メルクマール

虚刀流と千刀流は、通じるところがあると思うんですよね。どちらも刀を持たずに相手に対するわけで。

柳生新陰流に『無刀取り』という伝説の技があり、やはり刀を持たずに敵を倒す技です。”相手の刀を奪って攻撃する”という説と、”相手の刀の動きを封じて取り抑える”という説があり、前者ならば千刀流、後者ならば虚刀流ということになりますか。

千刀流のキモは、相手の刀を奪って、その刀で攻撃するところにあるのでしょう。相手の攻撃力を大幅に減らしつつ攻撃できるわけで、合理的とも言えます。そんな千刀流にとって、虚刀流は相性最悪ですね。なにしろ刀を持っていないので、奪うことができない。

なので、”地形効果・千刀巡り”という罠を張りました。周囲に配置された刀が、四方から襲う仕掛けに見えます。その罠が発動しなかったのは、ちょっと残念でしたが。

七花が罠を脱した時点で、勝負は決まっていたのでしょう。地形効果無しでは、千刀流は虚刀流に勝ち目がありません。それを悟っていたので、最後に遺言のようなことを言ったのでしょう。

この作品の戦闘シーンを見ていると、”ブシドーブレード”というゲームを思い出します。いわゆる格闘ゲームなのですが、体力ゲージがありません。剣を持った物同士の戦いなので、体力を削るような戦いではなく、一撃で”絶命”するというシステムでした。

この作品も、一撃で”絶命”します。あっけない感もありますが、そこまでの緊張感を楽しむものでしょう。2話はとても緊張感がありました。

次回は、予告によると派手な戦闘があるようですね。これはこれで楽しみです。今までの相手よりもだいぶ強そうなので、そろそろとがめの”奇策”も見たいものですが。

今回は、七花ととがめの夫婦漫才があまり見られなかったので、物足りなさはありました。七花のセリフが比較的多く、彼の単純明快な性質が浮き彫りになったのは良かったと思えます。ここまで「葛藤しない」主人公も珍しいでしょう。

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