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ここは「グイン・サーガ」 カテゴリの記事です。
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グイン・サーガ全体としてはまだほんの序盤ですが、それなりにまとめた最終回でした。グイン・サーガ 第26話 「旅立ち」 の感想。

一緒に冒険の旅をしてきたグインとイシュトバーンと双子が、それぞれ違う道を歩き始めた、というところで完でした。区切りとしてはちょうどよいところだと思えます。

原作では、グインとイシュトバーンが決別する前に、二人+αであちこち放浪するストーリーがあります。大部分は外伝なんですけどね。でもそこは、ばっさり切り捨てたようで、あの別れ方をしたということは、2期でもやらないつもりなのでしょう。そのあたりが気になる方は、外伝の『イリスの石』と『氷雪の女王』を読むことをオススメします。この2冊はかなり面白いですしね。イシュトバーンがけっこう面白いやつであることがわかりますよ。

このアニメ、原作未読の方が楽しめたでしょうか? 登場人物が多く、広く薄く描写した感じなので、グイン・サーガの特徴であるキャラクタの魅力が伝わりにくかったかもしれません。グインの存在感はありましたが。イシュトバーンやマリウスはいまいちだったような。

原作既読者の自分としては、グインサーガの世界が重厚に描写されて、それだけでも楽しめるものでした。グインはイメージ通りでカッコよかったですし。ただ、実のところ、僕は原作もこのあたりのストーリーはそれほど好きじゃないのです。大昔に1回読んだだけで、その後読み返した覚えが無いですし。

面白くなるのは実はここからで、この後に繋がるはずの『ケイロニア編』はシリーズでも屈指の面白さなんですよ。グイン君の立身出世物語と、宮廷陰謀物&ラブストーリーが織り成す派手な展開です。スケールが大きいここまでの話と違って、ケイロニアを中心に人間関係が濃密に描かれることもあり、かなりアニメ向きだと思うんですよね。だから2期をぜひお願いしたいのです。2期をやってこそ、アニメ化した意味がある、と思うくらいで。

ともあれ、今回アニメ化されたことは大きな一歩ですし、始まったのが栗本薫さんがご存命のうちでよかったと思っています。

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ここへきて、多少急ぎ足に原作を消化しているようです。グイン・サーガ 第20話 「紅の密使」 の感想。

公式サイトによれば、アニメでは原作の16巻までやるそうで、ということは全26回だとすると、2話で1巻以上のペースでやる必要があります。今回は原作第12巻、「紅の密使」の内容を1話であらかたやった感じでした。

なので、いろいろ端折ってはいますね。沿海州の会議は本当はもっと長引いていて、ライゴールが参戦に強硬に反対したために膠着状態だったのでした。前回掲載した地図にあるように、ライゴールは沿海州ではモンゴールに一番近く、貿易で利益を出しているので親モンゴール的なのですね。それが急に態度を変えたので、ボルゴ・ヴィレンが怪しんだというわけです。

イシュトバーンが密書を手にするところも、本当は過去の因縁とかいろいろあるのですが、そこは全部端折ってシンプルにやっていました。いくら腕に自信があるにしても、丸腰で3人の兵士に立ち向かうとは無茶な奴です。

グインを襲ってきた暗殺者は、何だったのかな。『キタイの暗殺者』と言っていましたが、キタイとはノスフェラスよりも東にある、謎に包まれた国とされています。中原(パロやモンゴールがある大陸の地域)が西洋風なのに対して、キタイは東洋のイメージだと僕は思っていました。でもアニメでは、中原もけっこう東洋風ですね。これは若林監督の趣味でもあるようです。公式サイトのインタビューで、チャン・イーモウ監督の影響を受けており、色彩に東洋的な感覚を取り入れたい、と言われていました。

ウイレン越えのシーンは見せ場だと思えるのですが、ゆるい坂道をトコトコと登る絵がループしているだけで、まったく力が入っていません。自然の猛威が伝わってくるような描写を期待していたのですが。

たぶん、これからクライマックスに向けては枚数が必要なので、今回は力の抜きどころだったのでしょう。ノスフェラス編での合戦シーンはなかなか良かったので、今後に期待することにします。

場面がめまぐるしく転換して、ストーリーが前に進んで行くドライブ感は出ていました。そういう意味では、うまく端折ったと言えるのでしょう。

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ここからは、国と国とのぶつかり合いである『戦乱編』になります。グイン・サーガ 第19話 「蜃気楼」 の感想です。

原作小説では、必ず巻頭にストーリーに関連する地図が掲載されているのですが、アニメではそれが無いのでイメージしにくいのではないでしょうか。オフィシャルサイトに地図が掲載されていて、これを見ながら楽しめということだと思います。グインたちは右上のケス側を下り、河口のロスから海に出て、右下のアグラーヤにたどりついたのですね。

アグラーヤは、沿海州と呼ばれる小国の一つです。たぶん中世のヴェネツィアやジェノバのような感じで、貿易と海軍力で独立を維持しているのでしょう。イシュトバーンの故郷のヴァラキアも同様です。今後、結構重要な役割をするので、この地図の位置関係は覚えておくとよいでしょう。

こちらのサイトにある小説版の地図のほうが、国境線や地名が書かれていてわかりやすい気もします。国名の書いていない空白地域が多いですが、これは『自由国境地帯』と呼ばれていて、おそらく森林や山岳地などが支配的な、開拓度の低い土地なのでしょう。今回スカールたちは、警戒されているであろうダネイン湿原を通るルートを避け、ウィレン山脈を越え、自由国境地帯を抜けてパロに進入しようとしているのですね。

リンダとイシュトバーンのシーンについて、書きたいことはいろいろあるんですが、何を書いてもネタバレっぽくなりそうなので止めておきます。やりにくいな。

一方で、アナクという謎の女性とその一味が登場しましたが、これ、アニメオリジナルですよね? 原作では覚えが無いし、検索しても出てこないのでそうでしょう。ずっと原作に忠実にやっていたのですが、ここにきてオリジナルはなかなか楽しみです。どんな働きをしてくれるのでしょうか。

もっぱら、グインとからむのでしょうね。実際のところ原作では、ここからしばらくはグインは…

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クライマックス前の一休みという感じで、ここからは怒涛の展開になるでしょうか。グイン・サーガ 第17話 「さらば愛しき人よ(前編)」 の感想です。

グインと双子の冒険譚はお休みで、宮廷陰謀物の様相を呈していますが、本来グイン・サーガはこういうシーンのほうが多いのです。腹黒いキャラの腹の探りあいを楽しむという。ナリスやヴァレリウスが、いい感じに黒さを発揮してきました。

マリウスはその対極にいるイノセントなキャラで、あくまで純粋なのだけれど、格別の力もないという、もどかしいポジションにいます。

グインは常に誠実で、常に正しく、常に負けないキャラであり、ドロドロしたドラマにあって清涼剤になっています。だから僕はグインが一番好きですが、腹黒いヴァレリウスも好きなキャラですよ。まだまだ本領発揮していませんけど。

ヴァレリウスの主であるリーナスは、育ちはいいが、能力には乏しいお坊ちゃんという設定なので、中田譲治さんの重厚な声にはちょっと違和感ありました。それにしてもこのアニメ、登場人物が多い上に、声優さんが豪華なので、音響制作費は大変なことになってるんじゃないでしょうか。ほんの端役の(その他大勢に限りなく近い)キャラにも主役級の人を当てていたりするので。ルシアに伊藤かな恵さんとか、フレイ(アニメ未登場)に岸尾だいすけさんとか。

ここから先の細かい展開は覚えていないのですが(原作を読んだのはずいぶん昔なので…)、一気に盛り上がるところだと思うので、楽しみにしています。

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8話の感想書かなきゃ、と思っていたところに、栗本薫さんの訃報が報じられて、しばし呆然としてしました。

もちろん、癌で闘病されていることは知っていました。彼女はいつも、グインの『あとがき』で近況報告されていましたから。最初に癌のことを書かれていたのは119巻でした。

当初は胆のう癌とのことで、その手術は成功したようなのですが、すい臓への転移が判明して再手術になったと聞き、この日が来ることは、ある程度予感していました。僕も叔父をすい臓癌で亡くしているのですが、すい臓癌は癌の王様と呼ばれ、予後が特に悪いことで知られているのです・・・

だから栗本さん自身も、死が近いことは十分に悟っておられていたはずですが、その状態でも彼女はグインを書き続け、その創作ペースも作風も変わることがありませんでした。
また、あとがきでは抗癌剤の副作用のことなど、闘病について綴られていましたが、そんな内容にもかかわらずカラリと明るい、透明感のある雰囲気でしたね。

「自分は小説さえ書いていれば幸せなのだから、たとえ1ヶ月後に死ぬとしても、なにもジタバタすることはない」と書かれていました。そう言えるのはきっと、彼女が死んでも、彼女の生み出した小説やキャラクターは、読者の中に生き続けるからでしょう。

もちろん、僕の中にも生きています。グインやリンダ、イシュトバーンやヴァレリウスといったキャラクタは、数十年前から知っている、旧知の友人のような存在ですから。これからも生き続けるでしょう。

そして今、グインの世界はアニメとしても生命を吹き込まれています。8話は戦闘の前の、日常描写のような回でしたが、双方の陣営が丁寧に描写され、この世界の雰囲気が伝わってきました。ストーリーは知っているわけなので、むしろこういう回のほうが見ごたえあるかも。

グインの夢の中の世界?も、映像化するのが難しいところだと思いますが、なかなかの雰囲気だったと思います。

このアニメ、原作を知らない方にとって面白いかどうかは分からないですが、原作既読者にはおおむね満足できる内容ではないでしょうか。グイン・サーガは特に描写の緻密な小説で、1場面の描写に十数ページ使われることはザラなのですが、その描写の雰囲気を壊さずに、「なるほどこんな感じかもね」と違和感なく表現されていると思えます。

もちろん、それぞれの人の中に、それぞれのグインの世界があるので、まったく思い通りにはならないわけですが、アニメの解釈による世界もそのひとつであり、グインの世界が広がったと言えるでしょう。こうして、グインサーガは生き続けます。

栗本薫さんのご冥福を祈りつつ、この素晴らしい物語世界の創造主に感謝を捧げます。ありがとうございました。癌との闘いはとても大変だったと思いますが、どうかゆっくり休んでください。

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とてもグイン・サーガらしい回でした。グイン・サーガ 第7話 「ノスフェラスの戦い」の感想です。

長大なグインサーガにおいて、序盤は『辺境編』と呼ばれ、他のパートとはかなり趣が異なっています。他の大部分は文明世界が舞台で、もっと『歴史もの』っぽいのですが、辺境編は人外魔境が舞台であり、よりファンタジー色が強いのですね。

それはそれとして、今回などは、とてもグイン・サーガらしい展開だと思えます。グインが大活躍するのを楽しむのがグイン・サーガだと思うから。

なにしろ長い話なので、登場人物は山ほどいて、舞台もあちこちに飛び、グインが蚊帳の外のままで10巻くらい進行することもあります。それはそれで面白いのですが、でもやはり、グインが登場して、絡まった状況を一刀両断するシーンがハイライトなんですよね。時には知略で、時には圧倒的な戦闘力で。

今回は、グインが武将としての采配能力を覚醒させた話でした。作戦としてはシンプルなのですが、相手の心理を利用する巧みさを見せています。

「ノスフェラスの裁きを受けるがいい」という台詞にシビれた。この声優さんはグインにぴったりだな。

残念なのは、イドがいまいち気持ち悪くないことですね。原作では、もっとドロドログチョグチョした気色悪いものと描写されていた記憶があります。全体に、ノスフェラスの不気味さの描写が不足している感はあるでしょう。難しいとは思いますが。

馬に乗りながら剣を振るうグインはカッコよい。小説では何十回も描かれているシーンですが、なるほどこんな感じなんだなぁという感慨があります。

それにしても、辺境編を端折るかと思ったら、多少順番を変えているものの、かなりじっくりやるようですね。これはこれでいいのかもしれません。

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アニメのグインやリンダに、もうすっかり慣れました。グイン・サーガ 第3話 「紅の傭兵」 の感想です。

グイン・サーガの登場人物とは長い付き合いなのですが、アニメを数回見ただけで、声にはすっかり違和感がなくなりました。今後は本を読んでも、アニメの声で再生されるのでしょう。

グインが本領発揮しはじめて、すっかりリンダとレムスの騎士になっています。二人もグインに全幅の信頼を置くようになり、このあたりの流れは自然でいいですね。

イシュトバーンは、まだいまいち印象が薄い気がしますが、原作もこうでしたっけ? 原作を読んだのはずいぶん前なので忘れてしまいました。今のところ、ただの要領のいいあんちゃんという感じですね。

サブタイトルからしてイシュトバーンがメインなのでしょうけれど、僕にとっては今回のメインはトーラスのオロです。結末を知っているので、オロが「あんたはこんなところで死ぬ人じゃない」と剣を持って現れるあたりからウルウルしていましたよ。 グインはその強さと高潔さによって、たとえ敵であっても魅了せずにはいられないカリスマがあるんですよね。そしてグインは、そうやって示された好意を決して裏切らないのでした。

ここまではおおむね原作通りですが、注目はここからの展開です。予告編を見る限り、原作を大幅にショートカットする雰囲気がありますが、どうなるでしょうか。それならそれでアリだとは思います。魔道師ヴァレリウスの登場を心待ちにしている私でした。

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僕は原作を125巻(正伝)読破していますが、もちろん原作ネタバレ無しでやります。グイン・サーガ 第2話 「黒伯爵の砦」の感想です。

ただ、ネタバレにならない範囲で、原作ではこうなんだけど、ということを書いてしまうでしょう。興を削がないように注意しますが、そういうのも見たくないという方はご注意ください。

先週忙しかったので、1話の感想を書いていませんでした。見る前は期待3割、不安7割だったのですが、結構良かったという印象ですね。映像も音楽もクオリティが高く、原作を知っている僕は楽しめました。

ただ、未読の方はどうだろう。「よくわからん兄弟が、よくわからん奴に会った」というだけの内容であり、あまりピンとこなかったかもしれません。もうちょっとテンポ良く進めてもいいのではと思う一方で、これくらいのテンポのほうが重厚感があるかもとも思います。難しいですね。

グイン・サーガの魅力は、壮大な歴史絵巻であることです。作者の栗本さんは「三国志を書きたかった」と言われていますが、まさにアレですね。多くの英雄や王様や美姫の物語であり、彼らの人生が歴史になっていきます。これはファンタジーであり、戦争物であり、立身出世物であり、宮廷陰謀物であり、恋愛物であり、SFでもあります。アニメでそれがどこまで描けるのか、見届けたいですね。

ある伏線が、60巻後に回収されるとか平気でやるわけです。実は今回、そういう伏線があったのですが、アニメで回収するとすれば、エピソードの順番を多少変えるのでしょうか。 イシュトバーンと出会うところの展開も変えていますね。

『モンゴールはゴーラの友好国』という表現がありましたが、これも原作と多少変えて、わかりやすくしているのかもしれません。ゴーラは国名で、皇帝もいますが、原作では形骸化していて、独自の領地もほとんど持っていません。実権を持っているのは配下の3つの公国で、その一つがモンゴールです。でもアニメでは、『ゴーラ』の存在感が原作よりも強いようです。

時々登場する、コインの演出は、運命の岐路を象徴しているのでしょうか。『運命』はグイン・サーガのテーマなので、興味深い演出だと思いました。

今回で、メインキャラがほぼ出揃ったので、ここからキャラの魅力が発揮されてくることを期待しています。

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