”正義とは何か”がこの物語のテーマですが、その答えが出たのでしょう。鉄のラインバレル 第23話 『死に方が決める生き方』 の感想です。
個人的には、『正義』はあまり好きな言葉ではありません。正義を掲げるものが絶対に正しくて、反対するものは絶対に間違っている、という傲慢さにつながりがちだからです。
でも、浩一の『正義』はもっとシンプルなもので、彼なりの”カッコいい生き方”が『正義』なのですね。人々を守るために戦うことが最高にカッコよいわけで、そのカッコよさのためならば絶対に諦めないし、死ぬことも恐れない。
それは『武士道』とか『ハードボイルド』とかにも通じるものがあるでしょう。要するにやせ我慢ですね。怖くても怖いと言わないやせ我慢が、”男らしい”ということなのでしょう。今回の浩一には、なんとなく共感できました。
この物語に登場する男たちは、みんなそうなのかもしれません。森次も、加藤も、石神も。矢島も、道明寺も、桐山もそうでしょう。愛すべき馬鹿野郎共です。
一方で、異次元から侵攻してきた連中は、そういう感情とは無縁であり、全体最適化のために理詰めで行動しているはずです。『理詰め』 対 『馬鹿野郎』 の構図だと言えます。
敵は強大なので、彼らに勝つためには、彼らに無い持ち味を生かさなければなりません。ラインバレルの”秘められた力”がまさにそれで、ファクターの”馬鹿パワー”によって発動され、増幅する仕組みだと思われます。
理詰めの人に対して、馬鹿は天敵ですからね。浩一はうってつけのファクターだったわけです。マキナ人の菅原に理解できなくても仕方ありません。
今回の、侵略される地球の映像は、なかなかのスペクタクルでした。『V』とかUFOもののSFドラマを思わせて、懐かしかったり。
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この展開は予想していなかったですが、今から思えばヒントはいろいろありました。鉄のラインバレル 第22話 『鬼を喰らうモノ』 の感想です。
7話で、加藤がJUDAに乗り込んできたときですが、アタッシュケースに入っているものが金塊かと思ったらカステラで、しかもカレー味、というエピソードがありました。「もっとよく観察し、情報を精査して考えたまえ」と。 目に見えているものではなく、その下にある本質を見抜けといいたかったのでしょう。
その後も、加藤は一環してそういう意味のことを言いつづけてきました。 加藤機関は世界征服をすると標榜していましたが、それは表面上のことで、実は世界を守るために戦っていたというわけです。
加藤のやりかたは、荒療治で人類の目を覚まさせることで、それに疑問を感じた石神は、目的を同じくしつつも、加藤機関を離れたのでしょう。でも石神の離脱も加藤が黙認していた気がします。すべて加藤に掌握されていたのでしょう。
加藤は浩一に「想像せよ。それが生きるための力そのものだ」と言っていましたが、森次が浩一に教えようとしたのもそのことなのでしょう。ラインバレルは、ファクターの強い意志に反応することで本来の力が出せるようです。浩一は追い詰められ、仲間たちを守りたいと強く思うことで、その境地に達しました。
ラインバレルの本来の力とは『マキナ殺し』のようです。マキナ化した異次元人?との戦いに特化したマキナですね。JUDAのマキナの役割分担はちょっとバランスが悪くて、ラインバレルとヴァーダント以外は支援機なのは何故かと以前に書きましたが、理由が分かった気がします。 つまりヴァーダントはラインバレルの教導機で、他のマキナはぜんぶラインバレルの支援機なのでしょう。
加藤が浩一のことを、以前から高く買っていました。「想像以上だったよ」とか言ってましたね。浩一は名実共に『世界を守る』存在になったわけですが、それを当然のことと思っているようで、あの気質は確かに逸材なのでしょう。
でも今回は、何といっても森次さんでしょうね。この”どんでん返し”の展開は、きっと森次というキャラを描きたかったためで、やや無理っぽいところも森次さんに免じて許せる気がします。彼は自分が行ってきたことに、必要なことだったとはいえ罪の意識を持っているようで、それが気がかりではあります。
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森次さんの”原体験”について語られた回でした。鉄のラインバレル 第21話 『狂気の翼』 の感想です。
原体験とは、”人格形成に大きな影響を及ぼした体験”のことです。森次は子供のころ『正義の味方』を実践していたつもりだったけれど、その行為が姉を死なせることになってしまい、「正義を行うには、目の前の敵を倒すだけじゃダメだ」ということを思い知らされたのでしょう。ではどうすれば、姉のような犠牲者を出さない世の中にできるのか。その答えを加藤機関に見出したから、協力しているのだと思われます。
加藤の言う理想の社会がどういうものなのか、ますます気になります。森次を魅了し、石神社長も一時は共感していた理想とは。 「想像せよ。それが生きるための力そのものだ。」という加藤の言葉にヒントがあるのでしょうけれど。
森次は、何のために山下を呼び出したのでしょうか。「自分を捨てて行ってしまった」と思っていたら可愛そうだから、その気があるなら同行するチャンスをやろうという優しさかな。 でも積極的に仲間に誘う気も無いようで、いつもの突き放しぶりで山下を怒らせてしまいました。
森次は、山下に戦い方を教えているようでもありました。以前に早瀬に対してもそうしていたように。 森次が言うように、遠距離狙撃の得意なアパレシオン(矢島のマキナ)が加わったことで、ハインド・カインドの役割が変化するのは当然です。そもそもハインド・カインドは、遠距離や地形の影からの間接砲撃向きの機体で、リフレクター・コア(情報収集用の遠隔操縦ユニット)はその観測用の装備のはず。 ゆえに戦線の後方にいて、情報を収集しつつ、敵を削るための砲撃を加える、というのが正しい運用でしょう。でもそう使われていないことに、森次は敵側にいながらも歯がゆかったのかもしれない。
桐山は、16話であのまま死んだのでは単なる道化だと疑問に思っていたのですが、やはり見せ場がありましたか。彼は自分自身の理想というよりは、森次のために殉じたようで、そのこだわりはちょっと異常な気もします。彼と森次の間には何か特別なことがあったのでしょう。
桐山はDソイルが暴走したことによって死んだようですが、それは前回、美海が早瀬を守るためにやろうとしたことに近いのでしょうか。マキナはフルパワーを出すとファクターを殺すのですね。ラインバレルのBモード発動で、絵美があれだけ心配する理由もそのあたりにあるのでしょう。今後も『自分の命を捨てて全力で戦うか』という選択を迫られることになるわけだ。
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4話でやったことの繰り返しですが、やり残したことを果たしたということでしょう。鉄のラインバレル 第19話 「「届く陽、暴かれる陰」 の感想です。
浩一を守るためと言いつつ、実は理沙子にいいところを見せたいだけだった、と矢島が気付くのは4話でもやりました。あの時は自分で気付いたのですが、今回は浩一に気付かされた形。 大怪我をすると、直前の記憶が失われることはあるようなので、4話の”反省”の記憶は抜け落ちてしまったのかもしれません。
ただ、今回はその先に踏み込んで、矢島自身が『自分がどうしたいか』を見つめ、理沙子に潔く告白することになりました。それが実るかはわからないけれど、長年の抑圧した想いを開放したことで”救い”になったのでしょう。
スフィアの目的は、次元侵略のためのゲートを開くことで、まぁ予想の範囲内です。ただ、加藤がJUDAを攻め落とすことを禁じている理由は不明ですね。JUDA本部の目と鼻の先にキーとなるスフィアが建てられたのは、おそらく偶然ではなく、石神社長も理由があってあの位置にJUDAを作ったのでしょう。
石神社長が、加藤機関から『フラッグ』なるものを盗み出し、それが次元侵略の重要な鍵のようですが、フラッグって以前に出ましたっけ? どういうものなのかは分かりません。
「あとはフラッグが目覚めれば」と森次が言ったところで、「それも完了したようだ」とゲームのクリア画面のようなものが映っていて、つまり加藤がずっとプレイしていたローグみたいなゲームは、フラッグを目覚めさせるためだったのですね。
石神社長の他の仕掛け(野球拳とかツイスターとか)に比べれば渋い趣味で、どちらかといえば加藤にぴったりなので、石神社長が加藤のために作っておいたのかもしれません。加藤もそれを感じて、地道に一人で解いていたのかな。
加藤と森次はファーストネームで呼び合う仲のようで、それを菅原が複雑な表情で見ていました。森次が来るまでは彼がナンバーツーだったはずで、その座を追われたことに不満を持っているのでしょう。JUDAの攻撃を禁止されたり、ラインバレルをあっさり逃がしたことにも、言いたいことがあるようで。
以前にも書いたのですが、今のところ戦力バランスは圧倒的に加藤機関側が優勢であり、これをひっくり返すには何かが必要です。『加藤機関からの寝返り』は一つの可能性で、ジャック・スミスや矢島はその流れでしょう。加藤機関内の不和は気になるところです。
あと、JUDA側の他のファクターに、もうちょっと強くなってもらいたいですね。
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ドラマツルギーとして必要なのでしょうけれど、今のところ辛い展開ですね。鉄のラインバレル 第17話 『機械じかけの呪い』 の感想です。
この手のドラマには『乗り越えるべきライバル』が必要で、森次さんはそのポジションですが、より『身近なライバル』が矢島です。でもその話は1~4話でやったわけで、また繰り返すからには、前とは違うパターンになるのでしょう。
矢島は浩一の保護者気取りで、守ってやっているつもりでしたが、4話で死ぬ直前、浩一がヘタレ野郎になった原因は自分にあることに気付いたんですよね。理沙子にいいところを見せたくて、「浩一よりもカッコいい俺」を演じていたにすぎないと。それを反省して、命で贖ったのが4話の顛末でした。
でも今回の矢島は、4話で反省する前の状態に戻っています。あいかわらず上から目線で浩一に説教していて、むしろ前よりも言葉がきつくなっている。これは何故でしょうか。
数ヶ月の空白の後に生き返った彼は、一変した世界に戸惑い、疎外感を感じているようです。格下だったはずの浩一が『早瀬軍団』なるもののリーダーに納まっていて、そればかりか複数の女の子にモテモテ状態。 『浩一の保護者』というポジションで理沙子と関わっていた矢島としては、アイデンティティを失いかねない状態です。
加藤は、そういう矢島の『心の闇』が全部わかっていて、それを利用するために生き返らせたのでしょう。そのためには、死の直前の『反省』は邪魔なわけで、そこの記憶を意図的に消したという可能性もあります。となると、それを何かのきっかけで思い出す、という展開もアリでしょうか。というかそう思いたいですね。あの4話の感動が無かったことにされるのはとても残念なので。
矢島が好きな自分としては、悪役になってしまった矢島を見るのは忍びないのですが、これはドラマのために一旦落としたのであって、いずれカタルシスがあるはずと期待することにします。
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今回はギャグ回として見るべきなのでしょう。鉄のラインバレル 第16話 「黄昏の断罪」 の感想です。
いろいろと突っ込みどころはあるんですよね。教師を生徒の目の前で銃殺したりなど悪行三昧しておいて、いまさらテレビで都合の悪い映像が流れても大差ないだろうとか。まだクーデターは終わっていないのに、ノンキにJUDAの寮に戻っていいのかなとか。まぁ、気にしない方向で。
桐山の幼稚さは演技で、あの裏に思慮遠謀があると思っていたのですが、単なる幼稚なバカだったのかな? 桐山が何だったのかよく分かっていませんが、本当にこのまま退場なのだろうか。森次さんの考えていることはさらにわからないですが。
ギャグ回としては楽しめました。死後にメッセージを残して後継者を導く、というのはよくあるネタですが(ガンダム00とか)、そのパロディになっていて笑いのツボに入りました。
最終関門を突破したら、そこに全裸仁王立ちの社長が、というオチを期待していたのですが違ったか。でも社長は生きてると思いますねー。
そしてラストに矢島。以前にも見せていたので驚きはありませんでしたが、すでに物語での役目を終えたと思われていた彼が、ここからどのような役目を担うのか注目しています。
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荒唐無稽な展開ですが、あまり突っ込まないほうがいいのかも。鉄のラインバレル 第15話 「ベクトル」 の感想です。
いくらなんでも、世界同時征服は無理だと思えるのですよ。マキナを相手の首都に運ぶことができれば、一般市民を盾に暴れまわって、一時的に降伏させることは可能でしょう。軍は一般市民へ被害を恐れて、本気の攻撃ができないから。いわば人質ですね。でも占領するには、膨大な人数の治安部隊が必要で、その人手はどうなってるのかなと。米軍はイラクを降伏させるところまでは楽勝だったけれど、占領の維持に散々苦労しているわけで。
占領はせず、とっとと引き揚げて、以後逆らうなという脅しにする、ということならばアリですが。まぁ、スペクタクルではあるので、雰囲気を楽しむべきなのでしょう。
「うさぎ追いし かの山~」ってドリフのコントかよ! 加藤が遊んでいるローグといい、ネタが古い…。
シリアスなストーリーのはずが、コメディーシーンやサービスシーンが散りばめられているので、深刻な感じは薄まっていました。あまり鬱展開にはしたくないということかな。人はバタバタ死んでますが。
敗れてバラバラになった仲間たちが再結集する、という流れです。次回がいよいよ再起か? 浩一は真剣に強くなろうとしており、『正義の味方ごっこ』から卒業しつつあるようですが、その気持ちが戦闘に生かされるでしょうか。熱い展開になることを期待しています。
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最終回前のような盛り上げ方ですが、物語はここからどこに行くのでしょうか。鉄のラインバレル 第14話 「流れる血、失うは涙」 の感想です。
君が手に入れたのは、巨大ロボットと美少女―― 代償は、君の「命」。
これは地デジの番組表に入っている番組解説のフレーズで、そういえば浩一は死んでるんですよね。今の浩一の体は、ラインバレルの組織を使って再構成されたんでしたっけか? ホムンクルスみたいなものと言えるのかもしれません。
つまり、この物語では『生と死』の意味が普通と違うのでしょう。どうやら矢島が生き返ったようで、「あれだけ盛り上げておいてこれかよ」という感があるけれど、そういう世界観なんですと言われればそうなのかもしれません。
ということは、社長も生き返りそうですよね。実際のところ、彼がいないとどうにもならないと思えます。チャランポランに見える石神社長ですが、トップの役目は『進むべき方向を示す』ことであって、それさえやってくれれば、あとは遊んでてもいいのです。その方向に進むための方法を考えるのは、マネージャやリーダーの役目だし、それを実行するのがその他大勢の仕事です。石神社長がいなくなったとたんに、JUDAは徹底抗戦か投降かという方針すら決められないダメ集団に陥っていました。
桐山がマキナに乗って登場したのは驚き。彼もファクターなんですね。トップがそんな危ないことするなよ、とも思いますが、マキナとファクターは1対1の関係なので、マキナを運用したければ自ら乗るしかないのでしょう。そういえば、石神社長は加藤機関の1番隊隊長だったそうですが。
道明寺は浩一と戦いつつ、浩一に戦い方を教えているように見えました。ケンカのセンスは彼のほうが上ですからね。浩一は彼から何か吸収できるでしょうか。
ラストでラインバレルが消えたのは、どこかに転送されたのでしょうね。レイチェルによれば、マキナは普通はファクターを乗せたままでは転送できないようですが、絵美がいれば可能のようなので。しかし、ラインバレルがいないと誰もJUDAを守れないわけで、次回どうなるのでしょうか。やはり彼が? なんだかんだで楽しみではあります。
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前回の海水浴に、森次さんが来なかったのは伏線だったんだなと。鉄のラインバレル 第13話 「黒の執行者」 の感想です。
もうすぐ仲間を裏切るのに、仲良く旅行する気分では無いと思うのですよ。それは森次さんの良心というか、心の咎めの現われだと思いたいところです。
森次さんはキリヤマと学生時代からの親友であり、同志だということで、最初からスパイとしてJUDAにいたのでしょう。彼の人を寄せつけない冷たい態度は、元からの性格もあるだろうけれど、いずれ裏切るのだから馴れ合いたくないという気持ちもあったと思えます。停止したラインバレルにとどめを刺さなかったのは、元部下を殺したくないという甘さでしょうか。
石神社長は、森次がスパイであることや、彼とキリヤマの計画について薄々気付いていたのでしょうね。「特自だけでこの国を征服できちゃうんじゃない」とか、「キリヤマの社長に手加減してって伝えてよ」とか。森次が社長を撃ったのは、当初からの計画というよりは、気付かれたことで危険だと思ったか、社長が何かしたのを止めようとしたか、かもしれません。
それにしても、JUDAとしては絶望的な状況ですよね。社長は死亡か大怪我。特自はクーデターを起こして加藤機関側に付き、室長の森次もヴァーダントごと加藤機関へ。戦力バランスは大幅に加藤機関側に傾いています。
残された希望は、ラインバレルしかないのでしょうね。反則的な高性能を持っていますが、浩一はまだその性能を使いきれていません。今回の戦闘でも突撃一辺倒でしたが、それだと近接戦用のヴァーダントの間合いになってしまうわけで、もうちょっと考えて戦うべきでしょう。ここからは浩一の成長が必要だと思えます。
サブタイトルの『黒の執行者』はどういう意味でしょうか。執行者を英語で言えば"executer"であり、ラインバレルの武器の名前でもありますね。"execute"は『実行する・執行する』の意味であり、コンピュータのプログラムを実行するという場合もこれです。拡張子の".exe"はここから来ています。なので広い意味では"executer"は『実行する人』ですが、『死刑執行人』の意味もあります。
ということは、黒いラインバレルは死刑執行モードということかもしれませんが、それだけでなく、なにかを『実行する』ための起動プログラムになるのでは、と考えたりもします。ラインバレルが黒くなったときに、加藤がニヤリとしていたのが気になるところで。
前半はラブコメでニヤニヤさせつつ、後半は怒涛の展開。いい形で1クールを締めたと思いますね。来期も楽しみです。
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とてもわかりやすいラブコメ。THE ラブコメ ですな。鉄のラインバレル 第12話 「南海より愛をこめて」 の感想です。
クリスマスパーティーのビンゴで、「なんかPS2のソフト当たった!」と思ったらマイユア(Myself; Yourself)でした。どういう趣味で選んでいるんだ…。いや、アニメ見たからやりますけど。
マイユアもそうだったと思いますが、『幼馴染』 対 『突然現れた謎めいた少女』 という図式はラブコメの定番中の定番です。男の心理をついているからでしょう。自分のことを良いところもダメなところも分かってくれる”安心できる女性”と、ミステリアスでどう反応するか読みづらい”緊張感のある女性”。どちらも選びがたいわけで、 浩一の気持ちはよくわかります。まぁ、そんなシチュエーションはギャルゲーでしか体験してないですがね。
主人公は受身であり、何かのきっかけでヒロインが積極的になるのもセオリーどおりで、今回は理沙子とフラグが立ちました。セーブポイントですね。ジャックススミスの「可憐だ…」も何かのフラグなのかな。
触手も何でもありのカオス回だけれど、細かいところは結構面白かった。イズナとユリアンヌとのエッチなからみは、オチがつくのがありがちですが、マジで致したことを暗示するのは斬新です。あと、浩一の「俺の女になにしてんだ!」に山下君が反応したりとか、男キャラになにげに見せ場を作っているのが芸が細かいと思うんですね。森次さんがいないのが残念。
社長と加藤が偶然の邂逅。あの墓の主の命日なのでしょう。加藤と社長は目指すもの(理想)は共通しているけれど、そのやり方に社長は賛同できなかったらしい。加藤のやり方だと人類が半分死ぬとか、そういう感じなのでしょうか。二人の理想の世界とは何でしょうか。
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やはり『想像力』がキーワードなのでしょうか。鉄のラインバレル 第11話 「SUPER NOVA」 の感想です。
陸は「君には想像力が無い」と言い、何度も『想像力』を強調していました。そういえば、7話で加藤も「想像せよ。それだけが、来るべき時代を生き抜く唯一の手段なのだ」と言ってましたっけ。マキナがどのようなテクノロジーの上に成り立っているのか、まだわかりませんが、『想像力』が重要な要素(ファクター)なのかもしれません。マキナとパイロット(ファクター)は1対1の関係のようなので、精神感応するとしても不思議ではないでしょう。
社長の「早瀬君、後を見たまえ」は良かったですね。 せっかく宇宙に出たのだから、宇宙から見た地球に感動するシーンはぜひ入れて欲しかったので。立花隆の『宇宙からの帰還』という本がありますが、これは宇宙から地球を見た宇宙飛行士がどう感じたかについて書かれたドキュメンタリーで、その多くが、人生観が変わるほどの衝撃を受けたとあります。
早瀬は子供のころから、矢島の影響もあって『正義の味方』に憧れていました。正義の味方になって人々から賞賛される自分、というイメージを繰り返し抱いていたことでしょう。地球を見たことで、彼の『想像力』は最大限に刺激され、「地球を守るために自分を犠牲にして戦う超カッコいい俺」を明確にイメージできたことでしょう。それがラインバレルにも作用して、あの大逆転が可能になったように思えます。
山下君も、早瀬の熱さと、「力を持っているのだら使え」という米軍の人のハッパに後押しされて、ラインバレルの空中再回収をやり遂げました。それにしても、自由落下する50トンの機体を受け止めるというのは、固有速度をなるべく近づけたとしても難しそうで、慣性制御みたいなものはあるのでしょうね。
サブタイトルの『SUPER NOVA』は『超新星』という意味ですね。突然明るい星が出現するのでこう呼ばれますが、実は『超新星』は星の死に際の姿です。一つには軌道兵器の爆散を意味しているのでしょう。さらには、死んだ星からは新しい星が生まれるので、早瀬が生まれ変わって本当の正義の味方になったことも意味しているのでしょう。
加藤が「予定通り」と言っていたのは気になります。当初の目的は達成したということでしょうけれど、何が目的だったのか。早瀬を覚醒させることとか?
全体的によく出来たプロットだし、登場人物たちは熱いし、とても良かったと思えますね。
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今回はミニスカサンタに萌える話かと思っていたら、ASAT(対衛星)ミッションに萌えました。鉄のラインバレル 第10話 「OVER DRIVE」 の感想です。
ラインバレルは自在に飛行できるようには見えませんが、空中から投下されるシーンがあったので短時間なら飛べるのでしょう。でも自力で衛星軌道まで上がる能力は無いため、母機とシャトルを使ってラインバレルを打ち上げるわけですが、それでも50トンのラインバレルを衛星軌道に投入するのは無理そうです。スペースシャトルでも衛星軌道に持っていける荷物は最大25トンなので。
しかし衛星軌道は無理でも、より少ないパワーで、放物軌道に乗せて一瞬だけ宇宙に出ることは可能です。今回の作戦はこれでしょう。タイミングをぴったり合わせる必要があり、衛星は秒速7.9kmで移動しているので難易度が高いでしょうけれど、それをやってのけたようです。
この手順は、米軍がかつて研究していた対衛星ミサイルを思わせます。F-15で高度30kmくらいまで上がり、そこから衛星に向けてミサイルを撃つのですが、その高さではエンジン効率が悪いし、舵(エルロンなど)もほとんど効かないので、少し低い高度からダッシュして放物軌道に乗せるのですね。放物軌道の間は無重力だし、高度30kmの空は青くなくて黒いので、ほとんど宇宙飛行している感覚だそうです。クランシーの小説、レッドストームライジングに、ASATミッションがリアルに描写されていて面白いですよ。
レッド・ストーム作戦発動(ライジング)〈上〉 (文春文庫)今回のミッションでも、そういう『宇宙に出る感覚』が描写されたら、さらに良かったとは思います。しかし衛星には、敵のアルマが取り付いていましたね。加藤機関はアルマを衛星軌道に投入できるようです。そのうちラインバレルもそれが可能になり、宇宙戦になったりするのでしょうか。
今回も8話に続いて、敵の隊長機がワラワラと現れてJUDA側は押され気味のようです。この局面を打開する方法はあるのでしょうか。JUDA側のパワーアップに期待したいですね。
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これまでキャラの立っていなかった山下の当番回。冒頭から悩んでいて、なぜ悩んでいるのかは分かりにくかったのでは。鉄のラインバレル 第9話 「ブラック・チェンバー」 の感想です。
8話で森次が「自分には痛覚が無い」と告白したとき、山下が派手に驚いている様子がアップで抜かれていましたが、たぶんそれと関係あるのでしょうね。だとしたら回想シーンとか入れるのが親切だと思えます。「僕が気付かなきゃいけなかったんだ…」と落ち込んでいましたが、それは森次の痛覚のことを言っているのでしょう。森次の胸の傷とも関係あるのかどうか。
糖尿病の人は、皮膚感覚が弱っているので風呂を熱くしがちだそうですが、森次が熱湯風呂に入るのも痛覚が無いからなのでしょう。ならば専用風呂を作っておけと思いますが、「入る前に温度を確認しろ」という戦訓を与えるためなのでしょうか…
命令を無視して暴れる山下を、森次は剣で突き刺しましたが、あれは動けなくしてパニックを抑えようという意図なのでしょうね。戦場で兵がパニックに陥った場合は、まずは座らせて落ち着かせるそうです。森次がやることは常に正しいのだけれど、言い方には全く気を使っていなくて、それが今後も火種になるのでしょう。浩一が何気に緩衝役だったり。
浩一と森次は、正反対のようでもあり、似たもの同士でもあります。だから反発しあうのだけれど、浩一は森次に敬語を使うようになったので、それなりに認めてはいるのでしょう。
電磁迷彩を装備した敵アルマが登場。レーダーには映っていたようなので、可視光には有効だけれど電磁波あるいは赤外線では見えるということでしょうか。だとしたら対抗手段はいろいろありそうですね。おそらく1発目の効果を期待して温存していたのを、今回使っちゃったのでしょう。気配で見切る森次はカッコよかった。
絵美が指揮官役をうまくこなしたようです。絵美を抜擢したのはなにか理由があるはずですが、それは今のところ不明ですね。
CGによる戦闘シーンは全体に素晴らしく、1話から着実に進化していると思います。動きやカメラなどがブラスレイターを思わせるのは、特技監督として板野さんが入っているからでしょうか。ブラスレイターは見ている人が少なくて、せっかくの華麗なCGがモッタイナイと思っていたのですが、ここで花開いたのかもしれません。
ラストは気になるヒキ、と思ったら来週はミニスカサンタ回ですか。
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今回は九条美海と、その搭乗マキナのペインキラーを中心に書いてみようかなと。鉄のラインバレル 第8話 「戯れの鬼たち」 の感想です。
ペインキラーは『拠点防衛用』とのこと。ということは、航続距離や機動力は割り切って、攻撃力・防御力に偏重した設計を想像します。第二次大戦時のドイツの『駆逐戦車』みたいな。たとえば『エレファント(ティーガー駆逐戦車)』は、 重すぎるために時速十数キロしか出なくて、侵攻作戦には全く使えませんが、大火力と重装甲によって拠点防衛では大活躍しました。
ところが、ペインキラーはそういう性格では無いようですね。OHPによれば重量が48.7tということで、これはJUDAのマキナでは最も軽量なのでした。 ビーム砲を2つ持っていて、攻撃力はそれなりにありそうですが、防御力はたいしたことがなさそうです。今回も接近戦での弱さを露呈していました。
なので、拠点防衛の専用設計とは考えにくいです。性能的にJUDAの他のマキナよりも劣っていて、最前線では運用しにくいので、消極的に拠点防衛用にされているのかもしれません。ファクターである美海の性格が拠点防衛に向いているというのもあるのかもしれません。
ペインキラーとは『鎮痛剤』の意味ですが、なにか深い意味があるのでしょうか。実は回復魔法みたいな、まだ登場していない機能があるのかなとも思ったり。
美海はJUDAの中では常識人なキャラであり、面白みには欠けるかなと思っていたのですが、今回のラストの謎行動は良かったと思いますよ。真面目で落ち着いているように見える人が、パニックには弱かったりするものです。美海は自分を守ってくれた浩一のことを『ちょっとカッコ良かった』くらいには思っていて、感謝のついでにお近づきになろうという下心もアリで部屋を訪れたのでしょう。そこで絵美のあのシーンを見てパニックに陥ってしまい、でも真面目なので表面上は平静を保ちつつ、斜め上の行動に出てしまったんじゃないかなと。
美海は原作では一般人で、アニメは設定を変えてJUDA所属にしているそうですね。わざわざそうしたということは、サブヒロイン的な役目を与えられるのでしょうか。『普段は真面目なのに時々突飛な行動』というキャラでラブコメやってくれるのであれば、楽しみです。
今回の加藤機関の作戦は、スフィアとやらを設置することだったようですが、あれは他の平行世界とを繋ぐための扉のようなものでしょうか。「内部の空間が完全に閉鎖されている」という話から、そんなふうに思えますね。
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当ブログは一応SF考察をウリにしているので、『高蓋然性世界』という面白そうな用語が出てきたからには考察せずにはいられないのでした。好きな方はお付き合いください。鉄のラインバレル 第7話 「サイアクな放課後」の感想と考察です。
『蓋然性』とは『確率が高い』くらいの意味ですよね。ニュアンスは微妙に違うのかもしれませんが。となると高蓋然性世界とは『確率がすごく高い世界』となり、これだけでは意味がわかりません。
でも、パラレルワールドのようなものに『確率』がからんでくるとなると、量子力学での『多世界解釈』が想起されるわけです。おなじみシュレディンガーの猫で説明しますが、ご存じないかたのために軽く解説しておきます。(あまり正確ではありません)
シュレディンガーの猫
中の見えない箱に猫を入れ、その中に一定確率で崩壊する量子と、崩壊を検出したらガスで猫を殺す仕掛けを入れておきます。
量子力学の世界では、量子が崩壊したかどうかは、誰かが『観測』しなければ決定しないことになっています。観測するまでは、崩壊した状態としていない状態が重なり合っている(確率的な)状態とされます。
ということは猫も、”生きている”と”死んでいる”が重なり合った状態であり、誰かが箱を開けて見た瞬間にどちらかに収束する、ということになるわけです。
常識的に考えれば、これは奇妙な話です。人間が見ようが見まいが、猫の生死は箱を開けるよりも前に決まっていたはずですから。でも量子力学の不確定性原理をあてはめるとこうなってしまうという、困った問題とされています。あと、観測って何なのよ、というのも問題です。フォン・ノイマンは『意識のある存在が観察すること』といいましたが、物理現象に意識が関係あるのかよと。
これを解決する考え方として『多世界解釈』があります。箱のふたを閉じた瞬間に、『猫が生き残る世界』と『猫が死ぬ世界』に分岐する、と考えるわけです。これならば上に書いた矛盾は起こらないかもしれませんが、世界が無限に分岐し続けることになり、それもどうなんだろうという疑問は起こります。
無限の世界があったとしても、それを観測する人がいなければ存在しないも同然なので、『観測の数だけ世界がある』と考えることもできます。これはこれでもっともらしいですが、観測とは何か、の問題はつきまといます。結局、一般的な解釈(観察するまでは猫が確率的に存在)と同じことを言ってるようにも思えます。
というか、「意識ある観察によって存在する世界」というのはつまり「想像の産物」とどこが違うのでしょうか。ここで、加藤の言葉が思い出されるわけです。「想像せよ。それだけが、来るべき時代を生き抜く唯一の手段なのだ」と。ということは、たくさんある平行世界の中で、想像力によって存在確率を高めた(蓋然性のある)世界、それが『高蓋然性世界』なのかもしれません。
あのアタッシュケースも、『シュレディンガーの猫』的なものの比喩かもしれません。開けてみるまでは分からない。口に入れて見るまでは分からない。でも想像力があれば自分で決めることができる、、、ということ?
まぁ、僕の想像の産物なんですけどね。
話は変わって。浩一は矢島を失ったけれど、道明寺という良い友人を得たようです。「何がキッカケで分かりあったのか全然分からない」と絵美は言いましたが、僕はよくわかりますよ。両方とも『正義の味方』や『秘密基地』といった設定に夢中になれる、中学生としては少々幼いメンタリティーの持ち主であり、そんな同類であることを互いに直感したからでしょう。矢島は対照的という意味でよい友人でしたが、道明寺は浩一の同志になってくれそうです。二人のテンションにヤケクソで付き合う理沙子や、付いていけないのに巻き込まれている絵美の様子も面白い。いい脇役たちになってるでしょう。いろいろ面白くなってきたと思います。
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一転して日常コメディ回。ジュダの面子のキャラを立てるエピソードとしては悪くないかな。鉄のラインバレル 第6話 「明るい夜」 の感想です。
ギャグの内容は、結構スレスレでしたけどね。笑えるかダダ滑りするかのギリギリの線。僕はなんとか笑えましたよ?
JUDAのマキナは、ラインバレル以外には4機しかないのですね。それぞれのマキナには用途があり、近接戦闘用、遠距離戦闘用、電子神経戦用、拠点防衛用、とのこと。つまりヴァーダント以外は支援機であり、あまりバランスのいい布陣とは言えません。ラインバレルが加わることが前提の布陣だったのかも。
ちなみに現代の兵器は、あまり用途で細分化せず、一種類の兵器でいろいろな用途で使えるマルチロール性能が求められます。例えば軍用機(作戦機)は、昔は制空戦闘機、戦術戦闘機、戦闘爆撃機、攻撃機、などに分かれていましたが、近年は1機種で全ての用途をまかなうように設計されます。1機あたりの値段が高くなったので、いろいろ使わないと勿体無いのと、基本性能が向上していろんな機能を詰め込めるようになったからでしょう。
一方でマキナは、用途ごとに細分化されているようです。数が少ないのでマルチロール機にしたほうが運用的には有利なはずですが、そうしないのは、1機に多くの機能を詰め込むだけの設計的な余裕が無いからでしょうか。各機の特性を生かした連携作戦はぜひ見てみたいですね。
ラインバレルはどういう特性なんだろう。浩一の戦いぶりだと近接戦闘用に見えますが、長距離砲みたいな装備もありました。あれこそがマルチロール機であり、マキナの完成形なのかもしれません。
今回は一休みでしたが、ようやく体制が整ったということで、これまでのような小競り合いではない、大規模な作戦シーンにも期待しています。
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熱いストーリーじゃないですか。「浩一がまともになってつまらない」という意見もあるようですが、僕はこの展開を全肯定します。鉄のラインバレル 第5話 「明日への道標」 の感想です。
矢島の死は大きな出来事だったけれど、浩一の本質は変わっていませんね。変わったように見えるけれど、これまで自信過剰に振り切れていたのが、逆に自虐的な方向に振り切れただけで、中二病的な本質は変わっていない。JUDAの大人たちは、そんな浩一の痛々しさを容赦なく利用するわけです。この構図がいいのですね。浩一のイノセントさと大人たちの汚さの対比が。
絵美も、大人に利用されていることがわかりつつも、浩一のことを案じて悪役を演じています。浩一が自虐心につぶされないためには、正義の味方になりきってもらうしかないと考えているのでしょう。矢島の死は無駄ではなかったと、浩一が思い込めるように。
5話目にしてようやく、基本的な舞台設定が語られました。加藤機関は目的も明かさずに暴れているようですが、何なのでしょうね。やはりオーバーテクノロジーの独占が目的でしょうか。今回の戦闘シーンでは、卑怯な手も平気で使う、わかりやすい悪役として描かれていました。
戦闘シーンはカッコよいのだけれど、やはり動きが速すぎるのが気になります。構えて、次の瞬間には技が決まっていて、途中が抜けているという。手書きアニメの枚数を減らすテクみたいなのをCGで使わなくてもと思うのですが。
植田桂奈さんの関西弁キャラはやはりいいな。今後も浩一は関西弁で罵倒され続けることになるのでしょう。楽しみが増えました。
このアニメ、ようやく始まった感がしています。まだまだ浩一は問題を起こすでしょうけれど、彼が好きになってきました。
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浩一がひたすら『最低主人公』として描写されてきたのは、今回のこのエピソードのためだったのですね。鉄のラインバレル 第4話 「正義の代償 」 の感想です。
前回のレビューで、このアニメは背景の描写をせずに主人公の描写に偏重している、と書いたのですが、それは早くこのエピソードをやりたかったからなのでしょう。次回からが本当の始まりなのでしょう。
浩一があんなにひねくれてしまったのは、主に矢島へのコンプレックスのためでした。カッコよすぎる矢島と自分との落差に絶望して、それを繰り返し思い知らされる鬱憤が蓄積していたことが、数々の最低行動の原動力なのでしょう。
矢島はそのことに気づいて、それと同時に自分のことにも気づきました。好きな女の子にいいところを見せようとして、それでもその子は振り向いてくれず、その鬱憤からむしろ意図的に『浩一よりカッコいいオレ』を演じていたことに気づいたわけです。
彼はそのことを浩一に告白し、率直なその言葉はさすがの浩一の心も動かしました。幼いころ素直に矢島にあこがれて、正義の味方になりたいと思っていた純粋な気持ちを、彼は思い出したのでしょうか。
人を殺すことでドラマを盛り上げる手法は多用するべきではないですが、矢島の死はこの物語のテーマに直結する、物語のために必須のものだと思えます。いい話だったと思うし、それを盛り上げる演出もなかなかでした。幸せそうに買い物をする3人の女の子が切ないのですよね。
これによって浩一は変わるのでしょうけれど、今回は暴走してしまって、あいかわらずはた迷惑なようです。どのように変わるのか次回が楽しみだし、やっと始まったなという感じです。
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主人公がやられてスカッとするアニメってのもなかなか無いですよね。鉄のラインバレル 第3話 「蒼の戦慄」 の感想です。
ロボットものアニメの序盤は、物語世界の描写やメカ描写をメインにしつつ、人間模様を織り交ぜていくのが通常の構成だと思うのですが、このアニメの場合は主人公を中心とした人間模様に偏重していて、世界観やメカ設定の描写はほとんど放置です。3話目にして、敵も味方も素性が分からないし、ラインバレルがどういうメカなのかもわからない。つまり、そのあたりはオマケであって、あくまで人間ドラマをやりたいということなのでしょう。
今のところは視聴者の共感を全く得られそうに無い主人公ですが、ここから彼の成長を描くのでしょうか? 実はそうではなくて、主人公が最大の悪役という新たな境地を開拓しているのでは、とも思えてきました。
主人公が悪役の物語を『ピカレスク・ロマン』と言ったりしますが、あれは『悪のカッコよさ』を描くものなので違う気がします。コードギアスはピカレスクものの要素があり、ルルーシュにはそれなりにカッコよかったですが、早瀬浩一はダメなんですよね。その理由はたぶん、自分が子供の頃に持っていた痛々しさを増幅したようなキャラだからでしょう。共感を通り越して見ていられないわけで、カッコよいどころではありません。
今回は、理沙子の絵美のコメディシーンは微笑ましいものがありました。なんで理沙子が浩一のことを好きなのかは謎ですけどね。いわゆる『だめんず症候群』というやつだろうか。
戦闘シーンは毎回入りますね。CGはレンダリングは綺麗だしカッコいいのですが、何が起こっているのかわかりにくいのが難点です。カメラアングルなどの問題でしょうか。
ジュダの面々が、少しづつ描写されるようになりました。森次さんはカッコいいですな。それでなくても浩一は劣等感の塊なのに、森次みたいなのが近くにいるとさらに性格が曲がりそうですが大丈夫でしょうか。
とりあえずジュダが正義っぽくて加藤機関が悪っぽいというのはわかりましたが、浩一はそれらにどう関わっていくのでしょうか。型破りなストーリーなので、この先の展開が気にはなります。
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いろいろとチャレンジングなアニメですよね。狙ってやってるんでしょうけど。鉄のラインバレル 第1話 「クロガネと少年」 の感想です。
まずキャラデザや作画(塗り)ですね。今風ではないわけですが、あえてこういう80年代のサンライズ作品っぽくしているのでしょうか。
そして主人公の性格。典型的な中二病ってやつですよね。いじめられっ子にはいじめられる理由があるものですが、この主人公の性格のウザさは相当なものです。ヒロインからもさっそく「最低」呼ばわりのようだし。もちろんあえてこういうキャラにしているのでしょうけれど、ここからどうやって共感を得る方向に持っていくのでしょうか。
CGによるメカは、モデリングやレンダリングのクオリティは高いのだけれど、動きが普通すぎるような。セルアニメの動きをそのままやってる感じであり、3Dならばもっとグリグリ動くところが見たいですね。マクロスFやブラスレイターのCG戦闘の出来が良かったので、要求が高くなっています。ともあれメカはカッコよいです。
かなりクセがあり、人を選ぶ作品になりそうですが、谷口悟朗氏が関わっていることだし、当面は視聴するつもりです。
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