
自分で計算しています。これも、参考までに。
私はこの方のツイートを見て思ったのですが、直感的に危険と感じることは大事ですが、
「チェルノブイリではどうだったか」「『事実』はどうか」を、細かく調べてはいないのではないか、という点では、ツイッターの情報をそのまま受け取る部分もあり、反省です。
ただしやはり直感も大事で、日ごろ自分が食べるものは大丈夫か、長期的に内部被曝をすると体はどうなるのか心配する、という感覚を、持っていないとならないと思います。
----------------------------
除染の話に戻りますが、除染とは、「掃除」ではありません。
放射性廃棄物が出ます。しかも、一つの町や村となると、膨大な面積です。
これらを保管する場所も無い、と報道されています。
除染とはまた少し違いますが、「農作物を栽培する場合に、ゼオライトというものを混ぜると放射性物質の吸収を防げるのでは」、など、実際に役立つことはありそうですが、
広大な面積の土地の除染、となると、無理だと感じます。
ちょっと更新の間隔が開いてしまいました。
今日は「終戦記念日」ですが、ブログ記事のカテゴリは「福島」です。
アクセス解析を見ていて、検索キーワード「伊丹万作 戦争責任者の問題」
が、13日から今現在まで、54アクセスです。
ありがとうございます。
「伊丹万作 戦争責任者の問題」------日本人はあのころと変わっていない。
私のブログの、2012年12月8日の記事です。
伊丹万作さんのことが、どこかで取り上げられたのかな、と思ったら、
やはりそうでした。
私は最近、新聞を読むのがしんどくなってしまい、遠ざかっていたのですが、
12日付の朝日新聞に、『伊丹万作の伝言』という記事があったようです。
伊丹万作 戦争責任者の問題
より、一部抜粋、転載。
・・・・このことは、戦争中の末端行政の現われ方や、新聞報道の愚劣さや、ラジオのばかばかしさや、さては、町会、隣組、警防団、婦人会といつたような民間の組織がいかに熱心にかつ自発的にだます側に協力していたかを思い出してみれば直ぐにわかることである。・・・・
私が下線を引いた部分に、「警防団」というのが出てきます。
今でいう、地域の「消防団」です。
私の夫の話を聞いていると、”消防団というのは、何ににでも使えてしまうのだな・・”
と感じます。
高齢化が進んで地域に消防団員のなり手がいない、といえども、
「消防団(警防団)の精神」というものは息づいていて、
悪用などという言葉を使いたくないのですが、そう思ってしまうのは、
福島県での、地域住民による、
放射性物質の除染活動に消防団も参加しているということがあるからです。
たとえば、
http://www.iwaki-ks.or.jp/ (NPO法人 いわき環境システム)
8月8日付で『放射線・除染講習会のご案内』というイベントが紹介されていますが、
==========
○対象者 地域で放射線測定や除染活動を実施する団体のリーダー(町内会、PTA、消防団等)
==========
とあります。
ソ連のチェルノブイリ事故の除染では、効果があまり期待できないと言われていますが、
福島では除染=地域に戻れること=良いこと のようにされ、
それに、除染=掃除ではないのに、被曝のことはなかったことのようにされ、
警戒区域が解除されたりしています。
放射線量は、大丈夫なのだろうか。大丈夫ではないと思いますが。
最後に。
伊丹万作さんの言葉を、紹介。
「だまされていた」といつて平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でもだまされるだろう。いや、現在でもすでに別のうそによつてだまされ始めているにちがいないのである。
これは重要だと思うのです。
あれから、何度もだまされている。
何をどういう風にだまされたか。
だまされないためには。
「続きを読む」は、毎日新聞の記事を紹介します。
チェルノブイリで、大規模除染を断念したという、今年4月の記事です。全文転載。
原発国民投票について、もう少しお待ちください。すみません。
[READ MORE...]
私はその様子を、NHKで朝、見ていました。
広島に原爆が投下されて67年経ちました。
松井一実広島市長は、平和宣言の話の中で、「核と人類は共存できない」
と、言いました。
「核兵器」ではなく、「核と人類は」、と言ったのは、良かったと思います。
しかし、
原発そのものを廃止するべきかどうか、それについて明言しなかったのは、
物足りないというか、もう少し踏み込んで欲しかった気がします。
最悪だったのは、その後です。
広島市長の、「核と人類は共存できない」の「核」は、
東電福島原発の事故のことを連想せずにはいられず、当然、
原子力発電のことも含まれているのに、
野田首相は、
まったく誠意を感じられない、取って付けたような、
継ぎはぎして取り繕った文章を棒読みしただけで、平和記念式典の中で、
これだけひどい首相は今までいただろうか、と思いました。
時事ドットコム:野田首相あいさつ全文=広島原爆忌
そして、問題は朝日新聞の記事です。
私は今朝、6日の広島平和記念式典のことを読もうと、さっそく新聞を開きました。
(新聞批判はするけれども、とりあえず私は紙メディアが手っ取り早く、まず見ます)
ところが、いくら探しても、平和記念式典自体のことが、
出ていない。
女の子と男の子が出てきて、平和の鐘を打つところも、平和記念公園の写真もない。
どういうことなのだろう。
(山梨日日新聞では、少しではあるが、取り上げている)
朝日7日付一面は、消費税増税についてと、原発事故対応時の東電のテレビ会議ビデオについて、です。平和記念式典のことは、どこにもない。社説にもない。
高校野球とオリンピックとスポーツには、中央に9面割いています。
34面の社会面に、
焦土の花に希望重ね 8.6郡山の中学生、広島へ 「原発事故に負けたくない」との見出しで、郡山の中学生が広島平和記念式典に参加し、黙祷をささげたというニュースがありました。
そこから、中学生の一人の話を一部転載。
==========ここから。
「なんでこんな目に遭うんだろう」。同じく訪問したI.Aさん(13)=(郡山)市立三穂田中=も、事故が恨めしかった一人だ。
昨夏、健康被害を心配する母親と妹の3人で約1ヶ月、つてを頼り香川県に避難。しかし友達と別れたくないと母親を説き伏せ、郡山へ戻った。広島へ来たのは、「復興の原動力」を知りたいとの一心だった。
式で、高齢の女性から「福島から来たの?」と声を掛けられた。女性はいとこが被爆死したと語り、「大変だろうけど応援しとるけえ、がんばりんさいよ」と励ましてくれた。何げない一言が心にしみた。
「福島復興のために必要なのは、相手を思いやる気持ちを忘れないことかなって思った。友だちにも伝えたい」(小河雅臣)
==========ここまで。太字は私による。
> 福島復興のために必要なのは、相手を思いやる気持ちを忘れないことかなって思った。
それよりも私は、まだまだ中学生のあなたの健康がとても心配です。
朝日新聞はそういうこと考えていないんですかね。
子供たちの健康被害を憂う放射能汚染事情 福島県郡山市
このyoutube動画を見ると、郡山の学校等で測定した、
放射線量が出てきます。高い値です。
フィンランド製プロ用放射線測定器 ガイガーカウンター サーベイメーター RADOS RDS-30 Mirion Technologies (amazon.comより)
という測定器を使っています。
今、朝日web版ではどうかと思ったら、web版(朝日新聞デジタル)では、
広島平和記念式・野田首相あいさつ(全文)が載っていました。
これに対する朝日のコメントは見当たりません。
これからも、私は朝日新聞を読みます。
権力をチェックする/批判するという、マスコミがすべき仕事を朝日新聞は放棄して権力の手先になっているようなので、そういうメディアは、読み手がチェックしていかなければなりません。