最終回はベタ甘ラブコメで締めるかと思ったら、予想外のシリアス展開でした。図書館戦争 第12話 「図書館ハ誰ガタメニ」 感想のレビューと総評です。
僕は原作ファンなもので、今回は『図書館戦争らしくない』と思ってしまいました。 図書館戦争にシリアスな要素はあるけれど、それは「本を守るために戦う」というハードな設定から来るもので、こういうベタな昼ドラっぽいシリアスでは無いはずだ、と。
こういうのが女性に受けると思ったのかな? 2人がお茶を飲みに行く話しとか、柴崎と手塚の「魔が差した」の話とかやったほうが、ぜったいウケたと思いますけど。 カミツレのお茶を飲むシーンは、最後にちらっと写真でありましたが。
でも柴崎の「ガン=カタでも極めるつもり?」にはちょっとウケました。マニアックすぎるよ。ガン=カタとは、『リベリオン』というB級SF映画に出てくる格闘術です。
ガン=カタは拳銃を総合的に
使用する格闘技である
(゚д゚ )
(| y |)
この格闘技を極めることにより…
( ゚д゚) ;y=‐ ;y=‐
(\/\/
攻撃効果は120%上昇
( ゚д゚) ;y=‐
(\/\
\ ;y=‐
防御面では63%上昇
ー=y;―
|
(゚д゚ )
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ガン=カタを極めたものは無敵になる!
ー=y; ( ゚д゚) ;y=‐
\/| y |\/
なぜ柴崎がガン=カタを引き合いに出したかというと、『リベリオン』も検閲と戦う話だからでしょう。美術・書籍・音楽など、感情をゆさぶる全てのものが禁止された社会の話です。とはいえ、ガン=カタはそもそもは、検閲する側の特殊部隊員の技術なんですけどネ。
笠原がテレビで演説して、励ましの手紙を貰ってしまうという話は、悪くなかったと思います。でも結局のところ、図書隊が戦う意味が皮相的にしか語られませんでした。「読みたい本を読むのが何が悪い」という、それだけの話じゃないんですよね。検閲によって世論がコントロールされて、つまりは民主主義が機能しなくなるのが、検閲の最大の罪です。
最終回なので総評をやります。ストーリーは5点と行きたいところなのですが、図書隊や検閲についての設定があまり語られず、ならばラブコメに徹するのかと思ったらそうでもなく、フォーカスがややボケている感じがあったので4点にします。
でもキャラクタは5点で。原作のキャラが好きなわけですが、アニメのキャラにもすんなり入れました。 音楽はあまり印象にないのですが、OP/EDは好きなので4点で。 作画・演出は水準以上ではあるので4点です。
オリジナル展開がところどころにありましたが、わりと良いものもあれば、イマイチなものもあり、全体としては平均点でしょうか。最終回がイマイチだったのが残念でした。
総合は4点ですね。佳作ですが、傑作には至りませんでした。でも大好きな『図書館戦争』をきちんとアニメ化してもらって、とても良かったと思っています。
ストーリー | ☆☆☆☆_ |
キャラクタ | ☆☆☆☆☆ |
音楽 | ☆☆☆☆_ |
作画 ・演出 | ☆☆☆☆_ |
オリジナル展開 | ☆☆☆__ |
総合 | ☆☆☆☆_ |
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かなりオリジナル要素が盛り込まれていましたが、それがとても良かったと思います。図書館戦争 状況十一 「死闘!茨城県展警備」 のレビューです。
原作ではあっさり流されていた、準備中の様子がしっかり描かれていて、緊張感を高めるのに役立っていました。 原作では良化隊員はほとんど出ないので、小牧と良化隊員との会話は新鮮でした。アニメオリジナルエピソードの6話が伏線になっていたとは。
カミツレも原作とは違う使い方をされていましたが、より印象的だったと思います。さっきから原作と比べてばかりですが、ここへきて原作を超えた描写をしてくれるのがとても嬉しかったのです。
戦闘シーンもすばらしい。狙撃のエピソードは原作どおりですが、手塚の冷静さがとてもカッコよかったですね。良化隊が雲霞のように押し寄せる描写は、描くの大変だったと思いますが、迫力があったと思います。
そして衝撃のラスト。オリジナル展開であり、先が分からないので次回がとても楽しみですよ。この感じであれば、綺麗にまとめてくれることを期待できそうです。
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原作よりも「業務部による陰湿なイジメ」がクローズアップされていました。図書館戦争 第10話 「里帰リ、勃発」 のレビューです。
まぁ、わかりやすくはあります。ラストで逆転するところのカタルシスもありますし。郁の啖呵は良かったと思います。
一方で、例によって背景の説明が端折られているのはちょっと残念。あれでは『無抵抗の会』のダメっぷりが伝わらないかもしれません。 例えば原作では、「武器を捨てろ」という『無抵抗の会』に対して、玄田が「あの連中(ヤクザまがいの良化法賛同団体)も武器を持ち込んでいないことは確認したんだろうな」と問いかけると、「そうやって相手を疑っていては対話は生まれません、先に武装を放棄することで彼らにも伝わるものが・・・」など主張するシーンがあります。
柴崎が登場したのは嬉しかったけど、いかにもなツンデレ会話はどうかな・・・
今回は原作第3巻『図書館危機』の第4章『里帰り、勃発 -茨城県展警備ー』の内容でした。3章は飛ばしましたね。造反語(いわゆる「不適切な用語」)の話なので、テレビでは無理だろうなとは思います。
来週、第5章の『図書館は誰がために』をやるとすると、それで3巻の内容は終わってしまって、4巻をやらないとすると回数が余るのですが、どうするのでしょうね。
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今回はベタベタのラブコメで、アニメ向きだったかもしれません。照れまくったりぎこちなかったりする、笠原と堂上のリアクションはニヤニヤものでした。図書館戦争 第9話 「昇任試験、来タル」 のレビューです。
原作第3巻『図書館危機』の第1章「王子様、卒業」と、第2章「昇任試験、来たる」の内容でした。ただ、1章の中心となるエピソードはスキップされたので、別途やるのかもしれません。
柴崎のシーンがあちこちカットされているのは残念。手塚とのシーンはもっとあるし、昇任試験の実技でも事件があって、柴崎の「黒い」ところが出ているいいエピソードなのにな。
カツミレの話をしっかりやったのは良かったと思います。図書隊を象徴する花で、OP/EDでもフィーチャーされていますよね。
今回、堂上がいつもよりもかっこよく描かれていたような。笠原視点の補正が入っているのでしょうか。ラブコメとしては安定して面白く見られました。
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このところちょっとパワーダウンと思っていましたが、今回は満足でした。柴崎がカッコいいし、会話のテンポなどが良いですね。図書館戦争 第8話 「策動セシハ手塚慧」 のレビューです。
今回は、原作第2巻『図書館内乱』の第5章『図書館の明日はどっちだ』の内容でしたが、例によって込み入った説明は端折られています。派閥争いとか、慧による未来企画の説明とか、朝比奈の釈明とか。
特に朝比奈と柴崎のシーンは、もっとじっくり見たかったけれど、「あんたたちあたしの逆鱗に触れたのよ」が聞けたのでよしとします。朝比奈はちょっといい男だったかもしれないが、郁を辛い目に合わせたからには絶対許さない、という怒りの言葉で、これには朝比奈も引き下がるしか無いですね。
とうとう、王子様が堂上だとバレてしまいましたね。これは原作どおりなのですが、ならばなぜ、4話の図書司令奪還エピソードで、堂上が高校時代の郁を助けたことを思い出すシーンをやらなかったのでしょうか。あそこで隠したのは、アニメオリジナルの構成があるのかと思ったのだけれど、ここでバラすなら同じじゃんと思いました。
次回からは3巻に突入するのでしょう。ところで前回エントリーのコメント欄で話題になっていたのですが、原作で人気のあるエピソードの『恋の障害』は、放送コードの関係でTVで放映できないとかで、DVD特典としての収録になるそうです。いまいち釈然としませんが、アニメになるならよしとすべきかな。ついでに『レインツリーの国』も特典でお願いします。
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待望の柴崎回ですが、原作をかなりハイペースに消費しています。図書館戦争 第7話 「恋の情報検索(レファレンス)」 のレビューです。
今回の話は、原作第2巻『図書館内乱』の第3章『美女の微笑み』と、第4章『兄と弟』でした。130ページ以上の内容を1話でやっているので、かなり端折っています。このあたりの話は地味でアニメ向きとは思えないので、端折ってでもやるだけマシかもしれません。
柴崎の「あんたのこと大好きよ」があったのは良かったですが、原作ではさらに伏線があって、それが省略されているので、やや唐突な感じがあったかもしれません。
原作では、図書館内の派閥争いの話や、図書館が『表現の自由』と『公序良俗』の板ばさみになる話もあるのですが、そこも省略ですね。手塚兄弟と『図書館未来企画』の話にスポットを当てる構成のようです。まぁ、それなりにまとまっているとは思います。
ただ、派閥争いについてやらずに、郁の査問委員会の話が成り立つかな? そこは次回のお楽しみということで。
慧の言うことは、正論ではあるのですよね。図書隊が命がけで戦ったところで、検閲が無くなるわけではない。だから抜本的に改革するべきだという。問題はその手段ですけれど。
査問に呼び出されたのに、妙に落ち着いていてむしろ嬉しそうな郁の様子は良かったですね。堂上が怒ってくれた嬉しさのほうが先に立ったということで、郁の想いがさりげなく伝わってくるシーンでした。
ところで、原作の2章の『恋の障害』はやらないんですかね。毬江ちゃんは唯一の萌えキャラだというのに、出さないつもりなのかぁー
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原作には無いオリジナルストーリーであり、世界観を説明するのが主な目的なのでしょう。 図書館戦争 状況〇六 「図書隊ハ発砲セズ」 のレビューです。
原作未読の方がどう思われたか知りたいですね。確かに、これまでスルーされていた良化隊と図書隊の交戦規定について説明されていたと思います。 銃を持って戦っているけれど、法で決められたルールに縛られた、戦争ゴッコみたいな滑稽なものなんですよね。 でも小牧も言っていましたが、政治によって滑稽な事がまかり通るのは、現実世界でもよくあるのです。 低性能で高価なロケットに多額の税金を突っ込むとかね。(計画を政治でめちゃくちゃにされたからなんですが)
それでも、図書隊が戦いをやめられないのは、良化隊に合法的に抵抗できる唯一の機関であり、”表現の自由”の最後の砦だからです。
”予言書”とは、ブラッドベリの”華氏四五一度”のことでしょう。 本を持っているだけで罰せられる世界の話です。もちろん、”図書館戦争”はこの本の影響を受けていると思います。 ちなみに、華氏四五一度をアクション映画にアレンジしたような、”リベリオン”って映画があるのですが、僕はこれもかなり好きですね。興味のある方はDVDでぜひ。
今回の話そのものは、あまり面白いとは思いませんでしたが、小説のように地の文で設定を説明することがやりにくいので、こういう回も必要なのでしょう。ラストの柴崎の話は良かったかな。
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原作とは違う構成だったけれど、そつなくまとめましたかね。図書館戦争 状況〇五 「両親攪乱作戦」 のレビューです。
窃盗犯を追いかけるエピソードはアニメオリジナルですが、あれはあれでいいでしょう。 原作にある、本の探し方(リファレンス)について堂上が解説するシーンが好きなのですが、地味なので削られても仕方ないか。
基本的には日常コメディ回なのでしょうけれど、コメディ演出はいまいちだと思えます。ギャグ顔一辺倒ではなく、もうちょっとセリフやテンポで面白味を出してほしいところです。一方で、父親の実直な感じや、ラストの堂上の”やられたな”というところの演出はとても良いと思いました。
父親は、郁が図書隊にいることを知った上で職場を見学に来ました。郁の仕事ぶりがいいかげんだったり、仕事環境が悪いようだと、辞めさせることも考えていたかもしれません。でも郁の仕事への熱意と、堂上の人柄を知って納得したのでしょう。娘のことを誇らしくも思っているようですね。
さて、次回の話は何だろう。原作では次は"恋の障害”で、いい話なので是非やってほしいのですが、EDの予告映像を見る限りでは分かりませんでした。
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うーん、悪くはないのだけれど、もうひとつ盛り上がらなかった気がします。図書館戦争 第4話 「図書司令官ヲ奪回セヨ」 のレビューです。
3話までは、原作ファンの僕にも納得の内容だったのですが、今回の評価はちょっと落ちるかな。盛り上がらない原因は、原作にある重要なエピソードを一つ素っ飛ばしたからでしょう。シリーズ構成的に後ろにまわしたと思われ、気持ちは分からないでもないけれど、おかげで多少気の抜けたものになりました。原作を読んでいない方には気にならないことかもしれませんが…
デフォルメ絵のコメディシーンも、今回はちょっとテンポが悪くて浮いていた気がします。
折口さん(女性記者)のセリフが削られていたのも残念でした。これなんか↓好きなセリフだから、田中理恵さんの声で聞きたかったな。
「そろそろでかい発禁騒ぎをぶちあげないと週刊誌界の沽券に関わるって話が出ていたところよ。他誌とも連携して煽れるだけ煽ってあげるわ」
折口は台詞の物騒さとは裏腹に淑女のような笑みを浮かべた。
世界観の説明にもなっている台詞なのに、なぜ省いてしまったのでしょうか。 このアニメは、原作にあるリアルさや生々しさを抑制しているようにも見えて、何か政治的な配慮があるのか?と思ったりします。 良化隊の制服がナチスっぽいのも、あえてマンガチックに非現実的にしたかったのではないか、と思えるのですよね。これは絵空事なんですよ、と。
それはさておき、今回で1巻が終わったので、次回からは2巻の”図書館内乱”の内容になるのでしょうね。その名のとおり、外向きのドンパチではなく内向きの地味な話になるのですが、そのぶん深みがあるので、アニメでどう料理してくれるでしょうか。楽しみにしておきます。
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不器用な人たち(笠原、堂上、手塚)と、すべてを心得ている人たち(柴崎、小牧)。 図書館戦争 第3話 「小田原攻防戦」 のレビューです。
今回の内容は、「図書館戦争(シリーズ第一巻)」の第5章、「図書館の自由が侵されるとき、われわれは団結して、あくまで自由を守る」の前半でした。 3章と4章の内容もつまみ食いしていましたが、エピソードとしては飛ばしましたね。地味ながら、表現の自由について考えさせる、いい話ではあるのですが。
「日野の悪夢」のシーンで、原作には印象的な言葉があるんですよ。 「本を焼く国ではいずれ人を焼く」 です。 たかが本ではありますが、不都合な本を抹殺するような国家は、いつかエスカレートして不都合な国民を抹殺するようになるでしょう。マルティン・二メーラーの詩を思わせますね。
彼らが最初共産主義者を攻撃したとき、私は声をあげなかった、
私は共産主義者ではなかったから。彼らが労働組合員たちを攻撃したとき、私は声をあげなかった、
私は労働組合員ではなかったから。彼らがユダヤ人たちを連れて行ったとき、私は声をあげなかった、
私はユダヤ人ではなかったから。そして、彼らが私を攻撃したとき、
私のために声をあげる者は、誰一人残っていなかった。
だから、良化特務機関に唯一対抗できる法的根拠を持つ図書館が、武装してでも本を守るのでした。
それはともかくとして、このお話は基本的にはエンターテイメントです。アニメは明らかにそちらにフォーカスしていますが、それもいいでしょう。 今回は、笠原と柴崎の友情話が見られたので、それで満足です。キツイことを言いつつも、笠原のことを凄く気遣っている柴崎がイイんですよね。 堂上も、ベクトルは違うけれど、やはり言葉とは裏腹に笠原を可愛がっています。 笠原は周囲のみんなから贔屓されていますね。一生懸命なところが愛されるのでしょう。
次回はいよいよ、第1巻のクライマックスですね。5章の残りの部分を1話かけてやるとすれば、じっくり描写されそうで楽しみです。
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アクションシーンは、さすがプロダクション I.G ですね。マシンガンの弾痕の感じとかリアルだ。 図書館戦争 状況〇二 「図書特殊部隊」 のレビューです。
今回の話は、原作の2章、「図書館は資料提供の自由を有する」です。 そう、実は原作(1巻)の章タイトルは、”図書館の自由宣言”がそのまま使われているんですよ。ちなみに1章(アニメの1話)は「図書館は資料収集の自由を有する」で、内容とちゃんと合っているのです。
いろいろ省略されているけれど手堅くまとめたなと思いました。 屋上のシーンでは、リペリングが得意な郁がフロントを勤めて、射撃が得意な手塚が制圧射撃を担当するのは理にかなっているわけですが、そのことを”優等生”の手塚が”劣等生”の郁に教わってしまった、というエピソードでした。
クマのエピソードは原作では爆笑したところですが、ずいぶんアッサリ流した感じ。原作は柴崎のセリフがもっとあって、面白いんですけどねー。 堂上と柴崎のからみもバッサリ省かれていて残念。 でも襲撃のときの、柴崎の凛とした動きは良かったかな。
手塚の告白シーン?も、なかなか雰囲気良かったのでは。郁がなんだか可愛いし。唐突な告白の理由は、今後語られることでしょう。
小説より説明が足りないのは仕方が無いのですが、説明しなくて大丈夫なのかなぁと思うところは多々ありますね。 堂上や郁たちが普通に図書館業務をしていることに、違和感を感じた方は多いのではないでしょうか。 たぶん今後も説明は無いだろうから解説しますと、通常の図書防衛隊員は図書館の警備や戦闘が任務で、貸し出し業務などはやりません。 しかし図書特殊部隊は、図書事務員に紛れて偵察するなどの特殊作戦を行うことがあるので、図書館業務をひと通りこなせることが要求されます。これがエリートと言われるゆえんです。 今回のエピソードは、そのための訓練でした。
次回は、予告映像の感じからすると、原作の3、4章をすっ飛ばして5章をやるっぽいです。3、4章もいい話なんだけど、確かに地味だからな・・・ あの分厚い原作1巻の内容を、わずか3話でやることになりますね。 まぁ、このアニメが気に入った方は、ぜひ原作小説も読まれることをお勧めします。
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原作のファンですが、満足な出来でした。図書館戦争 状況0一 「我ガ王子様ハ図書隊ニアリ」 のレビューです。
省略はあるけれど、ほぼ原作をなぞる展開で、”王子様”のシーンは感動的だったと思います。コメディシーンのマンガチックな表現に違和感はあるが、アニメなりのアレンジということでアリでしょう。キャラクタの絵や声は、すんなり受け入れられました。 そもそも挿絵もない小説なので、どんな姿なのか想像するしか無かったのですが。
”メディア良化委員会”と”図書隊”が武力抗争している理由については、説明不足だと思えますが、アニメだと限界あるでしょうね。今後も少しづつ説明されるのでしょうけど。
ちなみに僕は、書店でこの”図書館戦争”というタイトルを見たとき、真っ先に頭に浮かんだのは”図書館の自由に関する宣言”でした。学校の図書館に額入りで飾ってあって、印象的だったので覚えていたのです。こういうものです。
第1 図書館は資料収集の自由を有する
第2 図書館は資料提供の自由を有する
第3 図書館は利用者の秘密を守る
第4 図書館はすべての検閲に反対する
第5 図書館の自由が侵されるとき、われわれは団結して、あくまで自由を守る。
ずいぶん勇ましいですよね。図書館には昔からそういう伝統があり、作中の”図書館の自由法”はこの伝統を根拠に、”メディア良化法”に対抗するために作られたという設定です。突飛ではあるけれど、有り得ない話ではない、と思ったりします。
本(つまり自由)を守るために人を傷つけてもいいのか、という矛盾については、作品のテーマの一つになっています。ただ、アニメは1クールだそうなので、そこまでは手が回るかどうか。1クールにまとめるためにラブコメ中心になるとしても、仕方ないかもしれません。
この作品、”戦争”というわりには、ドンパチのシーンはあまり多くなく、アニメにするにはやや地味じゃないかなとも思っていたのですが、1話の雰囲気がとても良かったので、原作の魅力を伝えてくれるであろうと期待できます。来週も楽しみです。
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