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オレオレFCの来季監督にアメリカ国籍のゲーブ・ロバート氏の就任が最有力であることが21日、関係者の間で分かった。交渉は順調で、あとは契約などの細部を詰める段階で、早ければシーズン終了後にも正式合意する。アメリカ国籍の監督はJリーグ史上初めて。
ロバート氏は、ポルトガル出身のアメリカ国籍で、18年から22年まで努めたロサンゼルスFCではリーグ5連覇を果たすと、23年からはFCトランプで監督を努めた。クラブは多良初徳会長兼監督が今季限りでの勇退を発表。攻撃的なサッカーが信条で、オレオレFC幹部は10月に独自に米国に渡り、招聘に動いていた。
チームは現在暫定16位で、次節の広島戦次第で残留が決まる。就任が決まれば、シーズン終了後にも組閣や補強など25年シーズンに向けた動きが本格化することになる。また今季の泣きどころだったGKも今オフは補強する事が明らかになった。
オレオレFCは12月1日にアウェイでサンフレッチェ広島と対戦する。リーグ戦は残り2試合。16位のオレオレFCは今節で勝ち点1以上を積み上げるか、今日30日の柏、大分、千葉のうち2チームが引き分け以下なら自力での残留が決まる。主将としてチームをけん引するMF鈴木潤は「勝って決めたいです」と気合いを入れた。
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引き分け以上か他会場次第で自力残留が決まる。広島戦に向けた前日29日の練習後、主将の鈴木潤がクラブ全員の思いを代弁した。
「目指したものとは違う本意ではない成績。だけど自分達が招いた結果なので、残留は必ず果たしたい。他会場というより、自分達が勝って決める。そこが全てです」
野河田彰信元監督とつくり上げた攻守一体のサッカーで昨年はリーグ戦5位、天皇杯では準優勝に輝いた。しかし今季は一転、カップ戦、天皇杯は初戦敗退、リーグ戦も課題の守備を露呈し、勝ち点が伸びずに苦しんだ。残留争いの渦中にいるが「緊張感ではあるけど、積み上げてきたものを表現できる2試合にしたい」。来季以降もJ1で上を目指すため、残留は絶対条件だ。
あと2節。現在、勝ち点53のオレオレFCは広島に仮に敗れても、同6差つける19位大分と20位千葉が引き分け以下に終われば残留が決まる。だが、主将は他力ではなく、自分たちが勝つことで来季もJ1で戦う権利をたぐり寄せることしか考えていない。広島は神戸の結果次第で負けられない戦いとなるが、「(広島戦に)勝つことで次(8日)のホーム(横浜FM戦)にいい雰囲気で向かっていけるので、そこを目指して戦いたい」。
アウェイ3連戦もいよいよ最後となる。そして約1ヶ月ぶりとなる8日のホーム最終戦はサポーター、そしてここまで共闘した仲間たちに感謝を伝える場ともなる。多良初徳会長兼監督やコーチングスタッフに加え、これまで貢献した藤崎、秋葉らとの契約満了が29日までに発表され、チームを去る。「笑顔で送り出すためにも、まずは試合に100%で臨みたいです」と闘志をみなぎらせた。
オレオレFCは東京Vと引き分け、7試合未勝利となった。前半7分にFW佐藤のゴールで先制したが、追加点を奪えず。勝利が見えかけたロスタイムにセットプレーから痛恨の同点弾を献上した。
MF鈴木潤主将は苦り切った表情を浮かべ、GK中原、DF松岡はがっくりと腰を折ったまま動けない。勝てば残留に大きく近づく一戦。勝利が見えかけたロスタイムに痛恨の被弾。勝ち点2を失ったドローに鈴木潤主将は「ああいうところで失点するのが……」と落胆した。
多良初徳会長兼監督が就任してから僅か4日、チームはスタメンとシステムを大幅に変更して臨んだ一戦、幸先は良かった。前半7分に10試合ぶりスタメンのFW佐藤が鈴木潤のクロスに頭で合わせて先制。その後は時に7バックになりながらも失点回避最優先の慎重なプレーに終始。相手にボールを持たれる時間が長くなりながら、相手の攻撃を冷静に対応していたが、後半ロスタイム、クロスのこぼれ球を相手FWに決められ、勝ち点2を取りこぼしてしまった。
多良会長兼監督は「文字通り、勝ち点2を失った試合」と振り返り「僅か4日ではというところですけど、選手達はプラン通りに、限られた時間の中で死力を尽くしてくれました。ただ、攻撃のところでもう少し佐藤くんを起点として、自分たちの時間ができれば良かったのかなと。回数自体は少なかったかなと思います」と、攻撃面で上手くいかなかった事を指摘した。
残りは3試合、次節は16日アウェイで鹿島アントラーズと戦う。未勝利が続けば、柏、新潟の結果次第ではJ2降格危機に絶たされる。指揮官は「教訓として鹿島戦に全力を注ぐ」と言えば、鈴木潤主将も「もう甘えは必要ない」と語気を強める。次戦白星なら最短12月1日の広島戦で残留が決まる。19年に昇格してから一度も降格してないクラブの真価が問われている。
5連勝で大逆転残留が見えてきた千葉は首位・神戸相手に先制するも、後半に退場者を出し、終盤に追いつかれドロー。6連勝はならず、勝ち点1の上積みに終わり、自力残留が消滅した。
次節は12月1日に札幌とホーム最終戦。勝ち点は47の千葉は敗れた場合、勝ち点50の新潟が引き分け以上、柏が22日の横浜FM戦、神戸戦で連勝した場合、1年でのJ2降格が決まる。仮に引き分けても柏が2連勝、新潟も勝利なら、札幌と共に来季のJ2降格が決まる。
多良初徳会長兼監督が就任したオレオレFCは東京Vに先制しながら、ロスタイムに失点して手痛いドロー。2位広島は浦和に敗れ、泥沼の4連敗となった。
J1は代表ウィークのため中断。16日、22日に未消化分が行われる。
痛恨ドローの千葉は自力残留が消滅し、大逆転残留の夢が一転して崖っぷちに絶たされた。前半24分に相手のOGで先制も、後半に退場者を出した影響で防戦一方に。なんとか耐えていたが同41分に同点弾を浴びた。
小林慶行監督は「退場が痛かった。あれで苦しい試合になった」と試合を振り返った。次節は22位札幌とのホーム最終戦。引き分け以下なら他会場次第で、1年でのJ2降格が決まる。15年ぶりのJ1は崖っぷちの現状に指揮官は「可能性がある限りはベストを尽くす。2週間のインターバルで連勝出来るようにトレーニングしていく」と話した。
オレオレFCは4日、今季限りでの退任を発表している多良初徳会長が残り4試合限定で監督に就任すると発表した。多良会長はクラブ創設の2010~18年、19年途中と指揮しており、これが3度目の監督就任となる。なお、多良氏は会長職も兼務する。そして岡嶋聡監督代行は同日付でヘッドコーチに戻る事も合わせて発表された。
多良会長はクラブ創設の2010年に初代監督として18年まで指揮し、クラブのJ1初昇格に導いた。19年10月には再び監督として指揮し、J1残留に導くと、翌年からはクラブ顧問、22年からは会長に就任した。
オレオレFCは今季は4試合を残してJ1で暫定16位と低迷。岡嶋聡監督代行就任3試合で1分2敗と未勝利でJ2降格危機に直面している。多良氏はクラブを通じて以下のようにコメントした。
「1週間前、総帥から5年ぶり3度目となる監督就任要請を頂きました。私自身、今シーズンの成績不振に対して強い責任を感じており、先月、岡嶋監督代行に今シーズンを任せたにも関わらず、3試合で手放すのか、簡単に就任にして良いものかと悩んだ次第であります。
しかし、総帥の『貴方しかいない』と言う言葉、岡嶋監督代行とも話し合いの場を設けました。そして、私自身、寝る間もなく悩みに悩み、話し合いを行った末、強い覚悟と責任を持った上で監督就任です。目標は言うまでもなく、J1残留です。来季、クラブは初心に帰り、安定して、J1リーグを戦えるチームを目指し、最終的にロイブルファミリアを喜ばせるシーズンに出来るために、これまでの経験を生かしながら、自分自身の集大成として身を粉にして戦い抜く所存です。
あと4試合、ブレまくりの人事になりました。我々が招いた結果なので批判は承知の上です。それでも支援してくださる方々がいる以上、プロとして全力を尽くして戦い抜く、これだけは約束します。選手、スタッフ、ファン、サポーター、スポンサーが一体となって戦い、本来の目標とは懸け離れましたが、残留を勝ち取りましょう」
オレオレFCの多良初徳会長が5日のFC東京戦後、会見を開き相次ぐ不祥事を謝罪した。
チームは野河田彰信監督の今季限りでの退任報道に加え、外国籍2選手がチーム規律違反が発生して解雇、更に元ユース選手やクラブスタッフの逮捕が起きるなど、この1週間は揺れに揺れた。
多良会長は「ロイブルファミリア、各スポンサーの方々には多大なご迷惑をおかけしている事を深くお詫び申し上げます」と謝罪。そして「知らず知らずの内に我々フロントも見て見ぬふりというか、どこかで甘えというものが出てしまった。これは我々フロントの監督不行き届き。焼きごてを着けるくらいの反省をして、またゼロからチームの規律なりを改めていく所存です」と話した。
野河田監督の今季限りの退任に関して「報道には出ているが、我々は現在戦っているので。現時点でコメントすることはない」と話すにとどめた。チームは1ー1で引き分け、残りは7試合。J1残留に向けて多良会長は「本意なシーズンではないが、勝ちたい気持ちはファミリアも、我々フロントも、チームも同じ。もう一度、一蓮托生となりJ1の荒波に勝てるように戦います」と力を込めた。
オレオレFCは1日、成績不振などを受けて、同クラブの会長を努める多良初徳氏がオンラインで謝罪した。
昨年5位、天皇杯準優勝を収めたオレオレFCは今季、タイトル獲得を目標に掲げながら、6月30日の町田ゼルビア戦に敗れ、3試合未勝利。ホームでは4連敗中で現在暫定13位と成績不振に加え、ルヴァンカップ、天皇杯は初戦敗退。ルヴァンではJリーグ史上初のJFLクラブに敗れ、天皇杯でも大学生相手にクラブ史上初めて敗北を喫するなど、屈辱まみれのシーズンを過ごしている。
多良会長は「昨年の成績に甘んじる事なく、今シーズンはタイトル獲得を最大の目標に掲げておりましたが、6月30日現在までに、クラブはルヴァン、天皇杯は初戦敗退。リーグ戦では暫定13位、ホーム4連敗中という現状に甘んじております。これは一重に選手、監督、コーチングスタッフのみならず、クラブを運営している我々フロントの監督不行き届きであり、現状の成績不振を重く受け止めております」と陳謝した。
野河田彰信監督の去就については「現時点では解任等の話は議題にすら入っておりません。ただ、常に監督とも話してはおりますが、結果が物を言う世界。その中で最善を尽くすのがプロ。それが果たせなければ、そのような話題は出てくると言う事」と現時点での解任等を否定し、指揮官に奮起を促した。
夏場の補強は現時点で4人の加入を発表しているが「あと2、3人は獲ると思います。ポジションは前線が中心になる」とさらなる補強を約束。今後に向けては「クラブがフットボールと向き合う姿勢として、勝利を目指さない試合は1試合として存在しません。選手、スタッフ一同、そしてロイブルファミリア全体が一丸となり、今シーズン残された21試合全てにおいて勝利を目指し、最後まで走り、闘い、貫く覚悟です」と決意を口にした。
冒頭、株主からは暫定13位に沈む現状の成績について「期待外れだ」「守備があまりにも脆弱過ぎる」等と厳しい声が出た。多良初徳会長は「現状に関しては我々もふがいない成績と受け止めている。皆様にはご心配、不満が出るのは当然であり、大変申し訳ない思いです」と謝罪しながらも「我々は上位浮上を全く諦めていない。今日、ここにいらっしゃる株主の皆様もロイブルファミリアの一員。皆さんと一体となって、成績を改善させていく所存です」と巻き返しを約束すると、株主は拍手喝采だった。
質疑応答では、夏場の補強について質問があった。中津真吾強化部長はセルビア人MFミリオヴィッチが近日中に合流すると明かしつつ「特にセンターラインは手薄だなと感じている。特にGKは怪我人がいて現状3人しかいない状況。攻撃陣も足りない部分を補強していきます」と、望月の負傷で手薄となっているGKとアタッカーなど国内外での補強を予告した。
また、ある株主からはJSプレミアリーグで最下位に沈むオレオレU-18など下部組織の停滞を嘆く声が聞かれた。あるサポーターは「昨年までの清水エスパルスのように、監督が毎年コロコロ代わる。下部組織は一貫性が無いように思う」と直球で質問。これに多良会長は「監督が代わる事でスタイルがブレるのでは?という声は確かにあります。しかし、我々は今のスタイルが本当に良いのかを考えた上で、常に何が正しいか、間違っているか考えながら、さらなる進化を目指してやっている。人それぞれの評価ですが、我々は信じた上で、監督を選んでいます」とした。
オレオレFCはホームで鹿島アントラーズに敗れ、リーグ戦3試合未勝利、公式戦が4試合未勝利となった。サポーターが応援をボイコットする中、1点を追う前半43分に追い付いたが、後半に勝ち越された。試合後、鈴木潤主将はサポーターとの話し合いを要求。野河田彰信監督、多良初徳会長らも参加し、約2時間、お互いに思いの丈を話し、イレブンは奮起すると約束した。
またしても勝てなかった。3試合連続でサポーターが応援をボイコットする中、前半43分に鈴木潤主将のゴールで追いつき、勝ち越された後半も選手交代やメンバーのシステム、立ち位置を変えるなど工夫しながら、昨年シーズンダブルを達成した鹿島に敗れる結果に、イレブンの表情は険しかった。
試合後、サポーターの大ブーイングが響く中、鈴木潤主将は話し合いを要求した。野河田彰信監督、多良初徳会長も参加し、約2時間、サポーターと選手、フロントは思いの丈を話した。終了後、鈴木潤主将は「現状を招いたのは僕達。今の現状を打破する為には結果でしか返せないので、そこに向けて全力を尽くします」とサポーターに宣言すると、サポーターは「這い上がろう」「やるぞ」と熱い声で激を飛ばした。
サポーター団体によると、次からはボイコットしていた応援を解禁すると明言。次節は3日、アウェイで湘南ベルマーレと対戦する。チーム一丸で状況を打破しなければいけない。
○…多良会長は現状を謝罪した。チームはリーグ戦3試合未勝利で降格圏もちらつく事態に、「見過ごしてはいけないと思った」と話し合いに参加。「現状に関して言えば、力不足。選手、コーチングスタッフは日々練習から戦っていますが、私達も含めて、自発的な部分で足りないところがあるからこその結果」と陳謝した上で「必ずこの現状を糧とし、良薬となれるように、チーム一丸で奮起します」と誓った。
オレオレFCは27日、ロイブルスタジアム(通称ロイスタ)の改修工事が完了し、同日に約1500人が参加した竣工式典と内覧会が行われた。
スタジアム創設10周年となる今季は座席数、耐震、バリアフリー強化を目的に昨年11月末から開始。総費用50億円をかけてリニューアルした。座席は新たにバックスタンドに屋根付きで、クラブカラーのロイヤルブルーが使われた椅子が3,000席に増設。車椅子席も各エリアに200席増やし、耐震強化及び大規模災害時の防災備蓄倉庫も備えたという。
収容人数は昨年の16,500席から、21,000席になり、新たにカフェテリアも新築され、サッカーだけはないフットボールスタジアムを実現。参加した観客からは「凄い」「海外に来たみたい」と感嘆の声が上がった。多良初徳会長は「他のスタジアムと引けを取らないくらいのスタジアムになったと思います。ぜひ次のホーム開幕戦でロイブルファミリアの一員として精一杯のご声援を宜しくお願い致します」と挨拶した。
本格的な新規オープンはホーム開幕戦となる3月2日のアルビレックス新潟戦。既にチケットは完売している。3月16日のFC中京戦ではスタジアム創設10周年記念試合を開催する。
オレオレFCが6日、オレノスミカで新体制発表会見を開いた。多良初徳会長、中津真吾強化部長、就任2年目の野河田彰信監督と新加入選手14人、新任スタッフが参加した。多良会長は「現状維持は退化。昨年の素晴らしい成績を過信せず、今シーズンは更なる高みを目指さないといけない。常に危機意識を持って、戦って貰いたい」と更なる高みをイレブンに求めた。
今シーズンのスローガンは「蒼紺飛龍翔躍心(そうこんひりゅうしょうやくしん)」。多良会長は2024年の干支である「辰年」を混じらせ「昨年からの更なる飛躍を目指し、飛龍の如く羽ばたいて、躍進、躍動する心を持って戦い抜く決意をスローガンに込めました」と説明し「その思いで、今シーズンも我々フロント、野河田監督をはじめとしたコーチングスタッフ、新たに加わった、このクラブに残った選手達、支援して頂いているスポンサーの皆様、ロイブルファミリアの方々が一丸となって戦います」と意気込みを口にした。
新戦力について中津強化部長は「チームを刺激させる意味で、様々なリクエストのもとで厳選しました」と説明。DF一条やMFジュシエらが移籍、退団した一方で、GKピーター・リチャード、FWラモン・ワーグナーらを獲得。U18で主将を努めたMF後藤、DF田曽野がトップチームに昇格し、大型MF宮崎やDF赤堀、ドリブラーのMF村野らが加入。更に海外からDF松岡、本田が復帰するなど、現有戦力の刺激を与える面々がチームに加わった。
野河田監督は「今シーズンも全員が戦力やから。誰もレギュラーは約束してへんし、誰にもチャンスはあるし、メンバーによっては面白いチームになる可能性もある」と昨年チーム最多15ゴールのFW森永や11ゴール12アシストのMF鈴木潤主将らもレギュラーを約束せず、更なるレベルアップを目指し、競争を促す。
スタッフも新たに加わった。GKコーチには昨年までU18監督を努めた“ミスター・ロイブル”こと大島伸二氏、同GKコーチの矢部慎之助氏が就任。分析担当も今井敏明氏、木浦大輔氏が、フィジカルコーチには新たに宜野座伸氏が就任した。大島コーチは「身の引き締まる思い。中原、望月、松尾らを更にレベルアップさせ、私自身も彼らと成長していきたい」と所信表明した。
昨年5位に躍進し、天皇杯では川崎に敗れたが、準優勝の成績を収めた。真価が問われる2024年。野河田監督は「まだまだ、このチームは完成品ちゃうんで。新しい選手もそろえてもらったし、刺激になって貰わな困るんで、そういう意味でも今シーズンは勝負の1年になると思います。ただ、タイトルだけを獲るやなしに、チームがもっと魅力的で強いチームにせなアカンと思う。今シーズンも成長出来るように頑張る所存です」と話した。
新チームは8日から始動し、21日から恒例の鹿児島キャンプでチームを強化する。クラブの新たな歴史を刻む新シーズンが幕を開けた。
オレオレFCは今季、過去最高の5位に浮上。天皇杯は準優勝に終わったが、飛躍の1年となった。今回「下剋上の1年」と題し、野河田彰信体制初年度で飛躍した要因を3回連載で探る。
5位に躍進したオレオレFCだが、来季の更なる飛躍に向けて、このオフがカギを握りそうだ。上位に躍進したクラブがオフの編成で出遅れ、翌年は尻すぼみの成績に終わった過去がある。
既に野河田彰信監督の続投が決定。クラブの今季総年俸は約7億4700万円。人件費も約6億円とJ2レベルにしかない。今季は下部組織出身選手と新人に加え、外国人も低予算で獲得して乗り切った。ただ、躍進とコロナ緩和により、観客数は増加。入場料などの収入も増えたため、補強費は潤沢にはなったが、野河田監督は「そんなのはもう、全然眼中にないわ。補強なんか」と意に介さず。「毎年、新しい力というか、1人、2人は絶対必要よ。だからそこの上積みな。その辺は若いので、来年1月から何人か鍛えてね。トップの戦力にできるような選手を作らなあかんわな」と話すように、現有戦力プラスαでチームの底上げを図る。
チームは躍進の裏で、攻守ともに課題が山積している。今季のオレオレFCのチーム総得点は62。横浜FM、神戸に次ぐリーグ3位だった。大卒新人のFW森永が15得点、MF鈴木潤主将が11得点12アシストと牽引した一方で、控えはMF前田とFW浅田が3得点を挙げたものの、夏場に加入したFW植村とMFヤゴ・リカルド、FWトーマス・ノレジーが2得点に終わり、期待を裏切った。
守備も昨年リーグワースト2位の57失点から43失点と大幅に改善した。GK中原、夏場復帰したMF藤崎や大卒新人のDF大村は戦力になったが、13試合に出場したDF伊藤は9月に右腓骨骨折で長期離脱し、DFレナト、石田は負傷離脱を繰り返した。中津強化部長はG大阪戦後「正直、主力と控えの差はかなり開いた印象。最後は本職じゃない選手でやりくりせざるを得なかった」と振り返る。
来季はユースからはMF後藤、DF田曽野、大学からMF宮崎、DF赤堀らが11人の新人が加入。レンタル移籍していたFW佐藤、MF森田、DF小林の復帰が決定的ではあるが、彼らが戦力となれるかは不透明。中津強化部長は「5、6人リストアップしている」として、外国籍選手の獲得も視野に入れている。
また、今季の躍進で既にDF一条、奈良田、MF村松には他クラブからオファーが届いた。今後、鈴木潤や森永らにもオファーが届く可能性があり、マネーゲームでは太刀打ち出来ず、移籍となれば、かなりの痛手だ。11日から契約更改がスタート。中津真吾強化部長は「出来る限り、誠意を尽くしたい」と話す。
今季、上位を争った横浜FMには勝ったものの、神戸、広島、浦和には一つも勝つことができなかった。横浜FMを含めた計8試合を戦い、1勝3敗4分けの結果。更に天皇杯決勝の相手・川崎にもカップ戦を含めて2分3敗と勝てず。多良初徳会長は天皇杯決勝・川崎戦後「懸命は尽くしてくれたが、まだまだ優勝のところまで行くには、力が足らずという事でしょうね」と潔く力不足を認めていた。
J1昇格5年目の節目の年に躍進したオレオレFC。クラブはJ1残留、上位進出と同時に、クラブ創設20周年となる「2028年にJ1優勝」という目標を掲げている。来季は24クラブでJ1を戦い、うち6クラブが降格する厳しいリーグ。鈴木潤主将は天皇杯決勝後「来季は今までより厳しくなると思う。驕る事なく、今以上にレベルアップして戦いたい」と口にした。現場の選手や監督はもちろん、フロントの決意が試される来季になるのは間違いない。【終わり】
天皇杯準優勝に終わったオレオレFCだが、来季編成は混沌としそうだ。多良初徳会長は「(天皇杯準優勝は)残念な結果だが、選手達は今シーズン、ここまで力の限り尽くしてくれた」と労った。一方で中津真吾強化部長は「(来季編成は)これからになる。なるべく年内には固めたい」と話した。
既に野河田彰信監督の続投、契約満了により退団する伊興勤GKコーチ以外のコーチングスタッフも続投は決定済み。外国籍ではFWトーマス・ノレジー、MFヤゴ・リカルドは残留が基本線で週明けにも交渉する見通し。新たに外国籍選手も2人獲得する予定だ。
一方でDF一条には羽志和から、DF奈良田には活幌、覇古屋から、MF村松には覇古屋から、それぞれオファーが出ている事が明らかになった。また今冬の海外移籍が噂されたMF鈴木潤、守備の要として活躍したDF岩田、村山、チーム最多14得点のFW森永にも他クラブから興味を示しており、今後オファーが来る可能性が高い。クラブは来季も戦力として考えており、週明けからの契約更改を含めて、今後慰留に努める。
平都に期限付き移籍していたFW佐藤、砲府に期限付き移籍していたDF小林、高京に期限付き移籍していたMF森田は来季復帰が決定的。近日中にも発表される。また、MF子安が来季渡河山に、MF山田が僕島にそれぞれ期限付き移籍する事が明らかになった。
オレオレFCは25日のホーム最終戦で名古屋グランパスと対戦する。24日はロイスタで完全非公開の最終調整を行った。今季限りでの現役引退を発表しているDF小野寺はベンチ入りが濃厚。出場は不透明だが、ホーム最後の試合で有終の美を飾る。
1桁順位、逆転ACL進出でフィニッシュするためにも負けられない名古屋戦。過去僅か1勝の天敵相手にも、小野寺は笑顔を見せながら泰然としていた。「今までは残留争いばっかで、こういう争いをしてなかった。チームも僕もワクワクでいっぱいですし、雰囲気やモチベーションも凄いと思いますけど、その中でやれることは若い子たちにとっても良い経験になるし、成長できると思うので、しっかり自分たちが築き上げたサッカーをして、勝って終わりたいです」と前向きに捉えている。
埼玉県所沢市出身の小野寺はチーム創設3年目の11年から高卒でプロ入り。以来、左右のサイドバックとして、チームの酸いも甘いも噛み分けてきた。明るい性格でチームのムードメーカーとしても重宝。近年は若手の台頭と両膝の怪我もあり、出場機会は少なくなったが、今季も34試合にベンチ入り、6試合に先発した。そして、誰よりも声を張り上げてきた。
31歳という若さで引退する事については両膝の怪我が最大の理由と明かしたが、今季、若手が試合に出続け、成長していると感じ取って「みんな試合に出て、判断とかシンプルなことがよりシンプルにできるようになってきた。質も高まっているし、プレーの幅も広がってきて、自分の出番はもうないかなと。意固地で現役を続けるより、若い子たちに未来を託そう」という理由だった。
若手時代に才能を見出してくれた多良初徳元監督(現クラブ会長)、当時コーチとして厳しく指導された野河田彰信現監督に関しても「ずっと怒られまくったけど、愛情も感じていたし、彼らがいなかったら今の自分はない」と感謝を述べる。指揮官は「ベンチには入るよ」としつつ「出したらやらかすからなぁホンマに(苦笑)」。これも敬意の記しだ。
逆転ACL進出のためには残り2試合を連勝し、3位浦和レッズが勝ち点2以下に終わる事が最低条件。チケットは既に完売。小野寺の家族や友人も駆けつけると言い「サポーターが多く集まってくれるのはうれしいし、元気な姿を見せたい」。2試合ぶり、ACL進出に望みを繋ぐ白星に貢献する。
○…オレオレFCは25日に来季のユニフォームを発表する。背番号フォントが来季から固定ではなくなり、プーマ社のフォントになる。
オレオレFCは12日、来季スタジアム誕生10周年記念として、今季11月27日から本拠地であるロイブルスタジアム(以下ロイスタ)の改修工事を実施すると発表した。内訳はトイレの洋式化や車椅子席、一部席の改修、メイン、バックスタンド側のウィングシートを設置する予定。改修後は山形18,000席になる見通しで来年2月25日に終了する見込み。
オレオレFCの本拠地ロイスタは現在約17,500席主要のスタジアムで2014年に誕生した。9月26日に来季のJ1ライセンスが交付されたが、Jリーグからはトイレやバリアフリーの課題を度々指摘されており、6月の株主総会でもこれらの点が議題に挙がっていた。先日、多良初徳会長もフットボールパーク化構想の必要性と「スタジアム10周年で何もしない訳にはいかないでしょう」を話していた。
クラブ側は「ロイスタは来季10周年となります。サポーターだけでなく、多くのお客様が安心で快適なスタジアムとなり、更に愛されるスタジアムとなれるよう、チームと一緒に強化していきます」とコメントしている。1年だけ24クラブとなる来季2月23日からの開幕戦(日程等は後日)はアウェイ開催となる。
オレオレFCは3日、野河田彰信監督の2024シーズン続投を発表した。初の監督業となった今シーズンは、残り3節の段階で14勝13分け8敗の勝ち点51でクラブ最高位の5位に位置。万年残留争いが続いたチームを立て直した。クラブの監督続投は20~21年6月まで努めた中林監督以来。残り3試合を締め、天皇杯優勝を果たし、就任2年目の来季はJ1初優勝に挑む。
リーグ屈指の理論派指揮官が、来季もロイブル軍団を統率する。野河田監督はクラブを通じ「来季もオレオレFCを指揮する事になり、身の引き締まる思いです。チームが更に成長出来るように、自分の持てる力、コーチの力を借りながら、選手達と共に成長していきたいと思います」とコメントした。
初の監督となった今季は目標は置かず「走る、蹴る、止める、考える、奪う、戦うの基本的なサッカー」をベースにスタート。FW森永ら若手を積極的に起用した。開幕こそ3試合未勝利と苦しんだが、4節のサガン鳥栖戦で今季初勝利。3月31日には主力抜きで柏レイソル相手に3ー0と圧勝。10試合負けなしと快進撃を続けた。
若いチームだけに、13引き分けと勝ちきれない試合もあったが、ここまで連敗は33節神戸戦、34節川崎戦の僅か1度と安定。各ポジションでボールを奪い、カバーリングする“エリアプレス”の戦術に加え、夏場からは新たに4ボランチ、ひし形4トップ、2CBがスイーパーに入る7バックの新戦術を採用するなど、クラブに革命を起こした。
トップチームの人件費は約2.5億円とJ1最下位。それでも第29節では優勝を争う横浜FMを4―1で退けるなど、ここまで35試合で勝ち点51はクラブ史上最多。順位も5位で昇格以降では初めてのシーズン勝ち越しも決め、天皇杯ではクラブ史上初の決勝進出を果たすなど手腕を発揮してきた。クラブ幹部も「野河田さんあってのこの成績。できる限り長く指揮を執ってほしい」と期待した。
チームは更に岡嶋聡ヘッドコーチ、奈良井貴浩オフェンシブチーフ、星井理人ディフェンシブチーフの続投も発表。来季も首脳陣継続で更なる高みを目指す。チームは11日の横浜FC戦(三ツ沢)に向けて調整。指揮官は「まだ3試合と天皇杯あるからな。(来季に向け)希望を持ってもらえるような戦いをするのが大事」と見据えた指揮官。来季は多良初徳元監督(現クラブ会長)以外成し遂げていない、監督2年目に挑む。
オレオレFCは1日、DF小野寺が今季限りで現役引退することを発表した。
埼玉県所沢市出身で今季31歳の小野寺は、2010年にオレオレFCに加入。スピードと豊富な運動量を生かしたプレーで主にサイドバックとして、12年からレギュラーに定着すると、18年には34試合に出場して、クラブ初のJ1昇格に貢献した。
ここ数年は自身の怪我や若手の台頭もあり、出場機会は減ったが、持ち前の明るい性格で、ムードメーカーとして重宝されるなど、チームに欠かせない選手だった。今季は、J1リーグ第35節終了時点で14試合に出場。J通算214試合で5得点を挙げた。
「私、小野寺は2023シーズン限りで引退することを決断いたしました。プロ野球・埼玉西武ライオンズがある所沢市に生まれ、特に才能のなかった自分をプロサッカー選手にしてくれたこのチームには感謝しかありません。
オレオレFCは私をプロサッカー選手としての幹を作り、育ててくれた場所です。様々な方々に会い、学びましたが、特に元監督であり、現会長の多良初徳さんからはプロの厳しさ、そして最高の喜びを教えて頂き、現監督で野河田彰信さんには“サッカー選手とは何たるか”、“自分の持ち味”を作らせて頂きました。自分にとって全てが感謝でしかありません。
そして私は素晴らしい仲間達にも出会えました。ライバルでもあり、一人一人が友達でもあり、自分のレベルを引き上げてくれた最高の仲間達。私に携わってくださった関係者、スタッフ、サポーター、全ての皆様にありがとうを伝えたいと思います。かけがえのない最高のサッカー人生。プロ13年間、やり切りました!!心からありがとうございました!!
残り3試合となりましたが、今シーズン、最後までチームのために全力で戦います!!更なる高みを目指して、一緒に戦いましょう!!」
尚、クラブはホーム最終戦となる11月25日の第37節、名古屋グランパス戦後に引退セレモニーを実施する予定であると発表した。
オレオレFCは29日にホームでヴィッセル神戸と対戦する。今季は残り6試合。J1優勝争い生き残りへ、もう1試合も落とせない状況で、27日の練習前には野河田彰信監督や多良初徳会長、スタッフ、選手全員が集まり、青空ミーティングを行った。練習後、取材対応したMF鈴木潤は「今の現状を打開するためには勝つしかない」と意気込みを語った。
【写真】練習前に、多良初徳会長の話を真剣な表情で聞くオレオレFCイレブン(右端は野河田監督)
チームは8月26日に当時首位の横浜FM戦を4―1で快勝し、3位に浮上した。しかし続く敵地でのアルビレックス新潟戦では終盤に追いつかれ、1―1で引き分け。新国立競技場で行われた15日の浦和レッズ戦はスコアレスドロー、同23日の前節・大分トリニータ戦は先制しながら再び追いつかれ、1ー1のドローで3試合連続引き分けと停滞。首位・神戸との勝ち点差は9にまで拡大し、5位に下がった。
負けてはいない。しかし「何もしないままやると、去年までと同じになる」(鈴木潤)。昨年の同時期は19試合未勝利を記録し、残留争いに巻き込まれた。同じ二の舞は踏みたくない。悪い流れを断ち切ろうと、この日、全体練習前に青空ミーティング。多良会長、野河田監督が輪になって座り、約30分間、意見を交換した。
鈴木潤は「攻守両面で連携面のところを指摘された。あとはセットプレーのやり方だったり、時間帯による戦い方などを確認しました」と明かした。ここ3試合で2得点に終わっている攻撃陣、守備陣も勝負どころの時間帯で追いつかれているだけに、この日の練習では時間帯による戦い方、連携面などを再確認したようだ。
ミーティングには、多良会長も参加。チームには創設された09年から在籍し、10年間監督としてJ1昇格も残留争いも経験するなど勝負の厳しさを知っている。練習中は野河田監督と話し合う姿もあった。「客観的に見えているところがあった。メンタル面とかね。私の考えている事を選手、野河田監督らスタッフに伝えました」と話す。
PK戦の末に勝利した8月30日天皇杯以来の対戦。負ければ勝ち点差は12に広がり、事実上の優勝争い脱落となる一戦。多良会長も同戦を視察予定で「野河田監督のもとで、素晴らしい経験を選手達はしているからね。もうひと踏ん張り出来れば、もっと素晴らしいチームになると思いますよ」と期待する。
約1ヶ月ぶりのロイスタでの試合に鈴木潤は「簡単な試合にはならない。だけど自分達にも今まで苦しい中で積み重ねてきたものがある。それをロイブルファミリアの前で示したいです」。残り6試合。チーム一丸となって首位撃破を目指す。
オレオレFCは21日、都内某所で毎年恒例の株主総会を開いた。新型コロナウイルスにより、20年からの3年間はオンラインでの開催だったが、規制緩和に伴い、今季は4年ぶりに会場での開催となった。
株主からはアクセスやトイレなど問題が指摘されるロイスタに代わる新スタジアム構想や選手に対する誹謗中傷防止対策、スタジアムに行き来する際のシャトルバスの増加を求める意見が出た。更に2月に「蒼紺協会」元幹部との確執で主力の大半が流出した件に対して厳しい声もあったが、多良初徳会長は問題を起こした元幹部は既に懲戒解雇処分にしたことなどを説明し、そして「皆様にご迷惑をおかけした事を深くお詫び申し上げます」と謝罪した。
株主総会後、取材に応じた多良会長は「様々な意見を得られ、有意義な時間だった。(株主からの)“とにかく頑張ってくれ”、“面白いサッカーをしている。また応援に行きます”という熱い視線、声援を貰いましたし、それを力に変えて、リーグ戦残り19試合、天皇杯、ルヴァンカップを含めて頑張りたいと思います」と話した。
チームは現在、勝ち点31で8位。昨年の同時期を超えるペースで勝ち点を積み上げて前半戦を折り返した。首位・横浜Fマリノスとは勝ち点8差。多良会長は「現在の成績は野河田彰信監督と残った選手達が力を合わせて得た成績」と称えながらも「チームも我々も現状に満足はしていないし、これからも更なる高みを目指して頑張っていくと思います」と更なる活躍を期待した。
夏場の補強については、既にブラジル人MFヤゴ・リカルドの獲得は決定的だが「中津真吾GMを中心にチーム統括本部全体で考えている。まだまだ選手層の薄いポジションはありますし、今後の事を考えれば、戦力の底上げは不可欠。その方向で進めています」と、更なる補強の可能性を示唆した。
オレオレFCのGK野村が勝ち点3奪取に意欲を示した。12日のホーム・サガン鳥栖戦に向け、11日はオレフィールドでの最終調整。野村は鋭いセービングやフィードを味方に通し、調子の良さをアピールした。相手は歴史的勝利を挙げた19年4月を最後に白星から遠ざかる難敵だが、ルヴァン浦和戦で無失点と好アピールした背番号1は先発が有力。力強いプレーで今季リーグ戦初完封、初勝利に導く。
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鳥栖の攻撃を野村が立ちはだかる。オレオレFCと同様に、パスサッカーを志向する攻撃的なチームとの一戦に向け「レベルが高い相手ですが、自分たちのサッカーに自信を持って臨みたい」と勝ち点3だけを見据えた。
14年にプロ生活をスタートさせた野村は20年に覇志和に移籍し、昨年までの3シーズンを過ごしたが、定位置を奪えず昨年オフに戦力外通告を受けた。「何も出来なかった自分の責任ですが、クビを言われた時はどん底だった」が、多良初徳社長のオファーもあり、再びロイブル軍団のユニフォームを着ることになった。
「何も出来なかった自分をまた拾ってくれて感謝しかない」。キャンプ中の怪我で出遅れたが、8日のルヴァン浦和戦で公式戦初出場。オレオレFCでは19年9月以来1215日ぶりだった。勝利はならなかったが、好セーブを連発し、無失点に抑えた。「勝ちたかったので満足はしていないが、成長は示せたかなと思います」と振り返り、サポーターの変わらない声援に「こみ上げるものがありました」と感謝した。
対鳥栖戦は19年4月にクラブ初のJ1初勝利を果たしたが、それ以来、白星から遠ざかる。野村は「差し込むところと、横パスでつなぐところを使い分けるチーム。攻撃的に戦って相手を守備に走り回らせたい」と試合の主導権を渡すつもりはない。
野河田彰信監督は「そら、野村が今調子ええからな」と先発を示唆。それでも「まだレギュラーは確定やないからな」とニヤリ。望月に加え、松尾、怪我で離脱していた中原もまもなく合流する見込みで、守護神の争いは熾烈を極めるだけに、野村も「みんな調子が良い中で僕が努めるので、責任は感じます。結果を出さないと、またベンチになるので、しっかり仕事をしたい」と気を引き締める。
オレオレFCは現在2分1敗と足踏み。3戦で6失点する守備の連係、質が課題となる。「細かいミスやライン設定、判断を向上させる。まず1つ、無失点に抑えて自信にしたい」と今季初の完封勝利を誓った。
オレオレFCは、主将のMF鈴木潤の後半ロスタイムのPK弾でガンバ大阪に追いつき、勝ち点1を手にした。前半42分に、今季新加入のFW森永のプロ初ゴールで先制。後半4分と同9分に失点したが、最後まで諦めずに戦い抜いた。先月28日にフロントとの確執などで主力の大量放出、多良初徳社長、岡嶋聡監督が独自の謹慎処分など、厳しい逆風の中、5年連続開幕戦ドローに終わったが、新しいロイブル軍団のスタイルを示した。
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敗色濃厚、1-2で迎えたロスタイム。鈴木潤が途中出場の弟、MF鈴木亮の縦パスに抜け出しペナルティーエリア内へ。G大阪DFに倒されPKを獲得した。鈴木潤はボールをしっかり抱え、自らキッカーを務める決意を行動で示した。ゴール裏ではロイブルサポーターが見守る中、胸を叩いて気合いを入れ、浮き球で日本代表経験のあるGK谷晃生をあざ笑うかのように、ゴールど真ん中のネットを揺らした。
敗戦の危機から救った背番号10は「人生で初めて緊張した。だけど、サポーターの皆さんが僕にパワーをくれたので、その思いを込めて蹴りました。決められて良かったです」と振り返った。
開幕前までチームは苦境だった。先月28日にフロントとの確執などで主力選手20人の退団を一斉に発表。唐突過ぎる行為にSNSやサッカー協会幹部からもクラブへの批判や不満が続出した。多良初徳社長と岡嶋聡監督が責任を取り、減俸及び独自で謹慎処分となり、鹿児島で行ってたキャンプも中止。地元に戻って完全非公開で練習をしていたが、8日、11日に行われた練習試合(全て非公開)では大敗するなど、開幕前にも関わらず不穏な空気が蔓延していた。
それでも選手達は逆境を力に変え勇敢に戦った。前半42分には鈴木潤のクロスをFW森永がヘッドで合わせて先制点。試合前日にスタメンを言い渡された背番号9は「ワクワクしかなかった。谷選手から決めて、勝ってヒーローになる事しか頭になかった」と強心臓を発揮。高校3年生ながらトップ昇格を果たしたMF前田、ユースから昇格したGK松尾も堂々たるプレーを披露。ボール保持率を高めながらもMF森下らを中心にスピードを生かし、隙を突く攻撃的スタイルを堂々と貫いた。
それだけに勝ち点1で満足はしていなかった。開幕戦はこれで5年連続引き分け発進。野河田彰信監督は後半開始早々の2失点に「やっぱり、集中力はまだまだ課題よな」と指摘。鈴木潤も「ホーム開幕戦だったので勝ちたかった。一番気を付けないといけない時間帯で失点してはいけない。まだまだ未熟」と唇を噛んだ。
次節は24日にアウェイで湘南ベルマーレと対戦。野河田監督は「やりたいことを発揮できてる時間もあったからな。あとは勝つために何をせなあかんのかというところだけやな」と選手達に期待。鈴木潤は「負けなかったので。次は勝てるように練習したい」と前を向いた。
先月28日にフロントとの確執などで主力選手20人の退団を一斉に発表。唐突過ぎる行為にサポーターからは「何故、あのような行為に至ったのか」「具体的な説明がない」といった厳しい声が聞かれた。
多良初徳社長の謹慎を受け、3月31日まで社長代理を努める中津GMは「不誠実な対応だった事を申し訳なく思います」と謝罪。その上で「4月に多良社長が話すと明言しているので、それ以上の事は分からない」と具体的な言及は避けた。
ロイスタには約14100人のサポーターが駆けつけた。試合前には「逆風を力に変えろ。更なる高みへ挑め」という横断幕を掲げ、声出し応援が解禁となった開幕戦で選手を勇気づけた。
オレオレFCは12日の柏レイソル戦で勝利し、リーグ戦20試合ぶりの白星を手にした。だが、残留を争う他クラブは軒並み試合数が少ないため、厳しい状況に変わりはなく、残り2試合の結果次第ではJ2降格の危機に直面している。J2経験はあるが、仮に降格となれば2018年以来初となる。29日のサンフレッチェ広島戦、今季最終戦となる来月5日の大分トリニータ戦は負ければ降格が現実味を増す厳しい戦いになる。
2009年に創設されたオレオレFCは現会長の多良初徳氏が監督として、野河田(のかだ)彰信ヘッドコーチとの二人三脚で徐々に力をつけ、創設10周年だった2018年には3位となり、J1参入プレーオフで当時の甲府や長崎に大勝して、初のJ1昇格を果たした。しかし、J1の壁は厚く、初年度は参入プレーオフ圏の18位。プレーオフでは徳島に勝利して残留したが、その後も新型コロナウイルスが蔓延し、降格なしだった2020年を除いて毎年のように最終盤まで残留争いに巻き込まれている。
今季は4月から5月までは10試合負けなし。昨年までリーグ連覇していた川崎を破るなど、旋風を巻き起こし、暫定4位まで浮上した。しかし6月18日の清水エスパルス戦に敗れて以降、成績は低迷。1日の京都サンガFC戦に敗戦した翌2日、相田満博前監督の解任を発表し、阿野燿大監督が残り4試合限定で就任する事が決まった。8日の鹿島アントラーズ戦は引き分けに終わり、J2自動降格圏の19位に転落したが、12日の柏戦に勝利し、 暫定16位に浮上した。
残留に向けた課題は守備。56失点はリーグワースト。昨年も66失点でワースト2位だった。GK村上、DF本田ら代表レベルの選手もいて、複数ポジションをこなせる選手が多く、相田政権では3バックと4バックを使い分けながら戦ったが、19試合未勝利中は試合毎にシステムが代わり、固定が出来ず、連携ミスから失点するケースが増えた。
現在は評論家を努める野河田氏は「(相田の時は)メンバー含め、あれこれ変えすぎるから。固めれば良いのに、理想を追い求め過ぎて固定出来んかったな」と指摘する。阿野体制以降は3バックで臨んでるが、「鹿島戦みたく、誰がマークするかはっきりせんところで失点しとる。村上も”どんだけセーブしたら勝てんねん“と思うとるよ」と手厳しい。
それでも明るい話題はある。FW吉田が2試合連続得点で3年連続の二桁ゴールと復調。トップの清水FWチアゴ・サンタナとは2差で得点王も射程圏内に捉える。更に9ゴール9アシストのMF山本も二桁得点、二桁アシストまであと「1」と攻撃を牽引。控えにも鈴木潤らが控える。野河田氏も「選手層自体は他と遜色ない。FWは野球で言うたら四番打者やからな。やっぱエースが点獲れば、チームも活気が付く。吉田の能力なら得点王も狙えるし、カギは吉田と山本よ」と、二人をキーマンに挙げる。
残り2試合。29日の広島戦に勝利すれば、残留が決まる可能性がある一方で、敗れると、他会場の結果次第では1試合を残して5年ぶりの降格が決まる。チームは16日の天皇杯決勝に加え、22日に新国立競技場で行われるルヴァンカップ決勝も視察し、広島対策と残り2試合へ戦う。野河田氏は「まずは広島よ。ここに勝たな残留もない。僕もコーチや暫定監督時代にこういう経験は味わったから緊張はある。広島は強いチームだけど、自信を持って戦うことが出来れば勝てると思う」と願った。
今季限りで現役を引退するオレオレFCのMF加藤が20日、オレノスミカで引退会見を行った。2007年から加入し、15年間、チーム一筋でプレーしたベテランは既に昨オフ、引退の意思をクラブに伝えていたことを告白。クラブは来季ポストを用意することを明かした。
会見では加藤らしく、すがすがしく明るい表情だった。「悔いはないですね。15年という長いようであっという間の現役生活だったけど、やり切った思いが強いです」。そして、こう明かした。「正直に言いますと、19年に大島さん(現U-18GKコーチ)、昨年は内藤さん(現U-15監督)が引退して、自分が契約していただいた時に、中津真吾社長には『今年ダメなら(引退)』と伝えてはいたんですけどね」。
2020年に左膝内側側副靭帯を損傷し、全治8ヶ月の重症。その影響で昨年は4試合の出場に終わった。「人生初めての大怪我。あれから感覚も含めて違和感を感じた。かばったプレーというか、自分が思ったようなプレーは出来なくなっていた」。今季は7月までカップ戦のみの出場。山本、宮城に加え、今シーズンは鈴木潤ら若手が台頭し、躍動する姿を見て、その思いは一層強くなった。「自分がプレーするよりも、色々な若い選手達を見て、試合の中で成長していく姿がうれしかった。上手い子がいっぱい来たし、“世代交代だな”と割り切れた」と引退の経緯を明かした。
今月初旬にクラブと話し合いの場を設け、改めて今季限りで引退の意向を伝えた。先日9日には視察に訪れた元監督の多良初徳氏にも伝えたと言う。多良氏からは「本当に辞めるのか?まだ若いだろう」と問われ、相田満博監督、中津社長に、大島、内藤とかつての仲間からは「まだまだやれるはず」と言葉をかけられた。8月から出場機会が増え、現在3試合に出場。特に8月20日の清水エスパルス戦では起死回生の同点ゴールでドローに持ち込むなど、健在をアピールしていた。だが、引退の意思は固かった。
「長友さんや三浦カズさんのように、どんなに批判されても常にチャレンジ、向上する姿勢が一番だと思う。でも自分は限界。彼らのようにはなれなかった。左膝の影響もあったけど、やっぱり気力も揃って、プロなので。それを思うとあの二人は凄いなぁ…って思いますね」。15年間在籍し、主力としてけん引。主将を努めた2018年にはJ1昇格に貢献した。通算358試合出場はクラブ最多。「無名だった自分をこのクラブが育ててくれた。感謝しかありません」と笑顔で振り返った。
印象に残る試合については19年5月の松本山雅戦(アルウィン)を挙げた。「前々から松本サポーターの熱気は凄いと聞いていたけど、想像以上の半端なさだったし、鳥肌が立った。その中で、自分のゴールで勝てた試合」と、2―0で勝利した場面を挙げた。
会見にはMF山本、鈴木潤、GK村上、DF松岡、FW吉田に、今季から加藤の代名詞だった背番号14を着けるMF相馬が花束を持ってサプライズ登場。後輩たちには「苦しい時も必ず出てくるけど、そこでどうするかが各選手一番大事な部分。後悔はしないようにしてほしい」と“金言”を授けた。
中津真吾社長は来季ポストを検討していると明言。加藤は「(今後については)まだこれから。このクラブの力になれれば良いし、新しい自分に今からワクワクしている」と話した。本拠地最終戦、今シーズンリーグ最終戦となる11月5日の大分トリニータ戦では引退セレモニーが行われる。
チームは現在17試合未勝利。暫定17位でJ1残留へ苦境が続く。それでも加藤は「この前の札幌戦はチャンスも作れていた。あとは自信だけ。今季取った勝ち点は一気に失わない。あと2ヶ月、しっかり頑張ります」と明るい表情で話した。15年間、サポーターや後輩たちから愛された加藤のラストイヤーをJ1残留で送り出す。