よい最終回だったので、解説するのもヤボな気がしますが、性分なのでやってしまいます。『気付きの連鎖反応』について。かんなぎ 第13話 「仁、デレる」 の感想と総評です。
3人の人物が、それぞれ袋小路に入っていました。ナギは、自分が”神様で敬われるべき存在である”ことに自信が無くなり、その状態では仁に当然のように世話になる生活には戻れないと感じています。
仁は、ナギに戻ってきて欲しいと思っているけれど、ナギを傷つけたことに罪悪感も持っているので、自分と一緒にいたくないのであれば引き止めても仕方ないという、後ろ向きの考えにとらわれています。
つぐみは、仁のことを心配しつつも、この問題に踏み込むことに消極的な自分に戸惑っています。三者三様のデッドロック状態ですね。
最初のキッカケは、授業で朗読された漱石の『こころ』でした。「あなたの心はとっくの昔からすでに恋で動いているじゃありませんか」 というセリフで、つぐみは自分は仁のことが好きで、だからナギが出て行ったことを内心”悪くない”と思っている自分に気付いたのでしょう。そのせいで仲介に消極的だったけれど、仁のためを本当に想うのならば、それじゃダメだと決意したと思われます。
そうして、つぐみは仁に説教しますが、思考がループしていた仁にとっては有効だったようです。つぐみの言う、ナギは「本当は帰りたがっているが帰れない」という説には思い当たるところもありました。だとしたら、自分が行動しないとダメだと気付いたのです。
仁は首尾よくナギを見つけて、自分はナギを信じているし、ナギの記憶が途切れたときは自分が見ていてあげるから、二人で自分探しをしようと語りかけます。仁も、自分探しをしてる人ですからね。ナギは、自分が仁と一緒にいる理由がちゃんとあることに気付いて、仁と家に戻ることにしました。
ここまででも十分まとまっていたと思えますが、シゲさんのエピソードが駄目押しでした。菜の花畑とレンゲ畑という懐かしいイメージが、ナギとこの町との歴史を物語っています。人は生き、そして死んでいくけれど、神様はずっとそこにいる。神様は奇跡など起こさなくても、そこで見守っているだけで神様なのだから。
最終回なので総評をやります。
ストーリー: 5点
ギャグあり、ラブコメあり、シリアスありの盛りだくさんで、それでいてラストをきっちりまとめた構成は素晴らしいと思えます。どの要素もレベル高いですし。唯一、パロディ要素だけはやりすぎ感もありましたけど、まぁ些細なことです。
キャラクター性: 5点
3人のヒロインはみな魅力的だし、サブキャラもそれぞれ光っていました。誰がと決められないくらいみんな良いですね。声優さんもハマってました。
画: 4点
特筆すべきものがあったわけではないけれど、クオリティは高かったと思えます。OPの踊りは凄いですね。
演出: 5点
ギャグのノリが素晴らしいし、シリアスシーンなどでの心理描写も良いものでした。
音楽: 4点
OP/ED/劇伴ともに、すごくフックがあるわけではないけれど良い感じでした。
総合的な評価: 5点
今期終了作の中でベストだと思っています。理由は上に書いた通り。いろんな要素が詰まっていて、なにより楽しく、アニメっていいもんだなと思わせてくれる作品でした。
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最終回前ということで溜めますね。ナギが一切登場しないとは。かんなぎ 第12話 「ほんとうにエフェメラル」 の感想です。
仁がこれほどナギの正体にこだわるのは何故だろうと、前回は不思議に思っていたのですが、今回で分かった気がします。そもそもナギを問い詰めたのは、ついカッとなってしまったからでしょう。売り言葉に買い言葉というか。なんとしても正体を暴いてやろう、という気持ちでは無かったはず。
でも、そのときのナギのただならぬ様子に、仁は不安になったのでしょう。自分はもしかして聞いてはいけないことを聞いてしまったのではないか。ナギのことが神様なのか、あるいは神を騙る低級霊なのかを気にしているのも、もし後者であれば自分はナギを傷つけたのかもしれない、と気に病んでいるからでしょう。 「低級霊だったら困るな」とか思っているわけでは無いと思うんですよね。
そして帰宅してみると、ナギは姿を消していた。仁としては、悪い予感が的中した気持ちだったでしょう。あのヘタレっぷりは、ナギがいなくなった寂しさと、ナギを傷付けてしまった自責の念からでしょう。
今回ざんげちゃんも、ナギの正体について聞かれると、目のキャッチライトが消えて、話をはぐらかしていました。ナギの場合はナギのもう一つの人格の仕業かと思っていたのですが、ざんげちゃんの場合はどうなのだろう。実はナギとざんげちゃんの本質は同じ神様なのかな。オンラインRPGで1プレイヤーが複数のキャラを作れるように、人間界に現れるためのキャラ(アバター)を複数使い分けているという感じなのか。
サブタイトルの『エフェメラル』(ephemeral)は、「はかない」とか「短命な」という意味だそうで、あまり聞かないので芸術分野のジャーゴンでしょうか。なにが”はかない”のかな。ナギとの日々が”はかない”という意味か、あるいは神様に比べて人間が”はかない”ということなのか。
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あやふやな関係に、あえて終止符を打つ理由とは? かんなぎ 第11話 「でも、あやふや」 の感想です。
あやふやでも構わないじゃんと思えるわけです。ナギみたいな女の子と一緒に暮らせるのであれば。いろいろ文句は言っているけれど、仁はナギとの日常を大切に思っているはずで。ナギのことを知ってしまうと、今の日常が失われてしまう可能性があり、仁もそれに薄々気付いているから今まで放置してきたのでしょう。
そこをあえて踏み込むということは、『好きな子のことをもっと知りたい』という気持ちからでしょうか。ぬるま湯のようなラブコメ状態から踏み出す決心をしたのでしょうか。そこまでの覚悟は無いような気もするが…。もし興味本位だとしたら、『夕鶴』の与ひょうになってしまうかも。
仁は、学校の女の子たちから気持ち悪そうに「両刀使い」と後ろ指を指されていましたが、そんなものなんでしょうかね。「ホモが嫌いな女の子なんていません」という言葉もありますが。
涼城先生は、ナギは神様じゃなくてお化けの類かもしれない、ということを仄めかしていますが、そもそもお化けと神様に本質的な違いはあるのかな。例えば『もののけ』は広い意味で妖怪だけれど、神様でもありますね。「悪いものではない」ならば別にどっちでもいいじゃんとも思えます。ああいう言い方をする涼城先生はかなり意地悪であり、白亜(ざんげちゃん)と浮名を流している仁を快く思ってないのでしょうね。親バカだな。
ナギの中に2つの人格があることは確実ですが、気になるのは2つの人格は対等なのか、あるいは主従関係があるのかということです。後者だとしたら、ナギのいつもの人格は、人為的(神為的?)に作られたかりそめの人格であり、実体は無いのではという疑惑も生まれます。そう考えれば、ナギが穢れを払う理由を知らないことや、それについて疑問も持っていなかったことに説明が付きます。ナギが涙を流したのは、その可能性に思い当たったからではないでしょうか。だとするとヘヴィーなアイデンティティ崩壊の話になってしまい、あまり嬉しくないと個人的には思えます。さてどうなるのでしょうか。そもそもこのアニメはそこまで決着をつけるのでしょうか。
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ED曲のために全てがあったとしか思えない。かんなぎ 第10話 「カラオケ戦士 マイク貴子」 の感想です。
あー、こういう雰囲気ってあるよなぁと、誰しも思うのではないでしょうか。『反応に困る微妙な下手さ』、『うまいけどキャラが変』、『そんなアニソン知らない』、等々。そのような、いたたまれないストレス状況に置かれると、人は何かのきっかけでハイになっちゃったりもするものです。 下らないことが妙にウケたりとか。
本編を見つつ、なんかいたたまれないなーと思っていたところ、ED曲で盛大に噴いて、そのまま笑い転げました。まさに、妙にハイになるスイッチが入っちゃったようです。微妙なカラオケ会を見事に再現したといえるでしょう…。
ところで『しりげや』の元ネタは分からない方も多いのではないでしょうか。主に首都圏西部に展開されているスーパー『いなげや』ですよね。ちょっと調べてみたら、A1 Picturesがある南阿佐ヶ谷のわりと近所に、いなげや杉並新高円寺店があります。スタッフの方が買出しに利用されているのではないでしょうか。
ん? ウイリーさんのblogによると、かんなぎの舞台は仙台周辺らしいのですが、仙台にいなげやは無いよな…
つぐみとざんげちゃんの対立が露骨になってきましたね。ナギは傍観していますが、そういう立ち位置で確定なのでしょうか。8話の冒頭までは、メイド喫茶事件の影響か、ナギと仁は微妙に色っぽい雰囲気だったのに、もうすっかりその気配はありません。9話でかなり人間関係が動いたということなのでしょうか。あと数話で終わりなので、どのあたりに決着するのか気になってきました。
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シチュエーションコメディあり、ラブストーリーあり、ベタなラブコメありで今回も大満足でした。かんなぎ 第9話 「恥ずかしい学園コメディ」 の感想。
いわゆるハーレムラブコメには『幼なじみ枠』があるものですが、それだけ需要があるということでしょう。幼なじみの魅力とは何でしょうか。
とあるアメリカ映画(ネタバレになるのでタイトル名は伏せておきます)で、主人公の妻が、浮気調査を依頼した探偵に「人はなぜ結婚するのか」を語るシーンがあります。彼女いわく、「お互いを見守り、気にかけることで、相手の中に自分の生きた証を残したいから」と。そういうものかもしれないと思いますね。
そう考えると、幼なじみを嫁にするというのは最強じゃないでしょうか。自分が幼い頃から死ぬまでの、全ての『生きた証』がその人の中にあるわけです。ほぼ自分のバックアップコピーを残せると言えるでしょう。そのあたりが幼なじみの萌えポイントなのかもしれません。
仁は、中学の頃につぐみに暴力を振るった?ことをずっと後悔していたようですが、つぐみは仁がそうした理由も、そしてそれを後悔していることも分かっていました。なにしろバックアップコピーですから。「なにも言わなくても真心が伝わる」という関係は素晴らしいですね。夫婦でも、なかなかそうは行きません。仁はつぐみのありがたみを再認識したのではないでしょうか。
そんなわけで、仁とつぐみとのフラグを立てるエピソードとしては説得力がありました。『仁が中学のときに荒れていた』エピソードは唐突感がありましたが、気にするほどでもないかな。
コメディーも例によって素晴らしいですね。やっぱ貴子さんと秋葉のやりとりが好きだなぁ。絵や脚本もいいけど声優さんの熱演が素晴らしい。今日、原作コミックスを2巻まで読んだのですが(ちょうど8話までの内容です)、例えば「トゥーピュアピュアボーイ」のセリフは原作にもあるけれど、アニメの方が数倍笑えます。声優さんの力は大きいと思いましたよ。
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大鉄の当番回、なのか? かんなぎ 第8話 「迷走嵐が丘」 の感想です。
考えてみれば、大鉄はナギが人形(ひとがた)として顕現するキッカケを作った一人なんですよね。ナギとは何者か、がこの物語のテーマだと思うのですが、そこに切り込む人物としてはふさわしいのでしょう。
ナギの別人格が現れたのは、第2話以来の2回目。御厨に追求されて、「人の子の分際で詮索するのは無礼」と怒り出すリアクションも同じ。さらにそのとき、目のキャッチライトが一時的に消える演出も同じです。ナギの中に2つの人格があるのは確かなようですが、気になるのは、なぜ2つあるのかということで。普段隠れている人格のほうが、いわゆる神様っぽいですよね。ではいつものナギの人格は何でしょうか。
冒頭から、どことなく御厨とナギはぎこちない雰囲気で、メイド喫茶での『告白』を引きずっていることがうかがえます。このあたりの細かい演出は、いつもながら良いですね。
今回は大鉄の妄想で楽しませてもらいました。これが秋葉であればギャルゲーっぽい妄想になるのでしょうけれど、大鉄の場合は昼メロっぽい妄想です。昼メロ見てるのか? これはこれで淫靡で良いかも。
話の大部分が御厨の家の中、という舞台設定はかんなぎらしいところです。でも今回の脚本は倉田さんじゃないんですね。脚本を一人で書くのが、シリーズ構成を担当したときの倉田さんのスタイルなので、今作もそうだと思っていました。
サブタイトルの『嵐が丘』は、エミリー・ブロンテの小説のことでしょうか。悪天候の日にロックウッドという男が『嵐が丘』と呼ばれる屋敷を訪れて、そこの女中から嵐が丘にまつわる愛憎の話を聞く、という内容です。ロックウッドが大鉄ということなのかな。でも傍観者ではなく家庭の事情に切り込むつもりのようなので、違うのかな。
来週は「恥ずかしい学園コメディ」ですか。なにか、ゲームのSIMPLEシリーズ(『THE 恋愛シミュレーション』とか)にありそうなタイトルです。
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コメディとしてほとんど完璧、ですね。かんなぎ 第7話 「キューティー大ピンチ!激辛ひつまぶしの逆襲(後篇)」 の感想です。
まずシチュエーションとして面白い。神様が怒って隠れるというのは『天の岩戸』を思わせ、押入れの前に人が続々増えていくところがなんとも可笑しいです。御厨がナギを怒らせた原因は何かというサスペンスがあり、エッチっぽく思わせておいて実は下らない理由だった、というのは定番のオチだけれど丁寧にやっていますね。
レギュラーキャラをほぼ全員登場させて、それぞれが持ち味を出しています。特に貴子さんが今回もいい味出していました。会話のノリも良いですね。
ざんげちゃんが御厨を『演技で』誘惑するという、ラブコメ要素も押さえていました。ナギ視点で、見えそうで見えない感じもエッチっぽくて良い。
ロリっ子キューティーの劇中劇はいわゆるパロディ要素で、がんばってるのは分かるけどなんだか微妙だなと思っていたら、それを見ていたナギも微妙な顔をしてたのに笑ってしまいました。わざと微妙に作ったのね。パロディのパロディという感じでしょうか。
まぁ、なにやら理屈っぽく書きましたけど、要するに「面白かった!」ということで。ただ、かんなぎをBDでも出せよとは思います。イッツアソニー。
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自分としてはコスプレよりもメイド服のほうが。かんなぎ 第6話 「ナギたんのドキドキクレイジー」 の感想です。
今回の主役は、なにげにつぐみなのではと思います。まず御厨に誘われて、気合の入った服でやってくるあたりが可愛いですよね。ナギと接するときの揺れ動く乙女心?も微笑ましい。いかにも女の子という感じで可愛いです。女性作家ならではのリアリティもあるのでしょう。
メイド喫茶のシーンではナギに持って行かれ気味でしたが、御厨の絶叫を聞いたときの表情や、その後の落ち込んだ様子が丁寧に描写されていました。これが何かのキッカケになるのでしょうか。僕としてはつぐみを応援したいですね。
明日使えないウンチク。ナギが試着したブラジャーには『C65』と書いてありましたが、Cはカップサイズで、65はアンダーバストのサイズです。男がバストサイズを言う場合はトップバストの数字ですが、女性は通常はアンダーバストサイズ+カップサイズで言うそうです。
Cカップは高さ15cmなので、C65ならばトップバストのサイズは80になります。前回出ていたファンクラブ公式データ?によると、ナギのバストサイズは78だそうなので、トップバストサイズとしては適合してますね。でも実際にはAAカップ(7.5cm)ってところでしょうから、AA70くらいで選ぶべきなのでしょう。ってか、本当に78もあるのかという疑惑が。アンダーバストが70あるとしたら、C65のブラを試着できたのが不思議だからです。5cmも違うとベルトのホックが止まらないのでは。
ざんげちゃんのメイド服姿の、前向き全身ショットが無いのはどういう陰謀でしょうか。DVD特典ということなのかー。
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ナギとざんげちゃんの女の戦い。第2ラウンドはナギの勝ち、なのかな。かんなぎ 第5話 「発現!しょくたくまじんを愛せよ」 の感想です。
『対立の構図』は2つあり、一つは『神薙町のトップアイドル』の座をかけた争いです。アイドルを目指すのは、人々の崇拝を得て土神としての力を増すためで、そうしないと穢れが払えないばかりか存在すら危うくなるようで。
でもこれはゼロサムゲーム(決まったパイを奪い合う戦い)では無いと思うのですよね。アイドルは複数いてもかまわないはずです。現に僕は、ナギもざんげちゃんもどちらも崇めることにやぶさかではありません。だからそれほど深刻な争いにはならないと思えますが、ざんげちゃんはナギの学校アイドル化は気に食わないようです。今後、何かアクションを起こすのでしょうか。
もう一つの対立は、御厨をめぐる争いです。御厨にはなにか力があるようで、それが2人にとって必要ということでしょうか。ここはゼロサムゲームなので、こちらがむしろ主戦場かもしれません。ざんげちゃんの露骨なアタックに対して、ナギはまだ飄々としていますが、なにげに御厨を誘惑しているような雰囲気もありますね。御厨の力が何なのかは気になります。
相変わらずギャグは面白いし笑えるのですが、今までとはちょっとノリが違って、ややガチャガチャした印象がありました。この作品はパロディやギャグ顔に頼らなくてもいいのでは、とも思います。今回は御厨とナギの会話が少なかったのも、物足りない要因でしょう。2人のやりとりが何といっても面白いので。
パロディーも面白いことは面白いんですけどね。YamaTubeにあがってるPVが、いかにも素人がそれっぽく撮ってみたという痛々しさなのが笑えました。みくる映画を彷彿させます。
ラブコメで、ヒロインが主人公の学校に転校してくるのはよくある展開ですが、その顛末をしっかり描写した作品も珍しいのではないでしょうか。学園を舞台にした女の戦いがどうなるのか楽しみです。つぐみもがんばれ。
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ざんげちゃん登場の回。戸松遥さんと花澤香織さんが姉妹役なのは、狂乱家族日記に引き続きですね。かんなぎ 第4話 「シスターズ」 の感想です。
狂乱家族では対立関係から仲良し姉妹になるのですが、この作品はどうでしょうか。今のところは一方的にナギがざんげちゃんにやられているようです。それにしてもざんげちゃん黒いよ。あの黒さは本心からのものなのか、それとも本心を隠すためのものなのか。黒くてエロカワイイはっちゃけたキャラであり、物語を掻き回す存在、いわゆるトリックスターになるのでしょう。
ざんげちゃんが教会で独り言?を言っているシーンは、最初は意味が分からなかったのですが、彼女の体の持ち主である白亜と話していたのですね。どうやら白亜が御厨に興味があり、それはざんげちゃんにとっても利害が一致するので、御厨を『自分たちのもの』にしようとしているらしい。御厨モテモテですな。まるで漫画の主人公ですよ。そもそも白亜がざんげちゃんに体を貸したのは、御厨に近づくためだったりするのでしょうか。
今回のナギは、全体的に不機嫌で余裕が無く、声を荒げるシーンが多くありました。でもこういうナギも可愛かったりしますな。それにしてもナギはやられっぱなしで不憫です。御厨からも今回はずっとタメ口聞かれてるし。
御厨家のおそるべき食事内容に、誰かツッコめよ!とジリジリしていたら、つぐみがツッコんでくれてホッとしました。
この作品、なんだか妙に好きで、特に3話は何回も見てしまったんですよね。4話も既に2回見ましたが。ギャグのノリがしっくりくるし、画も良いし、声優さんも良い。BD出るなら欲しいかもと思いますが、アニプレックスだから難しいのかなぁ。
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前回までとはうって変わって賑やかな展開ですが、これはこれでとてもよい。かんなぎ 第3話 「スクールの女神」の感想です。
ほぼ2人だけの会話で構成されていた1,2話と違って、キャラがたくさん出てきましたが、みな個性的でキャラが立っていますよね。1話でこれだけキャラを魅せたのはすごいです。
ギャグのノリも素晴らしい。ボケツッコミから体を張ったものからシュール系まで、いろんなパターンのギャグを繰り出しつつ、どれもノリがしっくり来ました。
ふとももへのこだわりは健在で、いいスパイスになっていると思いますね。ナギは相変わらず可愛いし、それ以外の女子キャラもみな可愛いです。
なんか絶賛していますが、全体的なプロットはやや残念。お化け騒動が先輩達のイタズラだったというオチは当たり前すぎで、そこからもう一段オチがあるかと思ったら特に無しと。まぁ、今回のストーリーは学園モノをやるための口実みたいなもので、それ自体がひねっていなくてもいいのでしょう。考えてみれば、1,2話も特にストーリーが面白いわけではなく、キャラの絡みだけで楽しめていたのでした。この作品はそれでいいんじゃないかとも思います。
仁は、ナギに敬語を使うのをやめていないようですね。2話で使わなくなったのが残念だったので、これは嬉しいです。ナギに厳しくツッこんだり、色気にドギマギしたりしつつも、神様として立てている微妙な関係が伝わってくるので。ナギも今回は、神様らしい老成したところをちらほら見せていました。どちらがナギの素なのでしょうか。
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1話で期待作になったけれど、2話も期待を裏切らない出来。かんなぎ 第2話 「玉音アタック!」の感想です。
ナギの『生っぽさ』が魅力ですね。生っぽいという言い方もなんですが、『瑞々しい』ともちょっと違う気がする。太ももとか二の腕とかムチムチしていて、それが滑らかに動き、日常のさりげない動作まで再現しているので『生っぽい』という印象になるのでしょう。
一方で、幻想的な神様らしい様子も時折見せてくれます。ネコのシーンがそうでした。普段の『生っぽさ』があるので、この『神々しさ』が映えるのでしょう。
本来、アニメに向かない原作じゃないでしょうか。動きよりは会話で物語が進行していて、登場人物は少なく、派手なアクションがあるわけでもない。でもそれを逆手にとって、『ナギをじっくり見せるアニメ』として成立してしまっているのがすごいのです。
次回は学校に行くのでしょうか? そうなると登場人物も増えて、また違った見せ方になるのでしょう。それはそれで楽しみです。
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地☆味っ!な展開なのに演出だけで見せきった感じです。かんなぎ 第1話 「神籬の娘」 の感想です。
OHPを見てもピンとこなかったのでノーマークだったのですが、いきなり惹き込まれました。山本寛氏が監督だったのですね。ロザバンの踊るOPも良かったけど、さすが本家という感じです。目のアップからズームアウトするところとか、踊りといい構図といい計算しつくされていますね。なにより可愛い。
木彫りの人形からナギが現れるところで、息を止めていたかのように「ぷはぁ~」と顔をしかめるところとか、とても好きです。無機質な木から生身の女の子が現れた、という雰囲気がよく出ていますよ。
普通は1話には盛り上がりポイントを入れるものだと思いますが、この作品については何も起こらず、ナギが現れた一日を淡々と描いていました。でもナギのくるくる変わる表情や、主人公との掛け合いを見ているだけで楽しめたので、これはこれでいいのだと思います。『狼と香辛料』を思わせました。
1話は山本寛氏自らが絵コンテと演出を担当しているのですが、ずっとそういうわけにもいかないわけで。全体的なクオリティを維持するのが監督の腕の見せ所なので、「その域に達している」ところを見せて欲しいですね。あとシリーズ構成も、バンブーブレードの倉田英之さんなので期待できそうです。
ナギ役は戸松遥さん。これといった個性の無い声だと思っていますが、そのぶんいろんな役にハマるのでしょうね。
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